JPH03193844A - タービン車軸 - Google Patents
タービン車軸Info
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- JPH03193844A JPH03193844A JP33115689A JP33115689A JPH03193844A JP H03193844 A JPH03193844 A JP H03193844A JP 33115689 A JP33115689 A JP 33115689A JP 33115689 A JP33115689 A JP 33115689A JP H03193844 A JPH03193844 A JP H03193844A
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- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は発電用及び産業用蒸気タービンに適用される車
軸に関する。
軸に関する。
従来タービン車軸は不安定破壊と称される脆性破壊を防
止するための高靭性と遠心力及び曲げ力に打ちかつ強度
を兼ね備えていればよいと考えられており、蒸気中の応
力腐食割れ(以下、SCCという)特性については考慮
がなされてこなかった。
止するための高靭性と遠心力及び曲げ力に打ちかつ強度
を兼ね備えていればよいと考えられており、蒸気中の応
力腐食割れ(以下、SCCという)特性については考慮
がなされてこなかった。
蒸気タービンは蒸気を膨張させることによって蒸気エネ
ルギーを回転エネルギーに変換させ、電気エネルギーを
発電機の回転により取り出すことを目的とする装置であ
る。このときタービンの中では蒸気の膨張により過熱さ
れた蒸気が湿り蒸気になる部分ができる。このとき翼取
付部などでは翼の遠心力等による応力が負荷されており
、又、車軸材は低合金鋼が主として使用され腐食環境に
おかれているため、SCCが発生する場合がある。SC
Cは湿り環境、引張応力、SCC感受性のある材料の3
要素が重なって発生することが知られており、タービン
車軸の場合前2者を変えることはできない。
ルギーを回転エネルギーに変換させ、電気エネルギーを
発電機の回転により取り出すことを目的とする装置であ
る。このときタービンの中では蒸気の膨張により過熱さ
れた蒸気が湿り蒸気になる部分ができる。このとき翼取
付部などでは翼の遠心力等による応力が負荷されており
、又、車軸材は低合金鋼が主として使用され腐食環境に
おかれているため、SCCが発生する場合がある。SC
Cは湿り環境、引張応力、SCC感受性のある材料の3
要素が重なって発生することが知られており、タービン
車軸の場合前2者を変えることはできない。
本発明は上記事実に着目し、強度、靭性に優れた低合金
鋼の特性を生かして、熱処理を変えることにより、耐S
CC特性を改善したタービン車軸を提供しようとするも
のである。
鋼の特性を生かして、熱処理を変えることにより、耐S
CC特性を改善したタービン車軸を提供しようとするも
のである。
本発明は最終熱処理焼入れ時に、平均冷却速度20℃/
min以上で冷却されたC:0.1〜0.4%、Si:
0.35%以下、Mn: 1%以下、Ni: 4%
以下、Cr:0.3〜4%、Mo:0.3〜1.3%、
V:0.05〜0,3%、残部Fe及びその他不可避不
純物からなることを特徴とするタービン車軸である。
min以上で冷却されたC:0.1〜0.4%、Si:
0.35%以下、Mn: 1%以下、Ni: 4%
以下、Cr:0.3〜4%、Mo:0.3〜1.3%、
V:0.05〜0,3%、残部Fe及びその他不可避不
純物からなることを特徴とするタービン車軸である。
従来、ステンレス鋼では熱処理により鋭敏化させたり、
回復処理させることにより耐SCC特性を変えることが
よく知られている。そこで、従来耐SCC特性という点
では注目されていなかだタービン車軸材に熱処理、特に
最終熱処理を検討することにより耐SCC特性の改善を
図ったのが本発明である。
回復処理させることにより耐SCC特性を変えることが
よく知られている。そこで、従来耐SCC特性という点
では注目されていなかだタービン車軸材に熱処理、特に
最終熱処理を検討することにより耐SCC特性の改善を
図ったのが本発明である。
タービン車軸の場合、鍛造後、調節(焼鈍ともいう。焼
ならし、焼もどし処理)及び調質(焼入れ、焼もどし処
理)の2つの処理が行われ、最初の調節では結晶粒調整
が行われ、次の調質では材質の調整が行われる。本発明
において最終熱処理焼入れ時というのは上記の調質時の
焼入れを指す。なお、調節時にも一部には焼ならしでは
なく焼入れが行われることもあるので、この点からも本
発明の焼入れ時を明確にするため最終熱処理焼入れ時と
明確にした。
ならし、焼もどし処理)及び調質(焼入れ、焼もどし処
理)の2つの処理が行われ、最初の調節では結晶粒調整
が行われ、次の調質では材質の調整が行われる。本発明
において最終熱処理焼入れ時というのは上記の調質時の
焼入れを指す。なお、調節時にも一部には焼ならしでは
なく焼入れが行われることもあるので、この点からも本
発明の焼入れ時を明確にするため最終熱処理焼入れ時と
明確にした。
上述したように、最終熱処理は通常、焼入れ、焼もどし
く時には応力除去焼鈍がある)の処理でなり立っている
が、焼もどしは主として強度、靭性を付与する処理であ
るので、本発明ではこの点の検討は除き、最終熱処理時
の焼入れに着目してなされたものである。
く時には応力除去焼鈍がある)の処理でなり立っている
が、焼もどしは主として強度、靭性を付与する処理であ
るので、本発明ではこの点の検討は除き、最終熱処理時
の焼入れに着目してなされたものである。
以下、本発明におけるタービン車軸材として用いられて
いる低合金鋼の化学成分の限定理由を説明する。
いる低合金鋼の化学成分の限定理由を説明する。
C・・・高温でオーステナイト化させるために必要な元
素であり、0.1%未満ではその効果が失なわれ、又0
.4%を超えると脆くなるため0.1〜0.4%とした
。
素であり、0.1%未満ではその効果が失なわれ、又0
.4%を超えると脆くなるため0.1〜0.4%とした
。
Si・・・安価な脱酸剤として用いられているが、最近
ではSiを用いない真空カーボン脱酸が普及したため、
添加量を微量にしていMn・ Ni ・ Cr・ ることもある。脱酸剤として入れた場合0.35%を超
えて添加すると靭性が損なわれるため、0.35%以下
とした。
ではSiを用いない真空カーボン脱酸が普及したため、
添加量を微量にしていMn・ Ni ・ Cr・ ることもある。脱酸剤として入れた場合0.35%を超
えて添加すると靭性が損なわれるため、0.35%以下
とした。
・高温でのオーステナイト安定化元素であるが、脆化を
促進させるため最近では炉外精錬の発達により添加量を
微量にしていることもある。1%を超えて添加すると脆
化するため1%以下とした。
促進させるため最近では炉外精錬の発達により添加量を
微量にしていることもある。1%を超えて添加すると脆
化するため1%以下とした。
・高温でのオーステナイト安定化元素で強度を付与し、
靭性を向上させる元素であるが、4%を超えるとその効
果はなくなるため4%以下とした。又、高温ではクリー
プ強度を低下させることがあるため、高温強度を重視す
る時には特に添加量は殆ど零に近づけることが好ましい
。
靭性を向上させる元素であるが、4%を超えるとその効
果はなくなるため4%以下とした。又、高温ではクリー
プ強度を低下させることがあるため、高温強度を重視す
る時には特に添加量は殆ど零に近づけることが好ましい
。
・高温でのクリープ強度を付与し、耐食性を高める元素
であり、0.3%未満ではその効果はなく、又、4%を
超えると炭化物を粗大化させ脆化させるので0.3〜4
%とした。
であり、0.3%未満ではその効果はなく、又、4%を
超えると炭化物を粗大化させ脆化させるので0.3〜4
%とした。
Mo・・・焼入性を改善する元素であり、0.3%未満
ではその効果がなくなり、又、1.3%を超えると脆く
なるため0.3〜1.3%とした。
ではその効果がなくなり、又、1.3%を超えると脆く
なるため0.3〜1.3%とした。
■・・・炭化物を微細析出させ強度を付与する元素であ
り、0.05%未満ではその効果がなく、又0.3%を
超えると焼入時の割れ感受性が高くなるため、0.05
〜0.3%に限定した。
り、0.05%未満ではその効果がなく、又0.3%を
超えると焼入時の割れ感受性が高くなるため、0.05
〜0.3%に限定した。
上記の成分に残部Fe及び不可避的不純物を含むタービ
ン車軸材は通常最終的な熱処理として下記の処理が行わ
れる。
ン車軸材は通常最終的な熱処理として下記の処理が行わ
れる。
(1)焼入れ・ ・通常は800〜1000℃のオース
テナイト領域で加熱し、このオーステナイト領域からの
冷却により、強度の高いマルテンサイト又はベイナイト
組織にする。フェライト組織になると強度を付与できな
いため、冷却速度を遅くしてフェライトを析出させるこ
はとはできない。
テナイト領域で加熱し、このオーステナイト領域からの
冷却により、強度の高いマルテンサイト又はベイナイト
組織にする。フェライト組織になると強度を付与できな
いため、冷却速度を遅くしてフェライトを析出させるこ
はとはできない。
(2)焼もどし・・・強度を設計に合せ、靭性を付与す
るための熱処理である。通常550〜720℃で加熱さ
れる。
るための熱処理である。通常550〜720℃で加熱さ
れる。
(3)応力除去焼鈍・・・型加工後の応力除去をするた
めの熱処理である。
めの熱処理である。
タービン車軸に要求される強度、靭性をそのままとし、
耐SCC性を改善するには、上述の化学成分及び焼もど
し処理をそのままとし、焼入れを変えることとなる。
耐SCC性を改善するには、上述の化学成分及び焼もど
し処理をそのままとし、焼入れを変えることとなる。
焼入れの変化により、ミクロ組織的には冷却速度が速い
方からマルテンサイト組織、下部ベイナイト組織、上部
ベイナイト組織、フェライトとなるが、次の実施例に示
すように冷却速度の速いマルテンサイト組織又は下部ベ
イナイト組織にすると耐SCC性が改善される。
方からマルテンサイト組織、下部ベイナイト組織、上部
ベイナイト組織、フェライトとなるが、次の実施例に示
すように冷却速度の速いマルテンサイト組織又は下部ベ
イナイト組織にすると耐SCC性が改善される。
そこで、タービン車軸の内、SCCを考慮すべき領域(
300〜600℃)の冷却速度を速めることにより、(
20℃/min以上)ミクロ組織を耐SCC特性の高い
ものに変えたタービン車軸の提供が可能となった。通常
、冷却速度をとる場合、300℃以下では急速に冷却速
度が遅くなるため、下限温度は300℃をとり、上限は
焼入れ温度を勘案して冷却速度として安定した温度範囲
をとるのが通常であるので、本発明タービン車軸の場合
は600℃を上限温度とした。
300〜600℃)の冷却速度を速めることにより、(
20℃/min以上)ミクロ組織を耐SCC特性の高い
ものに変えたタービン車軸の提供が可能となった。通常
、冷却速度をとる場合、300℃以下では急速に冷却速
度が遅くなるため、下限温度は300℃をとり、上限は
焼入れ温度を勘案して冷却速度として安定した温度範囲
をとるのが通常であるので、本発明タービン車軸の場合
は600℃を上限温度とした。
このSCCを考慮すべき領域は第1図に示すように車軸
1の低圧側の胴端に近いところであり、冷却速度を速く
することは難かしいが、第2図に示すように溝2加工に
よる表面積の増加による冷却効率の効率化、冷却方法た
とえば噴霧冷却の採用により達成ができる。
1の低圧側の胴端に近いところであり、冷却速度を速く
することは難かしいが、第2図に示すように溝2加工に
よる表面積の増加による冷却効率の効率化、冷却方法た
とえば噴霧冷却の採用により達成ができる。
第1表に示すCrMoV鋼を用いて、第3図に示ず熱処
理を施し、強度レベルの0.2%耐力を72kg /
mm 2(第2表)に合せた供試材とした後、第4図に
示すU曲げ試験片(A)によるSCC発生試験及びD
CB (Double Cantilever Bea
m)試験片(B)を用いたSCC進展試験を溶存酸素含
有した純粋中で実施した。
理を施し、強度レベルの0.2%耐力を72kg /
mm 2(第2表)に合せた供試材とした後、第4図に
示すU曲げ試験片(A)によるSCC発生試験及びD
CB (Double Cantilever Bea
m)試験片(B)を用いたSCC進展試験を溶存酸素含
有した純粋中で実施した。
その結果をき裂発生試験、き裂進展試験共第3表に示す
が、強度レベルは同じでも焼入時の冷却速度が、20℃
/min以上のものは耐SCC感受性が高いことが認め
られた。
が、強度レベルは同じでも焼入時の冷却速度が、20℃
/min以上のものは耐SCC感受性が高いことが認め
られた。
第1図
焼入れ
第2図
ダ克もどし
〔発明の効果〕
本発明により、強度レベルを変化させずに焼入れ速度を
20℃/min以上にすることにより耐SCC特性の向
上したタービン車軸材が提供される。
20℃/min以上にすることにより耐SCC特性の向
上したタービン車軸材が提供される。
第1図及び第2図は本発明タービン車軸の概略図、第3
図は本発明のタービン車軸の熱処理条件の温度、時間線
図、第4図A、Bは本発明タービン車軸の効果をm認す
る試験片の形状を示す説明図である。
図は本発明のタービン車軸の熱処理条件の温度、時間線
図、第4図A、Bは本発明タービン車軸の効果をm認す
る試験片の形状を示す説明図である。
Claims (1)
- 最終熱処理焼入れ時に、平均冷却速度20℃/min以
上で冷却されたC:0.1〜0.4%、Si:0.35
%以下、Mn:1%以下、Ni:4%以下、Cr:0.
3〜4%、Mo:0.3〜1.3%、V:0.05〜0
.3%、残部Fe及びその他不可避不純物からなること
を特徴とするタービン車軸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33115689A JPH03193844A (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | タービン車軸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33115689A JPH03193844A (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | タービン車軸 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03193844A true JPH03193844A (ja) | 1991-08-23 |
Family
ID=18240499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33115689A Pending JPH03193844A (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | タービン車軸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03193844A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006336098A (ja) * | 2005-06-06 | 2006-12-14 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 溶接構造用材料、溶接構造用部材およびその製造方法、溶接構造体およびその製造方法、歯車用リムならびに歯車およびその製造方法 |
JP2010503766A (ja) * | 2006-09-13 | 2010-02-04 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト | 低温靭性鋼を製造するための方法 |
-
1989
- 1989-12-22 JP JP33115689A patent/JPH03193844A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006336098A (ja) * | 2005-06-06 | 2006-12-14 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 溶接構造用材料、溶接構造用部材およびその製造方法、溶接構造体およびその製造方法、歯車用リムならびに歯車およびその製造方法 |
JP4523875B2 (ja) * | 2005-06-06 | 2010-08-11 | 三菱重工業株式会社 | 溶接構造用部材およびその製造方法、溶接構造体およびその製造方法、歯車用リムならびに歯車およびその製造方法 |
JP2010503766A (ja) * | 2006-09-13 | 2010-02-04 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト | 低温靭性鋼を製造するための方法 |
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