JPH0319080B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、製本装置に係り、特に表紙に中帳を
自動的に貼付する全自動表紙貼付装置に関する。

〔従来の技術〕

これまで、中帳と表紙との位置決めが難しくな
かなか自動化を図ることが困難であつた。従つて
手作業で表紙のセンター丸味出しを行つてから糊
付けされた中帳に整合貼付していた。ただ中帳の
背部を除いた外側面に自動的に糊を塗る糊付機は
使用されていた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従来、糊付作業のみを自動的に行つていたの
を、本発明は積層されている表紙から一枚づつ表
紙を分離する分離作業、表紙のセンター丸味出し
作業、位置決め作業、糊付作業、貼付作業及び完
成品の転送作業迄一貫して自動的に実施する堅牢
で信頼性の高い、スペースを有効に使用した全自
動表紙貼付装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の全自動表紙貼付装置は、作業桿上に配
設され当該作業桿の往復運動によつて当該作業桿
の上方に配設された積層案内手段内に積層された
多数の表紙を一枚づつ分離して当該積層案内手段
の下方にほぼ水平に配設された一対の送りレール
上に載置する吸引力切換型の分離手段と、前記送
りレール上に載置された表紙を前記積層案内手段
との連結部によつて前記分離手段の往動方向側に
往動方向の力によつて倒れ復動方向の力によつて
起立する起立状態に付勢された逆止爪を介在させ
て作業桿上に配設されたセンター丸味出し用ヒー
タの位置へ往動によつて送り且つ往動方向の力に
よつて倒れ復動方向の力によつて起立する起立状
態に付勢された送り爪によつて当該ヒータによる
丸味出し加工の施工された表紙を貼付開始位置へ
送りこれら連結部及び送り爪を往動方向である送
り方向に順に配列した送り出し手段と、表紙の送
り作業中に積層されている表紙の一部分に支持し
前記積層案内手段と作業桿との間に介設された支
持体と当該送り出し手段の下方において前記表紙
の送り方向と直交するようにほぼ水平に設定され
る中帳送り台上に背を上にして配列された中帳を
一冊づつ糊付手段の適正な位置へ前記送り出し手
段と同期させて送り出す送り出し位置調節型の中
帳送り手段と、当該糊付手段に送り込まれた中帳
を迫り上げつつ糊付けし且つ前記貼付開始位置の
表紙のセンターに中帳の背を当て貼付手段の間を
更に迫り上げつつ表紙と中帳の貼付を行つた後貼
付手段の頂板上迄押し上げその後急速に降下し復
帰する中差し板を有した迫り上げ手段と、前記頂
板上に押し上げられ貼付の完了した本若しくは手
帳を収容棚上に転送する転送手段と、前記作業
桿、送り出し手段、中帳送り手段、迫り上げ手段
及び転送手段を調和作動させる駆動制御手段とよ
り構成されたことを特徴としている。

〔作用〕

積層案内手段は、一方向により挿入された表紙
を積層状態に保持しておくもので、分離手段によ
つて一枚一枚表紙を送り出して行くと共に、適時
適当量の表紙を補充することができ装置の連続運
転を可能にする。作業桿の往動によつて分離手段
は積層された最下部の表紙に当接し吸着し復動に
よつて一枚一枚分離すると共に、当該積層案内手
段の下方にほぼ水平に配設された一対のレール上
に吸引力を無くして分離した表紙を載置する。作
業桿は前記分離手段及びセンター丸味出し用ヒー
タを備え駆動制御手段による往復運動によつて前
記分離手段の作業並びにヒータを表紙のセンター
に当接して表紙のセンター丸味出しを行う。支持
体は積層案内手段と作業桿との間に介設されてお
り表紙の送り作業中に積層されている表紙の一部
分に当接し支持すると共にヒータによる表紙の丸
味出し作業中表紙を保持する。送り出し手段は、
往動によつて送りレール上に載置された表紙を積
層案内手段とを連結部によつてセンター丸味出し
用ヒータが配設されている位置へ送り且つ往動方
向の力によつて倒れ復動方向の力によつて起立す
る起立状態に付勢された送り爪によつてセンター
丸味出し加工の完了した表紙を貼付開始位置へ送
る。中帳送り手段は送り出し手段の下方において
前記表紙の送り方向と直交するようにほぼ水平に
設定される中帳送り台上に背を上にして配列され
た中帳を一冊づつ糊付手段の適正な位置へ位置調
節手段による調節後送り出し手段と同期して送
る。迫り上げ手段は、糊付手段に送り込まれた中
帳を迫り上げつつ糊付けし且つ前記貼付開始位置
の表紙のセンサーに中帳の背を当てて貼付手段の
間を更に迫り上げつつ表紙と中帳の貼付を行いそ
の後貼付手段の頂板上迄押し上げその後急速に降
下する中差し板を有している。転送手段は、貼付
手段の頂板上に押し上げられ貼付の完了した本若
しくは手帳を収容棚上に転送する。駆動制御手段
は前記各手段を調和的に作動させるもので、送り
出し手段が送り出し前の復帰位置において作業桿
を介して分離手段とセンター丸味出し用ヒータを
上方向に往動させ夫々分離作業と表紙のセンター
丸味出し作業を行わせ、これら作業完了後復動し
復帰させる。これとほぼ同期して迫り上げ手段を
上方向に往動させ糊付手段に送り込まれた中帳を
押し上げ糊付けし、表紙合せ及び貼付作業を行わ
せ頂板上に載置させて後、急速に降下復帰させ
る。次いで送り出し手段を往動させ上述の送り作
業を行わせると共に、転送手段を作動させる。こ
れら送り出し手段並びに転送手段と分離手段並び
に迫り上げ手段が相互に干渉したいように例えば
同一駆動源の回転軸に装着されたカムによつて駆
動制御を行う。

〔実施例〕

以下図面によつて、本発明の全自動表紙貼付装
置の一実施例について説明する。

第１図は本発明の全自動表紙貼付装置の斜視
図、第２図は同背面図、第３図は同左側面図、第
４図は同積層案内手段、作業桿、送り出し手段を
示す斜視図、第５図と第６図は同積層案内手段、
作業桿、送り出し手段の作動説明図、第７図は表
紙と中帳との貼付開始状態を示す斜視図、第８図
は貼付手段と転換手段を示す斜視図、第９図と第
１０図は貼付手段の作動説明図である。

図において、１００は本発明に係る全自動表紙
貼付装置であり、積層案内手段１１０内に積層さ
れた多数の表紙ａ…を作業桿１４０の上下方向の
往復運動によつて一枚づつ分離し当該積層案内手
段１１０の下方にほぼ水平に配設された一対の送
りレール１０１ａ，１０１ｂ上に載置する吸引力
切換型の分離手段１２０と、送りレール１０１
ａ，１０１ｂ上に載置された表紙ａを積層案内手
段１１０との連結部１３１によつてセンター丸味
出し用ヒータｈが配設されている位置へ往動によ
つて送り且つ往動方向の力によつて倒れ復動方向
の力によつて起立する起立状態に付勢された送り
爪１３２，１３２によつて当該ヒータｈによる丸
味出し加工が施工された表紙ａを貼付開始位置へ
送りこれら連結部１３１及び送り爪１３２を往動
方向の送り方向に配列した送り出し手段１３０
と、前記積層案内手段と作業桿との間に介設され
表紙の送り作業中に積層されている表紙を支持す
る支持体１０２と前記送り出し手段１３０の下方
において前記表紙ａの送り方向と直交するように
ほぼ水平に設定される中帳送り台１５５上に背を
上にして配列された中帳Ｎを一冊づつ糊付手段１
６０の適正な位置へ前記送り出し手段と同期させ
て送り出す中帳送り手段１５０と、糊付手段１６
０に送り込まれた中帳Ｎを迫り上げつつ糊付けし
且つ前記貼付開始位置の表紙ａのセンターに中帳
Ｎの背を当て貼付手段１７０の間を更に迫り上げ
つつ表紙ａと中帳Ｎの貼付を行つた後貼付手段１
７０の頂板１７１ａ，１７１ｂ上迄押し上げその
後、急速に降下し復帰する中差し板１８１を有し
た迫り上げ手段１８０と、前記頂板１７１ａ，１
７１ｂ上に押し上げられ貼付の完了した本Ｂ若し
くは手帳を収容棚１０３上に転送する転送手段１
９０と、前記送り出し手段１３０、作業桿１４
０、中帳送り手段１５０、迫り上げ手段１８０及
び転送手段１９０を調和作動させる駆動制御手段
２００とより構成されている。本実施例において
は積層案内手段１１０は送り出し手段１３０の上
方に連結部１３１を介して、連結されており、送
り出し手段１３０と共に往復運動を行う。又挿入
口１１５より挿入される多数の表紙ａ…を複数の
側壁１１１，１１２，１１３によつて積層状態に
保持し当該挿入口１１５の反対側の分離取出口１
１６よりこれら表紙ａ…を一枚一枚送り出すもの
で、且つ側壁１１１，１１２，１１３の内少なく
とも１つの側壁１１２の分離取出口側の端部に表
紙保持用突起１１４を突設している。更に具体的
な構造は往復駆動力を受ける基体の側壁１１１と
一体的に連結された往動方向の側壁１１２と、側
壁１１１に組込まれた平行な一対のガイド棒と調
整ねじより成る間隔調整手段１１１ａによつて側
壁１１２に対して間隔調整自在に組込まれ且つ横
断面Ｌ形状の復動方向の側壁１１３は往復運動方
向に又その方向に対して直交水平方向に移動させ
ることによつて表紙ａの高さ及び幅に対して調整
する間隔調整手段１１３ａを組込んだ調整壁１１
３′より成る。側壁１１２のほぼ中央には比較的
大きなばね定数を有し調節ねじＣでばね定数が調
節される板ばねＳによつて当該側壁１１２と同一
面を形成するように付勢され、且つ下端部に半月
形の突起１１４を突設した補助壁１１２′を付設
している。送り出す手段１３０は、送り出し方向
である送りレールに平行に伸びた一対のフレーム
１３１ａ，１３１ｂと、当該フレーム１３１ａ，
１３１ｂにピンによつて枢支され往動方向の力を
受けると倒れ復動方向の力を受けると起立するよ
うに重心位置をピンの後方に置くことによつて起
立状態に付勢された送り爪１３２とより構成され
ている。作業桿１４０は、積層案内手段１１０の
下方に位置し送りレール１０１ａ，１０１ｂと平
行に配列されており、往動方向に水平に伸びたフ
レーム１４１ａ，１４１ｂによつて基体を成し、
積層案内手段１１０の分離取出口１１６に対向し
た位置に表紙ａの分離手段１２０を成すゴム製の
一対の吸盤１２２ａ，１２２ｂをフレーム１４１
ａ，１４１ｂに止着された橋体１２２上に配設し
ており、又積層案内手段１１０の往動方向の力を
受けると倒れ復動方向の力を受けると起立するよ
うに重心位置をピンの後方におくことによつて起
立状態に付勢された逆止爪１４３をフレーム１４
１ａ，１４１ｂに止着した橋体１４３′に表紙ａ
の大きさに適応した間隔で配設している。この逆
止爪１４３の前方にはセンター丸味出し作業用の
ヒータｈが配設されている。各吸盤１２２ａ，１
２２ｂはその中央開口部を橋体１２２中の通路及
びゴム管Ｐを介して吸引、送風を行う真空ポンプ
Ｖに連通させており第５図仮想線で示すように作
業桿１４０の上方への往動によつて積層された最
下部の表紙ａに当接し真空ポンプＶによつて真空
に減圧されると吸引し第５図の実線で示すように
一枚だけ下方向への復動によつて分離し支持体１
０２の下方へ指向した状態で送りレールの一部を
成す副支持体１０２′上に載置する。この副支持
体１０２′上に載置された表紙ａは、第６図に示
すように送り出し手段１３０の往動によつて連結
部１３１でヒータｈの配設されているセンター丸
味出し作業区へ逆止爪１４３を押し倒して送りレ
ール１０１ａ，１０１ｂ上にて送り出されると共
に、先にこのセンター丸味出し作業区で丸味出し
加工が施工された表紙ａがあると、同時に送り爪
１３２，１３２によつて中帳Ｎとの貼付開始位置
へ送り出される。送り出し手段１３０の復動時逆
止爪１４３に係止した表紙ａに送り爪１３２，１
３２が当るが往動方向の力を受けて倒れて通過す
ることができる。分離作業と同期して施工される
表紙ａのセンターの丸味出し作業は支持体１０２
と往動したヒータｈとの間に表紙ａを狭んで実施
される。本実施例では積層案内手段１１０は送り
出し手段１３０と共に往復動するため積層された
表紙ａの前記突起１１４の反対側部分は往復動中
支持体１０２，１０２′上に支持されている。一
方、中帳送り台１５５は、ターンテーブル１５
０′上を旋回できるようになつており第２図の仮
想線で示す格納位置から第１図に示す使用位置へ
90度旋回され、送り出し手段１３０の往復方向及
び中帳Ｎの送り方向に直交状態に設定される。中
帳Ｎは背を上にして中帳送り台のコンベアベルト
上に配列されており、送り出し端部へリミツトス
イツチＬ１の制御を受けてコンベアベルトによつ
て送りがかけられている。即ち送り出し端部の中
帳Ｎが送り出されるとリミツトスイツチＬ１は駆
動モータ（不図示）を回転させコンベアベルトに
送りをかけ次の中帳Ｎがリミツトスイツチを押す
と停止し一冊づつ送り位置へ移動させる。中帳送
り手段１５０は前記送り出し手段１３０と連結し
ており同期して往復動を行うもので、駆動制御手
段２００のレバー２１２に連節するヘツド部１５
１と、糊付手段１６０内の適正な位置へ中帳Ｎを
送るための調節器１５２に取付けられた送り棒１
５３と、始動時表紙ａとのタイミグを合せるため
外側に逸らし空送りするソレノイド１５４とから
構成されている。糊付手段１６０は、モータＭに
よつて常に回転している大、小のローラ１６１，
１６２と、糊溜め１６３から成り、中帳送り手段
１５０によつて送られて来た中帳Ｎの外側面を間
隔の設定された小ローラ１６２に接触させること
によつて中差し板１８１による迫り上げ途上糊を
塗る。中帳Ｎは送られて来る途中、センター分離
ナイフ１５４を経由しほぼ中央に中差し板１８１
が納められる。迫り上げ手段１８０は駆動制御手
段２００のレバー２３２によつて上下往復駆動さ
れる中差し板１８１と、その一対の案内棒１８
２，１８２とから成る。中差し板１８１は下死点
において中帳Ｎが糊付手段１６０内において股が
ることができる高さ迄突出しており、上死点にお
いて貼付手段１７０の圧力板１７１ａ，１７１ｂ
の頂板上に中帳を押し上げられる行程だけ駆動手
段２３０によつて駆動され往復運動を行う。貼付
手段１７０は、垂直且つ平行に間隔調節器１７９
上に隔設された一対の基体１７２ａ，１７２ｂを
固定リンクとした平行リンク機構の連桿を形状
の横断面をもつ圧力板１７１ａ，１７１ｂで形成
し、且つ揺動リンク１７４ａ，１７４ｂ，１７５
ａ，１７５ｂの端面と基体１７２ａ，１７２ｂと
の隙間及び若しくは揺動リンクの他方の端面と圧
力板用リンク１７３ａ，１７３ｂとの隙間を加減
することによつて揺動角度を調節自在としてお
り、第９図に示すように自重によつて下方向に移
動し間隔を狭めようとする圧力板用リンク１７３
ａ，１７３ｂの間を中差し板１８１の迫り上りに
よつて中帳Ｎに表紙ａをかぶせた状態で通し押圧
し貼付させる。貼付が完了し本Ｂ若しくは手帳と
なつた製品は第１０図に示すように間隔の狭まつ
た圧力板１７１ａ，１７１ｂの頂板上に載置され
る。完成品としての本Ｂが圧力板１７１ａ，１７
１ｂの頂板上に載置されると、中差し板１８１は
急速に降下し、次いで転送手段１９０によつて、
収容棚１０３の方へ転送される。第８図に示すよ
うにこの転送手段１９０は収納棚１０３の長手方
向の直線形状の一対の案内棒１９１，１９１に沿
つて往復駆動手段２２０による往復駆動力を受け
て往復直線運動を行うスライダ１９３と、当該ス
ライダ１９３に回動自在に枢支された歯車１９４
と、当該歯車１９４と噛合状態において前記案内
棒１９１に平行に配設されたラツク１９５と、前
記歯車１９４の枢軸１９４′に一体に連結された
フツク形状の本Ｂの保持体１９６とより構成され
ている。本実施例における往復駆動手段１９２
は、復動力を与える案内体の一方に周設されたコ
イルスプリング１９２ａと、往動力を与える送り
出し手段の往動用駆動制御手段２２０とから成
る。当該駆動制御手段２２０は、可変速駆動源２
０１によつて偏心板カム２１１を回転させ、スプ
リング２１５によつて当該板カム２１１方向に付
勢された揺動レバー２１２を支点２１２ａを中心
に揺動運動させ、レバー先端部２１２ｂとスライ
ダ１９３と結ぶワイヤ２１６を介してスライダ１
９３に往動力を与える。中心角が90度の扇形状の
歯車１９４は、スライダの往復運動に伴つてラツ
ク１９５と噛合しながら転動しスライダ１９３の
上下方向の貫通穴に回動自在に枢支された枢軸１
９４′を回動させる。フツク形状の保持体１９６
は、前記圧力板１７１ａ，１７１ｂの頂板上にお
いて表紙ａと中帳Ｎの貼付の完了した本Ｂを歯車
１９４の回動力と移動力を受けて90度反転させ収
容棚１０３上に移動させる。収容棚１０３は圧力
板１７１ａ，１７１ｂの頂板より若干下がつてい
るため、高さ調節手段１９７によつて支持され保
持体の支柱１９８に沿つて移動する補助フツク１
９９より本Ｂは自然に解放される。駆動制御手段
２００は、積層案内手段１１０及び送り出し手段
１３０の往復動用の駆動制御手段２１０、作業桿
１４０の往復動用駆動制御手段２２０と迫り上げ
手段１８０の往復動用駆動制御手段２３０とから
成り、可変速型の共有の回転駆動源２０１によつ
て回転制御される夫々に対応した板カム２１１，
２２１及び板カム２１１に転動自在に軸支された
ローラカム２３１が設けられている。これら板カ
ム２１１，２２１及びローラカム２３１は、積層
案内手段１１０及び送り出し手段１３０の復帰状
態において板カム２１１の最大揚程部分が送り出
し手段１３０用レバー２１２のカムフオロア２１
３に作用し且つ作業桿１４０が上方向に往動する
ように板カム２２１の最大揚程凸状部が作業桿１
４０用レバー２２２のカムフオロア２２３を押し
上げ、又中差し板１８１が中帳Ｎを迫り上げて表
紙ａの貼合させるために糊付器１６０及び圧力板
１７１ａ，１７１ｂの中を上下動するように板カ
ム２１１上のローラカム２３１が迫り上げ手段１
８０用レバー２３２の半月形の急速戻り従動体２
３３に作用し、又積層案内手段１１０及び送り出
し手段１３０の往動状態において、作業桿１４０
が下方向に復帰するように板カム２１１の小揚程
部分がカムフオロア２１３に作用し且つ板カム２
２１の最小揚程基円部分がカムフオロア２２３に
作用するように組合されている。作業桿用レバー
２２２はほぼ水平に機台上の支点２２２ａにおい
て揺動自在に軸支されており、他端部２２２ｂに
おいて、作業桿１４０と形状に一体連結した垂
直方向の連結棒１４１に長孔のピンを介して連節
されている。迫り上げ手段用レバー２３２は機台
上の支点２３２ａにおいて揺動自在に軸支されて
おり、他端部２３２ｂの長孔のピンを介して中差
し板１８１の基部１８１′に連節されている。

以上の構成より成る全自動表紙貼付装置１００
の操作について概説する。本装置は表紙ａ及び中
帳Ｎがどの位置にあつても運転を開始することが
できるが、最初の運転開始持表紙ａのセンター丸
味出し作業区であるヒーターｈ上に表紙ａが無い
ためヒータｈ上又は貼付開始位置直前に配設され
た光電管スイツチＰ１が作動し運転は停止する。
表紙ａはセンター丸味出し作業が介在するための
初回の表紙ａの送り込み時、初回の中帳Ｎの送り
を外す必要がありリミツトスイツチＬ３の制御を
受けて中帳送り棒１５３をソレノイド１５４の作
動によつて外側に逸す。次回２冊目より表紙ａと
中帳Ｎは同時に夫々送り出し手段１３０と中帳送
り出し手段１５０とによつて垂直縦方向の貼付ラ
インに送り出される。上記光電管スイツチＰ１の
他にもう一個の光電管スイツチＰ２が板カム２１
１の検出同期穴Ｐ２′に符合するように駆動源の
据付台上に配設されており、スイツチＰ２が同期
穴Ｐ２′と符合した位置においてセンター丸味出
し加工の終つた表紙ａが貼合開始位置へ移動され
ていないと装置１００は停止されるようになつて
いる。これは表紙ａが無いと糊の塗布された中帳
Ｎが、圧力板の周囲を汚ごしてしまうのを防ぐた
めに設けられた安全装置である。始動前の主要調
節箇所として、(1)変速駆動源２０１の出力軸の回
転速度を定める（毎分10冊〜20冊）。(2)表紙ａを
収容する積層案内手段１１０を表紙ａの寸法に合
せるべく間隔調整手段１１１ａ，１１３ａを調節
設定する。(3)表紙ａの薄厚に応じて容易に分離で
きるようにばねＳのばね定数を調節ねじＣによつ
て調節する。(4)表紙ａの寸法に応じて支持体１０
２の間隔を調整手段１０２ａで行う。(5)表紙ａに
対する中帳Ｎの位置を中帳送り棒１５３を支持し
ている調節器１５２によつて調節する。(6)中帳Ｎ
の厚さに応じて平行リンク機構の連桿を成す圧力
板１７１ａ，１７１ｂ間の間隔を調節器１７９に
よつて、又糊付け手段１６０の小ローラ１６２の
間隔も同じ原理の調節器によつて調節設定する。
(7)使用する表紙ａの種類に応じてヒータｈの温度
をパネル部にある温度設定器によつて必要温度
（例えばレーザ表紙に対して80℃前後）に設定後
ビータスイツチをONにする。(8)表紙ａの丸み幅
は調節ねじh″によつてヒータｈを上下動させるこ
とによつて行う。(9)本Ｂの幅に応じて補助フツク
１９９を高さ調節手段１９７によつて調節設定す
る。(10)本を収容する棚１０３は本Ｂの長さに調節
手段１０３′によつて調節設定される。（11）糊付
け装置のモータＭの始動スイツチSW５をONに
する。

各部の調節手段及びセンターを調節、設定後、
パネル部の運転押釦スイツチSW１をONにし駆
動源２０１を回動させる。各板カム２１１，２２
１及びローラカム２３１が回転を始め、作業桿１
４０が上方に往動することによつて吸盤１２２
ａ，１２２ｂはリミツトスイツチＬ４のONによ
つて制御される真空ポンプＶによつて減圧され積
層された表紙ａの最下部のものを吸着し下方への
復動によつてリミツトスイツチＬ４はOFFとな
り真空ポンプＶは逆に空気を送り吸着していた表
紙ａを支持体１０２上にて分離する。これと同時
にヒータｈも上方に往動しヒータｈ上にある一回
前に送られていた表紙ａを支持体１０２とヒータ
ｈによつて狭みセンター丸味出し加工を行う。送
り出し手段１３０は、板カム２１１によつてレバ
ー２１２を介して送爪１３２，１３２によつてセ
ンター丸味出し加工の終えた表紙ａを貼付開始位
置へ、又同時に連結部１３１によつて支持体１０
２′上に載置された表紙ａをヒータｈ上に逆止爪
１４３を前倒しして送る。復動の際は送り爪１３
２，１３２はヒータｈ上に送られて来た表紙ａに
当り、前倒しになつて通過し送り出し手段１３０
は復帰する。この送り出し手段１３０に一体に連
結された中帳送り手段１５０は往動時中帳Ｎを一
冊糊付け手段１６０内の所定位置へ送る。これら
送り出し手段１３０及び中帳送り手段１５０が復
帰後、前述の作業桿１４０の作業を繰返す他、迫
り上げ手段１８０が上方に往動し中差し板１８１
によつて糊付手段１６０内の中帳Ｎを迫り上げて
行き糊付け及び表紙ａとの貼付が行われ、圧力板
１７１ａ，１７１ｂの頂板上に貼付の終つた本Ｂ
として載置する。載置された本Ｂは送り出し用レ
バー２１２の揺動に同期して回動し移動する保持
体１９６によつて収容棚１０３上に反転し移動収
容される。以上の作動は板カム２１１，２２１及
びローラカム２３１が一回転することによつて一
サイクル完了し、連続的に繰返される。この他最
上部の操作パネルCPには、主電源スイツチMS、
糊付ローラ始動スイツチRS、ヒータ加熱スイツ
チHS、寸動送りスイツチIS等が設けられている。

〔発明を効果〕

以上述べた如く、本発明の全自動表紙貼付装置
１００によれば水平横方向において表紙ａの分離
作業、表紙ａのセンター丸味出し作業、及び中帳
Ｎの位置決め作業を行い、垂直縦方向において糊
付け作業及び貼付作業を行い、完成品の本Ｂを再
び上方の横方向において転送、収容作業を行つて
スペースを有効に活用し一貫して精度よく、より
速く自動的に表紙ａに中帳Ｎを貼付して製本を行
うことができる。又共通の一台の駆動源２０１に
よつて駆動される板カムを使用すると誤動作も無
くより高い信頼性を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の全自動表紙貼付装置の斜視
図、第２図は同背面図、第３図は同左側面図、第
４図は同積層案内手段、作業桿、送り出し手段を
示す斜視図、第５図と第６図は同積層案内手段、
作業桿、送り出し手段の作動説明図、第７図は表
紙と中帳との貼付開始状態を示す斜視図、第８図
は貼付手段と転換手段を示す斜視図、第９図と第
１０図は貼付手段の作動説明図である。 １００……本発明の全自動表紙貼付装置、１０
１ａ，１０１ｂ……送りレール、１０２……支持
手段、１１０……積層案内手段、１２０……分離
手段、１３０……送り出し手段、１３１……連結
部、１３２……送り爪、１４０……作業桿、１５
５……中帳送の台、１６０……糊付手段、１７０
……貼付手段、１８０……迫り上げ手段、１８１
……中差し板、１９０……転送手段、２００……
駆動制御手段、ａ……表紙、ｈ……ヒータ、Ｎ…
…中帳。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 作業桿上に配設され当該作業桿の上下方向の
   往復運動によつて当該作業桿の上方に配設された
   積層案内手段内に積層された多数の表紙を一枚づ
   つ分離して当該積層案内手段の下方にほぼ水平に
   配設された一対の送りレール上に載置する吸引力
   切換型の分離手段と、前記送りレール上に載置さ
   れた表紙を前記積層案内手段との連結部によつて
   前記分離手段の往動方向側に往動方向の力によつ
   て倒れ復動方向の力によつて起立する起立状態に
   付勢された逆止爪を介在させて作業桿上に配設さ
   れたセンター丸味出し用ヒーター位置へ往動によ
   つて送り且つ往動方向の力によつて倒れ復動方向
   の力によつて起立する起立状態に付勢された送り
   爪によつて当該ヒータによる丸味出し加工の施工
   された表紙を貼付開始位置へ送りこれら連結部及
   び送り爪を往動方向である送り方向に順に配列し
   た送り出し手段と、表紙の送り作業中に積層され
   ている表紙の一部分を支持し前記積層案内手段と
   作業桿との間に介設された支持体と、当該送り出
   し手段の下方において前記表紙の送り方向と直交
   するようにほぼ水平に設定される中帳送り台上に
   背を上にして配列された中帳を一冊づつ糊付手段
   の適正な位置へ前記送り出し手段と同期させて送
   り出す送り出し位置調節型の中帳送り手段と、前
   記糊付手段に送り込まれた中帳を迫り上げつつ糊
   付けし且つ前記貼付開始位置の表紙のセンターに
   中帳の背を当て貼付手段の間を更に迫り上げつつ
   表紙と中帳との貼付を行つた後貼付手段の頂板上
   迄押し上げその後急速に降下し復帰する中差し板
   を有した迫り上げ手段と、前記頂板上に押し上げ
   られ貼付の完了した本、若しくは手帳を収容棚上
   に転送する転送手段と、前記作業桿、送り出し手
   段、中帳送り手段、迫り上げ手段及び転送手段を
   調和作動させる駆動制御手段とより構成されたこ
   とを特徴とする全自動表紙貼付装置。 ２ 前記積層案内手段が、挿入口より挿入される
   多数の表紙を複数の側壁によつて積層状態に保持
   し当該挿入口の反対側の分離取出口よりこれら表
   紙を一枚一枚送り出すもので、且つ複数の側壁の
   うち少なくとも１つの側壁の分離取出口側の端部
   に表紙支持用突起を突設したものである特許請求
   の範囲第１項記載の装置。 ３ 前記分離手段が、真空ポンプに連通した一対
   の吸盤より成るものである特許請求の範囲第１項
   記載の装置。 ４ 前記中帳送り手段が、糊付手段内における中
   帳の配置を調節するため送り出し方向に送り出し
   棒を進退調節する調節手段と、空送りできるよう
   に送り出し棒を逸らす逸らし手段とを備えたもの
   である特許請求の範囲第１項記載の装置。 ５ 前記貼付手段が、垂直且つ平行に隔設された
   一対の基体を固定リンクとした平行リンク機構の
   連杆を形状の縦断面をもつ圧力板で形成し、且
   つ揺動リンクの端面と基体との隙間及び若しくは
   揺動リンクの他方の端面と台板との隙間を加減す
   ることによつて揺動角度を調節自在としたもので
   ある特許請求の範囲第１項記載の装置。 ６ 前記転送手段が、ほぼ水平な直線形状の案内
   体に沿つて往復駆動手段による往復駆動力を受け
   て往復直線運動を行うスライダと、当該スライダ
   に回転自在に枢支された歯車と、当該歯車と噛合
   状態において前記案内体に平行に配設されたラツ
   クと、前記歯車の枢軸に一体的に連結された物品
   の保持体とより成るものである特許請求の範囲第
   １項記載の装置。