JPH0318453A - 鋳造用金型の冷却装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、例えば、シリンダブロックに用いるクラン
クシャフトの軸受部としての鋳鉄製ベアリングインサー
トなどの小物部品を鋳造するような鋳造用金型の冷却装
置に関する。

（従来技術） 一般に鋳造用金型としては、湯口部金型の下部にキャビ
ティを有する金型を一体結合し、湯口部金型の湯口を縦
湯口（ｓｐｒｕｅ）および湯道（ｒｕｎｎｅｒ）を介し
て上述のキャビティに連通した鋳造用金型を用いる。

このような鋳造用金型により例えば鋳鉄製ベアリングイ
ンサートなどの小物部品を鋳造する場合、上述のキャビ
ティ内の溶湯は鋳込んだ後、短い凝固タイミングで凝固
し、この小物部品を金型の中に長く保持すると過冷却に
よりチル化して性質がもろくなるので、早期に開枠する
必要がある。

一方、湯口部は注湯時のエアまき込みを防止する目的お
よび自動注湯装置の注湯サイクルの関係上、比較的大き
い容量が必要で、湯口内の溶湯の凝固時間は必然的に長
くなる。

このように金型のキャビティ内の溶湯と、湯口部金型の
湯口内の溶湯とで凝固タイミングが異なるので、キャビ
ティ内の製品は早く冷却されて凝固状態となっても、湯
口部の温度は第９図に点線Ｃで示すように所定容量のた
め冷却速度が遅く、湯口部の溶渦は未凝固状態乃至半凝
固状態となり、小物鋳造品を型から早期に取出すことが
できず、小物鋳造品の取出しタイミングに悪影響を与え
る問題があった。

従来、鋳造用金型の冷却装置としては例えば、特開昭５
７−９７８３８号公報および特開昭５７−８５６４２号
公報に記載の装置があるが、前者の特開昭５７−９７８
３８号公報に記載の装置は、金型の温度検出器により冷
却水の供給を制御して金型キャビティまわりの温度のみ
を制御する構造であるから、湯口部の冷却を行うことは
不可能であり、一方、後者の特開昭５７−８５６４２号
公報に記載の装置は、金型の湯口部に冷し金を挿入して
、湯口部の溶湯を凝固させる構造であるから、冷し金挿
入時に湯口部の溶湯が浮き上がる欠点があり、また上述
の冷し金を挿入する程度では注湯後の湯口部の充分な冷
却を行なうことができず、これら両公報に記載の従来装
置では何れも小物鋳造品の取出しタイミングに悪影響を
与える問題点を有していた。

（発明の目的） この発明は、注湯後の湯口部の冷却速度を高めて、小物
鋳造品の取出しタイミングに悪影響を与えるのを確実に
防止することができる鋳造用金型の冷却装置の提供を目
的とする。

（発明の構成） この発明は、金型のキャビティまわりを冷却制御する第
１冷却系手段と、湯口部まわりを冷却制御する第２冷却
系手段とを独立して設け、上記第２冷却系手段に対して
注湯時には湯口部金型への冷却水の供給を停止し、注湯
後には湯口部金型へ冷却水を強制的に供給する制御手段
を備えた鋳造用金型の冷却装置であることを特徴とする
。

（発明の効果） この発明によれば、上述の制御手段が注湯後において第
１冷却系手段と独立して設けた上述の第２冷却系手段に
冷却水を強制的に供給して、湯口部を強制冷却する。

この結果、注湯後の湯口部の冷却速度を高めることがで
き、早期開枠を可能として小物鋳造品の過冷却によるチ
ルト化を防止することができる効果がある。

（実施例） この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。

図面は鋳造用金型の冷却装置を示し、第１図、第２図に
おいてキャビティ１を備えた金型２の上部中央に湯口部
金型３を一体的に結合し、この湯口部金型３に形成した
湯口４を、金型２内の縦湯口５および湯道６を介して上
述のキャビティ１に連通させている。

上述の金型２は前後一対の合せ金型で構成され、第１図
では図示の便宜上、一方の金型の合せ面にハッチングを
施して示している。

上述の金型２には、キャビティ１まわりを冷却制御する
第１冷却系装置７を設ける一方、湯口部金型３には湯口
４まわりを冷却制御する独立した第２冷却系装置８を設
けている。

ここで、上述の第１冷却系装置７は、電磁弁９，１０を
介設した給水管１１．１２にそれぞれ２っの分岐管１３
，１４．１５．１６を連通し、これら各分岐管１３〜１
６を金型２内の冷却水通路１７．１８．１９．２０を介
して対応する排水管２１．２２．２３．２４に連通接続
すると共に、これら各排水管２１〜２４に電磁弁２５．
２６，２７．２８を介設して構威している。

また、上述の第２冷却系装置８は、湯口部金型３内に形
成したジャケット２９と、このジャケット２９のインレ
ットポート２９ａに接続したインレットパイプ３ｏと、
このインレットパイプ３ｏに連通接続した給水管３１お
よびエア供給管３２と、上述のジャケット２９のアウト
レットポート２９ｂに接続したアウトレットパイブ３３
と、上述の各要素３１．３２．３３にそれぞれ介設した
電磁弁３４，３５．３６とを備えている。

上述の電磁弁３４は、第２冷却系装置８に対して注湯時
には湯口部金型３への冷却水の供給を停止し、注湯後に
は湯口部金型３へ冷却水を強制的に供給する制御手段で
ある。

なお、上述の各電磁弁９．１０．２５　〜２８．３４〜
３６は第９図に示す鋳造タクトに対応してＣＰＵ制御さ
れる。

前後一対の合せ金型で構成された湯口部金型３．３の一
方を第３図乃至第５図に、他方を第６図乃至第８図にそ
れぞれ示す。

上述の各湯口部金型３．３には、ジャケット２９内へ延
びる復数のフィン３７・・・を一体形成して、熱交換効
率の向上を図る一方、第６図乃至第８図に示す他方の湯
口部金型３には、湯口４内方中央部へ突出する突出部３
８と、この突出部３８のジャケット２９側に形成され、
該ジャケット２９と連通する凹部３９とを設けることで
、冷却性の向上を図っている。

図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下作用
を説明する。

注湯開始前の型締め完了信号により第２冷却系装置８の
電磁弁３５．３６を開弁してエア供給管３２からインレ
ットパイプ３０を介して湯口部金型３のジャケット２９
内にエアを供給し、このジャケット２９をエア溜として
用いる。

次に注場開始信号により第１冷却系装置７の電磁弁９．
１０．２５〜２８を開弁して、給水管１１．１２から常
温冷却水を供給する。

なお、金型２は注湯前に所定の型温に制御する。

次に、注湯完了時に出力されるタイマ信号により第２冷
却系装置８の電磁弁３５を閉弁すると共に、電磁弁３４
を開弁して、給水管３ｌからインレットパイプ３０を介
して湯口部金型３のジャケット２９内に冷却水を供給す
る。

この電磁弁３４の開弁による上述のジャケット２９への
冷却水強制供給により、注湯後の湯口部の温度は第９図
に実線ｂで示すように凝固点１ｌ５０℃に対してより低
温の１０００℃以下に効果的に冷却されるので、同湯口
部の冷却速度を高めることができる。このため、早期開
枠を可能として小物鋳造品の過冷却によるチル化を防止
することができ、また小物鋳造品の取出しタイミングに
悪影響を与えるのを確実に防止することができる効果が
ある。

なお、第９図の特性ａは金型２の温度変化を示す。

次に、型開き信号により上述の第１および第２の各冷却
系装置７．８による冷却水供給を停止する。

なお、次サイクルにおける第２冷却系装置８のエア供給
により、上述のジャケット２９内の冷却水は押出される
。

また、上記実施例の各電磁弁９，１０．２５〜２８は、
金型の温度を検知する温度センサからの信号により、開
弁タイミング、開弁量等制御するようにしてもよい。

以上要するに湯口部まわりを独立して冷却する第２冷却
系装置８を設け、この装置８によるジャケット２９への
冷却水を注湯時に停止制御し、注湯後直ちに強制供給制
御することで、注湯後の湯口部の冷却速度を高めて、小
物鋳造品の取出しタイミングに悪影響を与えるのを確実
に防止することができる効果がある。

この発明の構成と、上述の実施例との対応において、 この発明の第１冷却系手段は、実施例の第１冷却系装［
７に対応し、 以下同様に、 第２冷却系手段は、第２冷却系装置８に対応し、制御手
段は、電磁弁３４に対応するも、この発明は上述の実施
例の構成のみに限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示し、 第１図は鋳造用金型の冷却装置を示す系統図、第２図は
第１図の要部平面図、 第３図は湯口部金型の説明図、 第４図は第３図のＡ−Ａ線矢視断面図、第５図は第３図
のＢ−Ｂ線矢視断面図、第６図は湯口部金型の説明図、 第７図は第６図のＣ−Ｃ線矢視断面図、第８図は第６図
のＤ−Ｄ線矢視断面図、第９図は鋳造タクトに対する各
部の温度変化を示す特性図である。 １・・・キャビティ　　　　２・・・金　型３・・・湯
口部金型 ４・・・湯 口 ７・・・第１冷却系装置 ８ ・・第２冷却系装置 ３ ４・・・電磁弁 Ｌ＜

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）金型のキャビティまわりを冷却制御する第１冷却
   系手段と、 湯口部まわりを冷却制御する第２冷却系手段とを独立し
   て設け、 上記第２冷却系手段に対して注湯時には湯口部金型への
   冷却水の供給を停止し、注湯後には湯口部金型へ冷却水
   を強制的に供給する制御手段を備えた鋳造用金型の冷却
   装置。