JPH0317815Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ 本考案はミルケース内に配設したカツターを回
転させることによりコーヒー豆を粉砕するように
したコーヒーミルに関する。

［考案の技術的背景とその問題点］ 近時、この種のコーヒーミルを一体的に設けた
コーヒー製造機が供されている。これは、例えば
プラスチツク製のミルケースの側壁部にコーヒー
豆よりも微小な多数の小孔を形成し、粉砕された
コーヒー豆がそれらの小孔から順次ミルケース外
へ排出されるようになし、このミルケースの側方
下部に例えば紙フイルター装置を備えたコーヒー
抽出部を配設してミルケースからのコーヒー粉を
受ける構成である。ところが、上記構成では、ミ
ルケースの小孔が比較的径大であるため、未だ十
分に粉砕されておらず比較的粒度が大きなコーヒ
ー粉もミルケースから排出されてしまうことがあ
る。このため、コーヒー抽出部に受けられるコー
ヒー粉の粒度が均一にならず、ひいては十分に美
味しいコーヒーを製造できないという欠点があつ
た。

これを防ぐには、ミルケースの小孔の径を十分
に小さくして、コーヒーの抽出に適した所定の粒
度にまで粉砕されたコーヒー粉のみを排出させる
ようにすることも考えられる。しかしながら、こ
れでは小孔が目詰まりした場合等の掃除の際に
は、カツターを取外した上でミルケース全体を本
体から取り外さなければならないから、使い勝手
が著しく劣るという問題を生ずる。

［考案の目的］ 本考案の目的は、均一なコーヒー粉を取り出す
ことができてコーヒーの味を高めることができ、
しかも掃除等を簡易に行なうことができて使い勝
手の向上も併せ図ることができるコーヒーミルを
提供するにある。

［考案の概要］ 本考案は、ミルケースの周壁部の内面に所定深
さの凹所を形成すると共にこの凹所内に開口部を
形成し、所定粒度に粉砕されたコーヒー粉を通過
させるフイルターを枠体に設けて成るフイルター
装置を前記凹所内にミルケース内面と略面一にな
るように着脱可能に取付ける構成とすることによ
り、フイルター装置によるコーヒー粉の粒度の均
一化を図り、且つフイルター装置の取外しにより
掃除の容易化を図つたところに特徴を有するもの
である。

［考案の実施例］ 以下本考案をコーヒーミル一体形のコーヒー製
造機に適用した一実施例につき図面を参照して説
明する。

まず、全体的構成を示す第３図において、１は
モータ収納部２及びボトル載置台部３を一体に備
えた本体である。４はモータ収納部２の上方に着
脱可能に取着した容器状をなすミルケースであ
る。ミルケース４の底部には枢軸５が回転自在に
取着され、この枢軸５の上端部にミルケース４内
に位置してカツター６が取付けられると共に、下
端部にモータ７の回転軸７ａに係合する継手８が
設けられている。

さて、ミルケース４の周壁部内面のうち前記ボ
トル載置台部３側には、第１図に示すように、そ
の周壁部を外方へ膨出させることにより、底壁部
の一部にかけて所定深さの略矩形の凹所９が形成
されている。１０はこの凹所９内の大部分の中央
領域に形成した略矩形の開口部である。１１はフ
イルター装置で、これは略矩形をなすプラスチツ
ク製の枠体１２にフイルター１３の外周縁部をい
わゆるインサート成形により一体に埋設すること
により構成されており、枠体１２の外形状は凹所
９内に緊密に嵌合し得る形状をなすと共に、その
厚さ寸法は凹所９の深さ寸法に略等しく設定され
ている。従つて、フイルター装置１１を凹所９内
に収納すると、枠体１２は凹所９の内周部との間
にほとんど隙間を生ずることなく嵌合し、且つミ
ルケース４内面と略面一となる。１４は枠体１２
の下縁部に突設した２個の係合突部で、これはミ
ルケース４の凹所９内に形成した係合孔１５に嵌
合する。１６は枠体１２の上縁部に形成した３個
の係合爪で、これらはミルケース４の開口部１０
の上縁部に係合し、前記係合突部１４と協働して
フイルター装置１１を凹所９内に固定する。この
ような構成としたミルケース４の側方下部にはコ
ーヒー抽出部１７が設けられている。これは、取
手１８ａを備えてミルケース４側に着脱可能に取
着された抽出ケース１８内に図示しない紙フイル
ターを設けて成り、ミルケース４からフイルター
装置１１を通つて排出されたコーヒー粉を受ける
と共に、ボトル載置台部３内に設けた図示しない
周知の給湯機構から湯の供給を受けてコーヒーの
抽出が行われる。コーヒー抽出部１７において抽
出されたコーヒーは、その底部から流出してボト
ル載置台部３上に載置したボトル１９に溜められ
る。

本実施例によれば、ミルケース４内にコーヒー
豆を収納してモータ７に通電すると、カツター６
が高速で回転してコーヒー豆の粉砕が行われる。
ここでコーヒーの抽出に適した所定の粒度にまで
粉砕されたコーヒー粉は、粉砕時の勢いでフイル
ター装置１１のフイルター１３を通過してミルケ
ース４から排出され、コーヒー抽出部１７の紙フ
イルター上に受けられる。ミルケース４内におけ
る粉砕過程ではコーヒー粉の粒度の細粒化は同時
に進行するものではなく、大小様々に異なる粒度
のコーヒー粉が発生するが、粒度が大きなコーヒ
ー粉はフイルター１３を通過できないので、フイ
ルター１３に当つたところで再びカツター６側に
跳ね返されて更に粉砕が行われ、コーヒー粉の抽
出に適した粒度になつたところでフイルター１３
を通してミルケース４から排出される。この結
果、コーヒー抽出部１７内に受けられるコーヒー
粉の粒度は略均一化され、美味しいコーヒーを抽
出することができるようになる。また、フイルタ
ー１３にコーヒー粉が詰まつた場合には、係合爪
１６をミルケース４の開口部１０から外すことに
よりフイルター装置１１をミルケース４から取り
外すことができるから、フイルター１３の掃除が
極めて容易である。更に、万一フイルター１３が
破損した場合でも、フイルター装置１１の交換だ
けで済むから、補修が簡単である。加えて、フイ
ルター装置１１は凹所９内にミルケース４内面と
略面一になるように取付けるようにしたから、枠
体１２とミルケース４内面との間に段差が生じて
ここにコーヒー粉が溜まる虞がなく、無駄が少な
い上に、ミルケース４内の掃除が一層容易にな
る。

［考案の効果］ 本考案は以上述べたように、ミルケースの周壁
部に所定粒度に粉砕されたコーヒー粉を通過させ
るフイルター装置を設けたから、均一な粒度のコ
ーヒー粉を取出すことができてコーヒーの味を高
めることができ、しかもこのフイルター装置を着
脱可能にしたから、掃除が極めて容易になつて使
い勝手を向上させることができ、更には、フイル
ター装置の枠体はミルケースの内面と面一になる
から、コーヒー粉の無駄の発生が少ない上にミル
ケース内の掃除も一層簡単になるという実用上優
れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す要部の分解斜
視図、第２図は同フイルター装置を取付けた状態
で示す要部の斜視図、第３図は同一部破断して示
す全体の側面図である。 図中、４はミルケース、６はカツター、９は凹
所、１０は開口部、１１はフイルター装置、１２
は枠体、１３はフイルター、１４は係合突部、１
５は係合孔、１６は係合爪、１７はコーヒー抽出
部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ミルケース内に配設したカツターを回転させ
   ることにより内部のコーヒー豆を粉砕するよう
   にしたものにおいて、前記ミルケースの周壁部
   の内面に所定深さの凹所を形成すると共にこの
   凹所内に開口部を形成し、所定粒度に粉砕され
   たコーヒー粉を通過させるフイルターを枠体に
   設けて成るフイルター装置を前記凹所内にミル
   ケース内面と略面一になるように着脱可能に取
   付けたことを特徴とするコーヒーミル。 ２ フイルター装置の枠体には、ミルケースの凹
   所内に形成した係合孔に嵌合する係合突部及び
   開口部の内周縁部に係合する係合爪が形成され
   ていることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項に記載のコーヒーミル。 ３ フイルターの外周縁部はプラスチツク製の枠
   体に一体に埋設されていることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項又は第２項に記載
   のコーヒーミル。