JPH0317722Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、注液口付き液体容器に関し、特に
支持脚を有する液体容器に関するものである。

〔従来の技術〕

液体容器の胴壁下部に注液口を設け、その注液
口の弁を関放することによつて自然落下方式で注
液するようにした液体容器は、屋外における簡易
な飲料水供給容器として用いられている。このよ
うな液体容器においては、容器内部の液体を残す
ところなく利用できるようにするために、注液口
は容器底に近い低い位置に設けられる。そのた
め、このような容器をテーブル等の上にそのまま
置くと、注液口の下にコツプ等を受けるに必要な
余裕がとれないため、容器底面に折畳み自在の３
脚を設けることが普通である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、上記のような折畳み式３脚を容器底に
設けたものは、ロツク機構を備えた脚を取付ける
必要があるため、部品点数が多くなるとともに、
脚の収納空間が必要となるため容器の背丈が高く
なり、また、３本の脚を起立させたり折畳んだり
する手間がかかる等の問題点があつた。

この考案は、脚になる部材を容器胴のまわりに
着脱自在に装着することにより、上記の問題点を
解決した液体容器を提供することを目的とするも
のである。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、上記の問題点を解決するために、
容器胴の下部に注液口を設け、その容器胴に支持
脚を装着してなる注液口付き液体容器において、
容器胴の下部外周に複数の突出壁を所要の間隔を
おいて形成し、上記支持脚の本体に上記突出壁相
互間の容器胴の外周面に沿う複数の脚部を突設
し、支持脚不使用状態において上記本体を容器胴
下端部に当てると共に、脚部を容器胴外周面の突
出壁相互間に嵌入して着脱自在に係合せしめ、支
持脚使用状態において支持脚を上記の状態から上
下反転せしめ、本体上に容器胴を載せると共に、
脚部を下向きに突き出した構成としたものであ
る。

〔作用〕

支持脚不使用時は、支持脚を容器胴下部の突出
壁相互間の外周に嵌入して係合させたまゝ容器を
携行し又は保管する。支持脚使用時は、これを容
器胴から一旦外して上下反転させ、脚部を下向き
にして適当な台座上に置き、容器胴を本体上に載
せる。これにより、容器胴の底が脚部の高さだけ
持上げられる。

〔実施例〕

図面に示した実施例の液体容器は、容器胴１に
蓋２を被せるとともに、取手３を取付けたもので
あり、容器胴１の下部に弁を内蔵した注液口４を
設けている。

上記の容器と組合わされる支持脚５は、環状の
本体６と、その上縁に一定間隔をおいて突設した
脚部７とからなるものである。各脚部７は、四角
形の板状のものであり、内面に補強リブ８を設け
るとともに、容器胴１側の突起１０（第２図参
照）と着脱自在に係合する凹所９を設けている。

一方、容器胴１の下端部外周には、上下に２段
の段差部１１，１２が形成されている。上方の段
差部１１と下方の段差部１２との間には、偏平な
四角形の突出壁１３が周方向に所要の間隔をおい
て配列され、各突出壁１３相互間の容器胴１の部
分の１箇所に注液口４が設けられ、他の３箇所が
脚部７の嵌入部１４になつている。また各嵌入部
１４に前記の突起１０が形成される。

また、下方の段差部１２と底壁１５の間には、
全周にわたつて支持脚５の本体６との嵌合部１６
が形成されている。

上記支持脚５の不使用状態においては、第３図
に示すように、支持脚５の脚部７を上向きにして
各嵌入部１４に嵌め、本体６を嵌合部１６に嵌合
するとともに、本体６を下方の段差部１２に当て
る。また、脚部７の凹所９を突起１０に係合させ
る。容器はこの状態で携行され又は保管される。

次に、支持脚５を使用する際には、これを容器
胴１から一旦外し、第４図に示すように上下反転
させ、脚部７を下向きにしてテーブル等の上に置
き、容器胴１を本体６の上に載せる。そのうえ
で、注液口４の下方にコツプを受け、注液口４を
操作する。

〔効果〕

以上のように、この考案は支持脚の本体に容器
胴の外周に沿う複数の脚部を設けたものであるか
ら、支持脚不使用時において、脚部を上向きにし
て本体に係合させることができる。これにより、
容器と支持脚を一体化させることができ、かつ容
器の背丈が高くなることもない。また、支持脚使
用時には、これを外して上下逆にしてその上に容
器を載せるだけで注液口の位置を高くすることが
できる。また、支持脚はその本体に脚部を設けた
ものであるから、従来の場合に比べ部品点数が減
少する効果がある。

また、複数の突出壁を容器胴の下部外周に形成
し、突出壁相互間に脚部を嵌入するようにしたの
で、支持脚不使用時に支持脚の存在が目立つこと
がなく体裁が良好になる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例の分解斜視図、第２図は同上の
一部を示す断面図、第３図は携帯時の正面図、第
４図は支持脚使用時の一部省略正面図である。 １……容器胴、４……注液口、５……支持脚、
６……本体、７……脚部、１１，１２……段差
部、１３……突出壁、１４……嵌入部、１５……
底壁、１６……嵌合部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器胴の下部に注液口を設け、その容器胴に支
   持脚を装着してなる注液口付き液体容器におい
   て、容器胴の下部外周に複数の突出壁を所要の間
   隔をおいて形成し、上記支持脚の本体に上記突出
   壁相互間の容器胴外周面に沿う複数の脚部を突設
   し、支持脚不使用状態において上記本体を容器胴
   下端部に当てると共に、脚部を容器胴外周面の突
   出壁相互間に嵌入して着脱自在に係合せしめ、支
   持脚使用状態において支持脚を上記の状態から上
   下反転せしめ、本体上に容器胴を乗せると共に、
   脚部を下向きに突き出したことを特徴とする注液
   口付き液体容器。