JPH0316809A - 航空機用ラジアルタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は航空機に用いられるラシアルタイヤに関する。

〔従来の技ｉホｉ〕

航空機用タイヤとしてラジアルタイヤを用いることが考
えられている。

この航空機用ラジアルタイヤにおいては、航空機が高速
で離着陸走行する際に耐え得るように、一，般の車両用
タイヤと同様に高速走行持のスタンデングウエーブを防
止する必要がある。このため、タイヤのベル１・部にお
いて、ホールｌ−ヘルトと称する巻き付けヘルトを用い
た航空機用ラジアルタイヤが知られている。

この種の航空機用ラジアルタイヤに用いられるホールド
ヘルトば、ナイロン（例えば、６・６ナイロン等）製の
コー　ドが等間隔に配列されかつゴム層によって被覆さ
れて板状に形成されており、さらに、カーカスのタイヤ
半径方向外側に配設され互いに切り離された他の複数枚
のヘル１・のタイヤ幅方向端部を、このホールトヘル１
〜によっテ巻き付け折り返して固定している。

このホールドベルトを用いた航空機用ラジアルタイヤで
は、互いに切り離された他の複数枚のヘルトのタイヤ幅
方向端部に剪断歪みが集中することがなく、また、タイ
ヤ内圧によるタイヤ周方向の張力を高めて周方向ヘルト
剛性を大きくでき、これによって、耐スタンデングウエ
ーブ性を向上させている。

［発明が解決しようとする課題〕 ところで、前述のホールドベルトを用いた従来の航空機
用ラジアルタイヤでは、ホールドベルトを他の複数枚の
ヘルトのタイヤ幅方向端部に単に巻き付けて折り返す構
或であったため、タイヤ周方向の張力を高めて周方向ベ
ルト剛性を大きくできるものの、ホールドベル１・自体
の剥離（所謂セバレーション）を効果的に抑制すること
が容易でなかった。

すなわち、ホールドベルトのコードとしてナイロン等の
収縮性のあるコードを用いた場合には、ホールドベルト
を折り返すことによって、この巻き付け折り返し部分に
おいて局部的にコードの配列（所謂打ち込め）が密にな
る。また、熱収縮性の無いコードを用いた場合であって
も、グリーンタイヤを加硫処理する際に加圧されると、
ホールドベル１・の巻き付け折り返し部分において局部
的にコードの配列が不均一になる。ここで、ホールドベ
ルトの巻き付け折り返し部分、すなわちベルトのタイヤ
幅方向端部は、繰り返し荷重を受けた場合に特に大きな
周方向張力が働く部位であるため、このようにコードの
配列が密となったり不均一な場合にはその部分からホー
ルドベルトのセバレーションが発生し易かった。

この場合、ホールドベルトを折り返した際にコードの配
列が密とならないようにホールトベルト（所謂ベルトト
リート）そのもののコード配列を粗《したのでは、４・
要なベルト強度を確保することができず、あるいは、必
要なベル１・強度を確保するために多数枚のベルトを用
いなければならない。また、ホールドベルトを折り返し
た際にコードの配列が密とならないようにヘルトトリー
トのゴム層の肉厚寸法（所謂ゲージ）を単に厚くし折り
返し部分の曲率を小さくしたのでは、重量が増加し、ま
た、繰り返し荷重による歪みや発熱量が多くなって耐疲
労性が低下する。

本発明は上記事実を考慮し、重量増加や剛性低下を伴う
ことなく、ベルト端部のセパレーションを防止し耐スタ
ンデイングウエーブ性を向上することができる航空機用
ラジアルタイヤを得ることが目的である。

〔課題を解決するための手段〕

本発明に係る航空機用ラジアルタイヤは、等間隔に配列
された複数のコードがゴム層によって被覆されて板状と
されたホールドベルトが、タイヤ幅方向端部において折
り返されて固定された航空機用ラジアルタイヤであって
、前記ホールドベルトの前記コードよりも折り返し部内
方側のゴム層の肉厚を、前記コードよりも折り返し部外
方側のゴム層の肉厚よりも厚く形成したことを特徴とし
ている。

〔作用］ −Ｌ記構威の航空機用ラジアルタイヤでは、仮にナイロ
ン等の収縮性のあるコードを用いた場合であっても、折
り返し部内方側のゴム層が厚肉とされているため、ホー
ルドベルトのコードの配列が折り返し部において局部的
に密になることは無い。

したがって、繰り返し荷重を受けて大きな周方向張力が
発生するベルトのタイヤ幅方向端部、すなわちホールド
ベルトの巻き付け折り返し部分においても、歪みを効果
的に吸収してセパレーションの発生を防止でき、重量増
加や剛性低下を伴うことなく、耐スタンデイングウエー
ブ性を向上ずることができる。

〔実施例］ 第ｌ図には本発明の実施例に係る・航空機用ラジアルタ
イヤ１０のタイヤ回転軸を通る断面図が示されている。

また、第２図及び第３図にはラジアルタイヤ１０の要部
拡大断面図が示されている。

このラジアルタイヤ１０は、充填された空気による内圧
を保持する強度メンバーとしてのアップカーカス１２お
よびダウンカーカス１４を備えている。各カーカスは、
工業用有機繊維（例えばナイロン、ポリエステル、アラ
ξド等）により形成されるカーカスコードをタイヤ回転
軸を中心として放射状に配列しゴム層で被覆したカーカ
スプライによって構威されている。

アップカーカス１２はその端部が、タイヤ回転軸周りに
リング状に形成されたビードコア１６のタイヤ幅方向内
側から外側へ向けて巻付けられて折り返されていろ。さ
らにその外周に、ダウンヵーカス１４の端部がビードコ
アｌ６のタイヤ幅方向外側から内側へ向けて巻付けられ
て折り返されており、各カーカスが所謂アップ・ダウン
構造となっている。

ヒートコア１６に巻き付けられた各カーカスの外周は、
ゴム層１８によって被覆されており、り”イト′ウオー
ル２０およびビード部２２を構成している。このヒード
部２２は、ラジアルタイヤ１０の内周の寸法を定め、リ
ム（図示省略）との嵌め合いを確保するようになってい
る。

ラジアルタイレ１０の半径方向外側端部のダウンカーカ
ス１４外方には、このダウンカーカス１４に沿って切離
し交差ヘルト２６が配設されている。切離し交差ヘルト
２６は、ラジアルタイヤ１０の周方向に対して約２２度
の角度で傾斜して等間隔に配列されたナイロン（例えば
、６・６ナイロン）製のコード２８がゴム層３０によっ
て被覆されて板状に形成されており、互いに隣接同士で
交差するように層状に複数枚１！ｌ［！設されている。

第２図に詳細に示す如く、切離し交差ヘル１・２６の外
周には、ホールドヘル１・３２が配設されている。ホー
ルトベルト３２も、切離し交差ヘルト２６と同様にラジ
アルタイヤ１ｏの周方向に対して傾斜して等間隔に配列
されたナイロン製のコード３４がゴム層３６によって被
覆されて板状に形成されており、さらに、層状に配設さ
れた切離し交差ヘルト２６のタイヤ幅方向両端部δこ巻
きイリけて折り返された状態で固定されている。

ここで、ホールドベルト３２ば、コード３４よりも折り
返し部内方側のゴム層３６Ａの肉厚寸法（所謂ゲージ）
が、コード３４よりも折り返し部外方側のゴム層３６Ｂ
の肉厚寸法よりも厚く形成されており、所謂オットゲー
ジとなっている。

ホールドヘルト３２のタイヤ半径方向外側には、周方向
ベルト３８が配設されている。周方向ヘルト３８は、そ
のコードがタイヤ周方向にそって配列されており、タイ
ヤ周方向剛性を確保している。

周方向ヘルト３８のタイヤ半径方向外側には、ホールド
ヘルト４ｏが配設されている。ホールドヘルト４０は、
ホールドベルト３２と同様に、ラジアルタイヤ１ｏの周
方向に対して傾斜して等間隔に配列されたコード４２が
ゴム層４４によって被覆されて板状に形成されており、
さらに、第３図に詳細に示す如く、コード４２よりも折
り返し部内方側のゴム層４４Ａの肉厚寸法が、コード４
２よりも折り返し部外方側のゴム層４４Ｂの肉厚寸法よ
りも厚く形成されたオツドゲーシとなっている。

ホールドヘルト４ｏの外方には保護層４６が配設されて
いる。保護層４６は、タイヤ幅方向に沿って波状に配列
されたアラξトコードがゴム層で被覆された構或となっ
ており、耐カット性を確保している。保護層４６の外方
には、厚肉ゴム層のトレット部４８が形成されている。

トレット部４８は実際に地面と接触する部分となってお
り、このため、磨耗や外傷に酎え得るように充分な厚肉
とされている。

次に本実施例の作用を説明する。

上記構戒の航空機用ラジアルタイヤ１０では、ホールト
ヘルｌ−３２（ホールドヘルト４０）は、コード３４　
（コーＦ４２）よりも折り返し部内方側のゴム層３６Ａ
（ゴム層４４Ａ）の肉厚寸法が、コード３４　（コード
４２）よりも折り返し部外方側のゴムｊｇ３６Ｂ（ゴム
層４４Ｂ）の肉厚寸法よりも厚く形成されて所謂オツド
ケーシとなっているため、収縮性のあるナイロン製のコ
ード３４　（コード４２）を用いているにも係わらず、
ホールドヘルト３２（ホールドヘルト４０）のコード３
４（コード４２）の配列が折り返し部において局部的に
密になることは無い。したがって、繰り返し荷重を受け
て大きな周方向張力が発生ずるホールドヘルト３２の折
り返し部分（すなわら、切離し交差ヘルト２６のタイヤ
幅方向両端部）やホールドベルト４０の折り返し部分に
おいても、歪みを効果的に吸収してセバレーションの発
生を防止できる。

ここで、第１表には、ホール１′・＼ルト４０の、コー
ド４２よりも折り返し部内方側のゴム層４４９ １　０ Ａの肉厚寸法と、コード４２よりも折り返し部外方側の
ゴム層４４Ｂの肉厚寸法を、種々変更したラジアルタイ
ヤ１０の試験データが示されている。

なおこの場合、第４図に示す如く、コード４２及び各寸
法を以下の如く規定している。

コード＝６・６ＮＹ１８９０ｄ／３ ｈ１　：コード４２よりも折り返し部外方側のゴム層４
４Ｂの肉厚寸法 ｈ２　：コード４２よりも折り返し部内方側のゴム層４
４Ａの肉厚寸法 ｄ　：コード４２の外径寸法 Ｌ　：コード４２の配列間隔 之　二ホールドベルト４０折り返し部分のコード４２の
平均配列間隔、すなわち （ｎ＋　−１−ｆｆｉＺ　＋Ｌ　　・−　’　−　ｆｆ
ｉｎ　）／ｎ第１表 この表においても明らかなように、本発明ではホールド
ベルト４０の、コード４２よりも折り返し部内方側のゴ
ム層４４Ａの肉厚寸法ｈ２を、コード４２よりも折り返
し部外方側のゴム層４４Ｂの肉厚寸法ｈ，よりも厚く形
或する程、ベルト部の耐久性が向上している。さらにこ
の場合、ゴム層４４Ｂの肉厚寸法ｈ１を不必要に増加さ
せることなく耐久性が向上しており、したがって、重量
１１ １２ 増加や剛性低下を伴うことなく、耐スタンデイングウエ
ーブ性が向上する。

なおこの場合、コード４２よりも折り返し部外方側のゴ
ム層４４Ｂの肉厚寸法ｈ１と、コード４２よりも折り返
し部内方側のゴム層４４Ａの肉厚寸法ｈ２との比、すな
わち、ｈ２／ｈｌを、ｈｚ／ｈ＋＝２〜６ とすることが好ましい。

なお、本実施例においては、ホールドベルト３２及びホ
ールドベルト４０は、それぞれゴム層３６Ａ、ゴム層４
４Ａの肉厚寸法が、ゴム層３６Ｂ、ゴム層４４Ｂの肉厚
寸法よりも厚く形成されたオツドゲージを用いる構戒と
したが、これに限らず、ホールドベルトの折り返し部内
方側にスキージを用いる構或としてもよい。第５図（Ａ
）及び第５図（Ｂ）には、この場合のホールドベルト５
０が示されている。

ホールドベルト５０は、等間隔に配列されたコード５２
がゴム層５４によって被覆されて板状に形成されており
、さらに、コード５２よりも折り返し部内方側のゴム層
５４Ａの肉厚寸法は、コード５２よりも折り返し部外方
側のゴムＮ５４Ｂの肉厚寸法と同一とされた所謂イーブ
ンゲージとなっている。また、折り返し部内方側にはス
キージ５６が予め固着された後に折り返される構或とな
っている。したがってこのホールドベルト５０において
も、第５図（Ａ）に示す如く、折り返し部では、折り返
し部内方側のゴム層の肉厚寸法が、折り返し部外方側の
ゴム層の肉厚寸法よりも実質的に厚く形成されている。

このため、ホールドベルト５０のコード５２の配列が折
り返し部において局部的に密になることは無い。したが
って、繰り返し荷重を受けて大きな周方向張力が発生し
ても、歪みを効果的に吸収してセパレーションの発生を
防止できる。

ここで、第２表には、ホールドベルト５０の、ゴム層５
４Ａ，５４Ｂの肉厚寸法およびスキージ５６の肉厚寸法
を、種々変更した場合の試験データが示されている。な
おこの場合、第６図に示す如く、各寸法を以下の如く規
定している。

１３ １４ コード Ｈ　： Ｈ２　： ｄ Ｌ　： ６　・　６ＮＹ１８９０ｄ／３ ゴム層５４Ａ，５４Ｂの肉厚寸法 スキージ５６の肉厚寸法 コード５２の外径寸法 コード５２の配列間隔 ｌ 二ホールドヘル｝５０折り返し部分のコート５２の平均
配列間隔、すなわち （１２＋　＋ｎ２　＋ｐ．３・・・・ｐ−ｎ　）　／　
ｎ第２表 この表においても明らかなように、ホールドヘルト５０
でも、スキージ５６の肉厚寸法を増加して折り返し部内
方側のゴム層の肉厚寸法を厚く形或ずる程、ヘルｌ・部
の耐久性が向上し゜ζいる。したがって、重量増加や剛
性低下を伴うことなく、耐スタンデイングウエーブ性が
向上ずる。

なおこの場合、ゴム層５４Ａ、５４Ｂの肉ｊ￥寸法Ｈ１
、スキージ５６の肉厚寸法Ｈ２およびコド５２の外径寸
法ｄの各寸法関係は以下の範囲が好ましい。

（Ｈ，　＋Ｈ，　＋ｄ）／ｄ＝１．　２〜２．４（Ｈ，
＋Ｈ．）／Ｈ．＝２〜６ すなわち、この範囲を越えると、隣接する他層のコード
５２間の剪断歪みが大きくなってセバレーションが発生
し易くなり、あるいは、製造過程においてコード間にゴ
ムが浸透しにくくなってしまう。したがって、上記範囲
が好ましい。

〔発明の効果〕

以上説明した如《本発明に係る航空機用ラジアルタイヤ
は、重量増加や剛性低下を伴うことなく、１５ １６ ヘルト端部のセパレーションを防止し耐スタンデイング
ウエーブ性を向上することができるという優れた効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係るラジアルタイヤのタイヤ
回転軸を通る断面図、第２図及び第３図はラジアルタイ
ヤの要部拡大断面図、第４図はホールドベルトの各部の
寸法を示す概略断面図、第５図（Ａ）は他の実施例に係
るラジアルタイヤのへルトトリートを示す概略斜視図、
第５図（Ｂ）は他の実施例に係るラジアルタイヤの要部
拡大断面図、第６図は他の実施例に係るラジアルタイヤ
のホールドヘルトの各部の寸法を示す概略断面図である
。（なお、各図面において、ゴム層断面のハツチングは
省略してある） １０・・・ラジアルタイヤ、 ３２・・・ホールドベルト、 ３４　・　・　・コード、 ３６・・・ゴム層、 ４０・・・ホールドベルト、 ４２　・　・　・コード、 ４４・・・ゴム層、 ５０・・・ホールドベルト、 ５２・　・　・コード、 ５４・・・ゴム層、 ５６・・・スキージ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）等間隔に配列された複数のコードがゴム層によっ
   て被覆されて板状とされたホールドベルトが、タイヤ幅
   方向端部において折り返されて固定された航空機用ラジ
   アルタイヤであって、前記ホールドベルトの前記コード
   よりも折り返し部内方側のゴム層の肉厚を、前記コード
   よりも折り返し部外方側のゴム層の肉厚よりも厚く形成
   したことを特徴とする航空機用ラジアルタイヤ。