JPH0316365B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】[Detailed description of the invention]

本発明は、エチレンとα−オレフインと５−エ
チリデン−２−ノルボルネン（以下ENBと略
す。）または、ジシクロペンタジエン（以下DCP
と略す）等の非共役ジエンとからなる三元ゴム状
共重合体の改良された製造方法に関し、さらに詳
しくは該共重合体を製造するに際して、回収工程
前に炭素数５〜８の炭化水素を添加し、スチーム
ストリツピング法にて共重合体を回収する方法に
関するものである。 従来、エチレンとα−オレフインとENBまた
はDCPからなる三元ゴム状共重合体を製造する
工業的な方法には、溶媒としてｎ−ヘキサン、ｎ
−ヘプタン、シクロヘキサンの如き常態で液状の
不活性な炭化水素を使用し、共重合体を溶媒中に
溶解させて重合を行う溶液重合法と、単量体を液
体状態に保持し、重合で生成したゴム状共重合体
を該液状単量体中に析出分散した状態で重合を行
う懸濁重合法がある。 ところが溶液重合において、工業的に連続で安
定に前記ゴム状共重合体を得るためには、重合器
内の溶液を完全に均一し、重合反応熱を効率よく
除去する必要があり、そのため共重合体溶液の撹
拌、移送が容易でなければならない。 そのため共重合体溶液中の共重合体の濃度を調
節して共重合体溶液の粘度をある程度抑制しなけ
ればならず、工業的には共重合体濃度の最高値が
10〜18重量パーセントに制限されているのが現状
である。 従つて共重合体溶液に含まれる溶媒の量は約80
〜90重量パーセントにも達し、この溶媒を分離、
精製、回収するのに多大なエネルギーを費さざる
を得ず、また溶媒の量を少なくすると、必然的に
溶液の粘度が上昇し、このような高粘度溶液を取
扱う場合、撹拌、移送等の操作に問題が生ずるこ
ととなることは前に述べた通りである。 これに反して、無溶媒懸濁重合方式は、かかる
技術的問題は無いと言つても良く、共重合体を懸
濁液中の濃度が30〜40重量パーセントの高濁度
で、しかも液体単量体と同じ低粘度溶液の状態で
取り扱う事ができ、共重合体の回収にも多くのエ
ネルギーを必要とせず工業的に有利な方式であ
る。 この様に無溶媒懸濁重合方式は、経済的見地か
ら有利な方式ではあるが、溶媒が実質的に無いに
等しく重合溶液系全体が単量体で占められるが故
に単量体であるエチレンとα−オレフインの濃度
がENB、DCP等の非共役ジエンに比べて高くな
り、従つて非共役ジエンの相対的濃度が低下する
こととなり、そのために非共役ジエンの反応率が
低下し、未反応の非共役ジエンが多くなつて沸点
の高いこれら非共役ジエンの除去に多くのエネル
ギーを要するのみならず、これが製品ゴム中に多
く残存すると品質上、特に加硫物性上支障をきた
し、また仕上工程での悪臭発生による作業環境の
汚染、装置の腐蝕を招くという大きな問題が派生
し、極力完全に除去する方法が望まれていた。 発明者らは、この問題を解決すべく、未反応で
残存するこれらENB、DCP等の非共役ジエンを
効率良く除去する方法を鋭意研究した結果、本発
明の達成に至つたものである。 すなわち本発明は、エチレンとα−オレフイン
と非共役ジエンとを懸濁重合方式で共重合し、回
収するに際し、重合触媒の一方の成分である還移
金属化合物として塩化チタン化合物を選定し、有
機アルミニウム化合物と併用し、かつ回収工程前
に炭素数５〜８の炭化水素を液状α−オレフイン
の100容量部に対して５〜40容量部添加し、共重
合体を触媒の除去にも極めて効果的ないわゆるス
チームストリツピング法で回収することにより、
ゴム状共重合体中に残留する非共役ジエンの量を
驚くべき程度に効率よく除去できることを見出
し、ここに改良されたゴム状共重合体の製造方法
を提供するものである。 発明者らの研究の結果から、本発明方法におけ
る触媒の特定ならびに炭化水素の添加について
夫々次のような効果があることがわかつている。 先づ触媒については、還移金属化合物として、
従来から広く用いられているVOCl₃、VCl₄、VO
（AcAc）₃等の溶液状態のバナジウム化合物と有
機アルミニウム化合物との組合せでは、懸濁重合
下で極めて不都合なことに触媒が反応器内で不均
一な状態となり、しかも綿状に沈澱し、そのため
析出生成する共重合体粒子中に異常に大きなもの
が多量に含まれることとなり、そのため析出生成
する共重合体粒子中に異常に大きなものが多量に
含まれ、移送を困難にするのみならず、スチーム
ストリツピング法で高沸点のENBやDCP等の非
共役ジエンを共重合体粒子中から除去するのが極
めて困難となる。 これに対し３価または４価の塩化チタン化合物
固体を有機アルミニウム化合物と併用して用いる
と、触媒が重合器内で均一で微小な粉末状である
ため、均一な微粒子の形で共重合体が得られ、そ
のため未反応のENB、DCP等の非共役ジエンの
粒子中での拡散速度が大きくなり、除去され易く
なる。また移送上の閉塞等の問題も皆無に等しく
なる。 次に炭化水素の添加については例えば液状プロ
ピレンの中で実質的に無溶媒下で共重合を行う
と、前述の如くゴム状共重合体が析出した安定な
微粒子スラリーの形で得られるが、反面粒子自体
が極めて密でタイトな状態を保つているがため粒
子中から高沸点の未反応非共役ジエンを拡散除去
させるには好ましくない。 このため該スラリー系に炭素数５〜８の炭化水
素を適量存在させることにより粒子の形を安定に
保持しつつ粒子を溶解させることなく適当に膨潤
させることができる。膨潤した重合体粒子から未
反応非共役ジエンを除去することがタイトな粒子
から除去するより拡散、抵抗がはるかに小さく、
容易である。 前記の如く従来のバナジウム化合物と有機アル
ミニウム化合物とを触媒として用いた場合には、
ゴム状共重合体の巨大粒子が生成し、未反応の非
共役ジエンを除去し難くなるが、その際炭素数５
〜８の炭化水素を添加しても粒子間の付着が激し
くなり、かえつて巨大な粒子が多くなり本発明の
効果を得ることができない。これは触媒の形状の
違いによるものと考えられる。即ち本発明の方法
は触媒の選択と所定の炭化水素の使用によつては
じめて効果的な製法となし得たものである。 本発明における炭素数５〜８の炭化水素として
は、ｎ−ペンタン、ｉ−ペンタン、ｎ−ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ｎ−ヘプタン、ｎ−オクタ
ンなど重合活性を阻害しない炭化水素から選ばれ
ることが好ましく、特にｎ−ヘキサンが膨潤性、
沸点の面から好ましい。 炭素数が４以下の炭化水素では、ゴム状重合体
に対して溶解力が乏しく、共重合体粒子を膨潤す
ることができないので好ましくない。また炭素数
が９以上の炭化水素では、膨潤能力は高いが沸点
が高くなり共重合体から分離するのに多くのエネ
ルギーを要し、経済的にかえつて不利となり好ま
しくない。 前記炭化水素の添加量は、α−オレフイン100
容量部に対して５〜40容量部である。（ここで、
容量部は15℃、10Kg／cm²absの値を示す。）炭化
水素が液状α−オレフインの100容量部に対して
５容量未満であれば、懸濁液中のゴム状共重合体
粒子の炭化水素による膨潤が充分でなくなり、従
つてスチームストリツピング時点で未反応非共役
ジエンがゴム状共重合体粒子中に多量に残ること
となり、本発明の目的を達し得ない。 また炭化水素の添加量が液状α−オレフインの
100容量部に対し、40容量部を越えると、ゴム状
共重合体粒子の膨潤が著しくなり、粒子状では存
在し得ずかなりの部分が溶解し、重合系の粘度が
著しく増し、もはや懸濁重合の形態でなくなりむ
しろ溶液重合に近い状態となり好ましくない。 炭素数５〜８の炭化水素を添加する時期は (イ) 重合反応器に触媒を供給する前に予め添加し
ておきしかる後に、触媒を連続的に供給すると
同時に炭化水素も連続的に添加する。 (ロ) 重合反応器に触媒を供給すると同時に、炭化
水素を連続的に添加する。 (ハ) 重合反応完了後、炭化水素を連続的に添加す
る。 等があり、中でも(イ)の方法がポリマー粒子を良く
膨潤させ得る点から好ましい。 又前記の添加方法は回分式重合にも適用し得
る。 本発明における有機アルミニウム化合物は一般
式AlR_oX_3-oで表わされる化合物（ここでＲは１
〜５の炭素数をもつ炭化水素基であり、Ｘはハロ
ゲンであり、ｎは３、２、1.5または１である）
であり、好ましくはトリエチルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウ
ムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロラ
イド、エチルアルミニウムセスキクロライド、イ
ソブチルアルミニウムセスキクロライドから選ば
れた化合物またはそれらの混合物である。 本発明に用いられる触媒成分である塩化チタン
化合物は、３価又は４価の塩化チタンで特願昭57
−65489、57−65490、57−65491、57−65492、57
−92121、57−99955の各号及び特開昭57−55905
号、特公昭57−9566号等に記載の方法等により調
製したものが使用できるが、得られる共重合体の
結晶性が少なく、よりゴム状であるという点で、
特願昭57−65489、57−65491、57−65492、57−
92131の各号の方法が好ましい。 触媒を構成する塩化チタン化合物(A)と有機アル
ミニウム化合物(B)の割合は(B)／(A)をモル比で表わ
して２／１〜100／１の範囲が使用できるが、ポ
リマーをより無定形にし、膨潤しやすくて、本発
明の目的を効果的に達成するには５／１〜20／１
が好ましい。 本発明におけるα−オレフインは炭素数３〜10
を有するα−オレフインで、例えばプロピレン、
１−ブテン、１−ペンテン、１−ヘキセン、４−
メチル−１−ペンテン、１−オクテン、１−デセ
ンなどがあり、特に好ましくはプロピレン、１−
ブテンである。 本発明で使用できる非共役ジエンとしては直鎖
または環状のジエンまたは、ポリエンであり、た
とえば５−メチレン−２−ノルポルネン、５−エ
チリデン−２−ノルボルネン（ENB）５−プロ
ピリデン−２−ノルポルネン、ジシクロペンタジ
エン（DCP）、５−イソプロペニル−２−ノルボ
ルネンなどであるが、共重合反応性が高く、且つ
加硫ゴム物性において、例えば加硫速度が速い等
の利点の多いENBと共重合反応性が比較的高く、
かつ安価に入手きるDCPとが特に好ましく使用
される。 本発明において、重合温度は０〜80℃が好まし
いが特に制限する必要はない。 本発明におけるスチームストリツピング法は、
一般的に工業的に行なわれている方法で良い。例
えば、スチームストリツピングを行う温度は70〜
120℃が好ましく、また運転圧力は大気圧〜15
Kg／cm²Ｇが好ましい。またゴム状共重合体のスト
リツパーにおける平均滞留時間は１時間程度であ
る。 以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に
説明するが、その要旨を越えない限り、本発明は
これらの実施例によつて制限されるものではな
い。 各実施例及び比較例において、ゴム状共重合体
中に残留する未反応の非共役ジエン化合物の含量
（ppm）は、スチームストリツピングによつて回
収したゴム状共重合体２ｇをｎ−ヘキサン100ml
に溶かし、ガスクロマトグラフイー（島津製作所
製GC−6A使用、カラムシリコンKF−96.3％５
ｍ）を用いて、検量線法で求めた。 またゴム状共重合体の非共役ジエン結合量を示
すヨーソ価はヨーソ滴定法により求めた。 実施例 １ (1) チタン化合物触媒の調製 充分に乾燥し、窒素置換したフラスコに無水
の塩化マグネシウム３ｇと、ジ（２−エチルヘ
キシル）２−エチルヘキシルホスホネート40ｇ
を加え、100℃に加熱して、塩化マグネシウム
を完全に溶解させた後、室温まで冷却し、乾燥
したｎ−ヘキサン150mlを加えた。次に別に用
意したフラスコに乾燥したｎ−ヘキサン100ml
及び四塩化チタン7.5ｇを加え次いでジオクチ
ルホズフエート10ｇを加え、これを全量前記塩
化マグネシウム溶液に加えた。次に四塩化チタ
ン60ｇを前記混合物に撹拌しながら、ゆつくり
加え、微粒子状固体を折出させたのち乾燥した
ｎ−ヘキサン250mlで５回洗浄したものを触媒
として使用した。尚調製した触媒中の四塩化チ
タン量は原子吸光法で求めた。 (2) 共重合体の重合及び回収 ゴム状共重合体の重合及び回収は、次のよう
にして行つた。 充分に乾燥し、プロピレンガス置換した撹拌
羽根付16ステンレス製重合器に、液体プロピ
レン８とｎ−ヘキサン0.6、５−エチリデ
ン−２−ノルボルネン（ENB）0.14Kgを仕込
んだ。 重合器内の温度を55℃にした後、エチレンガ
スを吹き込み重合器内の圧力を30Kg／cm²Ｇとし
た。次にトリイソブチルアルミニウム2.5ｇ／
Ｈ及び前記調製方法による塩化マグネシウムに
担持した塩化チタン触媒を四塩化チタン換算
0.06ｇ／Ｈで連続して添加し、同時にプロピレ
ン８／Ｈ、エチレン0.9Kg／Ｈ、ENB0.14
Kg／Ｈ及びｎ−ヘキサン0.6／Ｈで連続で添
加した。重合器内の液位が常に一定となるよう
反応混合物を連続で抜き出した。重合器内の共
重合体粒子は、粒径２〜４ミリメートルで懸濁
液中に均一に分散し、明らかに膨潤状態であつ
た。重合開始より４時間後の重合器内の反応混
合物を、撹拌器付容積100の蒸留器内に導き、
100℃の温水中で大気圧下１時間スチームスト
リツピングを行い、ゴム状共重合体を回収し
た。 ゴム状共重合体の分析結果及び水蒸気蒸留を
行つた後にゴム状共重合体中に残留している非
共役ジエン化合物含量の測定結果を表−１に示
した。 実施例 ２ 実施例１において、当初に仕込むｎ−ヘキサン
の量を1.2とし、また重合中のｎ−ヘキサンの
連続添加量を1.2／Ｈとして、ｎ−ヘキサン／
液体プロピレンの容積比が常に15部／100部の一
定で重合を行うこと、さらに重合時の圧力を、29
Kg／cm²Ｇで行う以外は実施例１の方法を繰返し
た。結果を表−１に示す。 実施例 ３ 実施例１において、当初に仕込むｎ−ヘキサン
の量を2.8とし、また重合中のｎ−ヘキサンの
連続添加量を2.8／Ｈとして、ｎ−ヘキサン／
液状プロピレンの容積比が常に35部／100部の一
定で重合を行うこと、さらに重合時の圧力を28
Kg／cm²で行う以外は、実施例１の方法を繰返し
た。結果を表−１に示す。 比較例 １ 実施例１において、当初に仕込むｎ−ヘキサン
の量を、0.16とし、また重合中のｎ−ヘキサン
の連続添加量を0.16／Ｈとして、ｎ−ヘキサ
ン／液状プロピレンの容積比が常に２部／100部
の一定で重合を行うこと、さらに重合時の圧力を
31Kg／cm²Ｇで行う以外は実施例１の方法を繰返し
た。結果を表−１に示す。 重合中の懸濁液中のゴム状共重合体粒子は、粒
径が0.5〜２ミリメートルで、膨潤した様子はほ
とんど無く、非常にタイトな形状を保つていた。
また、スチームストリツピングによつて回収した
ゴム状共重合体粒子も前記実施例１〜３に比較
し、発泡の程度が少ないことが観察された。 比較例 ２ 実施例１において、当初に仕込むｎ−ヘキサン
の量を3.4とし、また重合中のｎ−ヘキサンの
連続添加量を3.4／Ｈとしてｎ−ヘキサン／液
状プロピレンの容積比が常に43部／100部の一定
で重合を行うこと、さらに重合時の圧力を27Kg／
cm²Ｇで行う以外は、実施例１の方法を繰返した。
結果を表−１に示す。 この場合、重合中のゴム状共重合体は、液状プ
ロピレン中でほとんど粒子状にならず、明らかに
ゴム状共重合体が溶解しているのが観察された。 実施例 ４ 実施例１において、非共役ジエンとして、
ENBの代りにDCPを用い、その他全て同一条件
で繰返した。 すなわち、重合器に液体プロピレン８、ｎ−
ヘキサン1.6、ジシクロペンタジエン（DCP）
0.38Kg仕込み重合器内の温度を55℃にした後、エ
チレンガスを吹き込み、圧力を29Kg／cm²Ｇとし
た。 次に実施例１と同じ触媒を同じ流量で連続添加
して重合を開始し、同時に液状プロピレン８／
Ｈ、エチレンガス0.9Kg／Ｈ、DCP0.16Kg／Ｈを
連続で添加して重合を行つた。ゴム状重合体の回
収は実施例１に記載と同様の方法で行つた。結果
を表−１に示す。 比較例 ３ 実施例４において、当初に仕込むｎ−ヘキサン
の量を0.16とし、また重合中のｎ−ヘキサンの
連続添加量を0.16／Ｈとして、ｎ−ヘキサン／
液状プロピレンの容積比が常に２部／100部の一
定で重合を行うこと、さらに重合時の圧力を31
Kg／cm²Ｇで行う以外は、実施例４の方法を繰返し
た。結果を表−１に示す。 この場合、重合中の懸濁液の様子は比較例１と
全く同じであつた。 比較例 ４ 実施例２において、触媒にジエチルアルミニウ
ムモノクロライド5.4ｇ／Ｈ、オキシ三塩化バナ
ジウムのアルコール変性したものをオキシ三塩化
バナジウム換算0.7ｇ／Ｈで連続添加する以外は、
実施例２の方法を繰返しゴム状共重合体を得た。 オキシ三塩化バナジウムのアルコール変性触媒
は次のようにして調製した。 充分に乾燥、窒素置換したフラスコに乾燥した
ｎ−ヘキサン100mlを入れ、これにオキシ三塩化
バナジウム100ｇを添加、次いでｎ−プタノール
6.4ｇを撹拌しながらゆつくりと添加して調製し
た。 この場合、懸濁液中のゴム状共重合体粒子の粒
径は巨大なものは10〜30ミリメートルにも達し、
撹拌、移送に極めて不都合であつた。また水蒸気
蒸留した後の共重合体粒子中に未反応非共役ジエ
ンが非常に多く残留した。結果を表−１に示す。 The present invention combines ethylene, α-olefin and 5-ethylidene-2-norbornene (hereinafter abbreviated as ENB) or dicyclopentadiene (hereinafter referred to as DCP).
Regarding an improved method for producing a ternary rubber-like copolymer consisting of a non-conjugated diene such as The present invention relates to a method for recovering a copolymer using a steam stripping method. Conventionally, the industrial method for producing a ternary rubbery copolymer consisting of ethylene, α-olefin, and ENB or DCP uses n-hexane, n-hexane, and n-hexane as solvents.
- A solution polymerization method in which the copolymer is polymerized by dissolving it in a solvent using normally liquid inert hydrocarbons such as heptane or cyclohexane, and a solution polymerization method in which the copolymer is polymerized by keeping the monomer in a liquid state. There is a suspension polymerization method in which polymerization is carried out in a state in which a rubbery copolymer is precipitated and dispersed in the liquid monomer. However, in solution polymerization, in order to industrially continuously and stably obtain the rubbery copolymer, it is necessary to make the solution in the polymerization vessel completely homogeneous and to efficiently remove the heat of the polymerization reaction. The combined solution must be easy to stir and transport. Therefore, it is necessary to control the viscosity of the copolymer solution to some extent by adjusting the concentration of the copolymer in the copolymer solution, and industrially, the maximum value of the copolymer concentration is
Currently, it is limited to 10-18% by weight. Therefore, the amount of solvent contained in the copolymer solution is approximately 80
Separating this solvent reaches ~90% by weight,
A large amount of energy must be spent for purification and recovery, and if the amount of solvent is reduced, the viscosity of the solution will inevitably increase. As mentioned above, this will cause problems in operation. On the other hand, it can be said that the solvent-free suspension polymerization method does not have such technical problems. This method is industrially advantageous because it can be handled in the same low-viscosity solution state as the copolymer, and it does not require much energy to recover the copolymer. As described above, the solvent-free suspension polymerization method is an advantageous method from an economic point of view, but since the entire polymerization solution system is occupied by the monomer, there is virtually no solvent. The concentration of α-olefin becomes higher than that of non-conjugated dienes such as ENB and DCP, and therefore the relative concentration of non-conjugated diene decreases, which reduces the reaction rate of non-conjugated diene and unreacted As the amount of non-conjugated dienes increases, not only does it take a lot of energy to remove these non-conjugated dienes with high boiling points, but if a large amount of these dienes remain in the product rubber, quality, especially the physical properties of the vulcanizate, are affected, and it is difficult to remove them during the finishing process. This has led to major problems such as foul odors that contaminate the working environment and corrode equipment, and a method to eliminate them as completely as possible has been desired. In order to solve this problem, the inventors conducted extensive research on a method for efficiently removing these non-conjugated dienes such as ENB and DCP that remain unreacted, and as a result, the present invention was achieved. That is, in the present invention, when ethylene, α-olefin, and non-conjugated diene are copolymerized and recovered by a suspension polymerization method, a titanium chloride compound is selected as a reduction metal compound which is one component of the polymerization catalyst, and an organic When used in combination with an aluminum compound and by adding 5 to 40 parts by volume of a hydrocarbon having 5 to 8 carbon atoms per 100 parts by volume of liquid α-olefin, the copolymer is extremely effective in removing the catalyst. By collecting it using the so-called steam stripping method,
It has been discovered that the amount of non-conjugated diene remaining in a rubbery copolymer can be removed with surprising efficiency, and an improved method for producing a rubbery copolymer is provided. From the results of the research conducted by the inventors, it has been found that the specificity of the catalyst and the addition of hydrocarbons in the method of the present invention have the following effects. First, regarding the catalyst, as a reduction metal compound,
Conventionally widely used VOCl ₃ , VCl ₄ , VO
In the case of the combination of vanadium compounds in solution, such as (AcAc) ₃ , and organoaluminum compounds, it is extremely disadvantageous that during suspension polymerization the catalyst becomes inhomogeneous in the reactor, and also precipitates in flocculent forms, resulting in This results in a large amount of abnormally large particles being contained in the copolymer particles that are precipitated, which not only makes transportation difficult; It is extremely difficult to remove high boiling point non-conjugated dienes such as ENB and DCP from copolymer particles using the steam stripping method. On the other hand, when a solid trivalent or tetravalent titanium chloride compound is used in combination with an organoaluminum compound, the copolymer is produced in the form of uniform fine particles because the catalyst is in the form of a uniform fine powder in the polymerization vessel. Therefore, the diffusion rate of unreacted non-conjugated dienes such as ENB and DCP in the particles increases, making them easier to remove. Furthermore, problems such as blockage during transportation are virtually eliminated. Next, regarding the addition of hydrocarbons, for example, if copolymerization is carried out in liquid propylene substantially without a solvent, a rubber-like copolymer can be obtained in the form of a stable fine particle slurry with precipitated particles as described above, but on the other hand, Since the particles themselves remain extremely dense and tight, it is not preferable to diffuse and remove unreacted unconjugated dienes with high boiling points from the particles. Therefore, by including an appropriate amount of a hydrocarbon having 5 to 8 carbon atoms in the slurry system, it is possible to stably maintain the shape of the particles and swell the particles appropriately without dissolving them. Removing unreacted nonconjugated diene from swollen polymer particles has much less diffusion and resistance than removing it from tight particles.
It's easy. As mentioned above, when conventional vanadium compounds and organoaluminum compounds are used as catalysts,
Huge particles of rubbery copolymer are formed, making it difficult to remove unreacted non-conjugated diene, but in this case
Even if hydrocarbons of 1 to 8 are added, the adhesion between particles increases, and the number of giant particles increases, making it impossible to obtain the effects of the present invention. This is thought to be due to the difference in the shape of the catalyst. That is, the method of the present invention can only be made effective by selecting a catalyst and using a specified hydrocarbon. The hydrocarbon having 5 to 8 carbon atoms in the present invention is preferably selected from hydrocarbons that do not inhibit polymerization activity, such as n-pentane, i-pentane, n-hexane, cyclohexane, n-heptane, and n-octane. In particular, n-hexane has swelling properties,
Preferable in terms of boiling point. Hydrocarbons having 4 or less carbon atoms are not preferred because they have poor dissolving power for rubbery polymers and cannot swell the copolymer particles. Furthermore, hydrocarbons having 9 or more carbon atoms have a high swelling ability, but have a high boiling point and require a lot of energy to separate from the copolymer, which is economically disadvantageous and undesirable. The amount of the hydrocarbon added is α-olefin 100
5 to 40 parts by volume. (here,
The capacity part shows the value of 10Kg/cm ² abs at 15℃. ) If the amount of hydrocarbon is less than 5 volumes per 100 parts by volume of liquid α-olefin, the rubbery copolymer particles in the suspension will not be sufficiently swollen by the hydrocarbons, and therefore at the time of steam stripping. In this case, a large amount of unreacted non-conjugated diene remains in the rubbery copolymer particles, making it impossible to achieve the object of the present invention. Also, the amount of hydrocarbon added is
If the amount exceeds 40 parts by volume compared to 100 parts by volume, the rubber-like copolymer particles will swell significantly, cannot exist in particulate form, and a considerable portion will dissolve, the viscosity of the polymerization system will increase significantly, and it will no longer be suspended. This is not preferable since it is no longer in the form of polymerization, but rather resembles solution polymerization. When to add hydrocarbons having 5 to 8 carbon atoms: (a) Add them in advance before supplying the catalyst to the polymerization reactor, and then continuously add the hydrocarbons at the same time as the catalyst is continuously supplied. . (b) Hydrocarbons are continuously added at the same time as the catalyst is supplied to the polymerization reactor. (c) After the polymerization reaction is completed, hydrocarbons are continuously added. Among them, method (a) is preferred because it can swell the polymer particles well. The above-mentioned addition method can also be applied to batch polymerization. The organoaluminum compound in the present invention is a compound represented by the general formula AlR _o X _3-o (where R is 1
a hydrocarbon group with a carbon number of ~5, X is a halogen, and n is 3, 2, 1.5 or 1)
and preferably a compound selected from triethylaluminum, triisobutylaluminum, diethylaluminum chloride, diisobutylaluminum chloride, ethylaluminum sesquichloride, isobutylaluminum sesquichloride, or a mixture thereof. The titanium chloride compound, which is a catalyst component used in the present invention, is trivalent or tetravalent titanium chloride.
−65489, 57−65490, 57−65491, 57−65492, 57
-92121, 57-99955 and JP-A-57-55905
Copolymers prepared by the method described in Japanese Patent Publication No. 57-9566, etc. can be used, but the resulting copolymer has less crystallinity and is more rubber-like.
Patent application Sho 57-65489, 57-65491, 57-65492, 57-
92131 are preferred. The ratio of the titanium chloride compound (A) and the organoaluminum compound (B) constituting the catalyst can be in the range of 2/1 to 100/1 expressed as a molar ratio of (B)/(A), but if the polymer is In order to make it amorphous and easily swell, and to effectively achieve the purpose of the present invention, the ratio is 5/1 to 20/1.
is preferred. The α-olefin in the present invention has 3 to 10 carbon atoms.
an α-olefin having, for example, propylene,
1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 4-
Examples include methyl-1-pentene, 1-octene, 1-decene, etc., particularly preferably propylene, 1-decene, etc.
It is butene. Non-conjugated dienes that can be used in the present invention include linear or cyclic dienes or polyenes, such as 5-methylene-2-norporene, 5-ethylidene-2-norbornene (ENB), 5-propylidene-2-norbornene, and diene. Cyclopentadiene (DCP), 5-isopropenyl-2-norbornene, etc., have high copolymerization reactivity and are copolymerizable with ENB, which has many advantages in terms of physical properties of vulcanized rubber, such as fast vulcanization speed. is relatively high;
DCP, which is available at low cost, is particularly preferably used. In the present invention, the polymerization temperature is preferably 0 to 80°C, but is not particularly limited. The steam stripping method in the present invention is
Any method generally used in industry may be used. For example, the temperature for steam stripping is 70~
120℃ is preferable, and the operating pressure is atmospheric pressure to 15℃.
Kg/cm ² G is preferred. The average residence time of the rubbery copolymer in the stripper is about 1 hour. EXAMPLES The present invention will be described in more detail below with reference to Examples, but the present invention is not limited by these Examples unless the gist thereof is exceeded. In each Example and Comparative Example, the content (ppm) of unreacted non-conjugated diene compounds remaining in the rubbery copolymer was calculated by adding 2g of the rubbery copolymer recovered by steam stripping to n-hexane. 100ml
Gas chromatography (using Shimadzu GC-6A, column silicon KF-96.3%5)
m) using the calibration curve method. Further, the iodine value, which indicates the amount of non-conjugated diene bonds in the rubbery copolymer, was determined by the iodine titration method. Example 1 (1) Preparation of titanium compound catalyst 3 g of anhydrous magnesium chloride and 40 g of di(2-ethylhexyl) 2-ethylhexylphosphonate were placed in a flask that had been thoroughly dried and purged with nitrogen.
was added and heated to 100°C to completely dissolve the magnesium chloride, then cooled to room temperature and 150 ml of dry n-hexane was added. Next, add 100 ml of dried n-hexane to a separately prepared flask.
and 7.5 g of titanium tetrachloride were added, followed by 10 g of dioctylphosphaate, and the entire amount was added to the magnesium chloride solution. Next, 60 g of titanium tetrachloride was slowly added to the above mixture while stirring, and a fine particulate solid was precipitated, washed five times with 250 ml of dry n-hexane, and used as a catalyst. The amount of titanium tetrachloride in the prepared catalyst was determined by atomic absorption spectrometry. (2) Polymerization and recovery of copolymer Polymerization and recovery of the rubbery copolymer were performed as follows. 8 kg of liquid propylene, 0.6 kg of n-hexane, and 0.14 kg of 5-ethylidene-2-norbornene (ENB) were charged into a 16 stainless steel polymerization vessel equipped with a stirring blade that had been thoroughly dried and replaced with propylene gas. After the temperature inside the polymerization vessel was set to 55°C, ethylene gas was blown into the vessel to make the pressure inside the polymerization vessel 30Kg/cm ² G. Next, 2.5g/triisobutyl aluminum
H and the titanium chloride catalyst supported on magnesium chloride prepared by the above preparation method in terms of titanium tetrachloride.
Continuously add 0.06g/H, simultaneously propylene 8/H, ethylene 0.9Kg/H, ENB0.14
Kg/H and n-hexane 0.6/H were added continuously. The reaction mixture was continuously extracted so that the liquid level in the polymerization vessel was always constant. The copolymer particles in the polymerization vessel had a particle size of 2 to 4 mm, were uniformly dispersed in the suspension, and were clearly in a swollen state. The reaction mixture in the polymerization vessel 4 hours after the start of polymerization was introduced into a 100-volume distillation vessel equipped with a stirrer.
Steam stripping was performed in hot water at 100°C under atmospheric pressure for 1 hour to recover the rubbery copolymer. Table 1 shows the analysis results of the rubbery copolymer and the measurement results of the content of non-conjugated diene compounds remaining in the rubbery copolymer after steam distillation. Example 2 In Example 1, the amount of n-hexane initially charged was 1.2, and the amount of n-hexane continuously added during polymerization was 1.2/H, so that n-hexane/
The polymerization should be carried out at a constant volume ratio of liquid propylene of 15 parts/100 parts, and the pressure during polymerization should be 29
The method of Example 1 was repeated except that Kg/cm ² G was used. The results are shown in Table-1. Example 3 In Example 1, the amount of n-hexane charged at the beginning was set to 2.8, and the amount of n-hexane added continuously during polymerization was set to 2.8/H.
Polymerization must be carried out at a constant volume ratio of liquid propylene of 35 parts/100 parts, and the pressure during polymerization must be 28 parts.
The method of Example 1 was repeated except that Kg/cm ² was used. The results are shown in Table-1. Comparative Example 1 In Example 1, the amount of n-hexane initially charged was 0.16, and the amount of n-hexane continuously added during polymerization was 0.16/H, so that the volume ratio of n-hexane/liquid propylene was always 2. Polymerization should be carried out at a constant ratio of parts/100 parts, and the pressure during polymerization should be
The method of Example 1 was repeated except at 31 Kg/cm ² G. The results are shown in Table-1. The rubbery copolymer particles in the suspension during polymerization had a particle size of 0.5 to 2 mm, showed almost no swelling, and maintained a very tight shape.
Furthermore, it was observed that the rubbery copolymer particles recovered by steam stripping were also less foamed than in Examples 1 to 3. Comparative Example 2 In Example 1, the amount of n-hexane initially charged was 3.4, and the amount of n-hexane continuously added during polymerization was 3.4/H, so that the volume ratio of n-hexane/liquid propylene was always 43 parts/H. Polymerization was carried out at a constant rate of 100 parts, and the pressure during polymerization was 27 kg/
The method of Example 1 was repeated except that cm ² G was used.
The results are shown in Table-1. In this case, the rubbery copolymer during polymerization hardly became particulate in liquid propylene, and it was observed that the rubbery copolymer was clearly dissolved. Example 4 In Example 1, as the non-conjugated diene,
DCP was used instead of ENB, and all other conditions were repeated under the same conditions. That is, liquid propylene 8,n-
Hexane 1.6, dicyclopentadiene (DCP)
After 0.38 kg was charged and the temperature inside the polymerization vessel was brought to 55°C, ethylene gas was blown into the reactor to make the pressure 29 kg/cm ² G. Next, the same catalyst as in Example 1 was continuously added at the same flow rate to start polymerization, and at the same time liquid propylene 8/
Polymerization was carried out by continuously adding H, 0.9 kg/H of ethylene gas, and 0.16 kg/H of DCP. Recovery of the rubbery polymer was carried out in the same manner as described in Example 1. The results are shown in Table-1. Comparative Example 3 In Example 4, the amount of n-hexane initially charged was 0.16, and the amount of n-hexane continuously added during polymerization was 0.16/H, so that n-hexane/
Polymerization must be carried out at a constant volume ratio of liquid propylene of 2 parts/100 parts, and the pressure during polymerization must be kept at 31
The method of Example 4 was repeated except that Kg/cm ² G was used. The results are shown in Table-1. In this case, the appearance of the suspension during polymerization was exactly the same as in Comparative Example 1. Comparative Example 4 In Example 2, except that 5.4 g/H of diethylaluminum monochloride and alcohol-denatured vanadium oxytrichloride were continuously added to the catalyst at a rate of 0.7 g/H in terms of vanadium oxytrichloride.
The method of Example 2 was repeated to obtain a rubbery copolymer. An alcohol-modified catalyst for vanadium oxytrichloride was prepared as follows. Pour 100 ml of dry n-hexane into a flask that has been sufficiently dried and purged with nitrogen, add 100 g of vanadium oxytrichloride, and then add n-butanol.
It was prepared by slowly adding 6.4 g while stirring. In this case, the particle size of the rubbery copolymer particles in the suspension is huge, reaching 10 to 30 mm.
This was extremely inconvenient for stirring and transport. Furthermore, a large amount of unreacted non-conjugated diene remained in the copolymer particles after steam distillation. The results are shown in Table-1.

【表】【table】

【表】 〓
〓DCP；ジシクロペンタジエン
[Table] 〓
〓DCP; dicyclopentadiene

Claims (1)

【特許請求の範囲】 １ エチレン、α−オレフインおよび非共役ジエ
ンを懸濁重合方式で共重合せしめ、共重合体を回
収する方法に於て、 塩化チタン化合物と有機アルミニウム化合物と
からなる触媒の存在下で、 回収工程前に、炭素数が５〜８の脂肪族炭化水
素をα−オレフイン100容量部に対し５〜40容量
部添加し、共重合体をスチームストリツピング法
により回収することを特徴とするゴム状共重合体
の製造方法。[Scope of Claims] 1. In a method for copolymerizing ethylene, α-olefin and non-conjugated diene by a suspension polymerization method and recovering the copolymer, the presence of a catalyst comprising a titanium chloride compound and an organoaluminum compound Below, before the recovery step, 5 to 40 parts by volume of an aliphatic hydrocarbon having 5 to 8 carbon atoms is added to 100 parts by volume of α-olefin, and the copolymer is recovered by a steam stripping method. A method for producing a characteristic rubber-like copolymer.