JPH0316358Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は送電用鉄塔に関するものである。

〈従来技術〉 第１図、第２図に示すように、送電用鉄塔の腕
金１は、通常の場合、塔体２と正体で取付けられ
ている。

しかしながら、用地事情によつては、塔体２に
対してある角度で送電線を通す場合があり、腕金
１は塔体２に正体して取付けられず、第３ａ図に
示すように、片寄り非対称構造となつている。ま
た第３ｂ図に示すように腕金平面のトラス形式を
単一組立断面として使用される場合は基部１Ａ，
１Ｂを隣接する主柱材３にそれぞれ接続する特殊
な構造となつている。

そのため、送電線の据付角度決定まで形状が決
まらないこと、さらに、角度に合わせて種々の形
状の腕金が必要となる。

〈考案の目的〉 この考案は前述のような事情に鑑みて創案され
たもので、その目的は一つの形状で腕金を全方位
任意の角度で取付けることのできる送電用鉄塔を
提供することにある。

〈考案の構成〉 この考案に係る送電用鉄塔は、複数の主柱材を
リング状の水平曲り梁で一体的に結合し、このリ
ング状の水平曲り梁に腕金を全方位適宜選択して
取付け可能としたものである。

〈実施例〉 以下、この考案を図示する実施例に基づいて説
明する。第４図，第５図に示すように、四本の主
柱材３をリング状の水平曲り梁４で一体的に結合
し、このリング状の水平曲り梁４に腕金５を全方
位適宜選択して取付け可能とし、あらゆる角度に
対応できるようにしてある。

水平曲り梁４と腕金５とは、例えば、溶接、あ
るいは第６図、第７図に示すように水平継板６と
縦継板７とにより接続される。

さらに、第８図、第９図に示すように、水平曲
り梁４に外方に突出する突出部４Ａを設け、この
突出部４Ａに腕金５を接続するようにしてもよ
い。

また、腕金５は、第１０図に示すようにトラス
形式としてもよい。

さらに、第１１図、第１２図に示すように、水
平曲り梁４の上部に、小型の補強用リング８を設
け、この補強用リング８と腕金５の先端を腕金吊
材９により接続する構造としてもよい。

〈考案の効果〉 前述のとおりこの考案に係る送電用鉄塔は、複
数の主柱材をリング状の水平曲り梁で一体的に結
合し、このリング状の水平曲り梁に腕金を全方位
適宜選択して取付け可能としたため、次のような
効果を奏する。

(i) 取付け構造の簡略化が計れる。

(ii) 部材の共通化が計れる。

(iii) 用地事情による束縛がなくなる。

(iv) 美観面での向上が計れる。

(v) 取付けを溶接とすれば、溶接施工が容易とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は通常の鉄塔を示す平面図、正
面図、第３ａ図および第３ｂ図は角度がある場合
の従来の鉄塔を示す平面図、第４図、第５図はこ
の考案に係る鉄塔を示す平面図、正面図、第６
図、第７図は、腕金の取付例を示す平面図、正面
図、第８図、第９図は取付例の他の例を示す平面
図、正面図、第１０図は腕金がトラス形式の場合
を示す平面図、第１１図、第１２図は補強用リン
グを設けた例を示す平面図、正面図である。 １……腕金、１Ａ，１Ｂ……基部、２……塔
体、３……主柱材、４……水平曲り梁、４Ａ……
突出部、５……腕金、６……水平継板、７……縦
継板、８……補強用リング、９……腕金吊材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の主柱材をリング状の水平曲り梁で一体的
   に結合し、このリング状の水平曲り梁に腕金を全
   方位適宜選択して取付け可能としてなることを特
   徴とする送電用鉄塔。