JPH0299109A - 懸濁性固形物の分離装置 - Google Patents

懸濁性固形物の分離装置

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JPH0299109A
JPH0299109A JP63252750A JP25275088A JPH0299109A JP H0299109 A JPH0299109 A JP H0299109A JP 63252750 A JP63252750 A JP 63252750A JP 25275088 A JP25275088 A JP 25275088A JP H0299109 A JPH0299109 A JP H0299109A
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filtration
filter medium
filter
layer
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Application number
JP63252750A
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English (en)
Inventor
Hideji Takeuchi
竹内 秀二
Yoshinari Fujisawa
能成 藤沢
Shinichi Endo
伸一 遠藤
Seiichi Kanamori
聖一 金森
Yuji Yoshii
吉井 裕二
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は用水や排水中の懸濁性固形物(以下、SSと称
する)を急速濾過によって分離する装置に係り、都市下
水、産業排水等の有機性排水の濾過に適用する好適なS
Sの分離装置に関する。
[従来の技術] 用水や排水の高度処理におけるSS除去には、砂を濾材
とした急速濾過装置が採用されている。
しかし、従来においては、急速濾過装置は用水の処理や
、排水処理工程の生物処理あるいは凝集沈殿後の処理用
に設置され、流入水中のSSが比較的低いところに採用
されていた。この理由は、砂を濾材とした装置をSSが
高濃度の水に適用すると、濾層表面にSSが短時間の間
にたまって濾過抵抗が急激に上昇し、濾層の逆洗を頻繁
に行わねばならないので、能率が極めて悪く、従って実
施が困難であったことによる。しかし、急速濾過装置を
SSが高濃度の水にも適用できれば、その用途範囲が広
がり、急速濾過は水処理における有用な単位操作として
活用することができる。
このような新規用途開拓を目的とし、最近、SSが高濃
度の水にも適用できるように改良された急速濾過装置が
開発されている(第21回下水道研究発表会講演集、1
76頁〜178頁、 1984年)。
第8図はその改良された急速濾過装置の断面図である。
第8図において、この装置は本体21内に有効径0,4
5朋(均等係数1.5)の砂が251充填された砂層2
2を備え、砂層22の下部に下部集水装置23が設けら
れ、また砂層22の上方1.2mのところには砂層22
の逆洗を開始する水位を検出するレベルセンサー24が
備えられている。そして、装置本体21の上部には原水
流入管25を、下部集水装置23の下方には濾過水排出
管26を、砂層22とレベルセンサー24の間には逆洗
水排出管27をそれぞれ備え、要部を構成している。
このように構成された装置において、原水流入管25か
ら流入した水は砂層22を通過してSSが捕捉され、濾
過水排出管26から排出する。この際、原水中のSS濃
度が高いと、多量のSSが短時間に砂層22の表層部に
捕捉されてたまり、濾過抵抗が増加する。このため、周
期的に下部集水装置23から小きざみに空気を吹き込み
、砂層22表面にたまったSSを浮遊させることによっ
て濾過抵抗の急激な上昇をおさえ、濾過が継続できるよ
うになっている。このようにして濾過は継続されるが、
次第に濾過抵抗が増して水位が上昇し、この水位がレベ
ルセンサー24の高さに達すると、砂7122の逆洗を
開始するようになっている。
この装置を使用し、下水処理場の最初沈殿池流出水を処
理した結果が第1表のごとく発表されている(多くの実
験結果のうち平均値だけを記載する)。
第1表 従来技術の濾過実験結果 第1表の結果のごとく、この装置によれば、最初沈殿池
流出水のようなSS濃度の高い水に対しても急速濾過が
可能であることが実証され、次の処理工程である生物処
理工程のBOD負荷を大幅に低減できると云う効果がも
たらされている。
[発明が解決しようとする課題] 上記の従来技術は有用な技術ではあるが、濾材として砂
を使用することについては従来と変わるところがないた
め、砂層の有する欠点は本質的に解決されておらず、な
お幾多の解決すべき問題点が残されていた。
すなわち、砂層の通水抵抗の増加を抑制するために砂層
へ周期的に空気を吹き込んでも、長時間の濾過継続が可
能になるものではなく、満足すべき濾過時間の延長はな
されていない。従って、濾過の継続時間がなお短いため
に、SSの捕捉能力が小さく、さらに逆洗のための水を
多量に要するという問題があった。このため、さらに効
率のよい急速濾過装置の開発が望まれていた。
本発明は、上記の問題点を解決し、長時間の濾過が継続
できるSSの分離装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明のSSの分離装置
においては、装置本体内に、多数の耐水性繊維を不織に
形成し且つ通水時における空隙率が実質的に変化しない
濾材を充填した濾層を備え、この濾層を少なくとも2区
画に分割し、排水が最初に通過する濾過初期の濾層(以
下、初期浅層と云う)には99.5%〜95%の空隙率
を有する前記濾材を充填し、排水が最後に通過する濾過
終期の浅層(以下、終期浅層と云う)には95%〜70
%の空隙率を有する前記濾材を充填している。
耐水性繊維としてはプラスチック繊維、金属繊維等を使
用する。
[作用] 本発明において使用する濾材は、耐水性繊維をカールさ
せる等の曲げ加工をして小さな弾性体にし、この曲げ加
工した繊維を不織に形成したものであるので、空隙率は
砂層に比べ非常に大きい。
従って、濾材の通水抵抗は極めて小さく、この濾材を使
用して浅層を形成させれば、砂層の場合に生ずる通水抵
抗の増大についての問題は解消する。
本発明者らは、従来技術の問題点を解決するために、通
水抵抗の小さい濾材を選定すべく、発泡ウレタン、通常
のプラスチック繊維(無加工)、曲げ加工したプラスチ
ック繊維等数多くの材料を濾材にして通水実験を行った
。これらの材料の中で発泡ウレタンや通常のプラスチッ
ク繊維は、SSの除去率は良好であったが、通水中に圧
縮されて空隙率が小さくなり、短時間で通水抵抗が上昇
した。これに対し、曲げ加工したプラスチック繊維にあ
っては、繊維の太さを適当な範囲に選定すれば通水中に
圧縮されることはなく、また適当な空隙率を選定すれば
SSの除去率もよく、且つ通水抵抗も小さくできること
を見出した。
なお、本発明において使用する濾材は、通水抵抗が小さ
いにも拘らずSSの除去率がよいと云う一般には考えに
くい作用を有するものであり、この濾材がSSを捕捉す
るメカニズムは定がでない。しかし、濾材が砂の場合、
主に浅層の表層部において濾過が行われるのに対し、本
発明の濾材は全層に互って濾過されること、また本発明
の場合はSSが濾材に吸着され、その吸着されたssに
さらにSSが捕捉される、いわゆる生物濾過的なメカニ
ズムが働いていることもその一因であろうと考える。
また、本発明者らは、SS濃度が極めて高い排水、例え
ば下水処理場の最初沈殿池流入水のような排水の濾過に
、前記した耐水性繊維よりなる空隙率の大きい濾材を充
填した浅層を備えた装置を適用することを検討した。前
記の濾材はSSの除去率がよい濾材ではあるが、その空
隙率の大きさはSSの除去率に影響し、小粒径のSSを
除去するためには空隙率の小さい濾材を選定することを
要する。しかし、一般に、SS濃度が高い排水中のSS
は粒径の大きいものから小さいものまでに互って広く分
布している。第7図は下水処理場の初沈流入水中のSS
の粒度分布を測定した結果の一例であり、加積通過率で
示した図である。第7図のごとく、SSのd50は約2
2μであり、8μ以下の微細なSSを含有していると共
に、数百μもある大粒径のSSを数十%も含有している
。このような粒径分布の排水を濾過する濾材としては、
小粒径のSSをも十分に除去可能な空隙率の小さいもの
である必要がある。しかし、空隙率の小さい濾材を使用
して粒径の大きいSSを含む排水を浅層に通水すると、
粒径の大きいSSが浅層の表層に溜ってその表面を覆い
、内部の詰まりがないにも拘らず通水抵抗の増加率が大
きくなる。従って、浅層が全体に互って有効に活用され
なくなってしまう。
そこで、さらに研究を重ねた結果、浅層全体を少なくと
も2区画に分割し、初期浅層には粒径の大きなSSを捕
捉してもSSが波層の表層に溜ることがない空隙率の大
きい濾材を充填し、終期浅層には粒径の小さいSSが十
分に除去できる空隙率の小さい濾材を充填して浅層を構
成すれば、大粒径、小粒径のSSが混在するSS濃度の
高い排水の濾過を効率的に実施できることが確認された
本発明はこのような知見にもとづいてなされたものであ
る。
[実施例コ 第1図は本発明において使用する濾材を模式的に示した
説明図である。この濾材2は曲げ加工された多数の耐水
性繊維であるプラスチック繊維3を結合剤で被覆結合し
、三次元の網目様の構造にして不織に形成したものであ
る。濾材2を構成する前記繊維3の径は100デニール
(約0.09111m〉〜10000デニール(約0.
91mm)の範囲である。そして、濾材2の空隙率は7
0%〜99.5%の範囲で選定する。
濾材2を構成する前記繊維3の径及び濾材2の空隙率は
濾材選定実験の結果を基に次のように決定した。
前記繊維3の径についは、充填した濾材2は通水中に圧
縮されて減容されることがあれば、空隙率が減少して濾
過性能が変わるので好ましくない、このため、前記繊維
3は、通水時に濾材2が実質的に圧縮されないだけの強
度を有する必要があり、この条件に適合する前記繊維3
の径は約100デニール以上が必要となる。しかし、前
記繊維3があまり太くなると、濾材単位容覆当たりの濾
材有効表面積が減少し、濾過効率が悪化する。このよう
に、濾過効率との関係を考慮すると前記繊維3の径は1
0000デニール以下であるのが望ましい。
濾材2の空隙率は、通水中に短時間で通水抵抗が急上昇
することなく、且つSSの除去率が良好であることを前
提にして決定した。濾材2の空隙率が70%未満では、
通水後数時間で通水抵抗が急激に増加するので本発明の
目的に沿うことができず、空隙率が99.5%を超える
とSSの除去率が不十分となり濾材としての機能が不足
する。
従って濾材2の好適な空隙率は70%〜99.5%であ
る。
次に、上記濾材の性能試験を行った結果について説明す
る。
第3図は本発明で使用する濾材の性能試験を実施した装
置の説明図である。内径10cm、高さ2.5mのアク
リル樹脂製で竪型の装置本体1内には、第1図に示した
濾材が敷き詰められて必要高さに充填され、波層4が形
成されている。6は排水を供給する排水流入管、7は逆
洗水供給管と兼用の濾過水排出管、8は逆洗時に使用す
る空気吹き込み管、9は逆洗水排出管、10は逆洗水集
金管である。
この装置の濾過操作について説明する。濾過の開始に先
立ち、各配管の弁を閉にしたのち、排水流入管6から所
定流量の排水を流入させる。排水が浅層4の上端まで達
した時点で、逆洗水供給管兼濾過水排出管7の弁を開け
て濾過水の排出を開始する。濾過水の流量は原水流入流
量と同じに設定する。排水は、波層4を通過する間にS
Sの大部分が浅層4に捕捉され、低SS濃度の濾過水と
なる。
このようにして濾過は継続されるが、濾過が長時間に亙
ると通水抵抗が徐々に上昇するので、通水抵抗がある限
度に達した時点で波層4の逆洗を行う。逆洗を行う場合
、排水の供給を止めて濾過を一時中断し、濾過水排出管
の弁を閉じて空気吹き込み管8がら空気の吹き込みを行
う。この際、浅層4に付着しているSSは剥離して滞留
する排水中に懸濁する。空気の吹き込みを所定時間実施
後、逆洗水供給管兼濾過水排出管7から排水し、1回目
の逆洗が終了する。この1回目の逆洗でSSの大部分が
除去される。2回目の逆洗は、逆洗水を浅層4の上端付
近まで張り込んだ後、上記1回目の操作を繰り返す。な
お、逆洗方法は、逆洗水を連続的に供給して溢流させな
がら空気を吹きこむ方法であってもよい。
こ、の装置の逆洗は、濾材に砂を使用した際のように、
砂を流動攪拌して順次置換洗浄するのとは異なり、空気
の吹き込みによる流体の攪拌によって濾材からSSを剥
離させて水中に浮遊させ、この水を排出する方式である
ので、逆洗に要する水量は従来に比べはるかに少量で済
む。
(濾材性能試験1) 供試水としては、下水処理場の最初沈殿池の流出水を通
水した。浅層の条件は第2表に示すように、濾材の材質
、繊維の径及び空隙率を変えた。
第2表 浅層の条件 (濾材性能試験1)この濾過実験
で得た多数の測定値を平均値にまとめ、実験No、1の
結果を第3表に、実験NO12の結果を第4表に、実験
No、3の結果を第5表に示す。
各表中、濾過継続時間は各実験において実施した連続濾
過時間を示し、最終圧損は濾過実験終了直前の圧損を示
す。
第3表 濾過実験結果 (濾材性能試験1−実験No、
1)第4表 濾過実験結果 (濾材性能試験1−実験N
O,2)第5表 濾過実験結果 〈濾材性能試験1−実験No、3) 第3表の結果(実験No、l、濾材材質がポリ塩化ビニ
リデン、繊維径が500デニール、空隙率が93%)を
第1表に示した従来技術の実験結果と比較すると、本発
明は従来技術に対し、濾過速度は大きくしており、流入
排水中のSS濃度が高いにも拘らず、濾過水中のssは
110ff1/ρ以下まで低下しており、且つSS除去
率も90%以上が確保されている。また、濾過継続時間
は15〜31時間であり、従来技術の場合の4.2時間
に対し著しく長い、この濾過継続時間は圧損が40cm
820程度で逆洗を行った場合の値であり一逆洗開始時
の圧損を従来技術と同様1,2mにしたとすれば、濾過
継続時間は従来技術の10倍以上になるものと考える。
第4表の結果(実験No、2、濾材材質がポリ塩化ビニ
リデン、繊維径が4000デニール、空隙率が98%)
は、SS除去率が80〜87%、濾過継続時間は24〜
72時間、最終圧損は3〜4cmH2Oであり、実験N
o、1 (第3表)の結果と比較すると、SSの除去率
は若干劣るが、最終圧損が著しく低く、濾過継続時間も
非常に長い、この結果から、この実験に使用した濾材は
、特に、SS濃度が高い排水が供給される装置、あるい
は粗濾過的な操作に適用する装置に使用するのが適して
いるものと考える。
第5表の結果(実験No、3、濾材材質がステンレス鋼
、繊維径が約0.60mm、空隙率が98%)によれば
、濾材の材質をステンレス鋼に変えても、繊維径がほぼ
同じである実験No、2 (第4表)の結果とほぼ同じ
良好の値が得られた。
次に上記の濾過実験後、浅層の逆洗を行い、濾材洗浄の
難易、濾過実験におけるSSの捕捉量、逆洗時の必要水
量を調べた結果を第6表及び第7表に示す、第6表には
実験No、1の濾過実験後の逆洗結果を示し、第7表に
は実験No、2の濾過実験後の逆洗結果を示す、各表中
、SS捕捉量は逆洗排水中のSS濃度とその排出量がら
求めた値であり、逆洗排水量比とは濾過処理をした全排
水量に対する逆洗時に使用した水量の比である。
第6表 逆洗結果 (濾材性能試験1−実験No、1)
第6表〈実験N011、繊維径500デニール、空隙率
93%)では、1回目の逆洗排水中のSSは7800〜
11350mg/βと非常に高く、2回目では2130
mg/!;I以下と大幅に減少しており、濾材に付着し
たSSは逆洗によって容易に剥離することを示している
。またこの結果を第1表の従来技術の結果と比較すると
、従来技術ではSSの捕捉量が0.95kg/m”、逆
洗排水量比0.13であるのに対し、本発明の結果はS
S捕捉量は6.4〜9.2kg/♂で約7〜10倍、逆
洗排水量比は0.011〜0.013で約1/10とな
っている。そして、濾過継続の可否を決める基準である
圧損が、従来技術においては1.2m H2Oであるの
に対し、本発明の実験では約40cmH2Oであり、こ
の圧損の差を考慮すると、上記した従来技術と本発明と
の差はさらに大きなものとなる。
第7表(実験No、2、繊維径4000デニール、空隙
率98%)では、SSの捕捉量は6.7〜9.1kg/
m2、逆洗排水量比は0.008〜0.011であり、
実験No、1 (第6表)の場合と同様に良好の結果を
得た。
(濾材性能試験2) 次に濾過特性の経時変化及び濾過速度に対する圧損の変
化を調べた結果について説明する。これらの実験におい
ては、第3図の装置を使用し、材質ポリ塩化ビニリデン
、繊維径500デニール、空隙率93%の濾材を100
cm高さに充填した。
また、第3図の装置のほかに、アンスラサイト60cm
、砂40cmを充填して濾層を形成させた装置も用意し
、並列にして2基の装置に同一の排水を通水して粒状濾
材との比較を行った。なお、粒状濾材を充填した実験は
先に説明した従来技術のように、周期的に濾層に空気を
吹き込むことはせず、単に濾材性能の比較のために行っ
た。経時変化の実験条件は濾過速度を120m/日で行
った。この結果を第4図〜第6図に示す。
第4図は濾過水中のSSの経時変化を示した図であり、
本発明の濾材はアンスラサイトと砂の濾材よりもSS濃
度が格段と低い濾過水が得られる。
第5図は濾過の経過時間に対する圧損の変化を示した図
であり、本発明の濾材は1400分く約24時間)経過
しても、圧損は約30cm)120程度であり、更に長
時間の濾過が継続できることを示している。
第6図は濾過速度と圧損の関係を示した図である。この
実験は濾過開始後5時間における圧損を測定したもので
あるが、本発明の濾材は濾過速度を200m/日まで上
げても圧損は30CIIIH20程度であり、更に濾過
速度を上げることができる。
上記の結果のごとく、本発明において使用する濾材は、
従来技術において使用される砂等の粒状濾材をはるかに
凌駕する濾過特性を有することが実証された。
次に、本発明の実施例について説明する。
第2図は本発明の一実施例を模式的に示した断面図であ
る。竪型の装置本体1内には第1図に示した濾材を充填
した濾N4を備えており、濾層4は上部から初期浅層4
a、中間浅層4b、終期濾層4Cの3区画に分割されて
いる。それぞれの濾層に充填されている濾材は空隙率が
異なっており、初期浅層4aには空隙率99.5%〜9
5%程度で空隙率の大きい濾材が充填され、終期濾層4
cには空隙率95%〜70%程度で空隙率が小さい濾材
が充填されている。そして、中間浅層4bに充填する濾
材は初期浅層4aに充填した濾材と終期濾層4Cに充填
した濾材の空隙率によって決められ、その中間の空隙率
のものが使用される。実際に使用する濾材の空隙率は処
理する排水の水質(SS濃度、SSの粒径布等)によっ
て決定する。各濾層4a、4b、4cの下端及び上端に
は、多孔板、格子等の形状をなし、実質的に通水抵抗が
殆どない浅層保持材5を備え、濾層4a、4b、4cを
担持すると共に濾材が浮き上がらないように固定してい
る。そして、装置本体1には各種の配管が接続されてお
り、その上方には排水流入管6が、底部には逆洗水供給
管と兼用の濾過水排出管7が、また底部には終期濾層4
Cの下方に挿入された空気吹き込み管8が、初期濾層4
aの上端付近の装置本体1の外周には逆洗水集金管10
に接続された1本または複数本の逆洗水排出管9がそれ
ぞれ取り付けられている。また、終期濾層4Cの下方に
は格子状等の形状の分配器11を備え、逆洗時に吹き込
んだ空気が濾層の全面に分散するようになっている。
なお、本実施例においては濾層の分割を3分割にしたが
、濾層数としては、少なくとも初期浅層および終期濾層
の2層が必要であり、3層以上の濾層の配置は濾過する
排水の性状によって適宜決定する。
この装置の濾過操作は第3図の装置と基本的に同じであ
るので、説明を省略する。
(実施例) 内径10Ω、高さ2.5mのアクリル樹脂製の装置本体
内に、それぞれ空隙率の異なる濾材を充填した初期′a
N、中間浅層、終期濾層を設け、第2図の装置と同じに
構成した装置を使用し、下水処理場の最初沈殿池流入水
の濾過実験を行った。
各濾層の条件は第8表のごとくにした。比較例の実験に
おいては、材質がポリ塩化ビニリデン、繊維径500デ
ニール、空隙率93%の濾材だけを901充填して濾層
を形成した。実験結果は第9表に示す。
第8表 実施例の浅層条件 第9表 実施例の濾過実験結果 第9表において、濾過速度を同じにした実施例1と比較
例(濾層は空隙率の小さい濾材だけを充填)の結果を対
比すると、比較例では濾過継続時間24時間で最終圧損
が150 cmH20まで上昇しているのに対し、実施
例1では濾過継続時間72時間においても最終圧損は僅
か19 cmH20である。この比較から、濾層を分割
して初期浅層に空隙率の大きい濾材を充填すれば、粒径
の大きいSSを含有する排水を濾過しても、濾層に目詰
まりが生ずることがなく、長時間継続して濾過を行うこ
とができる。また、実施例3においては、濾過速度を2
40m/日まで上げたが、48時間後の圧損は150 
cm820程度であり、SS除去率も80%が確保され
ている。従って、粒径の大きいSSを含有する排水を濾
過する場合にあっても濾過速度を上げることが可能であ
る。
なお、本発明の実施態様は上記の実施例に限定されるも
のではなく、例えば、濾材を構成する繊維の材質はポリ
塩化ビニリデン゛、ステンレス鋼に限らず、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のプラスチック、あるいは他の金
属であってもよく、濾層を通過する排水の流れは下向流
、上向流の何れであってもよい。また濾層は第1図に示
したような立方体や直方体に成型された濾材を敷き詰め
るようにして形成させるだけでなく、適度の大きさの立
方体や球状に成型した濾材を充填してもよい、また濾材
を籠状の容器に詰め、このバックを複数充填して濾層を
形成するか、あるいは一つの濾層を一体に形成させても
よい。
[発明の効果] 本発明の装置は、多数の耐水性繊維を不織に形成した濾
材を充填した濾層を備えているので、従来技術における
問題点である濾過継続時間が短いと云う開題が解消され
、極めて効率のよい濾過ができるとともに、濾層は、少
なくとも2区画層に分割され、濾過初期の濾層には空隙
率の大きい濾材が充填され、濾過終期の濾層には空隙率
の小さい濾材が充填された構成になっているので、粒径
の大きいSSを含みSS濃度の高い排水を濾過しても、
短時間では濾層に目詰まりが生ずることがなく、大きい
濾過速度で長時間の濾過を行うことができる。
この結果、粒径の大きい排水を処理する装置である下水
処理場の最初沈殿池あるいは回転円板、流動床等の固着
生物処理後の沈殿槽の代わりとして使用することができ
る。この場合の処理能力は飛躍的に向上する1例えば、
最初沈殿池の処理能力は一般に沈降速度が35m/日程
度に設計されているが、本発明の装置を使用すれば、2
00m/日以上の高い濾過速度で流入水の処理を行うこ
とができ、装置規模を大幅に小さくできる。さらに、最
初沈殿池の処理効率は、SSの除去率が約40%、SS
の除去に伴うBODの除去率が30%程度であるのに対
し、本発明の装置においては80%〜90%のSS除去
率を確保することができ、BOD除去も大幅になり、次
の生物処理工程におけるBOD負荷が著しく減少する。
に示した説明図、第2図は本発明の一実施例を模式的に
示した断面図、第3図は本発明において使用する濾材の
性能試験を実施した装置の説明図、第4図及び第5図は
本発明において使用する濾材の濾過特性の経時変化を示
す説明図、第6図は本発明において使用する濾材の濾過
速度と圧損の関係を示す説明図、第7図は下水処理場の
初沈流入水中のSSの粒度分布を測定した結果の一例を
示した図、第8図は従来技術の一例を示す断面図である
1・・・装置本体、2・・・濾材、 3・・・プラスチック繊維、4・・・濾層、4a・・・
初期浅層、4C・・・終期濾層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)濾層を通過させて排水中の懸濁性固形物を分離す
    る装置において、装置本体内に多数の耐水性繊維を不織
    に形成し、且つ通水時における空隙率が実質的に変化し
    ない濾材を充填した濾層を備え、この濾層は少なくとも
    2区画に分割され、排水が最初に通過する濾過初期の濾
    層には99.5%〜95%の空隙率を有する前記濾材が
    充填され、排水が最後に通過する濾過終期の濾層には9
    5%〜70%の空隙率を有する前記濾材が充填されてい
    ることを特徴とする懸濁性固形物の分離装置。
  2. (2)濾材を形成する耐水性繊維がプラスチック繊維で
    あることを特徴とする請求項1記載の懸濁性固形物の分
    離装置。
  3. (3)濾材を形成する耐水性繊維が金属繊維であること
    を特徴とする請求項1記載の懸濁性固形物の分離装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5154273A (en) * 1991-11-26 1992-10-13 Socio Tec Integrators, Inc. Platform conveyor
JP2014124564A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Nishimatsu Constr Co Ltd 濾過ユニット、及び濁水処理装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5154273A (en) * 1991-11-26 1992-10-13 Socio Tec Integrators, Inc. Platform conveyor
JP2014124564A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Nishimatsu Constr Co Ltd 濾過ユニット、及び濁水処理装置

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