JPH0285519A - 摺動構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、各種機械装置における軸受部等を構成する耐
摩耗性、耐熱性等にすぐれ、低摩擦係数を有する摺動構
造に関する。

〔従来の技術〕

各種機械装置における軸受と回転軸、シリンダとピスト
ン等、固定部材と可動部材とからなる回転摺動部は従来
より金属材料、または樹脂等が使用されてきた。近時は
、高温、高負荷、または腐食環境等の苛酷な使用条件下
での耐久性の向上、無給油潤滑化等を目的としてセラミ
ックを適用するこころみかなされている。例えば軸受の
支承面と回転軸の被支承面に窒化けい素や炭化けい素等
のセラミックを使用してセラミック同志の摺動面を形成
したもの、あるいはその一方をセラミックとし、他方に
金属、例えばダクタイル鋳鉄やステンレス鋼を使用して
セラミックと金属との摺動面を形成したもの等について
の実用化試験もなされている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、セラミック同志を組合せて形成した摺動
面は、疵・かみ込みとそれによる摩耗損傷が生じ易く、
セラミック特有の材料特性である耐摩耗性を十分に活か
すことかできず、その耐用寿命は短く、かつ摩擦係数も
大きい。そのセラミック同志の組合せにおいて、炭化け
い素セラミックと窒化けい素セラミックを組合せて摺動
面を形成した場合は、疵・かみ込みが少なく、比較的良
好な摺動特性が得られるとの報告もあるが、実用上満足
し得るものとは言い難い。また、セラミッりは、金属材
料に比し靭性に乏しい材料であるので、セラミック同志
の組合せでは、機械衝撃や振動による破損が生じ易いと
いう難点がある。

他方、セラミンクと金属とを組合せた摺動部、例えばそ
の金属としてダクタイル鋳鉄を使用したものでは、鋳鉄
の金属組織内の黒鉛が潤滑作用をなすことによる良好な
摺動特性を示すが、高負荷使用における摩耗抵抗性に乏
しく、その耐用寿命は短い。ステンレス鋼（ＳＵＳ　３
０４等）をセラミックと組合せた摺動部の摩耗はや＼少
ないが、摩擦係数が大きいという難点がある。また、い
ずれの場合も、その摺動部を形成する一方の材料が金属
であるために、高温用途の使用に大きな制約をうける。

本発明は、上記に鑑み、耐熱・耐食性にすぐれ、かつ摩
耗抵抗性および低摩擦係数を有する摺動構造を提供しよ
うとするものである。

〔課題を解決するための手段および作用〕本発明の摺動
構造は、可動部材を支承する固定部材が、窒化けい素セ
ラミックからなる支承面を有し、これに支承される固定
部材は、セラミック粒子４０〜９０重量％を含み、ニッ
ケルまたはコバルトを結合金属とするサーメットからな
る被支承面を有していることを特徴としている。

第１図は、軸受と回転軸とからなるラジアル軸受につい
て本発明の摺動構造の例を示している。

（１０）は軸受、（２０）は回転軸、（２１）は該回転
軸に焼嵌め等により固定された軸スリーブである。

固定部材である軸受（１０）は、窒化けい素セラミ・シ
フからなる円筒状部材であり、回転軸（２０）に嵌着さ
れた軸スリーブ（２１）は、金属スリーブ（２２）とそ
の外周面に形成されたサーメツト層（２３）とからなる
同心円状二層積層体である。回転軸（２０）はそのサー
メツト層（２３）を被支承面として軸受（１０）の支承
面との摺動関係を形成している。

上記軸受等の窒化けい素セラミックからなる支承面を有
する固定部材は、ホットプレス法、熱間静水圧加圧焼結
法等により形成される焼結晶であって、良好な耐熱性、
耐食性等を有すると共に、硬度（Ｈｖ）約１５００以上
と極めて硬質であり、回転軸等の可動部材の高負荷・片
当りの摺動条件下にも、偏摩耗等の少ない安定した摩耗
抵抗性を示す。他方、回転軸等の可動部材の被支承面を
なすサーメットは、セラミック、例えばＷＣ，ＴｉＣ。

ＺｒＢｚ、ＴｉＢｚ、Ｃｒ、Ｃ，等の粒子を４０〜９０
重量％含存し、コバルトまたはニンケルを結合金属とす
る複合組織を有していることにより、金属単相材では得
られない高度の耐摩耗性、耐熱性、機械強度、およびセ
ラミック単相材を大きく凌ぐ靭性値を兼ね備え、可動部
材に機械衝撃が加わる使用条件に耐える良好な衝撃特性
を有すると共に、前記窒化けい素セラミックからなる支
承面との組合せにおいて、摩擦係数が小さく、摩耗・損
傷の少ない摺動関係を形成する。

上記サーメットＮ　（２３）は、セラミック粉末と結合
金属粉末との混合粉末を焼結原料とし、ホットプレス法
、熱間静水圧加圧焼結法等の公知の焼結法により形成す
るか、または該混合粉末を溶接肉盛材料として、Ｔ■Ｇ
溶接、粉体プラズマ溶接等の溶接法により形成すること
ができる。なお、第１図の例では、サーメツト層（２３
）を可動部材（２０）とは別体の金属スリーブ（２２）
の外周面に形成したうえ、可動部材（２０）に取付ける
こととしているが、直接可動部材（２０）の外周面にサ
ーメッ）　Ｍ　（２３）を形成して被支承面とすること
も可能である。

〔実施例〕

窒化けい素セラミックを相手材とし、サーメット、セラ
ミック、金属の各試験材について下記の摩耗試験、およ
び動摩耗係数の測定を行い第１表に示す結果を得た。表
中、賦香（Ｎｏ、）　１〜４は、窒化けい素セラミック
とサーメットとの組合せになる発明例、Ｎα１１〜１４
は窒化けい素セラミックを相手材とするセラミック同志
、または金属との組合せになる比較例である。

（ａ）摩耗試験 大破式迅速摩耗試験法により、第２図に示すように回転
駆動軸（１）にリング状の窒化けい素セラミック（硬度
：　Ｈｖ１６００）（Ａ　１）を取付け、その回転周面
に板状試験材（Ｂ１）を所定の押付力で摺接させ、試験
材（Ｂ１）の板面の摩耗量から比摩耗量（ｄ／ｋｇ）を
求めると共に、窒化けい素セラミックリング（Ａ１）の
周面の摩損深さ（ｍｍ）を測定した。

押付荷重：　１２．４ｋｇ 摩擦距離：４００ｍ 摩擦速度：　５Ｂ、２ｃｍ　／　５ｅｃ（ｂ）摩擦係数
の測定 銘木式摩擦試験法により、第３図に示すように回転台（
２）に円筒状窒化けい素セラミック（硬度：　Ｈｖ１６
００）（Ａ　２　）を固定し、ソノ上側端面ニ円筒状試
験材（Ｂ２）を重ね合わせて押圧し、回転台（２）の回
転トルクから摺動面の動摩擦係数を測定する。なお、摺
動面は事前に研磨加工（ＶＶＶ　）を加えて乾式試験に
供した。

押付荷重：　１０ｋｇ／ｃｍ” 摩擦速度：１０ｃｍ／ｓｅｅ 第１表に示したように、窒化けい素セラミックとサーメ
ットとを組合せた発明例は、セラミック同志の組合せ、
およびセラミックと金属の組合せである比較例に比べて
、摩擦係数が小さく、摩耗・損傷も少ない。

〔発明の効果〕

本発明の窒化けい素セラミックとサーメットとの組合せ
になる摺動構造は、耐摩耗性、耐熱性、耐食性、機械強
度等にすぐれているので、例えば加熱炉や内燃機関、農
作業機械、土木機械類、腐食性流体と接触する装置、そ
の他の苛酷な条件下に使用される装置・機器類における
軸受、回転摺動部、シール部等として有用であり、また
これらの給油潤滑困難な条件下での無潤滑使用も可能で
あり、その摺動面のすぐれた耐摩耗性、耐熱性、耐食性
、強靭性等による耐用寿命の向上効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の摺動構造の実施例を示す断面図、第２
図におよび第３図は摩擦試験要領説明図である。 １０：固定部材、２０：可動部材、２１：軸スリーブ、
２２：金属スリーブ、２３：サーメツト層。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、固定部材は窒化けい素セラミックからなる支承面を
   有し、これに支承される可動部材は、セラミック粒子４
   ０〜９０重量％を含み、ニッケルまたはコバルトを結合
   金属とするサーメットからなる被支承面を有することを
   特徴とする摺動構造。