JPH028499Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は電力線、通信線などを地中又は地上配
線するために用いられるプラスチツクトラフの改
良に関するものである。

（従来の技術） 従来のプラスチツクトラフは前後両端に連結部
を設けた多数の定寸トラフをその連結部をもつて
連結し、所定の長さのトラフとして埋設するもの
である。ところが、コーナー部や端部等において
はトラフの長さを調節するために種々の長さのト
ラフを用意しておき必要に応じ使い分けする必要
があり、多種類のトラフを製造しなければならな
いうえに個々に金型を製作する必要があるためコ
スト高となり、また、その在庫管理にも手数を要
する問題があつた。

（考案が解決しようとする課題） 本考案はこのような従来の問題点を解決して、
多種類のトラフを製造、保管する必要がなく、設
置個所に応じた所望の長さに容易に設置できるプ
ラスチツクトラフを目的として完成されたもので
ある。

（課題を解決するための手段） 前記したような課題を解決しようとする本考案
のプラスチツクトラフは、断面Ｕ字状の主体部の
一端に該主体部の他端の挿込端部を嵌合できる寸
法の受段部を拡開形成した定寸トラフと、該定寸
トラフを先方より適当長さに切断した切断トラフ
との間に、前記定寸トラフと同じ断面形状の主体
部の一端に前記受段部と同形の受段部を拡開形成
するとともに他端に該主体部の側板部内面から先
方に延びる連結板部と該主体部の底板部外面から
先方に延びる支板部とよりなる連結部を形成した
ジヨイントトラフを介在させ、前記定寸トラフは
その挿込端部を該ジヨイントトラフの一端の受段
部に嵌合させて連結する一方、切断トラフはその
切断側の端面を前記ジヨイントトラフの他端の突
合端面に突き合わせるとともに切断側の側板部内
面および底板部外面に前記ジヨイントトラフの前
記連結板部および支板部を添わせて連結したこと
を特徴とするものである。

（実施例） 次に本考案を図示の実施例により詳細に説明す
る。

１はガラス繊維強化ポリエステル樹脂等のプラ
スチツク材料よりなり、底板部２の両側に側板部
３，３を立設した断面Ｕ字状の主体部を有する定
寸トラフであり、該定寸トラフ１は前後両端部に
連結部４，５を設けてある。主体部の前側にあた
る一端の連結部４は、端縁部内面を拡大部として
隣接する定寸トラフ１の主体部の他端の端縁部外
面すなわち後記する挿込端部５ａが嵌合できる受
段部４ａに形成したうえ該受段部４ａの底板部２
ａに透孔などの係合部６を設けたものである。ま
た、他方の連結部５は端縁部外面を隣接する定寸
トラフ１の前記受段部４ａに嵌合できる挿込端部
５ａに形成するとともに該挿込端部５ａの底板部
２ｂの外面に前記係合部６に係止される凸状の係
合部７設けたものとしたもので、複数個の定寸ト
ラフ１を前後に分離することなく容易に連結でき
るものである。８は前記定寸トラフ１と同一の断
面形状で同質の材料よりなるジヨイントトラフ
で、該ジヨイントトラフ８は一端に前記定寸トラ
フ１の一端に設けた連結部４と同型の連結部９を
設けるとともに他端を後記する切断トラフ１６の
切断部１７との連結部１０としている。すなわ
ち、ジヨイントトラフ８の一端に設けた連結部９
は定寸トラフ１の一方の連結部４と同様に端縁部
内面に受段部９ａを形成したうえ該受段部９ａの
底板部１１に係合孔１１ａを設けたものとして定
寸トラフ１の連結部５と連結できるものであり、
また、該ジヨイントトラフ８の他端の連結部１０
は切断トラフ１６の切断部１７の端面１７ａとの
突合端面１２と底板部１８の外面から先方に張設
した支板部１３と側板部１４，１４の内面から先
方に張設した連結板部１５，１５からなり、切断
トラフ１６の切断部１７の端面１７ａを連結部１
０の突合端面１２と突き合せると該切断トラフ１
６の底板部２の支板部１３で支承するとともに該
切断トラフ１６の両側板部３，３の内面に連結板
部１５，１５も添装されて上下左右への移動を阻
止された状態で連結される。１６は定寸トラフ１
を任意の長さに切断してなる切断トラフで、該切
断トラフ１６は前記したように切断部１７をジヨ
イントトラフ８の他端の連結部１０と連結し、ま
た、一端に残された連結部５は定寸トラフ１の一
方の連結部４と連結するものである。なお、１９
は各トラフの底部に誘設された係留用の透孔、２
０は上端に図示しないトラフカバーの係止爪係合
用の係止部２１を設けた補強用リブである。

（作用） このように構成されたものは、定寸トラフ１の
適数個を各定寸トラフ１の両端部に設けた連結部
４，５をもつて接続したうえ、定寸トラフ１のみ
では長さの調節ができない場合には、定寸トラフ
を切断した切断トラフ１６とジヨイントトラフ８
とを各連結部をもつて定寸トラフ１の連結部に接
続して所定の長さのプラスチツクトラフとして設
置し、内部に電力線、通信線等のケーブルを取付
けたうえ、図示しないトラフカバーを施蓋して使
用するものであるが、この切断トラフ１６は切断
容易なプラスチツク製の定寸トラフ１を所望の長
さに切断して得られるものであるので、トラフの
コーナ部あるいは端部で定寸トラフ１の連結のみ
では所定の長さとすることができない場合には設
置現場において定寸トラフ１を切断して得た切断
トラフ１６をジヨイントトラフ８を介装させ連結
することにより所定の長さのトラフを設置するこ
とができるものであつて、特に、ジヨイントトラ
フ８の連結部９は定寸トラフ１と同じ断面形状の
主体部の側板部内面から先方に延びる連結板部１
５，１５と該主体部の底板部外面から先方に延び
る支板部１３とを張設したものであつて、切断ト
ラフ１６はその切断側の端面１７ａを前記ジヨイ
ントトラフ８の他端の突合端面１２に突き合わせ
るとともに切断側の側板部内面および底板部外面
に前記ジヨイントトラフ８の前記連結板部１５，
１５および支板部１３を添わせて連結してあるの
で、切断トラフ１６の切断部１７の端面１７ａを
連結部１０の突合端面１２と突き合せると、該切
断トラフ１６はその底板部２が支板部１３で支承
されるとともに該切断トラフ１６の両側板部３，
３の内面に連結板部１５，１５も添装されて上下
左右への移動が阻止された状態で連結されるか
ら、安定した連結状態が得られる。

（考案の効果） 本考案は以上の説明によつて明らかなように、
定寸トラフと、該定寸トラフを適宜の長さに切断
してなる切断トラフとを、該定寸トラフと同じ断
面形状の主体部の他端の側板部内面から先方に延
びる一対の連結板部と該主体部の底板部外面から
先方に延びる支板部とが張設された特殊な連結部
が一端に形成されたジヨイントトラフを介在させ
ることにより簡単な連結作業で任意の長さのトラ
フを安定した状態で設置することができるので、
従来のように種々の長さの定寸トラフを用意する
必要がなく、製造及び保管の手数を省くことがで
きるものである。

従つて、本考案は従来のプラスチツクトラフの
問題点を一掃したものとして実用的価値極めて大
なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す一部切欠側面
図、第２図はその分解斜視図である。 １：定寸トラフ、４ａ：挿込端部、５ａ：受段
部、８：ジヨイントトラフ、９：連結部、９ａ：
受段部、１２：突合端面、１３：支板部、１５：
連結板部、１６：切断トラフ、１７ａ：端面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面Ｕ字状の主体部の一端に該主体部の他端の
   挿込端部５ａを嵌合できる寸法の受段部４ａを拡
   開形成した定寸トラフ１と、該定寸トラフ１を先
   方より適当長さに切断した切断トラフ１６との間
   に、前記定寸トラフ１と同じ断面形状の主体部の
   一端に前記受段部４ａと同形の受段部９ａを拡開
   形成するとともに他端に該主体部の側板部内面か
   ら先方に延びる連結板部１５，１５と該主体部の
   底板部外面から先方に延びる支板部１３とよりな
   る連結部９を形成したジヨイントトラフ８を介在
   させ、前記定寸トラフ１はその挿込端部５ａを該
   ジヨイントトラフ８の一端の受段部９ａに嵌合さ
   せて連結する一方、切断トラフ１６はその切断側
   の端面１７ａを前記ジヨイントトラフ８の他端の
   突合端面１２に突き合わせるとともに切断側の側
   板部内面および底板部外面に前記ジヨイントトラ
   フ８の前記連結板部１５，１５および支板部１３
   を添わせて連結したことを特徴とするプラスチツ
   クトラフ。