JPH026738B2 - - Google Patents

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JPH026738B2
JPH026738B2 JP58054919A JP5491983A JPH026738B2 JP H026738 B2 JPH026738 B2 JP H026738B2 JP 58054919 A JP58054919 A JP 58054919A JP 5491983 A JP5491983 A JP 5491983A JP H026738 B2 JPH026738 B2 JP H026738B2
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JP
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adhesive
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mol
acid alkyl
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JP58054919A
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Takashi Kishi
Seiichiro Pponda
Takashi Nakagawa
Kazuo Kobayashi
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は治療用接着テープもしくはシートに関
する。
基材に、治療用薬剤を混入させた感圧性接着剤
層が薄層状に設けられた治療用接着テープもしく
はシートの皮膚に貼付け、感圧性接着剤層から滲
出する薬剤により局所療法を行なうことが、従来
の密封包帯療法(ODT療法)に代る新たな治療
方法として注目されている。
かゝる治療用接着テープもしくはシートとして
例えばアクリル酸エステルとアクリル酸との共重
合体よりなる感圧性接着剤にステロイドホルモン
剤を薬剤として混入させたものが存する。しかし
ながら、かゝる感圧性接着剤では、化学的に不活
性なアクリル酸エステル成分だけから構成される
ものでなしに、化学的に活性なアクリル酸が共重
合成分となつているため、薬剤と化学的活性基が
反応して変質し、薬効を損ないやすい。このた
め、化学的活性基を有しない、アクリル酸エステ
ル重合体のみからなる感圧性接着剤の使用が検討
されたが、引剥した際に皮膚への感圧性接着剤の
付着(糊残留)を生じないような充分な内部凝集
力が得られないものとなり、又重合体中に重合に
関与しないアクリル酸エステルが残存し薬剤を変
質させる原因を生じるおそれがあつた。
本発明は上記欠点を解消することを目的として
なされたものであり、感圧性接着剤が薬剤と反応
を生じて変質することがなく、幅広い薬剤、例え
ば高極性、高親水性の薬剤に対しても相溶性が高
く、貼着後の剥離に際して皮膚への糊残留を生じ
ない充分な内部凝集力を有し、皮膚に対して毒
性、刺激性を有しない治療用接着テープもしくは
シートを提供することを目的とする。本発明の要
旨は、基材に薬剤を含有する感圧性接着剤層が設
けられてある治療用接着テープもしくはシートに
おいて、感圧性接着剤がジアセトンアクリルアミ
ドの共重合成分量が5〜45モル%、メタクリル酸
アルキルエステルの共重合成分量が0〜60モル
%、アクリル酸アルキルエステルの共重合成分量
が35〜85モル%である共重合体からなり、ジアセ
トンアクリルアミドとメタクリル酸アルキルエス
テルの合計モル数対アクリル酸アルキルエステル
のモル数の比率が65対35〜15対85の範囲内にあ
り、メタクリル酸アルキルエステルのアルキル基
の炭素数は1〜12であり、アクリル酸アルキルエ
ステルのアルキル基の炭素数4〜12であることを
特徴とする、治療用接着テープもしくはシートに
存する。
次に本発明治療用接着テープもしくはシートに
ついて更に詳細に説明する。
本発明に用いられる基材としては、ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、軟質ポリ塩
化ビニル、セロハン等の可撓性を有する材質が好
適であり、基材の厚みとしては0.02乃至0.15mmの
範囲が好ましい。
前記基材には必要に応じ感圧性接着剤層との密
着力を高めるために、コロナ放電処理、プラズマ
処理、下塗剤塗工等が施される。
感圧性接着剤層は、基本的にはジアセトンアク
リルアミド、メタクリル酸アルキルエステル、ア
クリル酸アルキルエステルの共重合体からなる。
しかしメタクリル酸アルキルエステルは使用量
の低減が可能であり、ジアセトンアクリルアミド
とアクリル酸アルキルエステルの共重合体からな
るものも本発明に包含される。
感圧性接着剤が上記の各成分の共重合体からな
るのは次の理由による。
アクリル酸アルキルエステルの単独重合体は、
被着体への貼着性を付与する接着力がきわめて大
きく、被着体への感圧性接着剤の付着やずれを防
ぐために必要とする凝集力が不足する。しかしな
がら、ジアセトンアクリルアミドとアクリル酸ア
ルキルエステルとの共重合体、又はジアセトンア
クリルアミドとメタクリル酸アルキルエステル及
びアクリル酸アルキルエステルとの共重合体とす
ることにより、接着力及び凝集力が治療用接着テ
ープもしくはシートとして良好なものとすること
が可能となる。凝集力の向上は、ジアセトンアク
リルアミドの持つ高極性、水素結合性等により共
重合体の分子鎖間の分子間力を向上させることに
よると考えられる。そして接着力と凝集力を得る
点からすればメタクリル酸アルキルエステルとア
クリル酸アルキルエステルの共重合体でもよい
が、高極性、高親水性の薬剤との相溶性を得た
り、重合率を向上させるために、ジアセトンアク
リルアミドを共重合成分とするものである。
ジアセトンアクリルアミドを共重合成分とする
最大の利点は、薬剤との相溶性がすぐれたものと
なることにある。ジアセトンアクリルアミドはジ
アセトン基とアミド結合を有し、極性が強く親水
性が高いものとするので、幅広い薬剤に対する相
溶性が良好にあり、アクリル酸アルキルエステル
の重合体や、アクリル酸アルキルエステルとメタ
クリル酸アルキルエステルの共重合体の場合には
相溶性が良好に得られず析出を生じやすかつた高
極性、高親水性の薬剤に対してもすぐれた相溶性
が得られる。
又ジアセトンアクリルアミドはメタクリル酸ア
ルキルエステルや、アクリル酸アルキルエステル
との共重合性がすぐれ、重合に際し暴走重合を防
ぐことができ、重合率を向上する働きを有する。
更にジアセトンアクリルアミドは親水性を有
し、接着剤自体が若干の水分を吸収するので、治
療用接着テープもしくはシートとして使用された
際に発汗を吸収し、又薬剤の拡散移動を助ける働
きを有する。
そして治療用接着テープもしくはシートとして
すぐれた接着力を有し、引剥しに際して痛みを感
ずることがなく、又、接着された状態で接着剤の
はみ出し、ずれ等を生じないすぐれた凝集力が得
られ、しかも高極性、高親水性の薬剤に対する良
好な相溶性を有する共重合成分量は、ジアセトン
アクリルアミドが5〜45モル%、メタクリル酸ア
ルキルエステルが0〜60モル%、アクリル酸アル
キルエステルが35〜85モル%の場合であつて、か
つ前記共重合体における、ジアセトンアクリルア
ミドとメタクリル酸アルキルエステルの合計モル
数対アクリル酸アルキルエステルのモル数の比率
が65対35〜18対85の範囲にあるものとされるのが
よいことが本発明者等の研究により明らかとなつ
た。
メタクリル酸アルキルエステルは、感圧性接着
剤の凝集力を付与し、アクリル酸アルキルエステ
ルは感圧性接着剤の接着力を付与するものである
が、凝集力、接着力、薬剤相溶性を治療用接着テ
ープもしくはシートとして最適にする為にメタク
リル酸アルキルエステルのアルキル基の炭素数が
1〜12、アクリル酸アルキルエステルのアルキル
基の炭素数が4〜12とされる。メタクリル酸アル
キルエステルとしては、例えばメタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−
2−エチルヘキシル、メタクリル酸−n−オクチ
ル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸イソデシ
ル、メタクリル酸ラウリル等である。
アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば
アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アク
リル酸ヘキシル、アクリル酸−2−エチルブチ
ル、アクリル酸オクチル、アクリル酸イソオクチ
ル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル
酸デシル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸ラ
ウリル等である。
第1図には、ジアセトンアクリルアミド、メタ
クリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキル
エステルの三成分の組成領域を図示している。A
はジアセトンアクリルアミド、Bはメタクリル酸
アルキルエステル、Cはアクリル酸アルキルエス
テルであり、A、B、Cの各頂点はA、B、Cが
夫々100モル%の位置を示している。P点におけ
る各成分のモル数比率は、 A:B:C=a:b:c であることを示している。
第1図において、例えばP点から右下即ち(C
成分方向)に移動する程、C成分が多くなり接着
力は増大するが凝集力が弱くなり、薬剤相溶性も
低下する。又P点から水平に右又は左に移動する
ことによつて、A成分の全体に占める比率が変ら
ず、B対Cだけが変るので、接着剤の薬剤相溶性
は一定に保つたまま、接着力を増大させたり、凝
集力を増大することが出来る。P点が又、C点か
ら遠ざかる程(A点に近づくにしろ、B点に近づ
くにしろ)凝集力を増大させる方向なので、B成
分のアルキル基炭素数は例えば8〜12と大きくし
て、接着力の低下を防ぐことが一般的に望まし
い。
即ち、必要とする個個の薬剤相溶性、接着力、
凝集力の三つのバランスから、P点の位置及び
B、C各成分のアルキル基の炭素数を決めるのが
よい。
本発明における感圧性接着剤においては上記各
成分の他に、その薬剤相溶性、接着力、凝集力を
損なうことなしに個別の必要性に応じた特性を付
与する目的で、例えば酢酸ビニル、プロピオン酢
ビニル、ステアリン酸ビニル、スチレン、メタク
リルニトリル、ジメチルアクリルアミド、塩化ビ
ニル、エチレン、ブチレン等がある。又、例えば
1,6−ヘキサングリコールジメタクリレート、
ポリプロピレングリコールジメタクリレート等の
2官能重合性単量体を0.001〜0.02モル%の範囲
で共重合させて微架橋を生じさせることにより感
圧性接着剤の糸引き、割れ現象を生ずるを防ぐこ
とができる。
感圧性接着剤の製造に当つては、通常のラジカ
ル重合触媒、例えばアゾビス系化合物、過酸化系
化合物、レドツクス系化合物を用いることによ
り、溶液重合、エマルジヨン重合、懸濁重合、照
射線重合等によつて行なうのがよいが、経済性、
生産性、得られる重合体の性能等から高濃度溶液
重合が特に適している。
薬剤としては抗炎症剤、消炎鎮痛剤、血管拡張
剤、抗血圧剤、降圧利尿剤、不整脈治療薬、精神
安定剤、鎮静催眠剤、抗テンカン剤、麻酔剤、喘
息治療薬、抗真菌剤等の幅広い薬剤を使用するこ
とができ、極性が大きい薬剤や親水性の高い薬剤
を使用した場合においても相溶性がすぐれてい
る。
治療用接着テープもしくはシートを得るには、
溶液重合によつて得られた接着剤溶液に薬剤をそ
のまゝ加えるか又は良溶媒に溶解した溶液として
加え、十分に混合する。この薬剤が混合された接
着剤溶液をシリコーン剥離紙の上に、乾燥後の感
圧性接着剤量が単位面積当り所定量となるように
連続的に塗布し、次いで乾燥し、接着面に製品の
基材を圧着することにより感圧性接着層が保護さ
れた製品原反を得る。そしてこの原反を所定の寸
法に載断し、包装される。使用に際しては包装を
解き、剥離紙を除去し、皮膚等の被着体に貼け
る。
本発明治療用接着テープもしくはシートによれ
ば、感圧性接着剤が薬剤と反応して薬剤の変質を
生ずることがないものとなり、又高極性、高親水
性の薬剤に対しても相溶性が高くなり、凝集力が
すぐれ貼着後の剥離に際して皮膚への糊残留を生
じないものとなり、かつ貼着けた際の接着性がす
ぐれ、皮膚に対して毒性、刺激性を有しないもの
となる。
実施例 1 ジアセトンアクリルアミド 11.8g(0.07モル) メタクリル酸−2−エチレンヘキシル
45.5g(0.23モル) アクリル酸ブチル 89.6g(0.70モル) 酢酸エチル 37.0g 上記溶液を窒素ガス置換した雰囲気下に65℃で
撹拌を続け、アゾビスイソブチロニトリル0.5g
を100mlの酢酸エチルに溶解したものを24時間に
亘り9回に分けて投入し、重合した。その間、粘
度が過度に上昇してくるので、酢酸エチルを適宜
加えながら、撹拌に適した粘度を保ちつつ共重を
続けた。
重合後、濃度25.1重量%、重合率98.8%の共重
合体溶液を得た。
上記溶液に酢酸エチルを加えて22.0重量%濃度
とし、その溶液100g当り、インドメタシン1.8g
を、メチルエチルケトン対メチルアルコールの1
対1の混合液に溶解し10重量%濃度に調整したも
のを、混合した。
シリコーン剥離紙に、上記溶液を、その乾燥後
の重量が100cm2当り0.5gとなる如くに調節して塗
布し、乾燥後、片面にコロナ放電処理を施した厚
さ70μmの低密度ポリエチレンフイルムの処理面
を圧着した。
(薬剤相溶性・再放出性試験) 上記のようにして得られたシート状の試料は、
常温(20℃・60%RH)での30日間の保存後は勿
論、60℃で30日間の老化促進条件下での保存後で
も薬剤の結晶化、析出等の異常現象は認められな
かつた。
次いでこのシートを直径60mmの円形に打抜き、
20℃で30日間及び60℃で30日間経過後の各条件試
料につき、剥離紙除去後、各1枚づつメチルアル
コール50ml中に30℃で3時間浸漬し、メチルアル
コール中に放出された薬剤量を液体クロマトグラ
フイ法で測定し、元の含有量に対する再放出率を
求めた。
20℃で30日経過後の試料 90.6% 60℃で30日経過後の試料 71.4% (接着力試験) 試料から15mm幅・120mm長さのテープに切断し、
その接着面を、粘着力測定用ステンレススチール
板に貼着、末端から180゜折返し、300mm/分の速
さで剥離し、接着力を測定(JIS−Z−1522法)
した。
20℃で30日経過後の試料 486g/15mm 60℃で30日経過後の試料 459g/15mm 尚、接着力測定中でも、接着剤は糸引きや凝集
破壊現象を起さなかつた。
比較例 1 実施例1と対比するため、次のモノマー組成溶
液、 メタクリル酸−2−エチルヘキシル
48.9(0.247モル) アクリル酸ブチル 94.4g(0.753モル) 酢酸エチル 36.0g を、実施例1と同じ触媒・方法・条件によつて重
合し、濃度24.3%、重合率97.3%の溶液を得た。
この溶液を、22.0%濃度に稀釈し、その100g当
り、インドメタシン1.8gを同じ方法で加え、又
同じ方法によつて粘着シートを作成した。
(薬剤相溶性) 20℃で30日保存で、、薬剤がやや析出傾向(1
cm2当り1乃至2個の結晶)を見せ、60℃で30日経
過後では、全面に無数の析出を見、相溶性が非常
に劣ることを示した。
(接着力) 実施例1と同様にして20℃で30日経過後の接着
力を測定したところ480乃至910g/15mmであつ
た。
但し接着剤がやや足引き現象により測定後半に
数値が上昇し、正常な値とは言えない。このこと
は凝集力が不足し、使用時には接着剤のはみ出
し、ずれ、はがれ等が生じる恐れもあることを示
した。
実施例 2 ジアセトンアクリルアミド 57.5g(0.34モル) メタクリル酸ブチル 17.0g(0.12モル) アクリル酸−2−エチルヘキシル
99.4g(0.54モル) 酢酸エチル 40g メチルエチルケトン 4g 上記溶液を窒素ガスで置換した雰囲気下に60℃
で撹拌を続け、 過酸化ラウロイル 0.8g を、酢酸エチル対n−ヘキサンの6対4での100
ml溶液となし、28時間の重合時間で9回に分けて
投入をした。この間、粘度の上昇に対して、実施
例1と同様にして酢酸エチル追加による濃度漸減
法を用い、濃度27.7重量%重合率99.6%の溶液を
得た。
上記溶液を24重量%濃度まで酢酸エチルで稀釈
し、この溶液100g当り、薬剤(消炎、鎮痛剤)
として、 サリチル酸メチル 4g l−メントール 3g dl−カンフアー 3g を混合、薬剤配合接着剤溶液を得た。
この溶液から、その乾燥後の重量が100cm2当り
70gとなるように、又基材として可塑剤を含有し
ないポリ塩化ビニール樹脂フイルム(厚味90μ
m)を用い、実施例1と同じ方法にて治療用シー
トを作成した。
薬剤は完全に接着剤中に溶け込み、滲出の傾向
は見られなかつた。又これを5cm×5cmに切断、
皮膚(背面)に貼着した場合、24時間後もよく接
着して自然に剥れることなく、周辺への接着剤の
はみ出しは、どの辺も2mm以内であり、実用価値
の高いことを示した。
実施例1と同じ方法で接着力を測定したところ
20℃で30日保存後の接着剤は690g/15mmであり、
接着剤の異常性は特に認められなかつた。
比較例 2 実施例2と対比するため、次のモノマー組成溶
液、 メタクリル酸ブチル 25.8g(0.182モル) アクリル酸−2−エチルヘキシル
150.6g(0.818モル) 酢酸エチル 44.g を、実施例2と同じ接触、方法、条件によつて重
合し、濃度25.9重量%、重合率97.9%の溶液を得
た。
この溶液に酢酸エチルを加えて24.0重量%と
し、この溶液100g当り、 サリチル酸メチル 4g lメントール 3g dlカンフアー 3g を混合し、実施例2と同じ方法で治療用接着シー
トを作成した。
接着剤が指触接着感において、足引き性が大き
く皮膚貼付の場合24時間で周辺に2mm〜4mmの粘
着剤のはみ出しが見られ、又それを剥した後、皮
膚面に著しく糊残り現象が認められた。又接着力
測定は、試料板上に接着剤の凝集破壊現象が見ら
れ、正しい値が得られなかつた。
実施例 3 ジアセトンアクリルアミド 25.4g(0.15モル) メタクリル酸ラウロイル 127.0g(0.50モル) アクリル酸−2−エチルヘキシル
64.4g(0.35モル) 酢酸エチル 54.0g 上記溶液を、窒素ガスで置換した雰囲気下に、
67℃で撹拌し過酸化ベンゾイル0.97gを酢酸エチ
ル100mlの溶液とし、8回に分けて投入し26時間
をかけて重合し、最終的に濃度25.0重量%、重合
率99.2%の溶液が得られた。
上記溶液を酢酸エチルで22.0重量%とし、その
溶液100g当り、ジクロフエナツクナトリウム1.5
gをメチルアルコールの溶液として加え混合し
た。次いで基材としてのエチレン・酢酸ビニール
共重合樹脂フイルム(厚味70μm、片面コロナ放
電処理)を用い、乾燥後の重量が100cm2当り0.5g
となる如くに、実施例1と同じ方法で治療用接着
シートを作成した。
(薬剤相溶性・再放出性) 得られた治療用接着シートは、60℃で30日間の
老化促進条件後でも薬剤粒子の析出、分離が認め
られなかつた。
このシートから直径60mmの円形に打ち抜き20℃
で30日経過及び、60℃で30日経過の両条件後、接
着シートのみを、水:メチルアルコール=95:5
の混合液50ml中に浸漬し、30℃で24時間静置後、
抽出液中に再放出された薬剤量を、液体クロマト
グラフイー法によつて定量し、その再放出率を求
めた。
20℃で30日経過後の試料 88.7% 60℃で30日経過後の試料 74.7% と、老化促進後でも高水準値を示した。
(粘着力) 実施例1と同じ方法で測定した。
20℃で30日経過後の試料 590g/15mm 60℃で30日経過後の試料 564g/15mm 尚、接着剤は、測定中にも凝集破壊することは
全くなく指触接着感も優れていた。
比較例 3 実施例3に対比するため、次のモノマー組成 メタクリル酸ラウロイル 149.4g(0.588モル) アクリル酸−2−エチルヘキシル
75.8g(0.412モル) 酢酸エチル 56g を実施例3と同じ触媒、方法、条件を用いて重
合、濃度25.5重量%、重合率98.0%の溶液が得ら
れた。
これを22.0重量%に稀釈し、実施例3と同じ方
法によつてジクロフエナツクナトリウムを含有す
る治療用接着シートを作成した。
(薬剤相溶性) 20℃で30日経過後の試料:1cm2当り約2乃至4
個析出、 60℃で30日経過後の試料:1cm2当り数十個程度析
出、 (薬剤再放出性) 実施例3と同じ方法で試験した結果を示す。
20℃で30日経過後の試料: 71.8% 60℃で30日経過後の試料: 42.9% (粘着力) 20℃で30日経過後の試料: 537g/15mm 60℃で30日経過後の試料: 388g/15mm 実施例 4 ジアセトンアクリルアミド 33.8g(0.20モル) メタクリル酸ラウロイル 45.7g(0.18モル) アクリル酸ブチル 79.4g(0.62モル) 酢酸エチル 40.g 上記溶液を窒素ガスで置換した雰囲気下に65℃
で撹拌し、アゾビスイソブチロニトリル0.5gを
酢酸エチル100mlに溶解し、10回に分割投入し、
30時間重合を行い、濃度26.6重量%、重合率99.4
%の溶液を得た。
上記溶液を23.0重量%に稀釈し、その溶液100
g当り、ブレドニゾロン(抗炎症ステロイドホル
モン剤)230mgを、少量のエチルアルコールに溶
解したものを混合した。この溶液から、実施例1
と同じ基材を使用して、又乾燥後接着剤量が100
cm2当り0.45gとなるように塗工して、治療用接着
シートを作成した。
(薬剤再放出性) 治療用接着シートを直径60mmの円形に打ち抜
き、20℃で30日、60℃で30日及びアルミ箔密封包
装状態による60℃30日の3種類の条件の試料を得
た。次いで実施例1と同じ方法にて、水:エチル
アルコール=95:5の混合液を用い、30℃で24時
間静置後抽出液に再放出された薬剤量を液体クロ
マトグラフイー法で測定、その再放出率を求め
た。
20℃、30日後 95.4% 60℃、30日後 90.6% アルミ密封60℃、30日後 81.5% と、とり分け苛酷な条件後でも高水準の再放出性
を維持していた。プレドニゾロンの如き不安定な
薬剤に対し、この数値は接着剤が薬剤に対して悪
い影響を及ぼさないことを示している。
(外観・粘着力) 粘着層は、指触接着感において、強い粘りと弾
性を示し、糸引き現象は生じなかつた。
実施例1と同じ方法で測定した粘着力は次の通
りであつた。
20℃で30日経過後の試料: 525g/15mm 60℃で30日経過後の試料: 482g/15mm 測定中、接着剤の糸引き等の異常は見られなかつ
た。
比較例 4 実施例4と対比するため、次のモノマー組成溶
液 メタクリル酸ラウロイル 57.1g(0.225モル) アクリル酸ブチル 99.3g(0.775モル) 酢酸エチル 40.g を、実施例4と同じ触媒、方法、条件によつて重
合し、濃度25.8重量%、重合率98.1%の溶液を得
た。
(薬剤再放出性) 実施例4と同じ方法で試料した結果は次の通り
であつた。
20℃で30日経過後の試料: 89.2% 60℃で30日経過後の試料: 59.3% アルミ箔密封包装後60℃で30日経過後の試料:
39.0% (外観・接着力) 指触接着感に関しては、やや糸引きが長い程度
で大きな欠点はなかつたが、粘着力測定では後半
において試料板に僅かな凝集破壊が生じた。
20℃で30日経過後の接着力: 430〜840g/15mm 尚、この数値のバラツキは接着剤の剥離の状態
が安定した剥れ方でないことを示している。
実施例 5 ジアセトンアクリルアミド 74.4g(0.44モル) アクリル酸−2−エチルヘキシル
103.0g(0.56モル) 酢酸エチル 76.g 上記を窒素ガスで置換した雰囲気下に65℃で撹
拌し、過酸化ラウロイル1.2gを、酢酸エチル100
mlに溶解した溶液し、12回に分けて投入しつつ、
38時間をかけて重合を行い、濃度24.2重量%、重
合率98.7%の溶液を得た。
(薬剤調合・粘着シートの作成) 上記溶液を21.0重量%に稀釈し、その溶液100
g当り、4硝酸ペンタエリスリトール(狭心症薬
剤)0.6gを酢酸エチルに溶かして加え混合した。
この溶液を、基材(無可塑剤、軟質ポリ塩化ビ
ニールフイルム:厚味90μm)を用い、その乾燥
後の重量が100cm2当り0.4gとなる如くにして、実
施例1と同様にして治療用接着シートを作成し
た。
(外観・粘着物性) 指触接着感は適正であつて薬剤剤の糸引き、糊
残り等は生じなかつた。実施例1と同じ方法で接
着力を測定した結果481g/15mmであつた。
(薬剤放出性) 直径60mmの円形試料を打ち抜き、アルミ箔で密
封包装して20℃で30日経過後開封し、実施例1と
同様にして水:エチルアルコール=95:5の混合
液中に浸漬し、30℃24時間経過後、溶媒中に再放
出された薬剤量を測定し再放出率を求めた結果
79.2%であつた。
比較例 5 実施例5と対比するため、次のモノマー組成溶
液 アクリル酸−2−エチルヘキシル184(1.0モル) 酢酸エチル 79.g について、実施例5と同じ触媒、条件、方法にて
重合し、濃度22.6重量%、重合率95.4%のポリマ
ー溶液を得た。
これから、実施例5と同じ方法によつて、薬剤
入り接着シートを作成した。
(外観・接着力) 指触接着感においては、接着剤の糸引き、凝集
破壊現象が見られた。又、実施例1と同様にして
接着力を測定した処、凝集破壊現象により1000
g/15mm以上の値となり、正常値が得られなかつ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明治療用接着テープもしくはシー
トにおける各成分の組成領域を示す三角座標図で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 基材に、薬剤を含有する感圧性接着剤層が設
    けられてなる治療用接着テープもしくはシートに
    おいて、感圧性接着剤が、ジアセトンアクリルア
    ミドの共重合成分量が5〜45モル%、メタクリル
    酸アルキルエステルの共重合成分量が0〜60モル
    %、アクリル酸アルキルエステルの共重合成分量
    が35〜85モル%である共重合体からなり、ジアセ
    トンアクリルアミドとメタクリル酸アルキルエス
    テルの合計モル数対アクリル酸アルキルエステル
    のモル数の比率が65対35〜15対85の範囲内にあ
    り、メタクリル酸アルキルエステルのアルキル基
    の炭素数は1〜12であり、アクリル酸アルキルエ
    ステルのアルキル基の炭素数は4〜12であること
    を特徴とする、治療用接着テープもしくはシー
    ト。
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