JPH0261587B2

JPH0261587B2 -

Info

Publication number: JPH0261587B2
Application number: JP58249845A
Authority: JP
Inventors: Satoru Shibata
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1983-12-30
Filing date: 1983-12-30
Publication date: 1990-12-20
Also published as: JPS60144443A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は床下収納庫などの建造物の壁、床な
どを構成する壁組構築複合パネルに関する。

一般に、建造物の構成部品となるパネルは、外
界と遮断する目的を有し、従つて耐候性に富むも
のであること、即ち湿気、熱遮断性に優れ適切な
る内部環境を保たしめるものであることが望まれ
る。更には衝撃などの外力に対してもより堅牢な
ものであることが要請される。

即ちこの種壁組に使用される建造物のパネル
は、剛構造であることに加え、適正な耐候性と化
粧材としての美感を兼備したものであることが求
められる。

この発明は斯る要請に応える壁組構築が行なえ
るようにした壁形成パネル（床パネル、天井パネ
ルも含む）を提供するものであつて、後述するよ
うにパネルを剛構造骨組と被層隠蔽材との複合構
造としたもので、枠鋼材と支骨鋼材とを以つて構
成した鋼材骨組を芯材として適用すると共に、該
鋼材骨組の両側を木質製の肉厚の合板で覆い、更
に該合板の外表面に防水性、気密性を有する合成
樹脂塗布層（合板外表面を含む複合パネルの全表
面に塗布）を外層として設けた複合パネルを形成
し、隣接する複合パネル間を一方のパネルに設け
たＬ形フランジと他方のパネルに設けた平フラン
ジによる締結により、上記要請を満足せる壁組構
築が行なえるようにしたものである。

以下この発明の具体的実施例を図面に基いて詳
細に説明する。

図面に示す実施例は、一例として床下収納庫の
壁組構築に関し説明するもので、第１図〜第３図
は収納庫の第一外壁板として使用する複合パネル
Ａを示し、第４図〜第７図は上記複合パネルＡの
側面に組付ける収納庫の第二外壁板として使用す
る複合パネルＢを示し、第８図〜第１１図は上記
複合パネルＡ及び複合パネルＢの上面に組付ける
収納庫の天板として使用する複合パネルＣを示
し、第１２図〜第１４図は上記複合パネルＡ及び
複合パネルＢの下面に組付ける収納庫の底板とし
て使用する複合パネルＤを示している。

図面において上記各複合パネルＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄ
は、方形の枠組１を形成する角筒状鋼材から成る
枠鋼材２と、該枠組１内に骨組みされる角筒状鋼
材から成る支骨鋼材３とをもつて構成された鋼材
骨組４を芯材としており、該鋼材骨組４は上記各
複合パネルＡ〜Ｄの剛構造骨を形成している。

上記枠鋼材２は四角に組んだ角筒状鋼材から成
る第一枠鋼材２ａ、第二枠鋼材２ｂ、第三枠鋼材
２ｃ、第四枠鋼材２ｄから成る。

又上記支骨鋼材３は複数本の角筒状鋼材から成
る横骨鋼材３ａ，３ａ…と複数本の角筒状鋼材か
ら成る縦骨鋼材３ｂ，３ｂ…とから成り、該各横
骨鋼材３ａと該各縦骨鋼材３ｂとを上記枠組１内
において欠き込み接手などの適当な仕口手段を介
して格子状に骨組みし、同様に各鋼材３ａ，３ｂ
の両端部を上記各枠鋼材２ａ，３ｂ，２ｃ，２ｄ
に夫々連結する。上記鋼材２ａ〜２ｄ，３ａ，３
ｂは格子組にし且つ後述の合板張着にて上記鋼材
骨組４の升目にて多数の断熱空洞６を画成し、同
所に断熱材５などの充填を可能としている。

尚、上記各枠鋼材２ａ〜２ｄ、上記各横骨鋼材
３ａ、上記各縦骨鋼材３ｂは、Ｈ形鋼材、溝形鋼
材などの採用も可能である。

上記のように構成された鋼材骨組４の両側に
は、業界一般にコンパネと称されている強度、耐
候性に優れた肉厚10mm程度の合板８を張着する。
上記合板８の張着は上記鋼材骨組の各鋼材２ａ〜
２ｄ，３ａ，３ｂに対するネジ９，９…による取
り付けを主体とし、実施に応じ接着剤を併用す
る。

更に上記鋼材骨組４の両側に張着された合板８
の外表面８ａは、強化プラスチツク（FRP）な
どの合成樹脂塗布層１０で被層する。該合成樹脂
塗布層１０は主として防水性、気密性を担つてい
る。

上記合成樹脂塗布層１０は、先ず上記合板８の
外表面８ａに接着剤を塗つてガラス繊維（図示省
略）を着装し、該ガラス繊維の上から適宜な反応
材と共にポリエステル樹脂（図示省略）を厚く塗
布し、塗布状態において硬化させ、同肉厚の合成
樹脂塗布層１０とする。

上記のように構成された各複合パネルＡ〜Ｄは
組立てて収納庫とするために上記各複合パネルＡ
〜Ｄ同志を接続する接続手段を夫々備えている。

先ず第１図〜第３図に示す上記第一外壁板形成
用複合パネルＡの接続手段について説明すると、
第３図に詳細に図示する如く、上記複合パネルＡ
の芯材となる枠組１に周囲には該枠組１と一体に
Ｌ形フランジ１１を設ける。該Ｌ形フランジ１１
は、Ｌ形鋼材から成り、一辺を上記各枠鋼材２ａ
〜２ｄとの取付板１１ａとしてその端部１１a′を
溶接付けし、他辺を連結板１１ｂとして上記各枠
鋼材２ａ〜２ｄの外側面Ｘと平行となるように
夫々張り出し、該連結板１１ｂの長手に亘りボル
ト孔１２を穿け、該連結板１１ｂと上記各枠鋼材
２ａ〜２ｄとの間に上記複合パネルＡの一面側イ
に開口するボルト締口１４を形成する。そして上
記合成樹脂塗布層１０は、上記Ｌ形フランジ１１
の内外表面及び上記各枠鋼材２ａ〜２ｄの外側面
Ｘにも被層し、且つ全ての接ぎ目を密閉する。
尚、上記Ｌ形フランジ１１を形成するために、コ
字形鋼材を用いても良い。

次に、第４図〜第７図に示す上記第二外壁板形
成用複合パネルＢの接続手段について説明する
と、上記複合パネルＢの芯材となる枠組１を形成
する各枠鋼材２ａ〜２ｄのうち対向する第一枠鋼
材２ａと第三枠鋼材２ｃの外側縁には、第６図に
詳細に図示する如く、上記第一外壁板形成用複合
パネルＡについて説明したと同様のＬ形フランジ
１１が夫々張り出されている。又他の対向する第
二枠鋼材２ｂと第四枠鋼材２ｄの外側縁には、第
７図に詳細に図示する如く、その長手方向の全長
に亘つて平フランジ１５が夫々張り出されてい
る。該平フランジ１５はＬ形鋼材から成り、一辺
を上記第二、第四枠鋼材２ｂ，２ｄとの取付板１
５ａとし、他辺をボルト孔１２を穿けた連結板１
５ｂとする。即ち、上記平フランジ１５を形成す
るＬ形鋼材の上記一辺を取付板１５ａとして上記
第二、第四枠鋼材２ｂ，２ｄの外側面Ｘに重ね合
せて溶接により固着し、他辺を上記第二、第四枠
鋼材２ｂ，２ｄの外側方（パネル面の延長方向）
へ張り出し連結板１５ｂとする。上記平フランジ
１５の連結板１５ｂ及び取付板１５ａの内外表面
は、上記と同様、面板たる合板８の表面から延伸
塗布された上記合成樹脂塗布層１０により被層
し、且つ全ての接ぎ目も密閉する。従つて上記複
合パネルＢは接続手段としてＬ形フランジ１１と
平フランジ１５とを具備していることになる。

次に第８図〜第１１図に示す上記天板形成用複
合パネルＣは、その全周縁に前記平フランジ１５
を形成し、該平フランジ枠内の一部、即ち複合パ
ネルＣの一部を出入口用開口部７とする。詳述す
ると、上記複合パネルＣの芯材となる枠組１を形
成する各枠鋼材２ａ〜２ｄのうち対向する第一枠
鋼材２ａと第三枠鋼材２ｃ及び第四枠鋼材２ｄの
外周縁には、第１０図及び第１１図に図示する如
く、上記第二底壁板形成用複合パネルＢについて
説明したと同様の平フランジ１５が夫々張り出さ
れている。そして上記複合パネルＣは対向する第
一枠鋼材２ａと第３枠鋼材２ｃの外周縁に夫々張
り出された平フランジ１５を一端へ延伸し、該延
伸せる平フランジ１５′，１５′の各端部を同様の
平フランジ１５″で連結し、該平フランジ１５′，
１５′，１５″と第二枠鋼材２ｂによつて上記複合
パネルＣの一端に出入口用の開口部７を画成する
枠部を構成する。上記開口部７をガラス繊維と上
記合成樹脂塗布層１０で覆い、容易に破つて開口
できるようにしても良い。そして上記各平フラン
ジ１５及び各平フランジ１５′，１５′，１５″の
内外表面を上記と同様面板たる合板８の表面から
延伸された上記合成樹脂塗布層１０により被層
し、且つ全ての接ぎ目も密閉する。

次に第１２図〜第１４図に示す上記床板形成用
複合パネルＤの接続手段について説明すると、第
１４図に図示する如く、上記複合パネルＤの芯材
となる枠組１を形成する各枠鋼材２ａ〜２ｄの各
外周縁には、上記天板形成用複合パネルＣについ
て説明したと同様の平フランジ１５が夫々張り出
されている。即ち上記平フランジ１５は、前記天
板形成用複合パネルＣの平フランジ１５と同様、
組立時に室内側となる内面側において外側方へ張
り出され、上記複合パネルＣの如き開口部７を具
備しないだけで他は全く同一である。

以上のように構成された各複合パネルＡ〜Ｄを
以つて収納庫を構築するにあたつては、第一外壁
板となる複合パネルＡと第二外壁板となる複合パ
ネルＢを夫々二枚用意し、又天板となる複合パネ
ルＣと床板となる複合パネルＤを夫々一枚用意
し、夫々の複合パネルＡ〜Ｄを所定の順序に従つ
てＬ形フランジ１１へ平フランジ１５を重ね、同
重ね合せ板を夫々ボルト１３で接続すれば収納庫
が容易に構築される。尚実施に応じ第一外壁板、
第二外壁板を形成する複合パネルＡ或はＢに出入
口を設けることができることは勿論、窓を設ける
ことも、又天板として使用する複合パネルＣに天
窓を設けることも可能である。

以上説明したように、本発明によれば隣接する
各複合パネルＡ〜Ｄの接続作業は、Ｌ形フランジ
１１と平フランジ１５とをボルト１３で接続する
という簡単な作業で、しかもそのボルト接続も外
部から作業できるものであり、構築作業が非常に
簡単となつて作業能率を向上することができ、更
には各複合パネルＡ〜Ｄの接続個所が夫々平フラ
ンジ、Ｌ形フランジによつて行なわれ、パネル面
上に接続個所がなく、突起物などがないものであ
るから、非常に体裁がよいものである。

又両側に合板を張着した各複合パネルの鋼材骨
組と、上記Ｌ形フランジと平フランジによる締結
とにより、建築物に要求される強度大なる剛構造
の壁組を構築することができ、更に鋼材骨組の両
側に合板を張着して合成樹脂塗布層で被層すると
共に、上記両フランジの外表面を合成樹脂塗布層
で被層することにより、上記垂直及び横荷重に対
する堅牢性に富む剛構造化を充足しつつ、耐候性
（熱や湿度の遮断等）に優れ、加えて防水性や気
密性を具有し、化粧材としての外観をも併備した
壁組構造パネルとして適性に富むものを提供でき
た。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の実施例を示し、第１図〜第３
図は収納庫の第一外壁板として使用する複合パネ
ルを示し、第１図は同複合パネル外面側を一部切
欠した正面図、第２図は第１図の−線の一部
切欠した側面図、第３図は第１図の−線の一
部省略した拡大断面図、第４図〜第７図は収納庫
の第二外壁板として使用する複合パネルを示し、
第４図は同複合パネルの外面側を一部切欠した正
面図、第５図は第４図の−線の一部切欠した
側面図、第６図は第４図の−線の一部省略し
た拡大断面図、第７図は第４図の−線の一部
省略した拡大断面図、第８図〜第１１図は収納庫
の天板として使用する複合パネルを示し、第８図
は同複合パネルの外面側を一部切欠した正面図、
第９図は第８図の−線の一部切欠した側面
図、第１０図は第８図の−線の一部省略した
拡大断面図、第１１図は第９図のXI−XI線の一部
省略した拡大断面図、第１２図〜第１４図は収納
庫の床板として使用する複合パネルを示し、第１
２図は同複合パネルの外面側を一部切欠した正面
図、第１３図は第１２図の−線の一部切
欠した側面図、第１４図は第１２図の−
線の一部省略した拡大断面図である。Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ…複合パネル、１…枠組、２…
枠鋼材、２ａ…第一枠鋼材、２ｂ…第二枠鋼材、
２ｃ…第三枠鋼材、２ｄ…第四枠鋼材、３…支骨
鋼材、３ａ…横骨鋼材、３ｂ…縦骨鋼材、４…鋼
材骨組、８…合板、１０…合成樹脂塗布層。

Claims

【特許請求の範囲】

１枠組を形成する枠鋼材と該枠組内に骨組され
る支骨鋼材とをもつて鋼材骨組を構成し、該鋼材
骨組の両側に合板を張着し、該合板の外表面を合
成樹脂塗布層で被層した複合パネルであつて、上
記枠鋼材の外側面に沿いＬ形フランジを一体に設
けた上記複合パネルと、上記枠鋼材の外側面に沿
い平フランジを一体に設けた上記複合パネルとか
ら成り、上記Ｌ形フランジの取付けにより該Ｌ形
フランジと上記枠鋼材との間に該枠鋼材に沿い開
口するボルト締口を形成し、上記Ｌ形フランジを
平フランジに重ね、上記ボルト締口を介し上記重
ね合せた両フランジを締結する構成とし、上記両
フランジの外表面を上記合成樹脂塗布層で被層し
たことを特徴とする壁組構築複合パネル。