JPH0261389A - 軸流ファン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、毛髪乾燥用のドライヤー等に好適な動翼の軸
方向に風を送る軸流ファンに関する。

〔従来の技術〕

近年、ＯＡ機器・家電製品の進歩及びコンパクト化に伴
ない、これらの機器の冷却や放熱のために、小型かつ大
風量の電子機器冷却用ファン及びドライヤが必要になっ
てきた。

一般的な送風機としては、シロッコ型や斜流型ファンが
存在する。これらは、動翼と送風機の吐き出し間にモー
タや回路部品あるいはヒータ等、風の流れの抵抗となる
部材が介在しないので、風の流れは円滑であるものの、
電流消費が多くて効率が低く、また小型化への対応も困
難である。

また、電流消費が少なくて効率が高く、小型化への対応
が容易なものとして動翼の軸方向に風を送る軸流ファン
が・存在する。しかし、このものは、動翼と送風機の吐
き出し日間に風の流れの抵抗となる部材が介在するので
、風の流れが円滑であるとは言い難い。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来の軸流ファンにおいては、上記したように風の流れ
が円滑であるとは言い難い。すなわち第９図の如（、筒
状をなし一端側を吸い込み口他端側を吐き出し口とした
ケースＡ内の風の流れＷｌは、動翼Ｂと送風機の吐き出
し日間に介在する風の流れの抵抗となる部材により、軸
線との平行状態を維持できずに動翼８面上で失速が起こ
る。そしてＸで示す範囲において一部は逆向きの流れＷ
２となり、Ｙで示す範囲において両方の流れＷｌ、Ｗ２
が衝突して渦Ｗ３が発生する。従ってこの衝突により騒
音（乱流騒音）が発生したり風圧あるいは風量が低下し
たりするのである。

本発明は、上記事由に鑑みてなしたもので、その目的と
するところは、風量が低下せずしかも騒音が低い軸流フ
ァンの提供にある。

〔課題を解決するための手段〕

かかる課題を解決するために、請求項（１）記載の発明
に係る軸流ファンは、モータと、軸方向に風を送るため
にモータの回転軸に同軸的取着された動翼と、筒状を成
し一端側を吸い込み口、他端側を吐き出し口としてその
間に前記モータ及び動翼を含む部材を収容固定するケー
スよりなり、吐き出し口と動翼間に風の流れの抵抗とな
る部材が介在し、吸い込み口と動翼間にケースの内径よ
り小さい外径を有する薄肉円筒体を配設してケースと薄
肉円筒体間に空間を形成し、薄肉円筒体の内面あるいは
外面の少なくともどちらか一方に吸音材を装着して形成
しである。

請求項（２）記載の発明に係る軸流ファンは、請求項（
１）における薄肉円筒体に装着する吸音材を粘弾性を有
した材料により表面を薄肉被覆した多孔質構造体で形成
したものである。

請求項（３）記載の発明に係る軸流ファンは、請求項（
１）又は請求項（２）の軸流ファンに、大径部がケース
の一端に接合され直管状の小径部が薄肉円筒体の内方に
入り込むベルマウスを設け、ベルマウスの裏面に、吸音
材を装着し、吸音材と薄肉円筒体間に空間を形成し、薄
肉円筒体の内外で空気の流通があるようにしている。

〔作　　用〕

請求項（１）の軸流ファンは、薄肉円筒体を配設したこ
とにより、吸い込まれる本流とこれと反対の逆流とが分
離されて衝突することが抑制できると共に、薄肉円筒体
に装着された吸音材により音のエネルギを減衰させるこ
とができる。

請求項（２）の軸流ファンは、上記の作用とともに、吸
音材として、流れ抵抗の小さいものを用いたため、効率
が良く、風量低下が生じない。

請求項（３）の軸流ファンは、上記の作用とともに、ベ
ルマウスにより逆流分の本流への回収が行なわれ、また
、ベルマウスを挿入することにより遮音効果が現われ、
さらに、ベルマウス裏面の吸音材により、音波のエネル
ギを減衰させることができる。

〔実施例〕

以下、本発明の軸流ファンをヘアードライヤーに適用し
た第１実施例について、第１図乃至第３図に基づいて説
明する。

第１図は、ヘアードライヤーを中心軸線で切断した側断
面図で、略ぼ対称的な軸線の片側のみを示している。

１は略ぼ円筒状をなすプラスチック製のケースで、一端
側を吸い込み口１ａに他端側を吐き出し口（図示せず）
としている。吸い込み口１ａと吐き出し日間のケース１
の内部には、例えば回転数１６００Ｏｒｐｍ程度の無刷
子モータ等のモータ２やモータ２の周囲に位置する案内
翼３、そして回路部やヒータ等風の流れの抵抗となる部
材４が収容固定される。モータ２の回転軸は吸い込み口
Ｉａ側に突き出し、これに軸方向に、すなわち吐き出し
口側に風を送る動翼５が同軸的に取着されている。この
動翼５の外径は、ケース１の内径より若干率さい程度で
あり、これらの間には隙間ｇが存在する。従って吐き出
し口と動翼５間に、風の流れの抵抗となる部材４が介在
することになる。

６は薄肉円筒体、８は吸音材であり、これらを接着して
、消音要素としている。吸音材８としては、多孔質構造
体や表面が平滑になるように処理した多孔質構造体が用
いられる０本実施例では、繊維質構造体である不織布に
シリコンゴムを塗布したものを吸音材８として薄肉円筒
体６の内・外面に装着した。この消音要素はケース１の
内径より、さらには動翼５の外径より小さい外径とし、
また軸方向長さは吸い込み口１ａと動翼５間より短くす
るのが望ましい、消音要素の外径については、これとケ
ース１の内径間が上記間隙ｇの１０倍以下とするのが望
ましく、従ってケース１と消音要素間には空間Ｓ１が形
成される。また、消音要素のケース１への固定のため、
その外周にケース１の内周面にまで放射状に伸びる適宜
数の薄肉リブ６ａを形成し、圧入あるいは接着等により
ケース１に固定する。尚、消音要素は、このようにケー
ス１と別体に形成しておく方法のほか、ケース１と一体
的に型造してもよい。さらにまた、消音要素の吸い込み
口ｌａ側の端面６ａが、ケース１の一端面より内側に位
置するのが望ましい。

７は吸い込み口１ａに設けられる吸い込み部ネットであ
る。

かかる軸流ファンにあっては、第３図の如く、ケース１
内の風の流れＷｌは、動翼５と吐き出し日間に介在する
風の流れの抵抗となる部材４により、従来例のものと同
様に軸線との平行状態を維持できずに、動翼５の吸い込
み口ｌａ側の先端部付近、すなわちＸで示す範囲におい
て一部は逆向きの流れ（逆流した旋回流）Ｗ２となる。

ところでこの流れ（逆流）Ｗ２は、ケース１と薄肉円筒
体６間に形成された空間Ｓ１を流れることとなり、流れ
（本流）Ｗｌと分離されて衝突することが抑制される。

その結果、渦の発生も抑制され、従って従来の乱流騒音
分、約１〜２ｄＢを低くすることができる。

また流れ（逆流）Ｗ２は、薄肉円筒体６の吸い込み口ｌ
ａ側端面近傍に至ったとき、吸い込まれてきた流れ（本
流）Ｗｌの粘性によって引き寄せられ、再びその多くが
流れ（本流）Ｗｌに合流する。

その結果、従来はケース１外に無駄に吐き出されていた
分の多くを回収でき、動翼５の回転数が同じである場合
と比較して３〜５％の風量アップ、換言すれば抵抗とな
る部材４による風量の低下が抑制できる。第４図は、圧
力Ｐ−風ＭＱ特性について本案と従来例を対比させたも
ので、従来例では渦の発生による風圧の落ち込みが相当
大きく、本案ではそれが軽減されている。

なお、風量が従来例のものと同等でよければ、モータ２
の回転数は１０００乃至１５００ｒｐｍ程度（１０％弱
）下げられ、このことによって騒音はさらに約２ｄＢ低
くできる。

さらに、消音要素内外を音波が通過する際、吸音材８に
より音波のエネルギは、熱エネルギに変換され、騒音は
さらに約１ｄＢ程度低減できる。

尚、本実施例では、吸音材８として、繊維質構造体であ
る不織布にシリコンゴムを塗布したものを用いたが、こ
れに限るものではない。また、本実施例では、薄肉円筒
体の内外両方に吸音材を装着したものを示したが、これ
に限るものではなくどちらか一方のみでも良い。

次に、本発明の軸流ファンをヘアードライヤーに適用し
た第２実施例を、第５図及び第６図に基づいて説明する
。

第５図は、ヘアードライヤーを中心軸線で切断した側断
面図で、略対称的な軸線の片側のみを示している。

このものは、後述するベルマウスを第１実施例に付加し
たもので、その他の部材は第１実施例と実質的に同様で
あり、従って同一部材には同一符号を付して詳細な説明
は省略する。

大略ラッパ型をなすベルマウス２８は、大径部２８ａが
ケース１と路間等の外径を有し、小径部２８ｂは薄肉円
筒体６に吸音材８を装着した消音要素の内径より小さい
直管状に形成されている。この直管状部分の外径は、こ
れと消音要素との隙間がケース１と消音要素との隙間に
略等しくなる程度とする。また直管状部分の長さは、少
なくとも消音要素の軸方向長さの半分以上とする。さら
に、べシマウス２日裏面すなわち、空間Ｓ３には吸音材
９が装着されている。この吸音材９ば、繊維質構造体や
発泡樹脂等より成る多孔質構造体やさらにそれらの表面
を平滑化したものが考えられる。

しかしてベルマウス２８は、その大径部２８ａをケース
１の一端に挟着あるいは接着等により接合され、直管状
の小径部２８ｂが消音要素の内方に入り込み、軸方向に
おいて消音要素と少なくとも半分はオーバーラツプする
。従って消音要素と小径部２Ｂｂ間に空間Ｓ２が形成で
きる。

かかる軸流ファンにあっては、第１実施例と同様の作用
とともに、ベルマウス２８により流れ（逆流）Ｗ２分の
流れ（本流）Ｗｌへの回収がより確実に行われ、さらに
動翼５の騒音を遮断し、乱流騒音骨と伴せて約４〜６ｄ
Ｂの騒音を低減させられる。

また、ベルマウス２８の裏面の吸音材９により、ケース
１内の共鳴増幅を低減させられ、ケース内の音波のエネ
ルギを低減させることができ、１ｄＢ程度騒音を低減で
きる。

第７図及び第８図は、第２実施例の変形例で、ベルマウ
ス２８の小径部２８ｂを消音要素の内端側まで延長した
例で、第２実施例と同様の効果を奏するものである。

〔発明の効果〕

本発明の軸流ファンは、上記の如く構成したので、以下
のような効果を奏する。

請求項（１）の軸流ファンは、薄肉円筒体消音要素を配
設したことにより、吸い込まれる本流とこれと反対の逆
流とが分離されて衝突することが抑制でき、さらに、消
音要素による減音効果もあり、騒音を低減できる。

請求項（２）の軸流ファンは、上記の作用と共に、吸音
材表面が平滑なため、流れ抵抗が軽減でき、軸流ファン
の効率向上になり風量低下がなく、結果的に騒音を低減
させることができる。

請求項（３）の軸流ファンは、上記作用と共に、ベルマ
ウスにより逆流分の本流への回収が行われ、また、動翼
での騒音を遮断（挿入損失）し、さらに、吸音材により
、ケース１内の音波のエネルギが低下するため、より風
量低下の抑制ができしかもより騒音を低くすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、第１実施例の側断面図、第２図は同上の要部
斜視図、第３図は、同上の作用説明図、第４図は、同上
の風圧−風量特性図、第５図は、第２実施例の側断面図
、第６図は、同上の作用説明図、第７図及び第８図は、
同上の変形例の要部断面図、第９図は、従来例の側断面
図である。 ■・・・ケース、１ａ・・・吸い込み口、２・・・モー
タ、３・・・案内翼、４・・・抵抗となる部材、５・・
・動翼、６・・・薄肉円筒体、７・・・吸い込み部ネッ
ト、８・・・吸音材、９・・・吸音材、　２８・・・ベ
ルマウス、２８ａ・・・大径部、２８ｂ・・・小径部、
Ｗｌ・・・本流、Ｗ２・・・逆流、ｇ・・・間隙、Ｓｌ
、Ｓ２．５３・・・空間。 第１図 第２図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）モータと、軸方向に風を送るためにモータの回転
   軸に同軸的に取着された動翼と、筒状を成し一端側を吸
   い込み口、他端側を吐き出し口としてその間にモータ及
   び動翼を含む部材を収容固定したケースよりなり、吐き
   出し口と動翼間に風の流れの抵抗となる部材が介在し、
   吸い込み口と動翼間にケースの内径より小さい外径を有
   する薄肉円筒体を配設してケースと薄肉円筒体間に空間
   を形成し、前記薄肉円筒体の内面あるいは外面の少なく
   ともどちらか一方に吸音材を装着してなることを特徴と
   する軸流ファン。
2. （２）繊維質構造体や発泡樹脂等より成る多孔質構造体
   の表面を粘弾性を有した材料により薄肉に被覆して吸音
   シートを形成し、前記薄肉円筒体に装着する請求項（１
   ）記載の軸流ファン。
3. （３）大径部がケースの一端に接合されると共に小径部
   が前記薄肉円筒体の内方に入り込むベルマウスを設け、
   ベルマウスの裏面に吸音材を装着し、前記薄肉円筒体と
   前記小径部間に空間を形成した請求項（１）または（２
   ）記載の軸流ファン。