JPH0259872B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 プリント配線板にコマ（搬送用リング）上に載
置して水平方向に移動し、上、下方向より化学処
理液を噴射してプリント配線板（以後プリント板
と云う）の両面に処理液を吹きかける化学処理装
置用の水平搬送型コンベヤであつて、コマを段階
状に一定間隔で重畳するように配列するととも
に、前記コンベア面を中高となる構成とし、薄板
プリント板の確実な搬送と、プリント板両面への
均一な処理液の吹きかけを可能とする。

〔産業上の利用分野〕 本発明はプリント配線板を載置して水平方向に
移動し、その両面に化学処理液の吹きかけを行な
う水平搬送型コンベヤに関し、特に薄板プリント
板の確実な搬送と、プリント板両面への均一な処
理液の吹きかけを可能とするように改良された水
平搬送型コンベヤに関するものである。

近年、プリント板は多層化と高密度化が図られ
ており、精度の良い多層基板を得るため、多層基
板を形成する薄板プリント板を確実に搬送すると
ともに、精度よく製作する必要がある。

かかるゆえに、薄板プリント板の確実な搬送
と、各薄板プリント板の両面を精度良く化学処理
することができる水平搬送型コンベヤの出現が要
望されていた。

〔従来の技術〕

従来、化学処理装置に用いられているコマ搬送
方式コンベヤには、コマのレイアウトとして、第
４図ａ，ｂの上面図および側面図に示すオープン
レイアウトと、第６図ａ，ｂの上面図および側面
図に示すオーバラツプレイアウトとがある。

第４図ａ，ｂに示すように、オープンレイアウ
トは矢印の搬送方向に対してコマ１−１〜１−ｎ
を直列状に配列し、コマ１−１〜１−ｎのそれぞ
れと複数のコマとを軸芯２−１〜２−ｎを介して
並列に等間隔で止着した算盤状のローラを形成し
ている。

その動作は、第５図の説明模式図に示すよう
に、軸芯２−１〜２−ｎの回転により、コマの上
に載置された薄板のプリント板４が矢印方向に移
動し、コンベヤの上、下方向にそれぞれ設けられ
た噴射機３−１，３−２よりプリント板４の両面
に化学処理液（エツチング液等）５を吹きかけて
エツチング処理等の化学処理を行なう。

また、第６図ａ，ｂに示すように、オーバラツ
プレイアウトは軸芯２−１〜２−ｎに止着された
コマ１−１〜１−ｎを千鳥状に配列した形状とし
ており、その動作は第５図のオープンレイアウト
と同じ動作を行なう。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記のオープンレイアウトコンベヤによる搬送
において、薄板プリント板（0.3mm）をローラ上
に載置して搬送した場合、薄板プリント板がコマ
間を渡る際に、その先端部がコマ間に嵌入して落
下することがあり、特に上方よりの処理液の噴射
圧によつてその先端部がコマ間に嵌入して落下す
るケースが多くなり、搬送が不確実となるといつ
た問題がある。

一方、オーバラツプレイアウトのローラによる
搬送においては、コマ間隔が重複しているため、
上記のような薄板プリント板の落下はないが、コ
マによつて下方よりの処理液液の吹き掛けを遮断
してしまうので下面の塗布厚にバラツキが生じ、
エツチング精度等が得られないといつた問題があ
る。

また、コンベヤの断面が水平であると、上方よ
り吹き付けられた処理液がプリント板４の上面に
溜つて上面の塗布厚が不均一となり、エツチング
精度等が得られないといつた問題も発生する。

本発明はこのような点に鑑みて創作されたもの
で、薄板プリント板の搬送を確実に行なうことが
できるとともに、プリント板両面への処理液の吹
きかけを均一に行なうことができる水平搬送型コ
ンベヤを提供することを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

第１図ａ，ｂは本発明のコンベヤの上面図およ
び側面図、第３図は本発明のコンベヤの断面模式
図である。

第１図ａ，ｂに示すように、コマ１−１〜１−
ｎが段階状に一定周期を持つて重畳するように配
列するとともに、第３図に示すようにコンベヤ縦
断面が中高となるように湾曲させた構成としてい
る。

〔作用〕

コマ１−１〜１−ｎを一定周期を持つて重畳す
るように配列することによつて、コマによるプリ
ント板４の下面を遮蔽する面積が少なくなり、下
方よりのエツチング液の吹きかけが均一となつて
下面のエツチング精度を良くするとともに、薄板
プリント板がコマ間に嵌入せず落下を防止する。

また、コンベヤ断面を中高とすることによつ
て、プリント板４の上面が中高に沿つて湾曲し、
処理液５の液ギレがスムーズとなつて上面の塗布
液が均一となり、エツチング精度等の化学処理を
良くしている。

〔実施例〕

第１図ａ，ｂは本発明のコンベヤの上面図、第
２図は本発明コンベアの動作説明図および側面
図、第３図は一実施例のコンベヤの断面模式図を
示す。

第１図ａに示すように、本発明のコンベヤは、
コマ１−１〜１−ｎが段階状に一定周期を持つて
重畳するように配列するとともに、第３図に示す
ようにコンベヤの断面を中高となるように湾曲さ
せた構成としている。

その動作は、第２図に示すように、薄板のプリ
ント板４はコマ上に載置され、コマ１−１〜１−
ｎの回転に伴なつて順次矢印方向に移動し、その
両面にはプリント板上方とコマの下方に設けられ
た噴射機３−１と３−２とにより噴射されるエツ
チング液等の化学処理液５が吹きかけられる。

この場合、コマ１−１〜１−ｎは段階状に一定
周期を持つて重畳するように配列されているた
め、コマによるプリント板４の下面を遮蔽する面
積が少なくなり、コマの下方に設けられた噴射機
３−２よりのエツチング液５の吹きかけが均一に
行なわれ、従来のオーバラツプレイアウトコンベ
ヤにおけるプリント板下面の不均一な吹きかけが
解消され、プリント板４の下面のエツチング精度
を良くすることができる。

また、薄板プリント板は段階状に配列されたコ
マ間を順次移動するため、その先端がコマ間に嵌
入することがなく、従来のオープンレイアウトコ
ンベヤで問題となつたプリント板４の落下がなく
なる。

第３図に示す一実施例のコンベヤは、コマを連
結する軸をフレキシブル継手６−１〜６−ｎと
し、断面が中高となるようにコマの高さを配設し
ている。

これによつて、上方よりの処理液の噴射圧でプ
リント板４はコマ面と接着して湾曲し、上面が中
高となつて上面のエツチング液５の液ギレがスム
ーズとなり、処理液が均一に塗布されて上面のエ
ツチング精度等の化学処理が向上する。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、薄板のプ
リント板を確実に搬送することができるととも
に、両面の処理液の塗布が均一となり、精度の良
い化学処理が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは本発明のコンベヤの上面図、側
面図、第２図は本発明のコンベアの動作説明模式
図、第３図は一実施例のコンベヤの断面模式図、
第４図ａ，ｂはオープンレイアウトコンベヤの上
面図、側面図、第５図はオープンレイアウトコン
ベヤの動作説明模式図、第６図ａ，ｂはオーバラ
ツプレイアウトコンベヤの上面図、側面図であ
る。 図において、１−１〜１−ｎはコマ、２−１〜
２−ｎは軸芯、３−１〜３−２は噴射機、４はプ
リント板、５は処理液、６−１〜６−ｎはフレキ
シブル継手を示している。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ コマ１−１〜１−ｎ上に載置されたプリント
   板４を前記コマの回転によつて所定方向に水平移
   動し、上、下方向に設けられた噴射機３−１，３
   −２より化学処理液５を前記プリント板の両面に
   吹きかける化学処理装置用の水平搬送型コンベヤ
   において、前記コマを階段状に一定間隔で重畳す
   るように配列するとともに、前記コンベヤの断面
   を中高となるように形成して成ることを特徴とす
   る水平搬送型コンベヤ。