JPH0258966B2 - - Google Patents

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JPH0258966B2
JPH0258966B2 JP58062381A JP6238183A JPH0258966B2 JP H0258966 B2 JPH0258966 B2 JP H0258966B2 JP 58062381 A JP58062381 A JP 58062381A JP 6238183 A JP6238183 A JP 6238183A JP H0258966 B2 JPH0258966 B2 JP H0258966B2
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hydrogen sulfide
polyvalent metal
metal chelate
chelate
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JP58062381A
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Samyueru Suneiburii Junia Aaru
Aran Joonzu Teimoshii
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ExxonMobil Oil Corp
Original Assignee
Mobil Oil Corp
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Publication of JPH0258966B2 publication Critical patent/JPH0258966B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B17/00Sulfur; Compounds thereof
    • C01B17/02Preparation of sulfur; Purification
    • C01B17/04Preparation of sulfur; Purification from gaseous sulfur compounds including gaseous sulfides
    • C01B17/05Preparation of sulfur; Purification from gaseous sulfur compounds including gaseous sulfides by wet processes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D53/00Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
    • B01D53/34Chemical or biological purification of waste gases
    • B01D53/46Removing components of defined structure
    • B01D53/48Sulfur compounds
    • B01D53/52Hydrogen sulfide

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  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
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  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
発明の分野 この発明は硫化水素に加えて二酸化炭素をも含
むガス流から硫化水素を選択的に除去する方法に
関する。更に詳しくは、この発明は硫化水素を含
有するガス流から硫化水素を多価金属キレート溶
液で酸化してこれを元素状硫黄に変えることによ
つて少割合量にすぎない硫化水素さえ選択的に除
去する方法に関する。加うるに、この発明は生成
した硫黄粒子を金属キレート溶液から回収し且つ
還元された金属キレート溶液を再生(酸化)する
ために特殊のタイプの通気浮遊装置を使用するこ
とに関する。 発明の背景及び先行技術 種々の化学的及び工業的方法、例えば木材のパ
ルプ化、天然ガス及び原油の生産及び石油精製の
過程で発生する廃ガスのようなガス流から硫化水
素を除去することは大気汚染をなくすためにます
ます重要となつている。硫化水素含有ガスは不快
な嗅いをもつだけでなく、このようなガスは植物
の生育、塗料塗布表面及び野生の生物を害し、人
間の健康にも著しい危害を加える。政府条例は大
気中へ放出され得る硫化水素の含量について絶え
ずより低い許容値を課しており、今や硫化水素含
有ガス流を生ずるプラントなどの作業を続けるこ
とを完全に禁止するという罰則の下で事実上硫化
水素全部を除くことは多くの地域で絶対必要なこ
とである。 処理(プロセス)ガス流中の硫化水素の量は非
常に多いものではない。米国特許第3071433号は
クラフトパルプ化法の廃パルプ化液である黒液の
濃縮において得られる排煙ガスは500〜2000ppm
の硫化水素を含むことを示している。しかし、硫
化水素の嗅いは約0.01ppmの濃度で人間により検
知され得る。従つて、硫化水素の除去の非常に効
率的な方法が、処理ガスから少量の有害な硫化水
素を除去するために必要である。 油井穿孔、燃焼排ガス、地熱スチームまたはタ
ンク蒸気からのガスのようなガスの汚染物として
硫化水素と共に二酸化炭素も存在し得る。このよ
うなガスからH2Sを除去することが望ましいだけ
でなく、硫化水素を選択的に除去するが二酸化炭
素を除去しないことが望ましいことが屡々ある。
ガス流から硫化水素を除去するためのよく知られ
た技術の一つは、ガス流から酸性ガスを取り除く
カ性ソーダをガス流に接触させることを含む。米
国特許第2747962号は硫化水素のような酸性ガス
を除くためにアルカリ液例えばカ性ソーダを使つ
て二酸化炭素も一緒に含有する酸性ガスから硫化
水素を選択的に除去する方法を記載している。
CO2の吸収はH2Sの吸収よりはるかに遅いから、
ガス流とアルカリ液との接触時間を非常に短かく
(0.01〜0.02秒)保つことによつてCO2の吸収は防
止される。しかしこの方法の欠点は、アルカリ液
を132℃(270〓)に加熱することによつて再生す
るとH2Sが生成するからH2Sの廃棄問題は解決さ
れておらず、単に延期されたのにすぎないことで
ある。 硫化水素含有ガスをキレート化剤(例えばエチ
レンジアミン四酢酸またはそのナトリウム塩)で
錯化した多価カチオン(例えば鉄)の溶液と接触
させることによつて酸化還元系中で硫化水素を除
去することも既知である。このような方法では3
価状態の鉄は硫化水素を酸化して硫黄を遊離さ
せ、鉄は2価鉄状態に還元され、キレート溶液は
通気により鉄を3価状態に戻すことによつて再生
され、硫黄は泡沫浮遊選鉱法により溶液から回収
される。 例えば米国特許第4036942号は、アミン含有水
溶液中金属アミノ酸キレートの存在下において流
体を酸素と反応させて硫化水素を硫黄に変え、ア
ルキルメルカプタンをジアルキルスルフイドに変
えた後、これらを金属キレート水溶液から分離す
ることによつて流体から硫化水素及びアルキルメ
ルカプタンを除去する方法を開示している。しか
し、反応成分中に酸素が存在すると硫黄を硫酸塩
及びチオ硫酸塩に転化するから不利である。更
に、上記による反応は金属キレート溶液と硫化水
素含有ガス流との接触時間を比較的長くすること
が必要であり、もし上記ガス流中に二酸化炭素が
存在すると上記反応に必要な接触時間では二酸化
炭素が反応溶液中に吸収され、溶液のPHを下げ、
反応効率を低下させる。 米国特許第4009251号(ミユーリイ)も酸の可
溶性のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、ま
たはアンモニウム塩またはアミン塩(pKは約1.2
〜約6の範囲)と金属キレート触媒溶液の存在下
で実質上酸化硫黄を生成することなしに硫化水素
を硫黄に酸化することからなるガス流からの硫化
水素及びアルキルメルカプタンの除去方法を開示
している。アルキルメルカプタンは同じ条件下で
ジアルキルジスルフイドに酸化される。米国特許
第4009251号の発明では硫化水素が硫黄酸化物に
まで酸化されるのを上述の酸塩の添加によつて防
止しようと試みた。ミユーリイは硫化水素含有ガ
ス流と酸素と反応させて硫黄酸化物がこのような
反応混合物により生成することを認めているから
金属キレート触媒溶液への酸塩の添加が必要であ
る。更に上述の特許方法は酸化に比較的長接触時
間を必要とし、従つて硫化水素含有ガス流中に二
酸化炭素が存在するとその比較的長い接触時間に
CO2の吸収も生じ、その結果溶液のPHが低下し、
系の効率が低下する。 発明の目的 この発明の目的は二酸化炭素も硫化水素と一緒
に含有するガス流から硫化水素を選択的に除去す
る改善された方法を提供するにある。 発明の概要 硫化水素に加えて二酸化炭素をも含むガス流を
多価金属キレート溶液と、認めうる量の二酸化炭
素を吸収せずに多価金属キレート溶液が硫化水素
を酸化して元素状硫黄となすのに充分な期間、酸
素含有ガスを添加することなく接触させることに
よつて硫化水素に加えて二酸化炭素をも含むガス
流から硫化水素を選択的に除去する方法に存す
る。 この発明の方法からの排ガス及び硫黄粒子を含
有する還元された金属キレート溶液を分離して溶
液から硫黄を回収し、同時に水から油を分離する
のに従来から使用されている工業的泡沫浮遊法装
置を使用して溶液に酸素または酸素含有ガスを泡
出させることによつて還元された金属キレートを
再生(酸化)する。得られた固体硫黄は高純度の
もので、溶液から分離した後は更に化学処理を施
さなくても販売することができる。 この発明の方法で用いる多価金属キレート溶液
は下記の一般式: (A)3-o−N−(X)o () (式中、nは1〜3の数、Xは酢酸基及びプロピ
オン酸基からなるクラスから選ばれ、Aは2−ヒ
ドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピルまたは
1〜約4個の炭素原子のアルキル基である) で表わされるアミノ酸;及び一般式: (式中、X基の2個ないし4個は酢酸基またはプ
ロピオン酸基からなるクラスから選ばれ、X基の
ゼロ個ないし2個は2−ヒドロキシエチル基、2
−ヒドロキシプロピル基及び基: からなるクラスから選ばれ、Rはエチレン、プロ
ピレンまたはイソプロピレンであるが、或は窒素
によつて置換された2個の水素原子が1,2−位
置にあるシクロヘキサンまたはベンゼンである) で表わされるアミノ酸の一つと多価金属とがキレ
ートを形成してなる好適には配位錯体である。 多価金属としては1より多い酸化段階にある多
価金属を使用できるが、しかし鉄、銅、及びマン
ガンが好適であり、特に鉄が好ましい。多価金属
は代表的レドツクス反応で硫化水素を硫黄に還元
でき、同時に該金属自体は高原子価状態から低原
子価状態に還元され、次いで酸素によつて低原子
価状態から高原子価状態に酸化できるものでなけ
ればならない。使用できる他の多価金属には鉛、
水銀、パラジウム、白金、タングステン、ニツケ
ル、クロム、コバルト、バナジウム、チタン、タ
ンタル、ジルコニウム、モリブデン及びスズがあ
る。 多価金属キレートは多価金属の適当な塩、酸化
物または水酸化物と、酸形またはそのアルカリ金
属塩形またはアンモニウム塩形のキレート化剤と
を水溶液中で反応させることによつて容易に製造
できる。キレート化剤の例としてはアンモニアま
たは2−ヒドロキシアルキルアミンから誘導され
たアミノ酢酸例えばグリシン、ジグリシン(アミ
ノ二酢酸)、NTA(ニトリロ三酢酸)、2−ヒド
ロキシアルキルグリシン;ジヒドロキシアルキル
グリシン及びヒドロキシエチル−またはビロキシ
プロピルジグリシン;エチレンジアミン、ジエチ
レトリアミン、1,2−プロピレンジアミン及び
1,3−プロピレンジアミンから誘導されたアミ
ノ酢酸例えばEDTA(エチレンジアミン四酢酸)、
HEDTA(2−ヒドロキシエチルエチレンジアミ
ン三酢酸)、DETPA(ジエチレントリアミン五酢
酸);環式1,2−ジアミンのアミノ酢酸誘導体
例えば1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N
−四酢酸;及び米国特許第3580950号に開示され
たポリアミノ酢酸のアミドがある。 室温で反応は定量的に進行するから室温より高
い温度を使用する必要はないが、所望のより室温
より高い温度を使用してもよい。例えば蒸発によ
る水分の損失をなくすように注意するなら高温ガ
スで処理できる。金属キレート溶液は少くとも約
100℃までは安定であり、従つて反応は少くとも
約100℃までの高めた温度で行うことができる。 系のPHは約7〜約11の範囲内にあるべきであ
る。PHの上限は金属キレート溶液が一般に11より
高いPHでは安定でないという理由だけから存在す
る。しかしPHが11より高ければH2Sの硫黄への酸
化は一層効率が良いから金属キレートが11より高
いPHで安定であればこのような金属を使用でき
る。所定の組合わせの条件に対して最も効率的な
範囲は約8〜約10.5のPHである。キレート溶液が
酸性であれば該キレート溶液のPHをアルカリ金属
水酸化物例えば水酸化ナトリウム、アルカリ金
属、または炭酸アンモニウムまたは重炭酸アンモ
ニウムまたは水酸化アンモニウムなどを添加して
適当な範囲内に溶液のPHを調節することが必要で
ある。 硫化水素含有ガス相と金属キレート含有液相と
の良好な接触を確保する気−液接触系を使用でき
る。連続および断続流通系のいずれにおいても、
並流、向流および十字流のいずれも使用できる。
好適な気−液接触系は内部に固定された邪魔板を
備え流れを生じさせるのに必要な動力以外は外部
からの動力を必要とせず、運動部材がない静止ミ
キサである。特別の邪魔板設計によれば全流通物
質の混合または分散を予定した精度で行いうる。
多くのこの種の静止ミキサは商業的に入手でき
る。静止ミキサのガス相と液相との接触時間は流
れの速度及び静止ミキサの長さを調節することに
より調整できる。 この発明の方法は任意の濃度の硫化水素含有ガ
ス流、そして数ppm程度の非常に低濃度の硫化水
素含有ガス流さえにも適用可能である。この発明
の方法は特に硫化水素含有ガス流中に高濃度(75
重量%以上)の二酸化炭素が存在する時に特に有
用である。硫化水素と二酸化炭素とを含むガス流
の例は石油精製、シエール油及びタールサンド処
理からのサワーガス及び廃ガス、石炭液化廃ガ
ス、原油及び天然ガス製造中に回収されるガス、
セルロースパルプ化処理からの排煙ガス、汚物処
理プラントからの流出ガス、クラウスプロセス装
置からの排ガス及び他の化学的及び工業的方法か
らの硫化水素排ガスである。 下記の式は鉄キレートを触媒として使用して硫
化水素を元素状硫黄に転化する時の反応を説明す
るものである: 吸収: H2S+2OH-→S--+2H2O 酸化: 2〔Fe(X)〕++++S-- →S゜+2〔Fe(X)〕++ 再生: 2〔Fe(X)〕+++1/2O2 +2H+→2〔Fe(X)〕++++H2O 全正味反応: H2S+1/2O2→S゜+H2O 上式中Xはキレート剤である。 以下に図を参照してこの発明を一層詳細に説明
する。 さて図を参照すると、この発明は第1図に説明
するようにガス流から硫化水素を除去するための
循環系について最もよく理解される。第1図に示
す循環系は多量割合の二酸化炭素をも含有する硫
化水素含有ガス流から硫化水素を選択的に除去す
る際に特に有用である。硫化水素含有ガス流は流
れ12として系に入り、3個の静止ミキサー分離
器連続装置14,16及び18に入る。各静止ミ
キサー分離器連接装置は静止ミキサ20、すぐ後
に続く気液分離器22を備える。PH7以上の第2
鉄キレート溶液は静止ミキサー分離器連接装置1
4,16、及び18の各々に流れ24として入
る。各静止ミキサ20中のガス相と液相との間の
接触時間は0.1秒以下、好ましくは10〜80ミリ秒
に保たれる。この接触時間は一定の長さ及び内径
をもつ各個の静止ミキサ20中に入るガス流と液
流との流速を調節することによつて調整される。
静止ミキサ20の接触区域では導入されるガス中
の硫化水素は瞬間的に鉄キレート溶液により元素
状硫黄に酸化される。固体硫黄が処理溶液中にス
ラリーとして沈殿する。流れ26からの排ガスは
各静止ミキサー分離器連接装置の分離器22の頂
部から取出され、それぞれ第2静止ミキサー分離
器連接装置28,30及び32に送られる。これ
らの静止ミキサー分離器連接装置28,30,3
2の各々は第1静止ミキサー分離器連接装置1
4,16,18の静止ミキサ20及び分離器22
に相当する静止ミキサ及び分離器構造をもつ。流
れ26からのガスは各第2静止ミキサー分離器連
接装置中で流れ24からの金属キレート溶液と好
ましくは約10〜80ミリ秒接触される。静止ミキサ
ー分離器連接装置28,30及び32の各分離器
の頂部から取出した排ガスは各分離器を流れ34
として去り、これは流れ36となり、焼却器へ送
られる。流れ38は流れ34のバイパス流で、こ
のバイパス流は排ガス34をさらに必要なときに
供給流12へ供給して静止ミキサ中での必要な滞
留時間を与える。 屡々、供給ガス流12はH2Sを選択的に除去す
るために所望される静止ミキサ中での滞留時間を
与えるための正確な体積流速のものでない。静止
ミキサ14,16及び18を並列に使用して供給
流を分割することによつて各ミキサを通る必要な
ガス流を与える。弁13,15,17は供給ガス
流の所望の静止ミキサへの流量調整を行う。 第1及び第2静止ミキサー分離器連接装置中の
各分離器22からの還元された金属イオンを含有
する液体及び固体硫黄は導管40を経て導管42
へ移行し、この導管42中の液体及び固体硫黄は
一対のタンク44及び46へ供給される。このタ
ンク44及び46は一般にこの発明の方法の再生
段階と呼ばれる。再生段階では硫化水素を硫黄に
酸化する間に還元された鉄は高酸化状態に再生
(酸化)され、スラリー状に懸濁している硫黄粒
子は泡沫浮遊法により分離される。導管42から
タンク44及び46に入る液体中に含有されるキ
レート化鉄は約60重量%第2鉄キレートと40重量
%第1鉄キレートとからなる。タンク44及び4
6は多数の浮遊槽からなり、エンバイロテツク・
コーポレーシヨン(Envirotech Corp.)により
販売される「WEMCO」槽が好適である。各槽
において空気のような酸素含有ガスは液体内の回
転子の運動中に生成する減圧により液体中に運ば
れる。酸素含有ガスは小気泡に分散され、これら
の小気泡が懸濁している硫黄を各槽の頂部に運
び、且つこれらの小気泡が還元された鉄を酸化す
る。再生された溶液はタンク44及び46からそ
れぞれ導管48及び50を経て導管52によりサ
ージタンク54に送られる。再生された溶液は導
管24を経て静止ミキサー分離器連接装置へ戻さ
れる。 タンク44及び46からの硫黄及び残留金属キ
レート溶液はそれぞれ導管58及び60を経て硫
黄融解装置56へ輸送される。融解した硫黄は流
れ62として取出され、残留することがある鉄キ
レート溶液は導管52によりサージタンク54に
戻される。鉄キレート溶液補充用溶液及びPH調節
用溶液はタンク64及び66にそれぞれ貯蔵さ
れ、必要時に系に供給される。 先に述べたように、この発明で使用する好適な
再生装置はWEMCOの商品名で販売される市販
の浮遊選鉱槽である。このような装置が油と水と
の混合物から油を分離するのに使用されてきた。
今やこのWEMCO浮遊法槽が気−液相化学反応
用の反応器として極めて効率よく働き、更に反応
終了前後に存在する固体を分離できることが見出
された。第1図にタンク44及び46として示す
好適な再生装置は4個の浮遊法槽からなり、その
1つを第2図に70として示す。またこの浮遊法
装置を開示した米国特許第3491880及び第3647069
号を参照されたい。各浮遊法槽70はタンク72
を備え、これは内側に傾斜した下部側壁部74を
備える。 各槽70は回転子76及び回転子76の少くと
も上部を包囲し、回転子周縁から間隔を置いて設
けられた分散板78を備える。分散板78は分散
板78の実質上全周縁表面に沿つて均一に間隔を
おいて穿孔された多数の流体通過孔80を備え
る。回転子76はシヤフト82の底部に固定さ
れ、実質上垂直な軸のまわりに回転するためにタ
ンク72の底部壁の上方にかなり離れた位置に支
持される。回転子76はタンク72の頂部上方に
支持されたモータ88によりプーリ85及び86
及びベルト84により回転される。立管90はシ
ヤフト82を包囲し、タンク72の液面の上方か
ら回転子76の近くのタンク72の内部への空気
の導管を形成する。空気取入孔92はタンク72
の液面上の立管90に形成され、穿孔された分散
板フード94は分散板78の上端に取付けられて
下方外側に拡がつて設けられる。 懸濁された硫黄粒子を含有する第1鉄キレート
溶液は槽70のタンク72中に導入される。回転
子76が回転するにつれて回転運動が渦巻きを生
じ、分散板78の孔80を通して水を強制的に通
過させ、こうして立管90中に減圧を発生させ
る。この減圧により空気取入れ孔92を通つて空
気を吸引し立管90を下降して鉄キレート溶液中
に分散され、ガス(空気)は溶液とよく混合され
る。ガス−液混合物が高速度で分散板78を移動
すると剪断力がつくり出されガスから小気泡が形
成される。小空気泡が金属キレート溶液を通つて
浮遊すると気泡と共に硫黄粒子が槽70の表面に
運ばれる。泡かき板96は金属キレート溶液の表
面で濃縮された硫黄粒子を除く。更に、空気また
は他の酸素含有ガスは第1鉄イオンを第2鉄イオ
ンに酸化するから鉄キレートを再生でき、この再
生された鉄キレート溶液は静止ミキサに再循環さ
れて硫化水素の酸化に使用される。 WEMCO浮遊法槽は第1鉄キレートイオンを
第2鉄キレートイオンに酸化するのに高度に有効
であることが見出された。第3図に3種の型の再
生装置すなわち気泡泡出タンク、充填塔び
WEMCOについて第1鉄イオンの実質上全部を
再生(酸化)するのに必要な時間を説明する。図
中×印は気泡泡出タンクによる値、〇印は充填塔
(連続吹込式)による値、ロはWEMCOによる値
である。WEMCOは1200rpmで運転され、酸素含
有ガスとしては空気が使用され溶液中に分散され
る。第3図からわかるようにWEMCO浮遊法槽
は1分〜2分で第1鉄キレート溶液を再生する
が、気泡泡出タンクは全鉄イオンの87%を第2鉄
イオンに酸化再生するのに50分を要する。普通の
適用分野では40%第1鉄状態から溶液が再生され
る。充填塔再生試験は流通方式(連続方式)で行
い、塔中における液体の滞留量を変えることによ
つて種々の再生時間が達成できる。充填塔の入口
第1鉄イオン濃度は40%に維持した。10分の滞留
時間で充填塔は鉄イオンの70%を第2鉄状態に再
生した。 WEMCO浮遊法槽は最高の再生効率で運転さ
れ、他の再生装置に比して明らかに有利である。
WEMCO槽を使用すれば空気ブロワは不必要で
ある。この理由は回転子の回転によつて立管中に
造り出される低圧渦巻きによつて空気が溶液中に
分散されるからである。更にWEMCO浮遊法装
置を使えば硫黄が泡立ち作用により濃縮され、
過しなければならない溶液量を減少させる。液体
中へ吸込まれるガス流の作用と分散板を通る気−
液混合物の剪断作用とは還元された金属キレート
の高効率の再生(酸化)を生ずる。MEMCOの
気−液剪断作用を伴わない、液体中を通る空気流
の流れを生ずる通気装置(エアレータ)は還元さ
れた金属キレートを再生するのにWEMCOほど
効率的ではない。このような液体中の硫化水素を
酸化するための通気装置の例は米国特許第
4309285号に記載されている。 第2図について述べたように、硫黄はタンク4
4及び46を構成する浮遊法槽70の各々の溶液
表面から回収される。硫黄粒子と残留金属キレー
ト溶液とは次いで約132℃(270〓)で熱処理され
て硫黄は融解される。金属が特にHEDTAでキレ
ートされた鉄であるときにキレート剤を過剰に使
用するのが有利である。6%またはそれ以上の過
剰量のキレート剤は気−液接触中、再生反応中及
び硫黄融解中に水酸化物として鉄が沈殿しないよ
うに鉄を溶液中に安定に保つことが判明した。こ
うして鉄の損失が防止される。HEDTAをキレー
ト剤として使用するときは再生キレート溶液のPH
が約8.8であれば6モル%の過剰量で充分である。
PHが上昇するとこの鉄キレート溶液の安定性を低
下させるからPHが上昇するにつれてより大きい過
剰度のキレート溶液が望ましい。過剰量は使用す
るキレート剤に依存する。従つて他の鉄キレート
も操作条件下で鉄を安定に保つためには多少の過
剰量のキレートが必要である。融解硫黄は1.808
g/c.c.の密度をもち、この密度は残留キレート溶
液の密度よりかなり大きいから融解硫黄は融解容
器の底部に集められる。回収された硫黄は高純度
のもので、容器から回収して直接そのまま販売で
きる。過器または遠心分離装置のような他の分
離装置を使用してもよい。 第1鉄キレート溶液を第2鉄キレート溶液に再
生する速度を更に早くするためにジヒドロキシベ
ンゼン(ヒドロキノン類)、アントラキノン類及
びナフトキノン類(これらはヒドロキノンとジヒ
ドロキシデユレン間の中間段階を表わす)を含め
た酸化助剤を金属キレート溶液に添加できる。ア
ントラキノンは水不溶性であるから部分的にスル
ホン化して水溶性をまして使用する。還元された
金属キレートの酸化速度を早くするために2,7
−アントラキノンジスルホン酸ジナトリウム
(ADA)を使用するのが好ましい。アントラキノ
ンジスルホンの種々の異性体を使用できることは
勿論である。第1表に示すように第1鉄イオンの
再生(酸化)速度はADAの添加により早められ
る。ADAは次いで再生段階の酸素含有ガスによ
り酸化される。ADAは硫化水素とも反応して元
素状硫黄を生成する。しかし、静止ミキサの気−
液接触区域中にADAが存在することは望ましく
ない硫黄化合物を生成することが判明した。
【表】 硫酸塩、チオ硫酸塩及び硫黄酸化物の生成を防
止するために多価金属キレートと硫化水素含有ガ
ス流との接触区域に酸素を存在させないことが重
要である。これは還元された鉄キレートの再生
(酸化)を100%未満に抑えて再生溶液中に過剰の
酸素が存在しないようにすることにより有利に行
うことができる。 以下に例を掲げてこの発明を説明する。 例 この発明の方法を油田で製造される廃ガスから
硫化水素を選択的に除去するのに使用した。供試
硫化水素含有ガス流は体積%で表わして硫化水素
約1.2%、二酸化炭素88%、窒素5%、炭化水素
5.8%の組成のものである。 供試金属キレート溶液は塩化第2鉄とEDTA
(エチレンジアミン四酢酸)との混合物を含んで
いた。実験に使用した鉄キレート溶液の混合物組
成を第2表に示す。溶液のPHは炭酸ナトリウム、
重炭酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムを使用し
て変えた。
【表】 11Kg/cm2(25ポンド)の圧力で供給される油田
廃ガスを第1トラツプに通して凝縮液を捕集した
後調圧装置を通して圧力を3Kg/cm2(6ポンド)
に落した。調圧装置中での圧力低下により生成す
る凝縮液を第2トラツプを通すことによつて集め
た後乾燥した飽和ガスを静止ミキサに供給し、金
属キレート溶液も静止ミキサに供給した。 静止ミキサ中での吸収のためのガス−液体接触
時間をガス流速を変えることにより0.006秒〜
0.08秒に変化させて硫化水素を選択的に吸収する
のに必要な最適滞留時間を決定した。硫化水素吸
収に及ぼすPHの効果を観察するためにPHを7.75か
ら10.2に変化させた。0.6cm(1/4インチ)直径の
2つの長さ〔5cm(2インチ)と10cm(4イン
チ)〕の静止ミキサを実験に使用した。最後に2
種の濃度(0.065N及び0.13N)の鉄キレート溶液
を使用した。第3表は実験したこれらの可変因子
の組合わせを示す。
【表】 上述の実験の結果を第4図ないし第8図にグラ
フとして示した。 第4図(鉄濃度0.065N)からわかるように、
硫化水素の吸収はPHが増大すると対応するガス/
液体比に対して増大した。このことは硫化水素吸
収速度はヒドロキシルイオン濃度によつて主とし
て制限されることを示す。高PH及び高ガス/液体
比では第2鉄イオンは全部瞬間的に第1鉄イオン
に転化され、硫黄イオンの硫黄への転化も瞬間的
であることを説明している。 第5図(PH=8.5)から、鉄キレート濃度を2
倍にしてもガス流から除かれる硫化水素の量は2
倍にはならないことがわかる。鉄キレート溶液の
濃度が高ければ高い程より多くの硫化水素が除か
れけれども高鉄キレート濃度溶液の転化(H2S除
去)効率は低く、希薄溶液ほど経済的ではない。
経済的鉄イオンキレート溶液濃度を決定するため
には送液(ポンピング)コスト並びに薬品コスト
が硫化水素吸収効果と釣合わなければならない。 二酸化炭素の吸収を最少に抑えて硫化水素を選
択的に吸収させるのに必要な静止ミキサ中の最適
滞留時間を決定するために液体−ガス接触時間を
変化させ、結果を第6図に示した。図中、△印は
鉄濃度0.065N、PH8.5の溶液、□印は鉄濃度
0.13N、PH8.5の溶液、〇印は鉄濃度0.065N、PH
10.2の溶液についてのデータを示す。第6図は上
記3種の異なる溶液の滞留時間への二酸化炭素依
存性を説明する。PH10.2で二酸化炭素が吸収され
ずに硫化水素が選択的に吸収されるのに必要な最
長滞留時間は10〜20ミリ秒(〇印)であるのに対
し、同じ鉄濃度でPH8.5の溶液(△印)の場合に
は40〜80ミリ秒である。これら両方の溶液はPHの
高い方の溶液にはその高いPHをうるために炭酸ナ
トリウムを余計に添加した以外は同一である。第
6図はまたPH8.5で2倍の鉄キレート濃度をもつ
他の溶液(□印)によるCO2の吸収をも示してい
る。この溶液の場合二酸化炭素の認めうる吸収な
しに硫化水素が選択的に吸収される最長滞留時間
は20〜30ミリ秒である。この後者の溶液は異なる
量の炭酸ナトリウムを含有する。鉄キレート濃度
は二酸化炭素の吸収にほとんど或は全く影響しな
いから上記滞留時間への二酸化炭素吸収の依存性
はこの溶液中の炭酸塩濃度に基づくものである。
PHを調節するために水酸化ナトリウムを使用する
と溶液の安定性は低下する。水酸化ナトリウムを
如何なる形態で鉄キレート溶液に添加しても局部
的にPHが高まり、水酸化鉄が沈殿する。水酸化鉄
は使用された鉄キレート溶液に溶解が困難であ
り、非常にゆつくりと溶液中に戻つてキレート錯
体に戻る。 静止ミキサ長を2倍にすることによつて短い方
のミキサで完全な混合が達成されたか否かを決め
るための混合特性の研究(鉄キレート溶液のPH=
8.75で濃度は0.065N)を行つた。第7図はミキサ
の長さを2倍にしても硫化水素の吸収には全く差
異はなく、従つて、6個の邪魔板(バフル)要素
を備えた5.0cm(2インチ)ミキサで完全な混合
が達成されたことを説明している。 硫化水素除去%はガスと接触する液量すなわち
ガス/液体比の函数である。第8図からわかるよ
うにガス流から除かれた硫化水素の%(H2S除去
%)は溶液のPHが10未満のときは指数函数であ
る。こうしてPH10またはそれ以上ではより経済的
なガス/液体比で充分な硫化水素の吸収が維持で
きる。 硫化水素含有油田ガスを直径5.0cm(2イン
チ)、長さ53cm(21インチ)の静止ミキサを使用
して試験した。油田ガス225MCFDの流速で静止
ミキサ中の滞留時間は15ミリ秒であつた。供試鉄
キレート溶液はダウ・ケミカル・カンパニーによ
り供給された。この鉄キレート溶液は鉄を
HEDTA(n−ヒドロキシエチルエチレンジアミ
ン三酢酸)でキレート化したものである。このキ
レート溶液は0.25重量%の鉄を含有した。鉄キレ
ート溶液を静止ミキサ中に毎分106(28ガロン)
の速度で輸送した。この流速は225MCFDのガス
供給速度と合算するとガス/液体比50:1で15ミ
リ秒の接触時間を与える。 PHが9.6になるのに充分な量の炭酸ナトリウム
を鉄キレート溶液に添加した。第4表に示すよう
に21時間使用後に溶液のPHは8.5に低下した。PH
を9.0に戻すために付加的に炭酸塩を添加し、11
時間使用後に溶液はPH8.8で安定し、同時にガス
流から98%のH2S除去率が達成された。硫化水素
除去率に及ぼすPHの効果は第9図にまとめてグラ
フに示した。
【表】
【表】 上述からわかるように、この発明は多量割合で
さえある二酸化炭素を硫化水素と一緒に含有する
ガス流を多価金属キレート溶液とCO2の認めうる
吸収が起らないで硫化水素を吸収するのに充分な
期間接触させることによつて前記ガス流から硫化
水素を選択的に除去することを可能にするもので
ある。CO2の吸収はPHを下げることになるから不
利である。第4図からわかるように多価金属キレ
ート溶液のPHが僅かに下つても硫化水素の吸収が
著しく低下する。この発明の方法の効率はPHの低
下と共に顕著に低下する。 硫化水素含有ガスと多価金属キレート溶液との
間の接触時間は約80ミリ秒(0.08秒)以下に制限
するのが好ましい。さもなければキレート溶液に
よる二酸化炭素の吸収が起り溶液のPHを低下させ
るからである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の1実施態様の方法によるガ
ス流から硫化水素を除去するための工程の概要説
明図、第2図は第1図に示す工程で使用する再生
装置の部分縦断面図、第3図は第2図の再生装置
を他の形式の再生装置と比較した時の3価鉄への
再生率(%)と再生時間との関係の比較グラフを
示す図、第4図は鉄キレート溶液のPHとガス流か
ら硫化水素除去率(%)の変化を説明するグラフ
を示す図、第5図は硫化水素除去率(%)への鉄
キレート溶液の鉄濃度の影響を説明するグラフを
示す図、第6図は鉄キレート溶液を使用した時の
静止ミキサ中のガス流の滞留時間の二酸化炭素吸
収率へ及ぼす影響を説明するグラフを示す図、第
7図は静止ミキサの長さの硫化水素除去率に及ぼ
す影響を説明するグラフを示す図、第8図はガス
−液体比の硫化水素除去率に及ぼす影響を説明す
るグラフを示す図、第9図はPH変化の硫化水素除
去率(%)に及ぼす効果を説明するグラフを示す
図である。 図中:12……硫化水素含有ガス流(供給ガス
流)、14,16,18……(第1)静止ミキサ
分離器連接装置、20……静止ミキサ、22……
気液分離器、24……(第2鉄キレート溶液の)
流れまたは導管、26……流れ〔(第1)静止ミ
キサー分離器連接装置からの〕流れ、28,3
0,32……(第2)静止ミキサー分離器連接装
置、34……第2静止ミキサー分離器連接装置分
離器からの排ガス、36……排ガス34の焼却器
へ送られる流れ、38……排ガス34のバイパス
流、40,42……(還元された金属イオン含有
液及び固体硫黄輸送)導管、44,46……タン
ク(再生段階)、48,50……(再生溶液)導
管、52……導管、54……サージタンク、56
……硫黄融解装置、58,60……(硫黄+残留
キレート輸送)導管、62……融解硫黄の流れ、
64……鉄キレート溶液補充用タンク、66……
PH調節用溶液タンク、70……浮遊選鉱槽(浮遊
法槽或は槽)、72……タンク、74……下部側
壁部、76……回転子、78……分散板、80…
…孔、82……シヤフト、84……ベルト、8
5,86……プーリ、88……モータ、90……
立管、92……空気取入れ孔、94……フード、
96……泡かき板。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 硫化水素に加えて二酸化炭素をも含むガス流
    を多価金属キレート溶液と、認めうる量の二酸化
    炭素を吸収せずに多価金属キレート溶液が硫化水
    素を酸化して元素状硫黄となすのに充分な期間、
    酸素含有ガスを添加することなく接触させること
    によつて硫化水素に加えて二酸化炭素をも含むガ
    ス流から硫化水素を選択的に除去する方法。 2 多価金属が鉄である特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 3 キレートがエチレンジアミン四酢酸である特
    許請求の範囲第1項または第2項記載の方法。 4 キレートがN−ヒドロキシエチル−エチレン
    ジアミン三酢酸である特許請求の範囲第1項また
    は第2項記載の方法。 5 ガス流と金属キレートとの接触時間が0.006
    秒ないし0.08秒である特許請求の範囲第1項ない
    し第4項のいずれかに記載の方法。 6 多価金属キレート溶液のPHが7〜11の範囲内
    にある特許請求の範囲第1項ないし第5項のいず
    れかに記載の方法。 7 硫化水素含有ガスと接触させる多価金属キレ
    ート溶液が、溶液のPHを8.5〜9.0に維持する緩衝
    剤を含む特許請求の範囲第1項ないし第6項のい
    ずれかに記載の方法。 8 溶液中のキレートが少なくとも6モル%過剰
    で存在する特許請求の範囲第2項記載の方法。 9 硫化水素に加えて二酸化炭素をも含むガス流
    を多価金属キレート溶液と、認めうる量の二酸化
    炭素を吸収せずに多価金属キレート溶液が硫化水
    素を酸化して元素状硫黄となすのに充分な期間接
    触させ、その後、使用した多価金属キレート溶液
    を、酸素含有ガスを該溶液に通過させることによ
    り再生する、硫化水素に加えて二酸化炭素をも含
    むガス流から硫化水素を選択的に除去する方法。 10 多価金属が鉄である特許請求の範囲第9項
    記載の方法。 11 キレートがエチレンジアミン四酢酸である
    特許請求の範囲第9項または第10項記載の方
    法。 12 キレートがN−ヒドロキシエチル−エチレ
    ンジアミン三酢酸である特許請求の範囲第9項ま
    たは第10項記載の方法。 13 ガス流と金属キレートとの接触時間が
    0.006秒ないし0.08秒である特許請求の範囲第9
    項ないし第12項のいずれかに記載の方法。 14 多価金属キレート溶液のPHが7〜11の範囲
    内にある特許請求の範囲第9項ないし第13項の
    いずれかに記載の方法。 15 多価金属キレート溶液の表面下に低圧力区
    域を形成し、該低圧力区域中に酸素含有ガスを誘
    導することによつて、酸素含有ガスを該溶液に通
    し、ガスを溶液中に分散させ、元素状硫黄粒子を
    浮遊させて回収する特許請求の範囲第9項ないし
    第14項のいずれかに記載の方法。 16 硫黄粒子から溶液を分離し、硫黄粒子を溶
    融して残留溶液から溶融硫黄を分離する特許請求
    の範囲第9項ないし第15項のいずれかに記載の
    方法。 17 過剰の遊離酸素が再生溶液中に存在しない
    ように、使用した多価金属キレート溶液中の多価
    金属キレートの100%以下を再生する特許請求の
    範囲第7項記載の方法。 18 多価金属キレートの再生効率を高めるため
    に溶液に酸化助剤を加える特許請求の範囲第9項
    ないし第17項のいずれかに記載の方法。 19 上記添加剤が、ヒドロキノン、アントラキ
    ノン、ナフトキノンおよびそれらの混合物からな
    る群より選択される酸化剤からなる特許請求の範
    囲第18項記載の方法。 20 溶液中のキレートが少なくとも6モル%過
    剰で存在する特許請求の範囲第10項記載の方
    法。 21 硫化水素含有ガスに接触させる多価金属キ
    レート溶液が溶液のPHを8.5〜9.0に維持するため
    に緩衝剤を含む特許請求の範囲第9項ないし第2
    0項のいずれかに記載の方法。
JP58062381A 1982-01-04 1983-04-11 硫化水素の選択的除去方法 Granted JPS59189925A (ja)

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