JPH0247262Y2 - - Google Patents

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JPH0247262Y2
JPH0247262Y2 JP5214484U JP5214484U JPH0247262Y2 JP H0247262 Y2 JPH0247262 Y2 JP H0247262Y2 JP 5214484 U JP5214484 U JP 5214484U JP 5214484 U JP5214484 U JP 5214484U JP H0247262 Y2 JPH0247262 Y2 JP H0247262Y2
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voltage
ignition
exciter coil
circuit
thyristor
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、内燃機関により駆動される車両の速
度を所定値以下に制限する車速制限回路を備えた
内燃機関用点火装置に関するものである。
[従来の技術] 内燃機関により駆動される車両の速度を所定値
以下に制限する目的で、機関の回転速度が設定値
以上になつたときに点火動作を阻止するようにし
た車速制限回路を備えた内燃機関用点火装置が知
られている。第1図は従来のこの種の点火装置の
構成を示したもので、この点火装置は、1次コイ
ル1a及び2次コイル1bを有する点火コイル1
と、図示しない機関の気筒に取付けられて点火コ
イルの2次コイル1bに接続された点火プラグP
と、車両を駆動する内燃機関の回転に同期して駆
動される4極の磁石発電機内に配置されて機関の
1回転当たり2サイクルの交流電圧を誘起するエ
キサイタコイル2と、前記点火コイルの1次側に
設けられて前記エキサイタコイルの第1の極性の
半サイクル(図示の実線矢印方向の半サイクル)
の出力電圧(以下正方向電圧という。)で一方の
極性に充電される点火エネルギー蓄積用コンデン
サ3と、導通した際にコンデンサ3の電荷を点火
コイル1の1次コイル1aに放電させるように設
けられたサイリスタ4と、エキサイタコイルの第
2の極性の半サイクル(図示の破線矢印方向の半
サイクル)の出力電圧(以下負方向電圧という。)
でサイリスタ4に点弧信号を与える信号供給回路
5と、信号供給回路の部品を過大な電圧から保護
するためにサイリスタ4に点弧信号が供給された
後該エキサイタコイルを短絡するエキサイタ短絡
回路6とを備えている。この短絡回路6はサイリ
スタ4に点弧信号が与えられた後に閉じてエキサ
イタコイル2を短絡するスイツチ素子を備えて構
成される。第1図にはこの短絡回路が独立の回路
として示されているが、実際には信号供給回路5
の部品を共用してこの短絡回路を構成する場合が
あり、またサイリスタ4を短絡回路6のスイツチ
素子として共用することもある。
またこの点火装置においては、車速を所定値以
下に制限するため、エキサイタコイルの負方向電
圧が立上がる際に積分コンデンサを放電させ前記
サイリスタが導通した際に該積分コンデンサの充
電を開始して該コンデンサを一定の時定数で充電
する積分回路7と、基準電圧発生回路8と、積分
回路7の積分コンデンサの端子電圧を基準電圧発
生回路8から得られる基準電圧と比較する比較回
路9と、比較回路9の出力により制御されてエキ
サイタコイル2の正方向電圧の立上がり時に積分
コンデンサの端子電圧が基準電圧以下になつてい
る時に点火エネルギー蓄積用コンデンサ3の充電
を阻止して点火動作を阻止する充電制御回路10
とからなる車速制限回路を備えている。
上記の点火装置においてエキサイタコイル2は
機関の回転に同期して内燃機関の1回転当たり複
数サイクルの電圧を発生する。第2図及び第3図
は、4極の磁石発電機内にエキサイタコイル2を
配置した場合の、エキサイタコイル2の出力電圧
Ve及び電流Ieの波形と、積分回路7の積分コン
デンサの端子電圧Vcの波形とを示したもので、
第2図は機関の回転数(rpm)が設定値より僅か
に低い場合を示し、第3図は機関の回転数が設定
値を超えた場合を示す。
機関の回転数が設定値以下の場合には、エキサ
イタコイル2の図示の実線矢印方向の正方向電圧
Veが立上がる角度1で積分回路7の積分コン
デンサの端子電圧Vcが基準電圧Vr以上になつて
いるので、充電制御回路10はコンデンサ3の充
電を阻止しない。従つてこのときコンデンサ3は
エキサイタコイル2の正方向電圧(第2図Aの正
の半サイクルの出力)V11により図示の極性に
充電される。この充電電流によりエキサイタコイ
ル2の電圧Veに位相遅れが生じ、角度2でコ
ンデンサ3の充電が完了した時点で該エキサイタ
コイル2の出力電圧Veが急速に立ち下がる。角
度2でエキサイタコイル2の負方向電圧V21
が立上がり、角度3でこのエキサイタコイルの
負方向電圧がサイリスタ4をトリガし得るレベル
に達すると、エキサイタコイル2から信号供給回
路5を通してサイリスタ4に点弧信号が与えられ
る。これによりサイリスタ4が導通し、コンデン
サ3がサイリスタ4を通して点火コイルの1次コ
イル1aに放電する。従つて点火コイル1の鉄心
中で大きな磁束変化が生じ、2次コイル1bに点
火用の高電圧が生じる。これにより点火プラグP
に火花が生じ、機関が点火される。サイリスタ4
に点弧信号が与えられると、エキサイタコイル2
の出力が短絡回路6により短絡され、エキサイタ
コイル2に短絡電流が流れる。次いで角度4に
おいてエキサイタコイル2が2番目の正方向電圧
V12を出力するが、このとき積分回路7のコン
デンサの端子電圧Vcは基準電圧Vr以上になつて
いるので、前記と同様にコンデンサ3が充電され
る。角度5においてコンデンサ3の充電が完了
するとエキサイタコイル2の端子電圧V12は急
速に零になり、負方向電圧V22が立上がる。角
度6でこの電圧が所定値に達するとサイリスタ
4に点弧信号が与えられ、前記と同様にコンデン
サ3が放電して点火動作が行なわれる。内燃機関
が単気筒の場合、角度3で点火プラグに発生す
る火花が正規の点火火花となり、点火プラグに発
生する火花は捨て火となる。また内燃機関が2気
筒の場合、角度3で発生する火花が第1の気筒
の正規点火火花となり、角度6で発生する火花
が第2の気筒の正規点火火花となる。
機関の回転数が設定値を超えると、第3図に示
したように、角度1でエキサイタコイルの正方
向電圧V11が立上がつた時点で積分回路7のコ
ンデンサの端子電圧が未だ基準電圧Vr以下であ
る(回転数の上昇に伴つて積分コンデンサの充電
が間に合わなくなる)ので、比較回路9が充電制
御回路10を制御してコンデンサ3の充電を阻止
させる。従つてこのときエキサイタコイル2の負
荷は制御回路の電子部品のみとなり、角度1で
立上がるエキサイタコイル2の正方向出力電圧波
形は無負荷時の波形に近くなる。角度2でエキ
サイタコイル2の負方向電圧V21が立上がり、
角度3でこの電圧が基準電圧を超えると、サイ
リスタ4に点弧信号が与えられる。これによりサ
イリスタ4が導通し、短絡回路6が働いてエキサ
イタコイル2を短絡する。角度1から2まで
の間にエキサイタコイルに流れる電流は僅かであ
るので、該電流による電機子反作用は僅かであ
る。従つてエキサイタコイル2の負の半サイクル
の出力電圧が高くなるため、これを短絡した場合
に流れる短絡電流は、角度1から2までの間
コンデンサ3に充電電流が流れる設定回転数以下
の場合に比べて大きくなり、該短絡電流が流れる
時間も長くなる。従つてエキサイタコイル2の2
番目の正の出力が立上がる角度4が遅れ、角度
4でエキサイタコイルの正方向電圧V12が立
上がつた時点で積分回路7のコンデンサの端子電
圧Vcはすでに基準電圧Vr以上になつている。そ
の為コンデンサ3の充電が行なわれ、角度6で
は点火動作が行なわれる。
上記のようにして、機関が単気筒の場合は角度
3で発生する正規点火火花が失火するため、ま
た2気筒の場合に第1の気筒の正規点火火花が失
火するため、機関の回転数が下がり、車速が制限
される。
[考案が解決しようとする問題点] 上記の形式の車速制限回路を備えた内燃機関用
点火装置においては、機関の設定回転数付近で積
分回路7の出力と基準電圧との間の大小関係が微
妙になるため、機関の角速度の変化等により角度
6で生じる火花が失火したり失火しなかつたり
することがある。すなわち、機関の回転数が設定
値を超えた場合、1番目の正方向電圧V11によ
る点火動作が阻止され、2番目の正方向電圧V1
2による点火動作は行なわれるのが正規の動作で
あるが、機関の角速度の変化等によつては2番目
の正方向電圧V12による点火動作が阻止される
ことがあり、角度6で生じる火花は失火したり
失火しなかつたりすることがある。角度6での
火花が失火した場合には、角度6からエキサイ
タコイル2に流れる短絡電流が大きくなるため、
電機子反作用により、次にエキサイタコイル2の
正方向出力V11が立上がる角度1が遅れ、該
正方向電圧V11がが立上がつたときに積分回路
7のコンデンサの端子電圧Vcが基準電圧Vrを超
えているようになる。そのため、角度1でコン
デンサ3が充電されることになり、角度3で点
火動作が行なわれることになる。このように従来
の点火装置では、機関の角速度の変動等により、
2番目の正方向電圧によるコンデンサの充電が行
なわれたり行なわれ無かつたりするため、1番目
の正方向電圧による点火も行なわれたり行なわれ
なかつたりすることになり、車速制限回路が働い
たときに機関の回転が変動して車両の運転のフイ
ーリングが悪くなる欠点があつた。
[考案の目的] 本考案の目的は、機関の回転数が設定値を超え
た場合に1回転当たり2回行なわれる点火動作の
内の一方のみを確実に停止させることができるよ
うにして機関の回転変動が大きくなるのを防止し
た車速制限回路付き内燃機関用点火装置を提供す
ることにある。
[考案の構成] 本考案は、点火コイルと、車両を駆動する内燃
機関の回転に同期して駆動される4極の磁石発電
機内に配置されて1回転当たり2サイクルの交流
電圧を誘起するエキサイタコイルと、前記点火コ
イルの1次側に設けられて前記エキサイタコイル
の第1の極性の半サイクルの出力で一方の極性に
充電される点火エネルギー蓄積用コンデンサと、
導通した際に前記コンデンサの電荷を前記点火コ
イルの1次コイルに放電させるように設けられた
放電制御用サイリスタと、前記エキサイタコイル
の第2の極性の半サイクルの出力で前記サイリス
タに点弧信号を与える信号供給回路と、前記エキ
サイタコイルの第1の極性の半サイクルの出力が
所定のレベルに達したときに該エキサイタコイル
を短絡するエキサイタ短絡回路と、前記エキサイ
タコイルの第2の極性の半サイクルの出力が立上
がつた際に積分コンデンサを放電させ前記サイリ
スタが導通した際に該積分コンデンサの充電を開
始して該積分コンデンサを一定の時定数で充電す
る積分回路と、前記積分コンデンサの端子電圧を
基準電圧と比較する比較回路と、前記比較回路の
出力により制御されて前記エキサイタコイルの第
1の極性の半サイクルの立上がり時に前記積分コ
ンデンサの端子電圧が基準電圧以下になつている
時に前記点火エネルギー蓄積用コンデンサの充電
を阻止して点火動作を阻止する充電制御回路とを
備えた内燃機関用点火装置において、前記エキサ
イタコイルに機関の1回転当たり2回発生する第
1の極性の半サイクルの出力の一方を他方より小
さくするように前記磁石発電機の回転子の磁極構
成を不均一にしたことを特徴とする。
上記のように磁石回転子の磁極構成を不均一に
するには、例えば4個ある回転子磁極の内、1個
の磁極の着磁量を他の磁極の着磁量より小さくす
るか、あるいは該1個の回転子磁極を構成する磁
石または磁極片の径方向厚み寸法を他の3個の回
転子磁極を構成する磁石または磁極片の径方向厚
み寸法より小さくして該1個の回転子磁極と固定
子磁極との間のエアギヤツプを他の3個の回転子
磁極と固定子磁極との間のエアギヤツプより大き
くするようにしてもよい。また4個の回転子磁極
の内、1個の回転子磁極を構成する磁石の体積を
他の3個の回転子磁極を構成する磁石の体積より
小さくするようにしてもよい。
[考案の作用] 上記のように磁石発電機を構成すると、波高値
が小さい方の第1の極性の半サイクルの電圧によ
り点火エネルギー蓄積用コンデンサに流れる充電
電流が小さくなるので、波高値が大きい方の第1
の極性の半サイクルの電圧の立上がりの遅れは僅
かとなる。これに対し、波高値が大きい方の第1
の極性の半サイクルの期間に点火エネルギー蓄積
用コンデンサに流れる充電電流は大きいので、該
充電電流による電機子反作用が大きくなり、波高
値が小さい方の第1の極性の半サイクルの電圧の
立上がりの遅れは大きくなる。従つて波高値が大
きい方の第1の極性の半サイクルの電圧が立ち下
がつた後波高値が小さい方の第1の極性の半サイ
クルの電圧が立上がるまでの角度幅を、波高値が
小さい方の第1の極性の半サイクルの電圧が立ち
下がつてから波高値が大きい方の第1の極性の半
サイクルの電圧が立上がるまでの角度幅より大き
くすることができ、波高値が小さい方の第1の極
性の半サイクルの電圧が立上がつた時点で積分回
路のコンデンサの端子電圧を基準電圧より充分大
きくしておくことができる。従つて波高値が小さ
い方の第1の極性の半サイクルの電圧が発生した
時には必ず点火エネルギー蓄積用コンデンサの充
電を行なわせることができ、波高値が小さい方の
第1の極性の半サイクルの電圧が発生した時には
必ず点火動作を行なわせることができる。従つて
正規点火火花を発生させる、波高値の大きい方の
第1の極性の半サイクルの電圧に及ぶ電機子反作
用の影響を常に一定にして、正規点火火花が失火
したり失火しなかつたりする不安定な状態が生じ
るのを防ぐことができ、車速制限回路を設けたこ
とにより車両の走行フイーリングが悪くなるのを
防ぐことができる。
[考案の実施例] 以下添附図面を参照して本考案の実施例を説明
する。
第4図は本考案で用いる磁石発電機の一構成例
を示したもので、同図において、11は鉄の如き
磁性材料からなるカツプ状のフライホイール、1
2a乃至12dはフライホイール11の内周に互
いに90度の角度間隔を置いて固定された磁石であ
る。磁石12a乃至12dは周方向に交互に異な
る極性の磁極が並ぶように径方向に着磁され、こ
の例では、磁石12a及び12cの内周にN極
が、また磁石12b及び12dの内周にS極がそ
れぞれ現れるように着磁されている。フライホイ
ール11及び磁石12a乃至12dにより4極の
磁石回転子13が構成され、この磁石回転子はフ
ライホイール11の底壁部に設けられたボス部1
1Aを内燃機関のクランク軸に嵌着することによ
り機関に取付けられる。14は磁石回転子13の
磁極に所定のギヤツプを介して対向する磁極部1
5a,15bを両端に有する鉄心15にエキサイ
タコイル2を巻回した固定子で、この固定子は機
関のケース等に設けられた図示しない台板に固定
されている。なお図示して無いが、該台板上には
固定子14の他に更に他の固定子が取付けられ、
該固定子のコイルはランプ等に電力を供給するた
めに用いられる。
本実施例においては、磁石12bの着磁量を他
の磁石の着磁量より少なくして、磁石12a及び
12cの着磁量N1及びN2と磁石12b及び1
2dの着磁量S1及びS2との間に、 |N1|≒|N2|≒|S2|>|S1| …(1) なる関係が成立するように設定されている。この
磁石発電機のエキサイタコイル2に鎖交する磁束
φ及び該エキサイタコイルの出力電圧Veの無負
荷時の波形は第5図に示した通りで、角度1で
立上がる正方向電圧(第1の極性の半サイクルの
電圧)V11と角度2で立上がる負方向電圧
(第2の極性の半サイクルの電圧)V21と、角
度4で立上がる正方向電圧V12と角度5で
立上がる負方向電圧V22との間には、 |V11|>|V21|(≒|V22|)>|V12| …(2) なる関係があり、正方向電圧V11より正方向電
圧V12が小さくなつている。
上記のような電圧を出力するエキサイタコイル
2を用いて第1図の点火装置を構成した場合の動
作波形を第6図及び第7図に示す。第6図A及び
Bは機関の回転数が設定値以下の場合のエキサイ
タコイル2の電圧Ve,電流Ie及び積分回路7の
コンデンサの端子電圧Vcの波形を示したもので、
上記のようなエキサイタコイルを用いると、角度
4で立上がる波高値が小さい方の正方向電圧V
12により点火エネルギー蓄積用コンデンサ3に
流れる充電電流が小さくなるので、波高値が大き
い方の正方向電圧V11の立上がり位置1の遅
れは僅かとなる。これに対し、波高値が大きい方
の正方向の半サイクルの期間に点火エネルギー蓄
積用コンデンサ3に流れる充電電流は大きいの
で、該充電電流による電機子反作用が大きくな
り、波高値が小さい方の正方向電圧V12の立上
がりの遅れは大きくなる。従つて波高値が大きい
方の正方向電圧V11が角度2で立ち下がつた
後、波高値が小さい方の正方向電圧V12が立上
がるまでの角度幅(=|4−2|)を、角度
5で波高値が小さい方の正方向電圧V12が立
ち下がつてから角度1で波高値が大きい方の正
方向電圧V11が立上がるまでの角度幅(=|
1−5|)より大きくすることができ、積分回
路のコンデンサの端子電圧が基準電圧より充分大
きくなつた時点で波高値が小さい方の正方向電圧
を立上がらせることができる。従つて波高値が小
さい方の正方向電圧が発生した時には必ず点火エ
ネルギー蓄積用コンデンサ3の充電を行なわせる
ことができ、角度6で必ず点火動作を行なわせ
ることができる。従つて正規点火火花を発生させ
る、波高値の大きい方の正方向電圧V11に及ぶ
電機子反作用の影響を常に一定にして、正規点火
火花が失火したり失火しなかつたりする不安定な
状態が生じるのを防ぐことができ、車速制限回路
を設けたことにより車両の走行フイーリングが悪
くなるのを防ぐことができる。
機関の回転速度が設定値を超えたときには、第
7図A及びBに示したように、角度1で波高値
が大きい方の正方向電圧V11が立上がつた時に
積分コンデンサの端子電圧Vcが基準電圧Vr以下
になつているので、この電圧V11によつてはコ
ンデンサ3の充電が行なわれない。従つて角度
3でサイリスタ4に点弧信号が与えられても点火
動作は行なわれない。また電圧V11によりコン
デンサ3の充電が行なわれないため、電機子反作
用が小さくなつて角度2で立上がる負方向電圧
V21の波高値が高くなり、この電圧V21を短
絡することにより流れる電流による電機子反作用
が大きくなる。そのため波高値が小さい方の正方
向電圧V12の立上がりがますます遅れ、該電圧
V12によるコンデンサ3の充電は確実に行なわ
れる。
次に第1図の各部を具体化した実施例を第8図
を参照して説明する。この実施例において点火コ
イル1の1次コイル1aの両端にカソードを接地
側に向けたダイオード20が並列に接続されてい
る。エキサイタコイル2の非接地側の端子には充
電制御用サイリスタ21のアノードが接続され、
サイリスタ21のカソードはコンデンサ3と放電
制御用サイリスタ4との接続点にカソードを接続
したダイオード22のアノードに接続されてい
る。サイリスタ21のアノードには抵抗23を介
してツエナーダイオード24のカソードが接続さ
れ、該ツエナーダイオード24のアノードはカソ
ードをサイリスタ21のゲートに接続したダイオ
ード25のアノードに接続されている。サイリス
タ21のゲートカソード間には抵抗26が並列接
続され、抵抗23とツエナーダイオード24との
接続点にカソードを接地したサイリスタ27のア
ノードが接続され、サイリスタ27のゲートカソ
ード間に抵抗28が並列接続されている。サイリ
スタ21と、抵抗23と、ツエナーダイオード2
4と、ダイオード25と、抵抗26と、サイリス
タ27と、抵抗28とにより充電制御回路10が
構成されている。
放電制御用サイリスタ4に点弧信号を与える信
号供給回路5は、サイリスタ4のゲートカソード
間に並列接続された抵抗30とサイリスタ4のゲ
ートに一端が接続されたコンデンサ31と、コン
デンサ31の他端とサイリスタ4のカソードとの
間に接続された抵抗32と抵抗32の両端にアノ
ードを接地側に向けて並列接続されたサイリスタ
33とサイリスタ33のゲートカソード間に接続
された抵抗34とサイリスタ33のゲートアノー
ド間にカソードを接地側に向けて接続されたツエ
ナーダイオード35とサイリスタ33のカソード
にアノードを接続したダイオード36とからな
り、ダイオード36のカソードがエキサイタコイ
ル2の非接地側端子に接続されている。
積分回路7は一端が接地された積分コンデンサ
40とコンデンサ40の両端にエミツタを接地側
に向けてコレクタエミツタ間回路が並列接続され
たトランジスタ41と、トランジスタ41のベー
スにコレクタが接続され、エミツタが接地された
トランジスタ42と、アノードが接地されカソー
ドがトランジスタ42のベースに接続されたダイ
オード43とトランジスタ42のベース、トラン
ジスタ42のコレクタ及びトランジスタ41のコ
レクタにそれぞれ一端が接続され他端が共通接続
された抵抗44,45及び46と、トランジスタ
42のベースに抵抗47を介してアノードが接続
されたダイオード48とからなり、ダイオード4
8のカソードがエキサイタコイル2の非接地側端
子に接続されている。抵抗44,45及び46の
共通接続点は定電圧電源回路50の非接地側出力
端子に接続され、電源回路50の入力端子間には
ダイオード51と電源スイツチ52とを介してバ
ツテリ53の出力が印加されている。
基準電圧発生回路8は、定電圧電源回路50の
出力端子間に並列に接続された抵抗54及び55
の直列回路からなり、抵抗55の両端に基準電圧
Vrが得られるようになつている。
基準電圧Vrはコンデンサ40の端子電圧Vcと
ともに比較回路9に入力され、比較回路9の出力
端子はダイオード56を介してサイリスタ27の
ゲートに接続されている。比較回路9の出力端子
はまた抵抗57を介してダイオード51のカソー
ドに接続されている。比較回路9の出力端子は
Vc≦Vrのとき非接地状態にあり、このときバツ
テリ53からスイツチ52とダイオード51と抵
抗57とダイオード56とを介してサイリスタ2
7に点弧信号が与えられる。またVc>Vrの時に
は比較回路9の出力端子が接地状態になり、この
ときサイリスタ27への点弧信号の供給が阻止さ
れる。
上記実施例において、エキサイタコイル2に負
方向電圧が誘起していない状態では、積分回路7
のトランジスタ42にバツテリ53側からベース
電流が与えられて該トランジスタ42が導通し、
このときトランジスタ41は遮断状態にある。ト
ランジスタ41が遮断状態にあるときには、コン
デンサ40が定電圧電源回路50の出力により一
定の時定数で充電される。エキサイタコイル2に
負方向電圧が誘起すると、エキサイタコイル2か
らダイオード43、抵抗47及びダイオード48
を通して電流が流れ、ダイオード43の順方向電
圧降下によりトランジスタ42のベースエミツタ
間が逆バイアスされる。従つてエキサイタコイル
2の負方向電圧が立上がるとほぼ同時にトランジ
スタ42が遮断状態になり、トランジスタ41が
導通状態になる。これによりコンデンサ40の電
荷がトランジスタ41を通してほぼ瞬時に放電
し、積分回路7がリセツトされる。次いで後述す
る動作により信号供給回路5のサイリスタ33が
導通してエキサイタコイル2の負方向電圧が短絡
されるとトランジスタ42が再び導通してトラン
ジスタ41が遮断状態になり、コンデンサ40の
充電が開始される。従つて積分回路7では、エキ
サイタコイル2の負方向電圧が立上がる際にコン
デンサ40の放電が行なわれ、エキサイタコイル
2の負方向電圧が短絡された際にコンデンサ40
の充電が開始される。
第8図の装置において、エキサイタコイル2に
正方向電圧(図の実線矢印方向の電圧)が発生す
ると、抵抗23、ツエナーダイオード24及びダ
イオード25を通してサイリスタ21に点弧信号
が供給され、該サイリスタ21が導通する。サイ
リスタ21が導通すると、エキサイタコイル2か
らサイリスタ21とダイオード22とコンデンサ
3とダイオード20及び1次コイル1aとを通し
て電流が流れ、コンデンサ3が充電される。機関
の回転数が設定値以下の場合にはエキサイタコイ
ル2に波高値が大きい方の正方向電圧が発生した
時点で積分コンデンサ40の端子電圧Vcが基準
電圧Vr以上になつているので、比較回路9の出
力端子が接地電位にあり、サイリスタ27には点
弧信号が供給されない。従つてサイリスタ27が
導通してサイリスタ21の導通を妨げることはな
く、コンデンサ3の充電は支障無く行なわれる。
エキサイタコイル2に負方向電圧(図の破線矢印
方向)が発生すると、エキサイタコイル2から抵
抗30、コンデンサ31及びダイオード36を通
して電流が流れ、コンデンサ31が充電される。
コンデンサ31の充電が進み、抵抗32の両端の
電圧が所定値に達すると、ツエナーダイオード3
5が導通状態になり、サイリスタ33に点弧信号
が供給される。これによりサイリスタ33が導通
し、コンデンサ31の電荷がサイリスタ4のゲー
トカソード間とサイリスタ33とを通して放電
し、放電制御用サイリスタ4に点弧信号が供給さ
れる。従つてサイリスタ4が導通し、コンデンサ
3がサイリスタ4と1次コイル1aとを通して放
電する。これにより点火コイルの鉄心中で大きな
磁束変化が生じ、2次コイル1bに点火用の高電
圧が生じる。この高電圧は点火プラグPに印加さ
れるため該点火プラグに火花が生じ機関が点火さ
れる。サイリスタ33が導通すると、エキサイタ
コイル2の負方向電圧が該サイリスタ33とダイ
オード36とを通して短絡される。これにより信
号供給回路5の構成部品に過大な電圧が印加され
るのが防止される。すなわち、この実施例では、
サイリスタ33とダイオード36とにより第1図
の短絡回路6が構成されている。この短絡回路に
よりエキサイタコイル2の負方向電圧が短絡され
るとトランジスタ42のベースエミツタ間の逆バ
イアスが解除されるので、該トランジスタ42が
導通状態になり、トランジスタ41が遮断状態に
なる。従つてサイリスタ33が導通してエキサイ
タコイル2の負方向電圧が短絡されると同時に積
分コンデンサ40の充電が開始される。
機関の回転数が設定値を超えると、積分コンデ
ンサ40の充電が間に合わなくなつて、エキサイ
タコイル2に波高値が大きい方の正方向電圧が発
生したときコンデンサ40の端子電圧Vcが基準
電圧Vrに達していない状態にあるので、比較回
路9の出力端子が非接地状態にある。従つてこの
ときバツテリ53から抵抗57及びダイオード5
6を通してサイリスタ27に点弧信号が与えら
れ、該サイリスタ27が導通する。このときエキ
サイタコイル2から抵抗23を通して流れる電流
は殆んど全てサイリスタ27を通して流れる。従
つてサイリスタ21は導通せず、コンデンサ3の
充電は行なわれない。従つてこの場合は、エキサ
イタコイル2に負方向電圧が発生してサイリスタ
4に点弧信号が与えられても点火動作は行なわれ
ない。エキサイタコイル2の波高値が小さい方の
正方向電圧出力は、積分コンデンサ40の端子電
圧が基準電圧Vrより充分大きくなるまで立上が
らないので、機関の回転数が設定値を超えた場合
でも、この波高値が小さい方の正方向電圧が発生
した時には必ずサイリスタ21が導通してコンデ
ンサ3の充電が行なわれ、エキサイタコイル2の
負の半サイクルの電圧によりサイリスタ4に点弧
信号が与えられて点火作動が行なわれる。
次に第9図は本考案の他の実施例の要部を示し
たもので、この実施例では、サイリスタ4のカソ
ードがダイオード60を介して接地され、該サイ
リスタ4のゲートカソード間にコンデンサ30が
並列接続されている。サイリスタ4のゲートには
ツエナーダイオード35のアノードが接続され、
ツエナーダイオード35のカソードとサイリスタ
4のゲートとの間に抵抗32が接続されている。
サイリスタ4のアノードにダイオード61のカソ
ードが接続され、該ダイオード61のアノード
に、アノードを接地したダイオード62のカソー
ドが接続されている。その他の構成は第8図の実
施例と同様である。
第9図の実施例では、エキサイタコイル2に負
方向電圧が誘起した際にエキサイタコイル2から
ダイオード62、抵抗32及びダイオード36を
通して電流が流れ、この電流の増大により抵抗3
2の両端の電圧が設定値を超えると、ツエナーダ
イオード35が導通してサイリスタ4に点弧信号
が与えられる。これによりサイリスタ4が導通
し、コンデンサ3が放電して点火動作が行なわれ
る。サイリスタ4が導通すると、ダイオード6
2,61、サイリスタ4及びダイオード36によ
りエキサイタコイル2の負方向電圧が短絡され
る。すなわち、この実施例では、ダイオード6
2,61、サイリスタ4及びダイオード36によ
りエキサイタコイル2の負方向電圧を短絡する短
絡回路が構成されている。
[考案の効果] 以上のように、本考案によれば、波高値が小さ
い方の第1の極性の半サイクルの電圧が発生した
時には必ず点火エネルギー蓄積用コンデンサの充
電を行なわせることができ、波高値が小さい方の
第1の極性の半サイクルの電圧が発生した時には
必ず点火動作を行なわせることができるので、波
高値の大きい方の第1の極性の半サイクルの電圧
に及ぶ電機子反作用の影響を常に一定にして、正
規点火火花が失火したり失火しなかつたりする不
安定な状態が生じるのを防ぐことができ、車速制
限回路を設けたことにより車両の走行フイーリン
グが悪くなるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の点火装置の電気的な構成を概
略的に示したブロツク図、第2図及び第3図は従
来提案されている点火装置の動作波形を示した線
図、第4図は本考案で用いる磁石発電機の構成例
を示した構成図、第5図は同磁石発電機のエキサ
イタコイルにより得られる電圧波形を示す波形
図、第6図及び第7図は本考案の実施例の動作を
説明する動作波形図、第8図は第1図の構成を具
体化した本考案の実施例を示した回路図、第9図
は本考案の他の具体的実施例の要部の構成を示し
た回路図である。 1…点火コイル、2…エキサイタコイル、3…
点火エネルギー蓄積用コンデンサ、4…放電制御
用サイリスタ、5…信号供給回路、6…短絡回
路、7…積分回路、8…基準電圧発生回路、9…
比較回路、13…磁石回転子、14…エキサイタ
コイルを備えた固定子。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 点火コイルと、車両を駆動する内燃機関の回転
    に同期して駆動される4極の磁石発電機内に配置
    されて1回転当たり2サイクルの交流電圧を誘起
    するエキサイタコイルと、前記点火コイルの1次
    側に設けられて前記エキサイタコイルの第1の極
    性の半サイクルの出力で一方の極性に充電される
    点火エネルギー蓄積用コンデンサと、導通した際
    に前記コンデンサの電荷を前記点火コイルの1次
    コイルに放電させるように設けられた放電制御用
    サイリスタと、前記エキサイタコイルの第2の極
    性の半サイクルの出力で前記サイリスタに点弧信
    号を与える信号供給回路と、前記エキサイタコイ
    ルの第1の極性の半サイクルの出力が所定のレベ
    ルに達したときに該エキサイタコイルを短絡する
    エキサイタ短絡回路と、前記エキサイタコイルの
    第2の極性の半サイクルの出力が立上がつた際に
    積分コンデンサを放電させ前記サイリスタが導通
    した際に該積分コンデンサの充電を開始して該積
    分コンデンサを一定の時定数で充電する積分回路
    と、前記積分コンデンサの端子電圧を基準電圧と
    比較する比較回路と、前記比較回路の出力により
    制御されて前記エキサイタコイルの第1の極性の
    半サイクルの立上がり時に前記積分コンデンサの
    端子電圧が基準電圧以下になつている時に前記点
    火エネルギー蓄積用コンデンサの充電を阻止して
    点火動作を阻止する充電制御回路とを備えた内燃
    機関用点火装置において、前記エキサイタコイル
    に機関の1回転当たり2回発生する第1の極性の
    半サイクルの出力の一方を他方より小さくするよ
    うに前記磁石発電機の回転子の磁極構成を不均一
    にしたことを特徴とする車速制限回路付き内燃機
    関用点火装置。
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