JPH0245869Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、静電式複写機などにおいて磁気ブラ
シ現像装置のトナーをトナー補給用ボトルから補
給槽内に補給する際に用いられる補給装置に関す
る。

典型的な先行技術は第１図に示されている。転
写型静電式複写機において、感光層１が形成され
た感光ドラム２と２成分系磁気ブラシ現像装置３
とが設けられる。この磁気ブラシ現像装置３にお
いて形成される磁気ブラシ４によつて、感光ドラ
ム２の感光層１表面に形成された原稿に対応した
静電潜像がトナー像に顕像化される。磁気ブラシ
現像装置３にトナーを補給するために補給槽５が
設けられる。この補給槽５における補給槽本体６
の下部には、補給孔７が設けられている。補給孔
７に臨んで補給槽本体６内には、補給ローラ８が
設けられる。また補給槽本体６内には、トナーを
攪拌するための攪拌部材９が設けられる。この攪
拌部材９は、補給ローラ８の軸線に平行な軸線を
有する回転軸１０と、その回転軸１０に固着され
ている攪拌用のばね１１とを含む。磁気ブラシ現
像動作によつてトナーが消費されると、補給槽本
体６に貯留されているトナーが消費されると、補
給槽本体６に貯留されているトナー１２が補給ロ
ーラ８の角変位量に対応した量だけ２成分系（ト
ナーとキヤリア）から成る現像剤が貯留されてい
る磁気ブラシ現像装置３に供給される。なお、こ
の際トナーは攪拌部材９によつて攪拌され補給ロ
ーラ８に送られている。このようにして補給槽本
体６内のトナー１２が消費されたときには、蓋１
３を図示のように開き、トナー補給用ボトル１４
からトナーを補給する。このとき図示のような方
向から補給されたトナーが参照符１２ａで示され
るように浮遊し、蓋１３側に飛散する。蓋１３の
下部１３ａは、補給槽本体６の外壁に当接して支
持されており、ヒンジピン１５によつて補給槽本
体６に矢符１６の方向およびその逆方向に開閉自
在に支持されている。参照符１２ａで示されるよ
うに飛散したトナーは、蓋１３の下部１３ａに貯
留される。ボトル１４からトナー１２を補給槽本
体６に補給し終つたのちに、蓋１３を矢符１６の
逆方向に参照符１７で示されるように角変位して
補給槽本体６を塞ごうとするときには、その下部
１３ａに貯留しているトナーが落下し、磁気ブラ
シ現像装置３付近が汚損される。

またボトル１４からトナーを補給するに際し
て、その傾け具合によつては大量のトナーが飛散
し操作者の手を汚ごしたりすることになる。さら
に他の問題は蓋１３を閉じる直前で補給槽本体６
内が圧縮されるので、トナー１２が飛散し、下方
に舞い落ちる。

要約すると、先行技術は補給槽にトナーを補給
するにあたつて、操作者が蓋をあけてトナー補給
用ボトルからトナーを補給する構成を有している
ため、トナーが飛散し、周囲が汚損されるという
問題があつた。

本考案の目的は、補給槽にトナー補給用ボトル
からトナーを補給するにあたつて、トナーが飛散
して操作者の手を汚したり、補給槽外部に漏出し
て周囲を汚損したりすることがなくトナーを補給
することができる補給装置を提供することであ
る。

第２図は、本考案の一実施例の断面図である。
補給槽２０は補給槽本体２１を有し、この補給槽
本体２１内には補給ローラ８と、補給ローラ８の
軸線に平行な軸線を有し補給槽内のトナーを攪拌
するための回転軸としての螺旋部材２２が設けら
れる。この螺旋部材２２の一端部に、後述する本
考案に従うトナー補給装置２５が補給槽本体２１
を挿通して装着される。補給槽２０の下方にはト
ナーとキヤリアから成る現像剤を貯留するための
貯留槽２６が配設されている。この貯留槽２６の
一側壁には、貯留槽２６内における現像剤の貯留
量を検出するための現像剤検出素子２７が設けら
れている。この現像剤検出素子２７は現像剤を磁
気的に検出する構成であつてもよく、この現像剤
のレベルが現像剤検出素子２７の設けられている
レベルよりも減少したときに信号を発生する。磁
気ブラシ現像動作が行なわれることによつてトナ
ーが消費され、これによつて現像剤貯留槽２６に
おける現像剤のレベルが低下すると、現像剤検出
素子２７から信号が発せられる。これによつて補
給槽本体２１に貯留されたトナーは、その下部に
形成された補給孔７から補給ローラ８の回転に応
じた量だけ磁気ブラシ現像装置３の貯留槽２６に
供給される。

第３図は、トナー補給用ボトル１４の斜視図で
ある。このボトル１４は、ボトル本体３０と蓋３
１とを含む。ボトル本体３０は、トナーの収納部
分３２と、その収納部分３２よりも小径であり収
納部分３２に一体的に設けられた円筒状の出口部
３３とから構成される。出口部３３の外周面には
第３図(2)で示されるように外ねじ３４が刻設され
ており、出口部３３はこの外ねじ３４に螺合する
内ねじ３５を有する蓋３１で塞がれる。

第４図は本考案に従う補給装置２５の断面図で
あり、第５図はトナー補給装置２５にボトル１４
が装着された状態を示す断面図であり、第６図は
第４図の切断面線−から見た断面図であり、
第７図は第４図の切断面線−から見た断面図
である。トナー補給装置２５は基本的には補給用
ボトル１４内を攪拌するための攪拌部材４０と、
攪拌部材４０と螺旋部材２２とを連結して螺旋部
材２２の回転駆動力を攪拌部材４０に伝達するた
めの連結部材４１と、攪拌部材４０の一部分と連
結部材４１とを外囲して成る外套管とから構成さ
れる。外套管は、たとえばゴムなどの材質から成
る可撓性を有する可撓管４４と、その可撓管４４
の両端部に固着されている円筒管４５，４６とを
含む。

連結部材４１は、ワイヤ４２と、ワイヤ４２を
外囲して軸線に沿つて螺旋状に巻付けられるコイ
ル４３とを有し、前記可撓管４４に内挿され、一
端部が螺旋部材２２に固着され、他端部が攪拌部
材４０に固着される。可撓管４４の両端部は円筒
管４５，４６に連結されており、この円筒管４５
は機体４７の一側壁に形成されている挿通孔４８
を挿通して補給槽本体２１の外方に突出した突出
孔４９に装着される。この突出孔４９を螺旋部材
２２の一端部が挿通しており、円筒管４５内で螺
旋部材２２の一端部に形成された係止片５０ａに
ワイヤ４２の一端部に備えられる係止輪５１ａが
係止されて固定される。ワイヤ４２の他端部にも
同様な係止輪５１ｂが備えられており、攪拌部材
４０の端部に形成された係止片５０ｂにこの係止
輪５１ｂが係止されて固定される。このような構
成によつて螺旋部材２２からの回転駆動力が連結
部材４１を介して攪拌部材４０に伝達されて攪拌
部材４０が回転駆動される。

円筒管４６の内周には、攪拌部材４０を回転自
在に支持する円形状の支持部材５２が円筒管４６
と同心状に備えられる。この支持部材５２は第７
図に示されるように円環状部５３と、円環状部５
３と同心でかつ小径でありしかも第４図の上方に
突出している中央突出部５４と、中央突出部５４
と円環状部５３とを連結する腕部５５とが一体的
に形成されている。中央突出部５４には挿通孔５
６が形成されており、この挿通孔５６を攪拌部材
４０が緩やかに挿通している。また攪拌部材４０
は支持部材５２の第５図の上方側では挿通孔５６
よりも大径を有する拡径部４０ａを有しており、
下方側では外周に抜け止め片５７が固着されてい
る。したがつて、攪拌部材４０は支持部材５２に
確実に支持されるとともに、その軸線まわりに円
滑に回転することが可能である。

また隣接する２つの腕部５５と、その腕部５５
間に介在する円環状部５３の円弧状部分とでかこ
まれる空間は透孔５８を形成している。ボトル１
４内の攪拌部材４０によつてかき落とされたトナ
ーは補給状態にあるときには透孔５８を介して可
撓管４４を通つて補給槽本体２１内に送り込まれ
るようになる。

円筒管４６の内周には、ボトル１４が円筒管４
６に装着されていないときに外部にトナーが漏れ
るのを防ぐための漏れ防止部材５９が支持部材５
２の第４図の下方に位置して設けられる。この防
止部材５９は第６図に示されているように円形状
であり、中央部には攪拌部材４０の径とほぼ同径
の円形状の切り欠き６０が形成されており、この
切り欠き６０から半径方向外方に向けて放斜線状
に延びる複数のスリツト６１が設けられる。この
防止部材５９は、たとえばゴムなどの可撓性およ
び弾発性を有する材質から成る。第５図に示され
るように、ボトル１４が円筒管４６に装着された
状態では、防止部材５９の部分５９ａはボトル１
４の出口部３３の先端によつて押し上げられるこ
とによつてボトル１４から円筒管４６への開口が
形成される。このようにすることによつてボトル
１４の出口部３３を上方に向けて、且つ、補給装
置２５の補給口（円筒管４６）を下方に向けたま
ま接続が可能となる。

攪拌部材４０は剛体の棒あるいはコイル状のば
ねから成つており、ボトル１４の形状にあうよう
にくの字状に折曲げられている。ボトル１４の出
口部３３が小さくても、攪拌部材４０を出口部３
３からボトル１４内に簡単に挿入することができ
る。なお、好適にはコイル状のばねから成つてい
るのがよい。またくの字状に形成されているので
第５図示のように攪拌部材４０がボトル１４の縮
径部３２ａ内壁に近接することが可能であり、そ
のため直線状の攪拌部材によつては攪拌すること
ができない縮径部内壁付近のトナーＰ（第８図参
照）をも攪拌することができる。

なお、コイル状のばねの場合にはくの字状に折
曲げられてなくてもよく、回転することによつて
広がれば問題ない。

補給装置２５にボトルを取付けるにあたつて
は、先ずボトル１４の蓋３１を取外し、攪拌部材
４０を出口部３３からボトル１４内に挿入する。
その後、出口部３３の外周に刻設されている外ね
じ３４に対応して円筒管４６の内周に形成されて
いる内ねじ６２に該外ねじ３４が螺合して、ボト
ル１４が円筒管４６に固着される。このようにし
てボトル１４が取付けられた後、第８図に示され
るように機体４７に設けられているボトル１４を
固定するための固定手段６４にボトル１４の係止
部６６を係止させボトル１４が逆さまの状態で固
定される。このような状態で攪拌部材４０が攪拌
することによつてボトル１４内のトナーが自然に
補給槽本体２１内に送り込まれる。

次に補給装置２５の動作状態を説明する。第２
図をも参照して、磁気ブラシ現像動作が行なわれ
ることによつてトナーが消費され、これによつて
現像剤貯留槽２６における現像剤のレベルが低下
すると、現像剤検出素子２７から信号が発せられ
る。これによつて図示しない駆動源によつて補給
ローラ８が回転駆動されるとともに、螺旋部材２
２も回転駆動される。そのため、連結部材４１を
介して攪拌部材４０もまた回転駆動され、ボトル
１４内のトナーを攪拌する。これによつてボトル
１４内のトナーは円筒管４６、可撓管４４、円筒
管４５を通つて補給槽本体２１に補給され、さら
に螺旋部材２２によつて攪拌されるとともに補給
ローラ８へ送られる。補給ローラ８へ送られたト
ナーは補給孔７から補給ローラ８の回転に応じた
量だけ貯留槽２６に供給される。このようにして
貯留槽２６におけるトナーの補給が行なわれ、円
滑な磁気ブラシ現像動作が可能となる。このよう
に補給ローラ８の回転駆動によつて螺旋部材２２
を回転駆動するように構成されているので、所望
の現像剤を適時補給槽内へ送り出すことができる
ので、補給槽を小さくすることが可能である。

上述の実施例ではボトル１４には蓋３１が用い
られたけれども蓋３１に代えて第９図示のように
出口部３３の上面に閉止紙６５が貼付けられても
よい。このようにすれば攪拌部材４０の挿入時に
は閉止紙６５には小さな穴があけられるだけであ
り、トナーが漏れることが防がれる。また攪拌部
材４０による攪拌時には、閉止紙６５の穴は大き
くあけられるので所望のトナーが落下することが
できる。

また攪拌部材４０の他の実施例としては、攪拌
部材４０の端部に錘りを取付けるようにしてもよ
い。このようにすれば攪拌時には遠心力で錘りが
回転しボトル１４内を隅々まで攪拌することが可
能となる。

なお、前述の実施例では、トナーとキヤリアか
ら成る２成分系現像剤におけるトナーを補給する
ための補給装置として説明してきたけれども、本
考案に従う補給装置は１成分系トナーを補給する
ためにも用いられることは言うまでもない。

また螺旋部材２２に代えて、ワイヤ４２とコイ
ル４３とを補給槽本体２１内に挿入して、このワ
イヤ４２およびコイル４３を駆動源によつて回転
駆動させ、攪拌部材４０を回転させるようにして
もよい。

さらにワイヤ４２は他の可撓性を有する材質を
用いてもよい。

本実施例では補給ローラ８と螺旋部材２２とは
同一の駆動源であつたけれども、他の実施例とし
ては補給ローラ８と螺旋部材２２は別の駆動源に
よつて別個に回転駆動するようにしてもよい。

以上のように本考案によれば、トナー補給用ボ
トルから補給槽へトナーを補給する際に手を汚す
ことなく行なうことができる。また機体を汚損す
ることも防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は先行技術の断面図、第２図は本考案の
一実施例の断面図、第３図はトナー補給用ボトル
１４の斜視図、第４図は本考案に従う補給装置２
５の断面図、第５図は補給装置２５にボトル１４
が装着された状態の一部の断面図、第６図は第４
図の切断面線−から見た断面図、第７図は第
４図の切断面線−から見た断面図、第８図は
ボトル１４の固定された状態を示す斜視図、第９
図はボトル１４の他の実施例の斜視図である。 １４……トナー補給用ボトル、２０……補給
槽、２２……螺旋部材、２５……補給装置、４０
……攪拌部材、４１……連結部材、４４……可撓
管、４５，４６……円筒管、１００……外套管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 補給槽に設けられた回転軸と、攪拌部材と、一
   端部が攪拌部材の一端に固定され他端部が回転軸
   の一端に固定された可撓性を有する連結部材とを
   含み、前記連結部材および攪拌部材は補給槽に連
   結された外套管に内挿され、この外套管は、可撓
   管と可撓管の両端部にそれぞれ装着された円筒管
   とを有し、一方の円筒管は補給槽に固定され、他
   方の円筒管はトナー補給用ボトルに着脱可能であ
   り、前記他方の円筒管に装着されたボトル内に攪
   拌部材の他端を挿入して、回転軸の回転駆動によ
   つて連結部材を介して攪拌部材を回転させ、ボト
   ル内のトナーを攪拌することを特徴とするトナー
   補給装置。