JPH0245110B2 - - Google Patents

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JPH0245110B2
JPH0245110B2 JP62122692A JP12269287A JPH0245110B2 JP H0245110 B2 JPH0245110 B2 JP H0245110B2 JP 62122692 A JP62122692 A JP 62122692A JP 12269287 A JP12269287 A JP 12269287A JP H0245110 B2 JPH0245110 B2 JP H0245110B2
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JP
Japan
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gas
combustion
refractory
easily oxidizable
repair
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JP62122692A
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Seiji Watanabe
Mitsuo Saito
Akihiko Nanba
Tetsuya Fujii
Tsutomu Nozaki
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐火物の火炎溶射補修方法に関し、
さらに詳しくは窯炉または金属溶湯用炉の内張り
耐火物の補修方法に関する。
〔従来の技術〕
従来の火炎溶射補修技術として特公昭49−
46364に記述される方法は次の通りである。
修復すべき炉壁材質と同様な組成を有する補修
用耐火材粉粒を用い、この耐火材粉粒に、金属粉
粒を配合する。この金属粉粒を酸素で燃焼させた
ときの発熱を利用すると共に、金属粉粒自身も酸
化物となり耐火物体を形成する。
この方法では以下の問題がある。
(1) 通常、耐火材を溶射補修する場合の供給熱量
は、例えば次の文献、 製鉄研究No.305,1981, 『コークス炉の溶射補修』 鉄と鋼No.4 vol.69,1983 『溶射装置の開発と溶射条件の検討』 に示されるように、材質により若干差はあるもの
の、5000〜8000kcal/Kgであるのに対し、上記方
法は、金属粉粒を20〜30重量%含有した場合でも
2000〜3000kcal/Kgであり、その熱量はガスある
いは固体の熱料を用いるときの1/2程度であるた
め、全体の耐火材粉粒を溶融あるいは半溶融の状
態にするには熱量が小さ過ぎる。このため、緻密
で強固な耐火物の付着層を得るのは困難になる。
これに対し、熱量を大きくするのに金属粉粒の量
を増加する手段も考えられるが、吹付け材の単価
の上昇に伴ない、所詮コスト低下を目的とする補
修には不向きになる。
(2) さらに同方法では、使用する金属粉粒は
50μmより小さい大きさで、かつ酸素によつて
搬送することになつているが、通常金属粉粒
は、特に微粉の場合、安全な取扱いをすること
が難しく、特化則第2類に属するものが殆どで
ある。にもかかわらず、同方法は酸素によつて
搬送する機構をとつているため、さらに危険増
大をもたらし、極めて不安全な作業を強いられ
ることになる。
(3) また、耐火材と混合した金属粉の酸化発熱を
利用するため、基体に予熱を施す工程を取るこ
とが困難である。このことは補修部基体が例え
ば高温生産物と離脱した直後の高温状態を保つ
ている時期に補修する必要がある。補修部基体
は局部的に急激な加熱条件にさらされ、さらに
加熱終了時においては、急激な冷却状態を課せ
られることとなり、熱的スポーリング損傷を起
こす原因になることは勿論、基体表面の温度が
低い場合には補修材の接着性が劣ることにな
り、補修層の耐用性が劣るものとなる問題があ
る。
易被酸化性物質粉粒を配合した吹付け材を用い
る溶射補修においては、安全操業、コスト低減、
易被酸化性物質粉粒の燃焼性向上、補修部基体お
よび吹付け補修層の熱的スポーリング損傷防止、
吹付け補修層の基体への接着性向上および吹付け
補修層の緻密化が重要となる。
本発明者らは、さきにこのような問題点を解決
した火炎溶射補修方法を提案した(特願昭60−
239504)。
その技術手段は次の通りである。
(a) 安全性向上コスト低減化については、使用す
る易被酸化性物質の平均粒径を50μm以上にす
る。
(b) スポーリング損傷の防止については、基材の
予熱および補修層の徐冷を行う。この予熱およ
び徐冷用には、ガス火炎を用いる。
(c) 接着性を向上するには、吹付けの火炎および
耐火材粉粒の昇温状態も重要であるが、補修部
基体の温度が高いことも重要である。この基体
の予熱については上記(b)の基体予熱を利用する
ことができる。
(d) 補修層自身の緻密性を向上する方法として
は、吹付け材が基体に到着するまでに、耐火材
粒子は溶融あるいは半溶融し易い状態に、ま
た、易被酸化性物質の粒子は酸化反応を起こし
易い状態になることが必要で、このために吹付
け材吐出と同時に可燃性ガスを噴出し、吹付け
材吐出と同時にガス炎を形成し、この火炎熱に
より、易被酸化性物質粉粒の燃焼性を良くし、
また、耐火材粒子が溶融あるいは半溶融状態に
なるのを助ける。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明方法は以上の技術をさらに発展させたも
ので、補修用の耐火性酸化物粒子に易被酸化性の
金属または半金属粒子を配合した材料を、ランス
ノズルより可燃性ガスと同時に、支燃性ガスの中
に吐出し、可燃性ガスの燃焼熱によつて昇熱し、
溶融または半溶融し易い状態になつた耐火性粒子
を基体補修面において、吹付け材混合物中の易被
酸化性物質が、酸化反応によつて自から耐火性溶
融酸化物となると共に発生した酸化熱によつて基
体補修部に溶着し、付着層を形成し、耐火物壁の
補修部を修復する技術を確実に遂行するための具
体的手段を提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記(d)において、易被酸化性物質の粒子を完全
に酸化反応を終了させるための手段として、燃焼
して耐火性酸化物を形成する50μm以上の易酸化
性金属または半金属の粒子の一種以上と耐火性酸
化物粒子とからなる前記混合耐火材料を用い、同
時に噴出する支燃性ガスの供給量を、供給した可
燃性ガスの理論燃焼当量分と、同時に供給した易
被酸化性物質の理論酸化反応当量の3倍以上の量
との合計量を供給し、可燃性ガスの完全燃焼を促
進すると共に、さらに過剰の支燃性ガスによつて
易被酸化性物質粒子との接触を増加し、同物質の
酸化反応の活性化を促進する。
さらにこの方法において可燃性ガスとして耐火
性酸化物粒子1Kg当り5000kcal以下の発熱量を有
する可燃性ガスを供給すると極めて好ましい結果
を得ることができる。
〔作用〕
本発明方法では、易被酸化性物質自身は酸化熱
を発生すると同時に、耐火性溶融酸化物となり、
可燃性ガスの燃焼火炎によつて昇熱され、溶融あ
るいは半溶融し易い状態になつた耐火性粒子の表
面部と融着し、付着層を形成する。
供給した可燃性ガスの理論燃焼当量分の支燃性
ガスと、同時に供給した易被酸化性物質の理論酸
化反応当量の3倍以上の量の支燃性ガスを同時に
噴出することにより、可燃ガスの完全燃焼および
易被酸化性物質の酸化反応を促進し、吹付け材と
基体との接着性および付着層の緻密性が良好なも
のを形成する。
易被酸化性物質を配合して補修を行う方法につ
いて特公昭49−46364においては使用する易被酸
化性物質の粒度は平均50μmより小さいものを用
いるとしており、その理由としては平均50μmよ
り大きくなると易被酸化性物質の酸化燃焼性が悪
化し、付着層の性状が不良となり、耐用性が低下
するとし、その最適粒径は10μm以下のときに好
結果が得られるとある。
しかし同方法のように50μmより小さい粒径で、
しかも最適が10μm以下という非常に微細な粒径
体から成る易被酸化性物質を用いた場合、耐火性
物質との混合あるいは吹付け装置への搬入などの
前作業中、また吹付け操作中においても、搬送管
内の圧力低下などに起因する逆火など、微細な易
被酸化性物質の取り扱いにおいては、非常な危険
が伴なう。さらに、同方法においては、吹付け機
への供給は酸素含有ガスで行なうものとしてお
り、操作上の危険はさらに増大する。
本発明は、このような易被酸化性物質の取扱い
操作上の安全性を重視し、易被酸化性物質の平均
粒径ができる限り大きいものを使用する。従つて
安全性が向上すると共に、付着層の基体への接着
性および付着層自身の緻密性が向上する。
使用する易被酸化性物質の平均粒径を50μm以
上にすることで燃焼性が低下するが、この燃焼性
を増大するために、混合耐火材料に配合した耐火
性粒子1Kg当り5000kcal以下、好ましくは2000〜
4000kcalの燃焼による発熱量を有する可燃性ガス
あるいは不活性ガスと可燃性ガスの混合ガスによ
つて材料供給装置より搬送した材料と同時に、酸
素あるいは空気などの支燃性ガスの噴流中に吐出
する。すなわち、まずノズルから吐出直後に可燃
性ガスの着火、燃焼が起こり、直ちに高温の火炎
が形成される。この高温の火炎内に放出された易
被酸化性物質の粒子は直ちに高温に加熱されて燃
焼し易い状態になる。
このとき、供給する可燃性ガスによる燃焼熱量
は、前述したように、通常溶射補修で供給する
5000〜8000kcal/Kgのような高い熱量ではないた
め、火炎内(ノズルと基体間の火炎)で吹付け材
が溶融するまでには至らない。この現象について
発明者らは、吹付け中の火炎中(ノズル先端より
100,200,300mm)に、水冷された中空ステンレ
ス鋼管を挿入して飛行中の吹付け材を吸引、捕集
して、その粒子を電子顕微鏡で観察した結果、未
吹付け材粒子と何ら形状に差異は認められなかつ
た実験結果を得ている。しかし、同時に吹付け材
中の配合した該易被酸化性物質は酸化反応を起こ
し易い状態になつて、同火炎で加熱された補修基
体面に達すると同時に、易被酸化性物質の酸化反
応が起こり、発熱し、この発熱量が加算され、耐
化性物質粒を溶融あるいは半溶融状態にして溶着
する。このように可燃性ガスの同時噴出を行なう
ことにより、その火炎を用いることによつて、安
全性を確保するために粒径を大きくし、敢えて燃
焼性を低下せしめた分を容易に補償し、何ら支障
をもたらすことなく吹付け補修を実施することが
できる。
通常、可燃性ガスあるいは易被酸化性物質粒を
燃焼(酸化)する場合には、これらの燃焼あるい
は酸化反応に必要な当量分の支燃性ガスを供給す
る。
しかし、窯炉ライニングの火炎溶射補修では、
吹付け材料を同時に供給するために、吐出先端孔
(ノズル)は、火炎を作るためだけの可燃性ガス
供給用孔径より大きくなる。このことは、すなわ
ち可燃性ガスと支燃性ガスの混合性が低下し、可
燃性ガスの完全燃焼を完成するには、吐出口先端
からの距離が長くなり(フレーム長さが長くな
る)、続いて易被酸化性物質を支燃性ガスで燃焼
(酸化)する時点では、支燃性ガスの拡散あるい
は周囲雰囲気ガス(通常は空気)の巻き込みによ
り、支燃性ガス雰囲気が希薄になり、易被酸化性
物質の燃焼(酸化)が起こり難くなり、良好な補
修層が得られなくなる。
このような実状を打開するために、可燃性ガス
の燃焼後のフレーム雰囲気を高支燃性ガス雰囲気
状態、すなわち供給した可燃性ガスの理論燃焼当
量分の支燃性ガスと供給した吹付け材中の易被酸
化性物質の理論酸化反応当量の3倍以上、好まし
くは4〜15倍の量の支燃性ガスを合計して供給す
ることにより、基体との接着が密着しかつ付着性
も緻密なものを得た。
ノズルから噴射して生成しした火炎は、ノズル
出口の直近でC3H8ガスの燃焼が起り、この火炎
中で、金属粉を含んだ溶射材及び支燃性ガスが同
時に加熱され、活性化される。活性化された金属
粉及び高温の支燃性ガスは、酸化反応(燃焼)し
やすい状態となり、加熱された補修部基体面に衝
突したとき激しく酸化反応を起す。この場合、大
きな粒子の金属粉は一定量以上の過剰の支燃性ガ
スを供給することによつて酸化物溶融体となる。
このような手段によつて、金属粉の粒子を大きく
した場合でも、溶射補修を容易に行うことができ
る。
易被酸化性物質の平均粒径が50μm以上を用い
る場合において、該物質の酸化当量より過剰の支
燃性ガスを供給する方法を、前記特公昭49−
46364によつて行つた場合では、易被酸化性物質
の粒径が大きくなつた分の酸化反応促進性には何
ら効果が認められず、耐火物の補修は不可能であ
つた。このことからも易被酸化性物質の平均粒径
が50μm以上からなるものを用いて、操業の安全
性、補修層の耐用性等の向上および低コスト化を
目的とした本発明では、可燃性ガス炎と易被酸化
性物質の酸化反応当量の支燃性ガス過剰添加法が
極めて効果的であると言うことができる。
ただし、本発明においても支燃性ガス供給比率
が15を越えると、供給した多量の支燃性ガスの顕
熱により、易被酸化性物質を燃焼(酸化)する雰
囲気内ガスの温度が低下するために、第1図に示
したように、付着層の気孔率が大きくなり、脆弱
な層となつて補修層の耐用性が低下した。
また、可燃性ガスにより、該混合材料中の耐火
性物質1Kg当り5000kcalを越える熱量を供給した
場合には、これに相当する支燃性ガスを増加する
ことが必要となり、コスト高になるばかりでな
く、高熱量供給によつて、易被酸化性物質および
耐火性物質粉粒の溶融物が吐出口(ノズル)先端
部に付着し、ノズル閉塞あるいはフレームの乱れ
を発生し易くなり、操業上不適な状態になるので
好ましくない。
さらに、本法において、操業上の危検性が大き
いと指摘した平均50μm未満の易被酸化性物質を
配合した場合には、可燃性ガスと支燃性ガスの燃
焼炎熱により、微粉状の易被酸化性物質が酸化反
応し易い状態になり、吐出口(ノズル)先端で溶
融物の付着が著しく、吐出口の閉塞あるいはフレ
ームの乱れが発生し、良好な補修層が得られなく
なることはもちろん、操業上の危険性が増大す
る。
以上のような方法により吹付け補修をより安全
なものにするため易被酸化性物質の粒径は、より
大きいものを使用するのが望まししいが、粒径が
大きくなつて従つて、付着率が低下し、付着層の
性状は劣化する。これを防止するためには、可燃
性ガスの供給量を多くする手段もあるが、この場
合可燃性ガスの供給量を多くすることは当然、支
燃性ガスの供給量も多くなり、コスト上昇を招く
ので好ましくない。
これらについての種々実験結果の例を第1図か
ら第3図に示す。
第1図はアルミナ質(Al2O385重量%、
SiO2B10重量%、その他Fe2O3、CaO)の耐火材
料粉に平均粒径100μmの金属アルミニウム粉を10
重量%配合した場合で、支燃性ガスとして酸素ガ
スを用い、可燃性ガスとしてプロパンガスを使用
し、配合した金属アルミニウム粉の酸化反応熱も
加え、耐火材料粉1Kg当り、3500kcalの熱量とな
るように配合して吹付けた場合において、供給し
たプロパンガスの理論燃焼当量の支燃ガスを除
き、金属アルミニウム粉の理論酸化反応当量に対
する酸素ガス量比率と付着層の気孔率との関係を
示す。
可燃性ガスであるプロパンガスの理論燃焼当量
分の酸素ガスの他に供給した酸素量が易被酸化性
物質の金属アルミニウム粉の理論酸化反応当量と
の比率が2以下では付着層の気孔率が35%以上で
多孔質なものであるが、この比率が3以上になる
と、付着層の気孔率が20%以下となり緻密な付着
層を確保することができる。しかしその比率が15
を超えると、付着層の気孔率が増して補修層とし
ての耐用の効果がなくなる。
このことからも第1図に示したように、可燃性
ガスを利用すると共に、そのとき易被酸化性物質
の酸化反応を促進するために、その酸化反応当量
分の3倍以上15倍以下の支燃性ガスを付加するこ
とが効果的であることが分る。
第2図は、可燃性ガスを供給しない場合、すな
わち易被酸化性物質(この場合は金属アルミニウ
ム粉)の酸素ガスによる酸化反応熱のみによつて
得られた付着層の気孔率を易被酸化性物質の平均
粒径に対して示したものである。金属アルミニウ
ム粉の配合量はA,B,Cの曲線では、それぞれ
10,15,20重量%配合した場合である。金属アル
ミニウム粉の配合量が大きくなると付着層の気孔
率は確かに小さくなるが、例えば曲線B、すなわ
ち金属アルミニウムを15重量%配合した場合でみ
ると、平均粒径が20μm以下では気孔率20%程度
を示すが、平均粒径が40μm以上になると気孔率
は25%以上となり、付着層の緻密性を確保するに
は平均粒径が20μm以下のものを用いなければな
らないことが分る。
また、第3図は本発明による易被酸化性物質の
平均粒度と気孔率との関係を示すグラフであつ
て、前述同様にアルミナ質耐火粉に金属アルミニ
ウム粉を用い、その平均粒度を変化させた場合と
気孔率の関係を示す。グラフ中曲線D,E,Fは
金属アルミニウム粉を10重量%配分したもので、
酸化反応当量分の酸素ガス供給比率を6.0とし、
プロパンガスによる供給熱量を耐火材1Kg当りそ
れぞれ2000,3000,4000,5000,6000kcalにした
場合を示す。可燃ガスによる供給熱量が
4000kcal/Kgまでは緻密性も増大するが、
5000kcal/Kgを越えると緻密性が低下する。これ
はノズル先端部に溶着物が発生し、フレームの乱
れが起こるためである。また、金属粉の平均粒径
が160μm以上になると緻密性は大きく劣化する。
このような関係については、ここに示した金属
アルミニウム粉以外の場合においても、例えば金
属シリコン粉を珪石質耐火材と共に吹付けたと
き、あるいは金属アルミニウム粉と金属シリコン
粉の混合物をムライト質耐火材と共に吹付けた場
合、同様なものが得られた。
その他に、本発明で易被酸化性物質について好
結果を得たものとしては、Mg,Mn,FeMn,
SiMn,CaSi,FeSi,FeCr,CaC2,CaAl,
MgAlなどがあり、これらの一種もしくは数種の
物質を含むものであつた。
また、このときの耐火材料としては、シリカ、
アルミナ、ムライトの他に、シヤモツト系、ジル
コン、ジルコニア、マグネシア、マグクロなど
で、この場合に付着層の目標組成に合わせて易被
酸化性物質を配合することにより目的を達成する
ことができる。
また、以上の方法において、可燃性ガスを混入
する機構は、易被酸化性物質の着火および燃焼性
を向上したり、また耐火性物質の加熱を行い付着
層の性状を良好にするばかりではなく、吹付け材
吐出前に、可燃性ガスだけを吐出し、酸素との燃
焼火炎を形成し、基体の補修部およびその周辺を
徐々に加熱することができる。このように加熱を
施すことによつて、吹付けの際に急激に、かつ大
量の熱が基体に噴出されることによる基体の熱的
スポーリング損傷を防止することができる。さら
にこのように加熱された基体の表面は、その直後
に開始される耐火材吹付けの接着性を大いに有利
にする。
次に同機構は吹付け補修が終了した時点で、補
修部を徐々に冷却する方法も行うことができるた
めに、補修後の急冷によるスポーリング損傷を防
止することもできる。
可燃性ガスとしてプロパンの他にアセチレン、
プロピレン、ブタン等通常工業的に使用されてい
る可燃性ガスを用いても同様の好成果が得られて
おり、安全性、コスト、燃焼性などの観点から、
種々の条件に合わせてこれらを使用することがで
きる。
可燃性ガスの供給は、搬送ガス経路中のどこで
もよく、安全性、操作性からランス手前が好まし
い。
また、搬送ガス自体に可燃性ガスを用いること
も可能である。
〔実施例〕 実施例 1 本発明法を用いて100t溶鋼取鍋の炉底部、特に
受鋼湯当り部れんが(高アルミミナ質)の損傷部
に、次の混合物を毎時60Kgを酸素噴流中に吐出し
て吹付け補修した。
混合物は、 最大粒径が160μmで平均粒径が100μmのアル
ミニウムの粒子、 最大粒径が1000μmのアルミナ質耐火材粒で、 Al2O3:87重量% 他SiO2,CaO,Fe2O3 から成る耐火性粒子、 の二者を重量比で:=15:85に混合した。ま
た補修部はあらかじめC3H8の火炎により1400℃
程度に予熱した。
N2ガスで上記吹付け材混合物を搬送する配管
内に、C3H8を毎時5.0Nm3すなわち、同時に噴出
した吹付け材混合物中の耐火性粒子1Kg当り
2425kcalの燃焼熱量に当るC3H8を混入し、支燃
性ガスとして酸素をランスノズルの先端から毎時
70Nm3、すなわち混入したC3H8の理論燃焼当量
分、および供給吹付け材混合物中アルミニウム粉
の理論燃焼当量分の6倍分を噴出して上記吹付け
補修を20分間行つた。その結果、基体および付着
層の熱的なスポーリング損傷もなく、付着層の基
体への接着性はもちろん付着層自身の緻密性も良
好であつた。
実施例 2 前記実施例1と同様の溶鋼取鍋炉底部溶鋼湯当
り部れんが損傷箇所を、同実施例1と同様の吹付
け材混合物を用いて補修を実施した。補修部はあ
らかじめC3H8の火炎で約1400℃に加熱し、続い
てC3H8ガスを毎時5.0Nm3(すなわち、同時に噴
出する吹付け材混合物中の耐火性粒子1Kg当り
2425kcalの燃焼熱量に相当するC3H8)で吹付け
材混合物を搬送し、支燃性ガスとして酸素ガスを
ランスノズルの先端から毎時70Nm3を噴出した中
に吹付け材噴流を吐出して、約20分間の溶射補修
施工を行つた。その結果、実施例1と同様、熱的
スポーリング損傷もなく、付着層の接着性、緻密
性も良好であつた。吹付け補修終了後は、吹付け
材供給タンク内のC3H8をN2ガスで十分に置換
し、安全の確保に努めた。
〔発明の効果〕
窯炉あるいは金属溶湯用炉の内張り耐火物の損
傷部を本発明による火炎溶射法によつて補修する
ことにより、その基体材質に近い組成で、しかも
基体への接着および付着層の緻密性において優れ
た補修層の形成が可能となり、各種炉の内張り耐
火物の耐用性を大幅に向上することができる。
このことにより耐火物原単位および原単価の低
減に大いに寄与する。また操業安定への寄与も大
きい。
粒径の大きい易被酸化性物質を使用することが
可能になつたことにより、捕修作業に関する安全
の向上が図られ、作業性が向上し、さらにコスト
を低減されたことにより同捕修方法の利用範囲も
拡大される。
【図面の簡単な説明】
第1図は易被酸化性物質酸化反応当量分の支燃
性ガス比率と付着層の気孔率の関係を示すグラ
フ、第2図は可燃性ガスを供給しないで支燃性ガ
スだけを供給した場合の易被酸化性物質の平均粒
径と気孔率の関係を示すグラフ、第3図は易被酸
化性物質の平均粒径と可燃性ガス供給量の影響を
示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 燃焼して耐火性酸化物を形成する50μm以上
    の易被酸化性金属または半金属の粒子の1種以上
    と耐火性酸化物粒子とからなる混合耐火材料を不
    活性ガスおよび可燃性ガスの混合ガスまたは可燃
    性ガスと共に支燃性ガス気流中に噴出し溶射して
    耐火物を補修する方法において、 前記供給可燃性ガスの理論燃焼当量と前記供給
    易被酸化性金属または半金属の理論酸化反応当量
    の3倍以上の量との合計量の支燃性ガスを供給す
    ることを特徴とする耐火物の火炎溶射補修方法。 2 可燃性ガスとして前記混合耐火材料の耐火性
    酸化物粒子1Kg当り5000Kcal以下の発熱量を有
    するガスを供給することを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載の火炎溶射補修方法。
JP62122692A 1986-12-22 1987-05-21 耐火物の火炎溶射補修方法 Granted JPS63267886A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62122692A JPS63267886A (ja) 1986-12-22 1987-05-21 耐火物の火炎溶射補修方法

Applications Claiming Priority (3)

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JP30600386 1986-12-22
JP61-306003 1986-12-22
JP62122692A JPS63267886A (ja) 1986-12-22 1987-05-21 耐火物の火炎溶射補修方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63267886A JPS63267886A (ja) 1988-11-04
JPH0245110B2 true JPH0245110B2 (ja) 1990-10-08

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ID=26459775

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006056993A (ja) * 2004-08-19 2006-03-02 Kansai Coke & Chem Co Ltd 溶射補修材の平滑化

Citations (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4946364A (ja) * 1972-09-06 1974-05-02

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JPS63267886A (ja) 1988-11-04

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