JPH0239225Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、バネ式の計量器に関するもので、
重量を検知することによりスイツチを投入したり
切つたりするのに好適な計量器に関するものであ
る。

［従来の技術］ 荷重を検知して表示する計量器に関しては、典
型的なものとして、家庭用の台ばかりと極薄型体
重計がある。

［考案が解決しようとする問題点］ 前者は荷重方向がコイルスプリングの軸方向と
略同一であるので全体として高さが高くなり、ま
た、荷重伝達部が線に近いため偏荷重に対してモ
ーメントが大となりたわみが大きく誤差が生じ易
い欠点がある。

後者は、薄型であるが拡大機構が複雑となり、
全体としての面積が大きくなり、電子装置を組込
んだものは高価なものとなつていた。

［問題点を解決するための手段］ この考案は荷重センサーとしてないし通常の計
量用として機械装置に組込んだり、計量器として
薄型、単純構造、安価なものを提供するべく考案
されたもので、その要旨とするのは、下部フレー
ムと上部フレームからなるもので、これらフレー
ムを４本のリンクにより繋ぐようにすると共に、
フレームと並行するバネにて両フレームが離反す
るように付勢し、上部フレームが下部フレームに
対して平行移動するように構成し、このバネをア
ジヤストボルトを介して調整できるようにし、上
部フレームの接触する検知機構を下部フレームに
設けたことを特徴とするものである。

［作用］ 下部フレームと上部フレームを四本のリンクに
て連結するようにしたので、互いに平行移動可能
となる。加えて下部フレームと上部フレームはバ
ネにより離反するように止めてあり、通常は下部
フレームを固定するので上部フレームに乗せられ
る荷重により、上部フレームは下部フレーム側に
平行移動して近づく（沈み）ことになり、下部フ
レームに固定された重量検知器により重量を検知
することになる。

［実施例］ 以下図面に示す荷重センサーとした場合の実施
例に即して説明する。

この計量器は、大略下部フレーム１と上部フレ
ーム２からなるもので、これらフレーム１，２を
４本のリンク３，３，３，３により繋ぐようにす
ると共に、バネ４にてフレーム１，２が離反する
ように付勢し、このバネ４をアジヤストボルト５
を介して調整するようにし、上部フレーム２の接
触する重量検知器６を下部フレーム１に設けるよ
うにしたものである。

下部フレーム１は略矩形の底板１１の三方に側
板１２を直角に起立させるようにし、対向する側
板１２は低く、残る一方の側板１２は若干高く構
成しておく。対向する側板１２，１２には二つの
枢支孔１３，１３を等間隔に穿設するようにし、
残る側板１２にはアジヤストボルト５の通孔１４
を穿設するようにしてある。この通孔１４の内側
には受台１５が水平に設けてあり、この受台１５
にはネジ穴を設けたスライド片１６を乗せるよう
にしてある。

また受台１５と向き合う底板１１の端部には取
付片１７を起立させてあり、この取付片１７には
重量検知器６としての制限開閉器を取り付けるよ
うにしてある。なお１８は下部フレーム１の底板
１１に穿設してなるタツプ穴で機械装置等に取り
付けるために設けたものである。

上部フレーム２は上板２１の両側に垂設片２２
を設けたもので、それぞれの垂設片２２に枢支孔
２３，２３を穿設してある。この枢支孔２３の間
隔は側板１２の枢支孔１３と等間隔としておく。

上部フレーム２の上板２１の裏面中央からはバ
ネ４の止め穴を設けた係止板２４を設けてあり、
また、同じく裏面からは衝接片２５を突設するよ
うにしてある。この衝接片２５は、上部フレーム
１上に被検知物が乗つたときに下降して重量検知
器６に接触し重量を感知することになる。

上部フレーム２の上板２１の四隅にはタツプ穴
２６を穿設するようにしてあり、図示しないが受
皿を止めるようにするためのものである。

上部フレーム２と下部フレーム１は、リンク３
の両端の穴をそれぞれの枢支孔１３と枢支孔２３
に合わせピン７にてリンク３を軸支することによ
り繋ぐようにし、バネ４にて付勢するようにして
ある。バネ４は上部フレーム２の係止板２４とス
ライド片１６にその端部を止めるようにしてあ
る。スライド片１６は受台１５上に乗せるように
してあり、下部フレーム１の側板１２に穿設して
なる通孔１４を通すアジヤストボルト５を貫通保
持するようになつており、アジヤストボルト５を
回すことによりスライド片１６を進退させバネ４
を調整することにより任意の重量により重量検知
器６に上部フレーム２の衝接片２５が重量検知器
６に衝接するようにする。すなわち、重量による
スイツチの開閉の用に供する荷重センサーとして
使用することを想定している。

なお、図示の実施例においては、重量検知器６
として制限開閉器としたが、複数個の制限開閉器
を、あるいはトランジスタ等の変位−電気変換器
等を配置することによりステツプ状あるいは連続
秤量の表示出力や制御出力とすることができる。

第３図は上部フレーム２と下部フレーム１にス
トツパー８を設けるようにしたものを示す。この
ストツパー８は上部フレーム２の垂設片２２と下
部フレーム１の側板１２の向き合う位置に設ける
ようにしたものを示すものである。具体的には、
上部フレーム２の垂設片２２を延長して略Ｌ形の
掛止片８１を一体にないし別途連設するようにす
る一方、下部フレーム１の側板１２に掛止片８１
の先端が入る掛止枠８２を設けるようにしたもの
である。掛止片８１の先端が掛止枠８２内の上下
に衝接して上部フレーム２の揺動範囲を限定する
ことになる。

このようなストツパー８を設けるようにしてお
くと、上部フレーム２上に被秤量物が乗つたとき
に下降して衝接片２５が重量検知器６に接触する
際の衝撃を緩和することができることになる。

図示の実施例は、脱水処理した厨芥をプラスチ
ツク製袋に収納し、所定の重量（例600ｇ程度）
に達したときに無端状の袋をシール切断するのに
スイツチとして用いるのに好適なものである。

［考案の効果］ 上下のフレームをリンクにて繋ぐようにしたの
で、上部フレームの中央付近の荷重のみでなく偏
つた位置の荷重に対しても正確な秤量をすること
ができるのである。

また、両フレームを、フレームに略並行するバ
ネにより離反するように付勢したので計量器全体
を薄型とすることができるのである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は要部断面図、第２図は斜視図、第３図はストツ
パーを示す側面図である。 １……下部フレーム、２……上部フレーム、３
……リンク、４……バネ、５……アジヤストボル
ト、６……重量検知器、８……ストツパー、１１
……底板、１２……側板、１３……枢支孔、１４
……通孔、１５……受台、１６……スライド片、
２１……上板、２２……垂設片、２３……枢支
孔、２４……係止板、２５……衝接片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下部フレームと上部フレームからなるもので、
   これらフレームを４本のリンクにより繋ぐように
   すると共に、フレームと並行するバネにて両フレ
   ームが離反するように付勢し、上部フレームが下
   部フレームに対して平行移動するように構成し、
   このバネをアジヤストボルトを介して調整できる
   ようにし、上部フレームの接触する重量検知器を
   下部フレームに設けたことを特徴とする計量器。