JPH0236417Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本案は化粧品皿の回転阻止を楕円筒が司るよう
にした棒状化粧品容器に関するものである。

従来の技術 従来の回転繰出式の化粧品容器においては、化
粧品皿に突設したピンを該化粧品皿の外側に配置
した筒体に穿設されている縦孔に係合せしめるこ
とによつて化粧品皿の回転を阻止するようにした
ものが一般的である。

考案が解決しようとする問題点 前記従来の構造によると部品点数が多くなり、
組立の煩雑さと相俟つて必然的に製品のコスト高
を招く難点がある。

本案は化粧品皿を包囲する楕円筒にすることに
よつて化粧品皿の回転を阻止し且つ繰出機構部を
容器の下半部に集中せしめることによつて部品数
の削減と容器の簡単な組立を可能にして製品のコ
スト低下を図るようにしたものである。

問題点を解決するための手段 本案は、内周面に螺旋溝３を有する回転筒２を
袴筒１内に挿置し、回転筒２の下部外側に突設し
た大径膨出部４を前記袴筒１の底部に嵌着固定し
て回転筒２と袴筒１の一体関係を保障すると共に
両筒１，２間に適度の間隙部８を形成し、上半部
を楕円筒部９′に下半部をこれと連続した円筒部
９″とした身筒９の円筒部９″を前記袴筒１と回転
筒２間の間隙部８に挿入し、回転筒２の外側上下
部に突設した環状鍔部５，６を前記身筒９の円筒
部９″内壁面に当接せしめ、上部の環状鍔部６に
穿設した環状凹部７に前記円筒部９″の内壁面に
突設した環状凸起１０を係合し、前記身筒９の楕
円筒部９′に収納した楕円形状の化粧品皿１１は
下部に円筒状の脚柱１２を有し、この脚柱１２を
前記回転筒２内に挿入し、脚柱１２の下部に突設
したピン１３を回転筒２の螺旋溝３に係合せしめ
るようになる構成を要旨とするものである。

実施例 以下本案の詳細を図面に示す実施例について説
明すると、１は袴筒、２は内周面に螺旋溝３を有
する回転筒であつて、下部外側に突設した大径膨
出部４を前記袴筒１内の底部に強嵌固定して回転
筒２と袴筒１の一体化を図り且つ両筒１，２の間
に適度の間隙部８を形成する。９は上半部を楕円
筒部９′に下半部とこれと連続する若干大径とす
る円筒部９″とした身筒であつて、この身筒９の
円筒部９″を前記間隙部８に挿入し、回転筒２の
上下外側に突設した環状鍔部５，６を円筒部９″
の内壁面に当接せしめると共に上部の環状鍔部６
に穿設した環状凹部７に前記円筒部９″の内壁面
に突設した環状凸起１０を係合し身筒９の抜出を
防止する。１１は身筒９の楕円筒部９′に収納さ
れた楕円形状の化粧品皿であつて、下部に一体的
に形成された円筒状の脚柱１２を前記回転筒２内
に挿入し、脚柱１２の下部に突設したピン１３を
回転筒２の螺旋溝３に係合せしめる。１４は回転
筒２の上端開口部に穿つたピンガイド溝であつ
て、脚柱１２を回転筒２内に挿入する際にピン１
３がピンガイド溝１４を介して螺旋溝３に誘導さ
れるようになるもので脚柱１２の組込が容易にで
きる。１５は脚柱１２にの上部両側に突設したダ
ボであつて化粧品皿１１の完全な収納状態におい
て該ダボ１５が回転筒２の上部内壁面に固く接触
し、脚柱１２の自然微動を阻止する作用をする。
１６は袴筒１と回転筒２の間に介在せしめた中具
であつて、上部を楕円筒部１６′に下部を若干大
径の円筒部１６″に形成されている。

考案の作用、効果 而して本案は、身筒９の上半部を楕円筒部９′
に形成し、この楕円筒部９′に収納されている化
粧品皿１１も楕円形状としたもので化粧品皿１１
の回転は完全に阻止され、したがつて袴筒１によ
つて回転筒２を回転せしめると螺旋溝３の動きで
化粧品皿１１が前記身筒９の楕円筒部９′内を上
下動するものである。

本案は前記の如く、回転筒２の下部外側に大径
膨出部４を突設し、この大径膨出部４を袴筒１内
の底部に固く嵌着固定して回転筒２と袴筒１の一
体化を保障すると共に前記大径膨出部４の存在に
よつて両筒１，２間に必然的に適度の間隙部８が
得られ、この間隙部８の存在により身筒９の円筒
部９″の組込みが容易となり、又回転筒２の外側
上下部に突設した環状鍔部５，６が前記円筒部
９″の内壁面に当接し且つ上部の環状鍔部６に穿
設した環状凹部７に円筒部９″の内壁面に突設し
た環状凸起１０を係合したもので、身筒９の横振
れ並びに抜出しが完全に防止され、化粧品皿１１
の円滑、快適な繰出しを可能とした化粧品容器が
得られるものである。

以上のように本案は化粧品皿を包囲する身筒を
楕円筒にすることによつて化粧品皿の回転を阻止
せしめるようにしたもので、容器の部品数を削減
することが可能となり、又繰出機構部を容器の下
半部に集中し、且つ袴筒１と回転筒２との間に適
度の間隙部８を介在せしめて身筒９の組込みを容
易にし、全体的に容器の組立を簡便にしたもの
で、前記部品数の削減と相俟つて製品のコストを
低減せしめ得る利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示すもので、第１図は容
器の縦断面図、第２図は前記とは切断位置を異に
する同縦断面図、第３図は第１図Ａ−Ａ線断面
図、第４図は部品の分解斜視図である。 １……袴筒、２……回転筒、３……螺旋溝、４
……大径膨出部、５，６……環状鍔部、７……環
状凹部、８……間隙部、９……身筒、１０……環
状凸起、１１……化粧品皿、１２……脚柱、１３
……ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内周面に螺旋溝３を有する回転筒２を袴筒１内
   に挿置し、回転筒２の下部外側に突設した大径膨
   出部４を前記袴筒１の底部に嵌着固定して回転筒
   ２と袴筒１の一体関係を保障すると共に両筒１，
   ２間に適度の間隙部８を形成し、上半部を楕円筒
   部９′に下半部をこれと連続した円筒部９″とした
   身筒９の円筒部９″を前記袴筒１と回転筒２間の
   間隙部８に挿入し、回転筒２の外側上下部に突設
   した環状鍔部５，６を前記身筒９の円筒部９″内
   壁面に当接せしめ、上部の環状鍔部６に穿設した
   環状凹部７に前記円筒部９″の内壁面に突接した
   環状凸起１０を係合し、前記身筒９の楕円筒部
   ９′に収納した楕円形状の化粧品皿１１は下部に
   円筒状の脚柱１２を有し、この脚柱１２を前記回
   転筒２内に挿入し、脚柱１２の下部に突設したピ
   ン１３を回転筒２の螺旋溝３に係合せしめるよう
   になることを特徴とする棒状化粧品容器。