JPH0234397Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、ガラス枠にガラスと格子とを取付け
た格子付ガラス窓における格子を取付ける装置に
関するものである。

従来の技術 実公昭49−17320号公報に示すように、ガラス
枠を構成する枠材の凹部にガラスビートを介して
ガラスの端部を装着し、このガラスビートのガラ
ス枠より突出した部分に切欠部を形成すると共
に、格子の端部を切欠部に密嵌し、かつ脚部をガ
ラスビートとガラスとの間に嵌入して格子を取付
けたものが知られている。

考案が解決しようとする問題点 ガラスビートの突出部分の一部分を格子巾と合
せて切欠き除去しているので、ガラスビートの強
度や取扱い上の理由などでガラスビートをガラス
とともにガラス枠に装着した後に前記の切欠き除
去作業をせねばならず、ガラスに傷をつけ易い。

脚部はガラスビートの切欠き除去された残りの
部分とガラスとの間に嵌入されるので、脚部を嵌
入する際に前記残りの部分が枠材の凹溝内に押し
やられてガラスビートとしての水密、気密等の機
能が低下する。

また、ガラスビートの切欠き除去した両端面に
格子の両端面を当接して格子の振れ動きを防止し
ているので、格子を持つて開閉する時などにはガ
ラスビート自体が変形して格子が枠材に対して振
れ動くことがある。

問題点を解決するための手段及び作用 ガラスビートの枠材より突出した部分に一対の
切り込みを加工して格子の中空部に嵌合する残存
部分を形成し、この残存部分に格子中空部を嵌合
すると共に、格子端部に形成したヒレ片をガラス
と凹条溝との間に嵌入して格子を枠材に取付けた
ものである。

実施例 第３図は引き違い窓の正面図であり、窓枠Ａ内
にはガラス窓となるガラス障子Ｂが２枚引き違い
に建込まれ、このガラス障子Ｂは、枠材１を上下
左右に方形状に枠組みしたガラス枠２にガラス３
を装着すると共に、格子４を縦、横に複数取付け
てある。

第１図は枠材とガラスと格子の取付部の斜視図
であり、枠材１は一側壁５と他側壁６とを連結壁
７で連結したもので、一側壁５と他側壁６とによ
つて凹溝８を形成していると共に、一側壁５と他
側壁６の端部５ａ，６ａは内向に折曲している。

前記凹溝８内にはガラスビート１０が嵌着さ
れ、このガラスビート１０は凹条溝１１を有する
略Ｕ字状となつた本体１２の両側に一側舌片１３
と他側舌片１４とを長手方向に亘つて一体形成し
たもので、その一側舌片１３と他側舌片１４とが
一側壁５の端部５ａと他側壁６の端部６ａとに当
接し、この一側舌片１３と他側舌片１４とが枠材
１より突出した部分となつていると共に、ガラス
３は本体１２の凹条溝１１内に嵌着されている。

前記格子４は一側壁２０と他側壁２１と両端壁
２２，２３とにより、前記一側舌片１３の巾と同
一内巾寸法の矩形断面中空長尺材となり、他側壁
２１の長手方向端部は一側壁２０、両端壁２２の
端面よりも突出してヒレ片２４となつている。

つまり、一側壁２０と両端壁２２の長手方向端
部を切欠いて他側壁２１の端部を残存させ、その
残存した部分をヒレ片２４としてある。

前記ガラスビート１０の一側舌片１３には一対
の切り込み１５，１５が長手方向に亘つて間隔を
置いて複数形成され、切り込み１５の巾は格子４
の端壁２２の厚さと同一となり、一対の切り込み
１５，１５間に残存した部分１３′の長さは格子
４の両端壁２２間の内面寸法と同一となつて、こ
の一側舌片１３の残存部分１３′が格子４内に嵌
着するようにしてある。

そして、第２図に示すように格子４にヒレ片２
４がガラス３と凹条溝１１との間に嵌入すると共
に、一対の切り込み１５，１５間に残存した部分
１３′に端部が嵌合して格子４が枠材１に取付け
られる。

なお、ガラスビート１０をガラス３の端部に装
着する際に格子４のヒレ片２４をもガラスビート
１０の凹条溝１１とガラス３との間に嵌合してガ
ラス３に格子４を取付け、この後にガラスビート
１０を枠材１の凹溝８に嵌入してガラス３と格子
４を枠材１に取付ける。

考案の効果 ガラスビート１０には一対の切り込み１５，１
５を加工しただけであるから、強度や取扱いが通
常のガラスビート１０と同一となり、ガラスビー
ト１０に切り込み加工した後にガラス３に装着で
きるから、切り込み加工する際にガラス３に傷が
つくことがない。

格子４のヒレ片２４は、一対の切り込み１５，
１５間に残存した部分１３′よりガラス３と凹条
溝１１との間に嵌入されることになり、ヒレ片２
４を嵌入する際に残存部分１３′に格子４の中空
部が嵌合するから、従来のようにガラスビート１
０の一部が凹溝８内に押し込まれることがなく、
ガラスビート１０としての機能が低下することが
ない。

格子４の中空部に残存部分１３′が嵌合してい
るから、この嵌合部分によつて格子４の振れ動き
を強固に支持でき、格子を持つて開閉したりして
も格子が枠材に対して振れ動くことがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はガラス
と格子の取付部分の斜視図、第２図は断面図、第
３図は引き違い窓の正面図である。 １は枠材、２はガラス枠、３はガラス、４は格
子、８は凹溝、１０はガラスビート、１１は凹条
溝、１３′は残存部分、１５は切り込み、２４は
ヒレ片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガラス枠２内にガラス３と格子４とを取付けた
   格子付ガラス窓において、前記ガラス枠２を構成
   する枠材１の凹溝８にガラスビート１０を嵌入
   し、このガラスビート１０の凹条溝１１にはガラ
   ス３を嵌着すると共に、ガラスビート１０の枠材
   １より突出した部分には一対の切り込み１５，１
   ５を形成し、前記格子４を前記一対の切り込み１
   ５，１５間の残存部分１３′に嵌合する中空形状
   で、長手方向端部にはヒレ片２４を一体形成する
   と共に、このヒレ片２４をガラス３と凹条溝１１
   との間に嵌入し、かつ中空部の端部を残存部分１
   ３′に嵌合して格子４を枠材１に取付けたことを
   特徴とする格子付ガラス窓の格子取付装置。