JPH0233907Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば籾を玄米と籾殻に分離する籾摺
機と、其の玄米と此れに含まれる籾を分離する揺
動選別機と、其の玄米を整粒と未熟粒に分離する
粒選機と、其の整粒を溜める製品タンクと、其の
整粒を一定量毎に取出して袋詰めする計量機とを
備え、乾燥後の籾を玄米に連続して仕上げるプラ
ントに関し、粒選機からの粒選済み整粒に含まれ
る未熟粒混合量を検出する未熟粒センサと、被粒
選玄米の供給量を調節する粒選量調節部材とを備
え、未熟粒センサの出力に基づいて被粒選玄米の
供給量を増減調節可能に構成するもので、粒選済
み整粒に含まれる未熟粒量を一定以下に保つた状
態で被粒選玄米の供給量を増大させ得、製品であ
る整粒の品質が低下するのを防止し得ると共に、
粒選作業の能率を向上し得るようにした穀粒選別
装置を提供しようとするものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。第１図はプラント全体の斜視図、第２図は同
側面図、第３図は同作業系統説明図であり、図中
１は乾燥後の籾を溜める籾タンク、２は前記タン
ク１からの籾を籾ホツパー３に送給する籾昇降
機、４は前記ホツパー３からの籾を玄米と籾殻に
分離する籾摺機、５は前記籾摺機４からの籾殻を
排出する風選機、６は前記籾摺機４からの玄米及
び籾の混合米タンク７に送給する混合米昇降機、
８は前記タンク７からの混合米を籾及び混合米及
び玄米に分離する揺動選別機、９は其の籾及び混
合米及び玄米を夫々取出す受樋、１０は前記受樋
９からの玄米を玄米タンク１に送給する玄米昇降
機、１２，１３，１４は前記受樋９からの籾及び
混合米及び玄米を前記各昇降機２，６，１０に搬
出する第１乃至第３振動コンベア、１５は前記タ
ンク１１からの玄米を整粒と未熟粒に分離する粒
選機、１６は前記粒選機１５からの整粒を製品タ
ンク１７に送給する良玄米昇降機、１８は前記タ
ンク１７からの整粒を一定量毎に袋詰めする計量
機であり、乾燥後の籾を玄米に仕上げて袋に詰め
る作業を連続して行うように構成している。

また前記粒選機１５から良玄米昇降機１６に搬
出する途中の整粒の一部を取出して此れに含まれ
る未熟粒を分離するサンプル粒選機１９と、この
粒選機１９からの未熟粒量を計測して粒選済み整
粒に含まれる未熟粒混合量を検出する未熟粒セン
サ２０と、前記玄米タンク１１出口に設けて粒選
機１５に対する被粒選玄米の供給量を調節するシ
ヤツタ２１と、該シヤツタ２１を無段的に開閉操
作する粒選量調節部材である粒選量モータ２２と
を備える。

第４図乃至第６図は上記サンプル粒選機１９の
説明図であり、上記粒選機１５からの整粒を供給
する投入口２３と、前記投入口２３に上端側を開
放するサンプル供給ホツパー２４と、上記良玄米
昇降機１６に連通させる整粒出口２５と、前記ホ
ツパー２４上端側から溢れ出る整粒を出口２５に
導出するオーバーフロー通路２６とを備え、前記
ホツパー２４に常に一定量の整粒を溜めると共
に、多孔板２７で形成して軸芯方向に傾斜支持さ
せる選別筒２８と、此の選別筒２８を回転させる
選別モータ２９とを備え、前記ホツパー２４下端
の定量供給口３０を前記選別筒２８の傾斜上端側
内部に臨ませる一方、排出樋３１，３１を設ける
側端板３２を前記選別筒２８の傾斜下端側に固定
させて該部を閉鎖する。また前記選別筒２８の上
側外周面に目詰防止板３３を摺接させると共に、
多孔板２７から落下する未熟粒（薄肉粒）を取出
す未熟粒シユート３４と、前記選別筒２８の傾斜
下端側から排出樋３１を介して取出す整粒（厚肉
粒）を前記出口２５に送出する整粒取出口３５と
を備え、前記選別筒２８の外周に沿つて排出樋３
１，３１を略180度折曲延設させ、排出樋３１の
一端を前記取出口３５側に開放する一方、排出樋
３１の他端を選別筒２８内部に排出口３６を介し
て連通させ、そして排出口３６への整粒の流入を
規制する案内板３７を取付け、第６図に示す如く
実線矢印方向に選別筒２８を回転時に案内板３７
を介して選別筒２８内部の整粒を排出口３６から
排出樋３１に取出すように形成している。

第７図は上記粒選機１５の粒選量制御回路図で
あり、上記サンプル粒選機１９の未熟粒シユート
３４から取出す未熟粒量を計測する未熟粒センサ
２０を、基準値設定器３８を備えた粒選量調節回
路３９にアンプ４０を介して接続させ、前記セン
サ２０及び設定器３８の出力を比較して未熟粒の
増減変化を前記回路３９によつて検出すると共
に、上記玄米タンク１１のシヤツタ２１を開閉す
る粒選量モータ２２に粒選量増大及び減少回路４
１，４２を介して前記調節回路３９を接続させ、
未熟粒が減少したときに増大回路４１を介して、
また未熟粒が増大したときに減少回路４２を介し
て前記モータ２２を正逆転制御するもので、前記
センサ２０によつて検出する未熟粒量が設定３８
の基準値と略一致するようにシヤツタ２１を開閉
させて前記タンク１１の玄米流下量を増減調節
し、粒選機１５への玄米供給量を調節するように
構成している。

第８図及び第９図は上記未熟粒センサ２０の具
体例を示すもので、上記サンプル粒選機１９の未
熟粒シユート３４出口を臨ませるセンシングホツ
パー４３を備え、該ホツパー４３の出口４４に流
量感知弁４５を取付けると共に、前記流量感知弁
４５の一端を支軸４６に支持させ、支軸４６の回
転によつて前記弁４５を上下に揺動させてホツパ
ー４３の出口４４の流量を感知するもので、前記
支軸４６をＬ形に延設して此の先端にウエイト４
７を固定させ、該ウエイト４７の重量によつて前
記弁４５を持上げて閉動させると共に、ホツパー
４３に流入する未熟粒によつて前記弁４５を押下
げ時、前記支軸４６に連結したポテンシヨメータ
４８により、支軸４６の回転に基づいて前記弁４
５の開動量を検出し、粒選機１５から取出した粒
選済み整粒に含まれる未熟粒混合量を計測するよ
うに構成している。

第１０図は上記未熟粒センサ２０の変形例を示
すもので、上記サンプル粒選機１９の未熟粒シユ
ート３４出口に上端側を臨ませるセンシングシユ
ート４９を備え、該シユート４９の未熟粒流下途
中部分に光導電型センサ５０を取付け、前記シユ
ート４９内を落下する未熟粒に光線を照射させて
其の反射光を受光させ、単位時間当りの未熟粒量
を検出し、粒選機１５から取出した粒選済み整粒
に含まれる未熟粒混合量を計測するように構成し
ている。

本考案は上記の如く構成しており、乾燥機を用
いる等によつて乾燥させた籾を籾タンク１に投入
すると、其の籾は籾昇降機２を介して籾ホツパー
３に送給され、籾摺機４によつて玄米及び籾の混
合米と籾殻とに分離され、風選機５によつて其の
籾殻を機外に排出する。前記籾摺機４から取出さ
れた玄米及び籾の混合米は、第２振動コンベア１
３及び混合米昇降機６を介して混合米タンク７に
送給されると共に、揺動選別機８によつて籾及び
混合米及び玄米に分離し、受樋９を介して籾及び
混合米及び玄米を夫々取出し、其の籾を第１振動
コンベア１２によつて籾昇降機２に、また其の混
合米を第２振動コンベア１３によつて混合米昇降
機６に夫々還元させる。前記選別機８から取出さ
れた玄米は、第３振動コンベア１４及び玄米昇降
機１０を介して玄米タンク１１に送給され、粒選
機１５によつて未熟粒（薄肉粒）と整粒（厚肉
粒）とに分離すると共に、其の整粒を良玄米昇降
機１６によつて製品タンク１７に送給し、計量機
１８によつて一定量毎に袋詰めを行うものであ
る。

また前記粒選機１５から計量機１８に至る途中
の整粒の一部をサンプル粒選機１９に取出し、其
の整粒に含まれている未熟粒を分離し、其の未熟
粒量を未熟粒センサ２０によつて検出するもの
で、粒選機１５に供給される玄米量に比例してセ
ンサ２０の検出量が増減する。そして前記センサ
２０出力と基準値設定器３８出力とを粒選量調節
回路３９によつて対比させ、該回路３９から生じ
る粒選量増大及び減少出力に基づいて粒選量増大
及び減少回路４１，４２を介して粒選量モータ２
２を正逆転駆動し、玄米タンク１１のシヤツタ２
１を開閉制御して粒選機１５に供給する被粒選玄
米量を増減させるもので、前記センサ２０によつ
て検出する未熟粒量が設定以下のとき、各回路３
９，４１及びモータ２２を介してシヤツタ２１を
開動させ、粒選機１５への玄米供給量を増加させ
て粒選作業の能率を向上させる一方、前記センサ
２０によつて検出する未熟粒量が設定以上のと
き、各回路３９，４２及びモータ２２を介してシ
ヤツタ２１を閉動させ、粒選機１５への玄米供給
量を減少させて粒選作業の効率を向上させるもの
である。

以上実施例から明らかなように本考案は、籾摺
選別後の玄米を整粒と未熟粒に夫々分離して取出
す粒選機１５を備え、粒選済み整粒に含まれる未
熟粒混合量を検出する未熟粒センサ２０と、被粒
選玄米の供給量を調節する粒選量モータ２２など
の粒選量調節部材とを備え、未熟粒センサ２０の
出力に基づいて被粒選玄米の供給量を増減調節可
能に構成するもので、粒選済み整粒に含まれる未
熟粒量を一定以下に保つた状態で被粒選玄米の供
給量を増大させることができ、製品である整粒の
品質が低下するのを防止できると共に、粒選作業
の能率を向上させることができ、簡便な操作で粒
選損失を激減できる等の顕著な効果を奏するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すプラント全体
の斜視図、第２図は同側面図、第３図は同作業系
統説明図、第４図はサンプル粒選機の断面側面
図、第５図及び第６図は前図の拡大部分図、第７
図は粒選量制御回路図、第８図は未熟粒センサの
断面側面図、第９図は其の断面平面図、第１０図
は未熟粒センサの変形例を示す断面側面図であ
る。 １５……粒選機、２０……未熟粒センサ、２２
……粒選量モータ（粒選量調節部材）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 籾摺選別後の玄米を整粒と未熟粒に夫々分離し
   て取出す粒選機を備え、粒選済み整粒に含まれる
   未熟粒混合量を検出する未熟粒センサと、被粒選
   玄米の供給量を調節する粒選量調節部材とを備
   え、未熟粒センサの出力に基づいて被粒選玄米の
   供給量を増減調節可能に構成したことを特徴とす
   る穀粒選別装置。