JPH0232871A - 感熱印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野Ｊ 本発明は、多数の発熱素子を基板上に列状に配列して成
るライン型サーマルヘッドを使用した感熱印刷装置に関
する。

〔従来の技術〕

比較的制御も容易で騒音も少ないサーマルヘッドを用い
た感熱印刷装置は、今日、極めて広範な分野に採用され
ている。そして、その機能も高度化し、濃淡のある画像
、即ち多階調の画像の記録再生を、極めて忠実に行なう
ものも開発されている。

印刷能力が向上すれば、それだけ画質に対する要求も厳
しくなる。例えば、画像の背景を一定の濃度で印刷する
場合に、その主走査方向あるいは副走査方向の濃度むら
についても一定以上の品質が要求される。

ここで、通常、特別の制御なしに、ライン型のサーマル
ヘッドによって一定の濃度の画像を印刷させた場合、そ
の副走査方向に印刷濃度を測定すると、第６図に示すよ
うな結果となる。

第６図は、縦方向に印刷濃度、横方向に副走査方向をと
ったグラフである。

この図から分るように、サーマルヘッドには同一の濃度
を印刷するように、所定の印字パルスを供給しているの
にも関わらず、印刷開始直後一定の間、その印刷濃度が
所定のレベルに達しないという現象が表われる。これは
、印刷開始時に、サーマルヘッドの基板に発熱素子より
発生した熱エネルギーの一部が逃げてしまい、その分印
刷用のエネルギーが低下してしまうことに基づく。

従って、数十ラインの印刷後は、所定の安定した印刷濃
度が得られることになる。

このような濃度変動が生じると印刷画像の画質を著しく
劣化させてしまうことから、従来、例えばサーマルヘッ
ド基板にヒータを組込み、印刷装置の電源を投入した後
、サーマルヘッドの基板温度を所定の温度まで加熱し、
その基板の温度を一定に管理するという方法をとってい
た。

〔発明が解決しようとする課題〕 ところが、サーマルヘッドの基板温度を管理するために
は、サーマルヘッドの基板に組込んだヒータを、適当に
オン／オフ制御する制御回路等が必要となる。

又、このような機構を組込んだ装置は、電源投入後、印
刷が可能な状態になるまで数分間待機する必要があり、
直ちに使用することができないという問題があった。

本発明は以上の点に着目してなされたもので、基板への
ヒータ組込み等を必要とせず、ライン型サーマルヘッド
における副走査方向の印刷濃度の均一化を計った感熱印
刷装置を提供することを目的とするものである。

［課題を解決するための手段］ 本発明の感熱印刷装置は、多数の発熱素子を基板上に列
状に配列して成るライン型サーマルヘッドと、前記発熱
素子に対して選択的に印字パルスを供給し、印刷動作の
制御を行なうサーマルヘッド駆動回路と、前記印刷動作
の開始前に、前記サーマルヘッド駆動回路に対し、所定
時間前記発熱素子の予備通電を実行するよう指示する予
備通電制御回路とを設けたことを特徴とするものである
。

〔作用〕

以上の装置は、印刷動作の開始前に発熱素子に対し予備
通電を実行し、発熱素子周辺の基板温度を所定の温度ま
で引上げる。

尚、この予備通電にあたっては、通常の場合、例えば、
感熱紙が発色しない温度、あるいは熱転写紙のインクが
転写されない温度の範囲で発熱素子を発熱させる。

一方、熱転写紙にインク非塗布領域、即ちインクが塗布
されていない領域が設けられていると、予備通電をこの
インク非塗布領域上において行なえば、高温で発熱素子
を発熱させ、速やかに基板を所定の温度に引上げること
ができる。

〔実施例〕

以下、本発明を図の実施例を用いて詳細に説明する。

第１図は、本発明の感熱印刷装置の実施例を示すブロッ
ク図である。

この装置は、図示しない多数の発熱素子を、基板上に列
状に配列して成る既知のライン型サーマルヘッド１と、
この発熱素子に対して選択的に印字パルスを供給し、印
刷動作の制御を行なうサーマルヘッド駆動回路２を有し
ている。又、この他に、印刷用の画像データを格納する
データ記憶装置３と、そのデータ記憶装置３から画像デ
ータの読出しを制御するアドレスカウンタ４とが設けら
れている。

そして、本発明の感熱印刷装置には更に、図示したよう
に、予備通電制御回路５がデータ記憶装置５とサーマル
ヘッド駆動回路２の間に挿入されている。この予備通電
制御回路５は、データセレクタ５１と、タイミング制御
回路５２とを有している。

データセレクタ５１は、データ記憶装置３から読出され
た画像データと、タイミング制御回路５２から出力され
る固定データＤとを受入れて、そのいずれか一方を選択
して、サーマルヘッド駆動回路２に対して出力する選択
回路である。又、タイミング制御回路５２は、所定の固
定データＤと、二種の制御信号Ｐ＋及びＰ２とを出力す
るゲート回路等から構成された回路である。

第２図に、タイミング制御回路５２から出力されるデー
タの内容と、本発明の装置の動作を説明するタイミング
チャートを示した。

第１図に示した予備通電制御回路５中のタイミング制御
回路５２は、第２図（ａ）及び（ｂ）に示したような二
種の制御信号Ｐ１及びＰ２を出力する。

先ず、制御信号Ｐ１は、時刻ｔ１に立下がり、時刻ｔ３
に再び立上がる信号である。又、制御信号Ｐ２は、時刻
ｔ２に立下がり、時刻ｔ３に立上がる信号である。制御
信号Ｐ＋がロウレベルの間、サーマルヘッド１が動作し
、制御信号Ｐ２がロウレベルの間、アドレスカウンタ４
がデータ記憶装置３の読み出し制御用アドレス信号を出
力するものとする。

尚、この装置は、同図（ｄ）に示すように、時刻ｔｌ−
ｔ２までの間、サーマルヘッド１の基板を所定の温度ま
で加熱するための予備通電を行ない、時刻ｔ２〜ｔ３ま
での間に、第１図に示したデータ記憶装置３から読出さ
れた画像データに従って、所定の印刷動作を実行するも
のとする。

又、その他に、タイミング制御回路５２からは、上記予
備通電時間、即ち時刻ｔ１からｔ２までの間に固定デー
タＤが出力される［第２図（Ｃ）］。この固定データＤ
は、サーマルヘッド駆動回路２に供給された場合に、サ
ーマルヘッド１が感熱紙を発色させ、あるいは熱転写紙
のインクを転写させる直前のレベルの温度まで発熱する
よう、レベル調整された信号とする。

又、データセレクタ５１は、制御信号Ｐ２がハイレベル
の場合には、固定データＤを選択してサーマルヘッド駆
動回路２に対し出力し、制御信号Ｐ２が立下がった場合
には、データ記憶装置３から出力される画像データＭを
選択して、サーマルヘッド駆動回路２に対して出力する
よう動作する回路とする。

以上の構成の回路を用いて印刷動作を開始する場合、こ
の印刷動作開始前に、先ず、予備通電回路５のタイミン
グ制御回路５２が制御信号Ｐ１を時刻ｔ１において立下
げる。又、同時にタイミング制御回路５２は、固定デー
タＤをデータセレクタ５１に対して出力する。このとき
、制御信号Ｐ２はまだハイレベルにあり、アドレスカウ
ンタ４はカウントを開始せず、データセレクタ５１は同
社データＤをサーマルヘッド駆動回路５に向けて選択出
力し、サーマルヘッド１はこれに従って予備通電が開始
される。即ち、サーマルへ・ンド１の基板上に配列され
た発熱素子全体に対し、所定のレベルの通電が行なわれ
、基板が所定の温度まで上昇する。

次に、時刻ｔ２において制御信号Ｐ２が立下がると、ア
ドレスカウンタ４はデータ記憶装置３に対し、所定のタ
イミングでアドレスの供給を開始する。データ記憶装置
３から、このアドレス信号によって読出された画像デー
タＭは、データセレクタ５１に入力する。このとき、デ
ータセレクタ５１は、制御信号Ｐ２が立下がっているの
で、画像データＭを選択してサーマルヘッド駆動回路２
に対し出力する［第２図（ｄ）］。その結果、サーマル
ヘッド駆動回路２はサーマルヘッド１を駆動し、対応す
る画像データに対する印刷動作を制御する。即ち、サー
マルヘッド駆動回路２には、第２図（８）に示したよう
に、初めに予備通電のための固定データが入力し、続い
て印刷用の画像データが入力すご。

以上のような制御を行なえば、印刷開始前に所定時間発
熱素子に対して予備通電が実行され、基板が所定温度に
上昇してから印刷を開始するため、印刷開始当初より基
準の濃度の印刷が実行できる。

ところで、上記実施例においては、タイミング制御回路
５２から出力される固定データＤは、発熱素子が感熱紙
を発色等させないような比較的低レベルの通電を行なう
ものであった。しかし、予備通電エネルギーが大きけれ
ば、予備通電時間はより短時間にすることができる。こ
れは、第３図に示すような熱転写紙を用いることによっ
て達成できる。

第３図は、上記のような予備通電を行なうのに適した熱
転写紙の実施例を示す平面図である。

この熱転写紙６は、ベースフィルムの上に何色かのイン
ク塗布領域７を配置したものである。互いに隣接したイ
ンク塗布領域７は、それぞれ、例えばイエロー（Ｙ）、
マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）の色のインクが塗布され
ている。ここで、この熱転写紙６には、各インク塗布領
域７の間にインク非塗布領域８を所定幅設けている。

このような熱転写紙６を用いて印刷を行なう場合、第３
図破線に示したように、サーマルヘッド１を、先ず、イ
ンク非塗布領域８に対向させて予備通電を行なう。そし
て、予備通電が終了すると、副走査中のサーマルヘッド
１がちょうどインク塗布領域７に達するよう設定してお
く。その後、印刷動作が実行され、サーマルヘッドは図
の幅りの間、副走査されて印刷動作を終了する。

このような熱転写紙６を用いれば、予備通電時にはサー
マルヘッド１がインク塗布領域７に対向していないため
、発熱素子を高温で発熱させても印刷が行なわれない。

従って、より短時間で基板を所定温度まで上昇させるこ
とができ、印刷開始と同時に高濃度の印刷を行なうよう
な場合においても対応できる。

本発明は以上の実施例に限定されない。

上記予備通電制御回路の構成は、サーマルヘッド駆動回
路２に対して予備通電の実行を指示する機能を有してお
ればよく、既知の同等の機能を持つ回路に自由に置き換
えることができる。又、制御信号Ｐｚ、Ｐ２や固定デー
タＤの出力は、予備通電制御回路以外の他の制御回路等
において行なうようにしても差し支えない。

〔発明の効果〕

以上説明した本発明の感熱記録装置によれば、サーマル
ヘッドに設けられている発熱素子を利用して、サーマル
ヘッド基板を予備的に加熱するようにしたので、サーマ
ルヘッドの基板に特別にヒータ等を設け、そのヒータを
制御する回路等を設ける必要がない。又、駆動回路自体
も、画像データの印刷を行なうサーマルヘッド駆動回路
をそのまま制御するため、比較的簡単な構成によって印
刷濃度を均一化し、画質の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の感熱印刷装置の実施例を示すブロック
図、第２図はその動作を説明するタイミングチャート、
第３図は本・発明の他の実施例に使用する感熱紙の正面
図、第４図は従来の感熱印刷装置の印刷濃度変化を説明
するグラフである。 １・・・サーマルヘッド、２・・・サーマルヘッド駆動
回路、３・・・データ記憶装置、４・・・アドレスカウ
ンタ、５・・・予備通電制御回路、６・・・感熱紙、７
・・・インク塗布領域、８・・・インク非塗布領域、５
１−・・データセレクタ、５２・・・タイミング制御回
路。 特許出願人　日本ビクター株式会社 代表者垣木邦夫 第１図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、多数の発熱素子を基板上に列状に配列して成るライ
   ン型サーマルヘッドと、前記発熱素子に対して選択的に
   印字パルスを供給し、印刷動作の制御を行なうサーマル
   ヘッド駆動回路と、前記印刷動作の開始前に、前記サー
   マルヘッド駆動回路に対し、所定時間前記発熱素子の予
   備通電を実行するよう指示する予備通電制御回路とを設
   けたことを特徴とする感熱印刷装置。 ２、熱転写紙を用いて印刷を行なう場合において、前記
   熱転写紙にはインク非塗布領域が設けられ、前記予備通
   電制御回路は、前記インク非塗布領域に前記サーマルヘ
   ッドが対向したとき前記予備通電を実行することを特徴
   とする請求項１記載の感熱印刷装置。