JPH0231518Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、マストに沿つて昇降するサイドシフ
ト機構付のプラツトホームに設けたリモコンレバ
ーを操作することによつて該プラツトホームを昇
降操作し得るサイドシフト付遠隔操作式バツテリ
フオークリフトの安全装置に関する。

（従来の技術） 従来、第４図に示すようなサイドシフト付遠隔
操作式バツテリフオークリフト１は、作業者２が
プラツトホーム３に乗り込んだ状態での高所ピツ
キング作業が主体となるため、偏荷重による左右
方向の安定が問題となり、特にサイドシフト機構
３を左右どちらかにサイドシフトしたままリモコ
ンレバー５を操作してプラツトホーム３を上昇さ
せた場合、車体が不安定になることがあつた。そ
のため、作業者２は運転席６で意識的にサイドシ
フト機構４を中立にしたあと、プラツトホーム３
に乗り込んでリモコンレバー５を操作し、プラツ
トホーム３を上昇させ、ピツキング作業をしてい
た。

第５図はサイドシフト付遠隔操作式バツテリフ
オークリフト１の運転席６に備えられたリフトレ
バー１２、リフトレバー１２とリモコン切換レバ
ー７とをロツクさせるためのレバーロツク８、テ
イルトレバー９、リーチレバー１０、サイドシフ
トレバー１１およびプラツトホーム３側に備えら
れたリモコンレバー５のそれぞれが操作されたと
きにポンプモータDMPが回転駆動される従来の
電気回路を示したものである。

また、第３図は前記それぞれのレバーとレバー
ロツク８が操作されたときに作動するそれぞれの
操作スイツチ対応状態を示したものである。第３
図に示すように、リフトレバー１２の操作時には
遠隔操作時（以下リモコン時と記載）のプラツト
ホーム上昇スイツチLSLがレバーロツク８の操作
に対してはロツク状態および非ロツク状態に対応
して接点が切替えられるリモコン切替スイツチ
CHSWが、テイルトレバー９の操作作時にはテ
イルト操作スイツチLSTが、リーチレバー１０
の操作時にはリーチ操作スイツチLSRが、サイ
ドシフトレバー１１の操作時にはサイドシフト操
作スイツチLSSが、さらに、リモコンレバー５の
操作時にはリモコン操作スイツチLSREがそれぞ
れ作動する。

前記第５図に示した電気回路および第３図に示
した各レバーと操作スイツチの対応状態から、レ
バーロツク８がリモコン側に切替えられると、リ
モコン切替スイツチCHSWの接点がRE側に切替
えられる。この状態でリモコンレバー５が操作さ
れるとリモコン操作スイツチLSREの接点が閉
じ、電源Ｐの＋からリモコン切替スイツチ
CHSWの接点RE→リモコン操作スイツチLSRE
→ポンプモータ用マグネツトコンタクタMPのコ
イルMPC→電源Ｐの−の順に電流が通電される。
その結果、ポンプモータ用マグネツトコンタクタ
MPのコイルMPCが励磁され、ポンプモータ用
マグネツトコンタクタMPの主接点MPTが閉じ
てポンプモータDMPが回転し、図示していない
上昇油圧系に圧油を供給してプラツトホーム３を
上昇させる。

また、レバーロツク８がリモコン側から非リモ
コン側に切替えられると、切替スイツチCHSW
の接点が、非リモコン側、すなわちＨ側に切替え
られる。この状態では、リモコンレバー５による
操作は不可能となつて運転席６側の各レバー操作
に切替えられる。運転席６側のリフトレバー１２
を操作したときはプラツトホーム上昇スイツチ
LSLが、テイルトレバー９を操作したときはテイ
ルト操作スイツチLSTが、リーチレバー１０を
操作したときはリーチ操作スイツチLSRが、ま
た、サイドシフトレバー１１を操作したときには
サイドシフト操作スイツチLSSが作動し、それぞ
れの接点が閉じることによつて、電源Ｐの＋側か
らリモコン切替スイツチCHSWの接点Ｈ→各操
作スイツチLSL，LST，LSRもしくはLSS→ポ
ンンプモータ用マグネツトコンタクタMPのコイ
ルMPC→電源Ｐの−の順に電流が通電される。
その結果、ポンプモータ用マグネツトコンタクタ
MPが励磁され、ポンプモータ用マグネツトコン
タクタMPの主接点MPTが閉じてポンプモータ
DMPが回転し、図示していない油圧系に圧油を
供給してそれぞれの作動をさせる。

第５図に示した従来の電気回路によれば、サイ
ドシフトレバー１１を操作してサイドシフト機構
４を左・右どちらかにシフトさせた状態でもリモ
コンレバー５を操作して任意にプラツトホーム３
を上昇させることができる。そのため、車体の安
定を確保するため、前記のように作業者２は意識
的にサイドシフト機構４を中立にしたあと、リモ
コンレバー５を操作する必要があつた。

（考案が解決しようとする問題点） 前記従来のリモコンレバー操作方法において
は、作業者がサイドシフト機構の中立状態を目視
確認したうえでリモコンレバーを操作し、プラツ
トホームを上昇させることが必要であるため、リ
モコン時に精神的苦痛を伴うという問題があつ
た。

そこで本考案は、以上の問題を解決するため、
遠隔操作時にサイドシフト機構が中立状態にない
場合にプラツトホームの上昇駆動をさせないよう
にすることを解決すべき技術的課題とするもので
ある。

（問題点を解決するための手段） 上記課題解決のため技術的手段は、サイドシフ
ト付遠隔操作式バツテリフオークリフトにおける
安全装置を、サイドシフト機構が中立状態にある
ことを検出して信号を出力するサイドシフト中立
検出器を設け、リモコンレバーの操作回路中に該
サイドシフト中立検出器の出力信号を操作条件信
号として用いて構成したことである。

（作用） 運転席側に荷役レバー及びリモコン切換レバー
を備え、かつ、サイドシフト機構を設けたプラツ
トホーム側にリモコンレバーを備えたサイドシフ
ト付遠隔操作式バツテリフオークリフトにおい
て、サイドシフト機構が左・右どちらかにシフト
していると、サイドシフト機構の中立状態を検出
するサイドシフト中立検出器は中立状態信号を出
力しないため、サイドシフト検出器の出力信号を
操作条件信号とするリモコンレバー操作回路の操
作条件が不成立となり、リモコンレバーを操作し
てプラツトホームを上昇させることをインターロ
ツクする。従つて、リモコンレバーを操作してプ
ラツトホームを上昇させるためには予めサイドシ
フト機構を中立状態にする必要があるため、安定
した車体状態でプラツトホームを上昇させる作用
をする。

（実施例） 次に本考案の一実施例を第１図〜第３図に従つ
て説明する。

第１図に示すように、第４図に示したような前
記従来のサイドシフト付遠隔操作式バツテリフオ
ークリフト１において、サイドシフト機構４が左
右どちらにもサイドシフトしていない状態のとき
にサイドシフト中立信号を出力するサイドシフト
中立検出リミツトスイツチLSRAをサイドシフト
機構４の中央部に設け、前記従来の電気回路にお
けるリモコン操作スイツチLSREと直列にリミツ
トスイツチLSRAの接点を接続して第２図に示す
ような電気回路を構成する。

また、第３図に示すように前記第４図に示した
従来のサイドシフト付遠隔操作式バツテリフオー
クリフト１と同様に運転席６側には、リフトレバ
ー１２、リフトレバー１２とリモコン切換レバー
７とをロツクするためのレバーロツク８、テイル
トレバー９、リーチレバー１０、サイドシフトレ
バー１１が備えられ、また、プラツトホーム３側
にはリモコンレバー５が設けられる。

また、前記従来と同様にリフトレバー１２の操
作時には上昇スイツチLSLが、レバーロツク８の
操作に対してはリモコン切替スイツチCHSWが、
テイルトレバー９の操作時にはテイルト操作スイ
ツチLSTが、リーチレバー１０の操作時にはリ
ーチ操作スイツチLSRが、サイドシフトレバー
１１の操作時にはサイドシフト操作スイツチLSS
が、また、リモコンレバー５の操作時にはリモコ
ン操作スイツチLSREがそれぞれ作動する。

第２図に示すように、リモコン切替スイツチ
CHSWはレバーロツク８がリモコン側にセツト
された場合は接点RE側に、また、非リモコン側
にセツトされた場合には接点Ｈ側に切替えられ
る。リモコン切替スイツチCHSWの接点RE側に
はサイドシフト中立検出リミツトスイツチLSRA
が接続され、サイドシフト中立検出リミツトスイ
ツチLSRAにはリモコン操作スイツチLSREが直
列に接続される。さらに、リモコン操作スイツチ
LSREの反対端はポンプモータ用マグネツトコン
タクタMPのコイルMPCに接続される。

一方、リモコン切替スイツチCHSWの接点Ｈ
には、前記上昇スイツチLSLと、テイルト操作ス
イツチLSTと、リーチ操作スイツチLSRと、サ
イドシフト操作スイツチLSSと、のそれぞれの接
点を並列接続した一端が接続され、該並列接続接
点の他端はポンプモータ用マグネツトコンタクタ
MPのコイルMPCに接続される。また、ポンプ
モータDMPはポンプモータ用マグネツトコンタ
クタMPの主接点MPTが閉じたときに電源Ｐか
ら駆動電源が供給されるように接続される。

以上のような電気回路の構成のもとで、レバー
ロツク８をリモコン側にセツトすると、リモコン
切替スイツチCHSWの接点はRE側に切替えられ
る。リモコン切替スイツチCHSWの接点がRE側
に切替えられた状態でサイドシフト中立検出リミ
ツトスイツチLSRAがサイドシフト機構４の中立
状態を検出してその接点が閉じると、プラツトホ
ーム３に乗込んだ作業者２がリモコンレバー５を
操作してプラツトホーム３を上昇させることがで
きる。すなわち、本フオークリフト１に搭載した
バツテリを電源Ｐとして使用し、電源Ｐの＋側か
らの電流はリモコン切替スイツチCHSWの接点
RE→サイドシフト中立検出リミツトスイツチ
LSRAを流れ、さらに、リモコンレバー５を操作
したときに接点が閉じるリモコン操作スイツチ
LSREを流れてポンプモータ用マグネツトコンタ
クタMPのコイルMPCを励磁させる。その結果、
ポンプ用モータ用マグネツトコンタクタMPの主
接点MPTが閉じて、電源Ｐからポンプモータ
DMPに駆動電源が供給され、回転を開始する。
ポンプモータDMPが回転をすることによつて、
図示していない上昇油圧系の圧油が供給されプラ
ツトホーム３を上昇させる。

一方、サイドシフト機構４が左・右どちらかに
サイドシフトしている場合はサイドシフト中立検
出リミツトスイツチLSRAの接点が開いているた
め、リモコンレバー５を操作してリモコン操作ス
イツチLSREの接点をONさせてもポンプモータ
用マグネツトコンタクタMPのコイルMPCが励
磁されず、従つて、その主接点MPTが閉じない
ためポンプモータDMPは回転しない。その結果、
プラツトホーム３は上昇を阻止される。

また、リモコン切替スイツチCHSWが非リモ
コン側に切替えられている場合は、その接点がＨ
側に切替えられるため、運転席６側でリフトレバ
ー１２、テイルトレバー９、リーチレバー１０、
サイドシフトレバー１１のいずれかが操作され、
上昇スイツチLSL、テイルト操作スイツチLST、
リーチ操作スイツチLSR、サイドシフト操作ス
イツチLSSのいずれかが作動した場合、ポンプモ
ータ用マグネツトコンタクタMPの主接点MPT
が閉じ、ポンプモータDMPを回転させ、図示し
ていないそれぞれの油圧系に圧油を供給し、上
昇、テイルト、リーチ、サイドシフトのいずれか
の作動をさせる。

なお、プラツトホーム３を下降させる場合、リ
フトレバー１２もしくはリモコンレバー５を下降
側に操作すると、図示していない下降油圧系に圧
油の流れが切替えられ、プラツトホーム３が下降
する。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、従来のサイドシ
フト付遠隔操作式バツテリフオークリフトにサイ
ドシフト中立検出器を設け、該サイドシフト中立
検出器の出力信号をリモコンレバーの操作回路中
に操作条件信号として用いることによつて、サイ
ドシフト機構が中立状態にない場合にはリモコン
レバー操作をインターロツクしてプラツトホーム
の上昇を阻止し、車体を安定した状態に保ち作業
者がピンキング作業を行うに際して安全を確保さ
せる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はサイドシフト付遠隔操作式バツテリフ
オークリフトにサイドシフト中立検出器を設けた
状態を示す全体外観図、第２図は本考案の一実施
例の電気回路図、第３図は各操作レバーと各操作
スイツチの対応図、第４図は従来のサイドシフト
付遠隔操作式バツテリフオークリフトの外観図、
第５図は従来の電気回路図である。 １……サイドシフト付遠隔操作式バツテリフオ
ークリフト、３……プラツトホーム、４……サイ
ドシフト機構、５……リモコンレバー、６……運
転席、CHSW……リモコン切替スイツチ、
LSRA……サイドシフト中立検出器、LSRE……
リモコン操作スイツチ、MP……ポンプモータ用
マグネツトコンタクタ、DMP……ポンプモータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 運転席側に荷役レバー及びリモコン切換レバー
   を備え、かつ、サイドシフト機構を設けたプラツ
   トホーム側にリモコンレバーを備えたサイドシフ
   ト付遠隔操作式バツテリフオークリフトにおい
   て、サイドシフト機構が中立状態にあることを検
   出して信号を出力するサイドシフト中立検出器を
   設け、リモコンレバーの操作回路に該サイドシフ
   ト中立検出器の出力信号を操作条件信号として用
   いたサイドシフト付遠隔操作式バツテリフオーク
   リフトにおける安全装置。