JPH02304228A - コイルばねのためのばね座部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ 〈産業上の利用分野〉 本発明は、例えば、車輌用懸架装置あるいは内燃機関の
弁ばね装置などのように、往復運動を行うべき可動部材
に対して弾発的な復元力を与えるためのばね装置に用い
られるオープンエンドコイルばねの端部に軸線方向に直
交する平坦面を形成するためのばね座部材に関する。

〈従来の技術〉 圧縮コイルばねにおいては、ばねの巻軸の湾曲を避ける
ために、その端部を平坦に仕上げて座を形成することが
ある。特に高い作動精度が要求されるばね装置において
は、端部のみを密着巻としたうえでその端面を研削した
クローズドエンドのコイルばねを用いることが通例であ
る。

〈発明が解決しようとする課題〉 ところが、密着巻した部分は、ばねの有効巻数としては
寄与せず、むしろ、ばね単体あるいはばね装置の重量増
大の一因となる不都合がある。特にピストン式内燃機関
の動弁機構のように高速運動を行なう装置に用いられる
ばね装置にあっては、バルブステム端と共に運動するコ
イルばねの端部の質量は可及的に小さいことが望ましく
、この部分の重量の増大は高速運転を推進するうえに好
ましいことではない。

本発明は、このような問題点を解消すべくなされたもの
であり、その主な目的は、軽量化を推進し、より一層の
高速化を達成し得る高性能のばね装置を実現することの
できるコイルばねのためのばね座部材を提供することに
ある。

［発明の構成］ 〈課題を解決するための手段〉 このような目的は、本発明によれば、往復運動を行うべ
き可動部材に対して弾発的な復元力を与えるためのばね
装置に用いられるオープンエンドコイルばねの端部に係
止して当該ばねの巻軸に概ね直交する平面を形成すべく
、前記コイルばねの素線の端末部に係合する溝を形成し
てなることを特徴とするばね座部材を提供することによ
り達成される。

〈作用〉 このようにすれば、素線との係合式を最小限にしたうえ
でばねの端部に確実に装着し得るばね座部材を提供する
ことができる。従って、圧縮コイルばねの端部の軽量化
を達成することができる。

〈実施例〉 以下、本発明の好適実施例を添付の図面について詳しく
説明する。

第１図は、例えば内燃機関の動弁装置に適用すべく、本
発明に基づくばね座部材をその各端に取付けた弁ばねを
示している。この弁ばね１は、等ピッチに巻かれると共
に、素線の各外端部１ａ・１ｂを平坦に研削してなるオ
ープンエンドのコイルばねとして構成されている。

さて、一般に従来形式の弁ばねの各端はクローズドエン
ドにされ、更に各端を平坦にするために研削加工されて
いる（Ｊ　Ｉ　５２７０４）。また、特に巻軸の湾曲を
嫌う装置の場合には、端末の密着巻き部分は１．５巻き
程度とされることが通例であるが、この部分は、ばねの
有効巻数として寄与しないばかりでなく、運動部分の質
量増大を招いている。そこで本発明においては、オープ
ンエンドの端部１ａ・１ｂに比較的軽量な別部材にて形
成されたばね座２を装着するものとしている。

第２ａ図及び第２ｂ図に併せて示すように、ばね座２は
、合成樹脂、あるいはアルミニウムなどの軽合金からな
り、リング状をなしており、その外周部には、コイル端
部のリード角に対応する螺旋状の斜面３が形成されてい
る。そしてこの斜面３の終端は、ばね座２の外周面に凹
設された溝４にて終息している。このようにして、弁ば
ねの各外端部１ａφ１ｂがこの斜面３に係止し、かつコ
イル素線の終端部１ｃが溝４内に受容されることにより
、弁ばね１の各外端部１ａ・１ｂとばね座２との係合が
保持される。

第３図は、別の実施例として、不等２段ピッチコイルば
ねからなる弁ばね３１にばね座２を取付けた状態を示し
ている。この弁ばね３１は、遊端側３１ａが粗巻に、基
端側３１ｂが密巻にされている。と同時に、遊端側３１
ａがオープンエンドとされたうえで第１図に示したのと
共通のばね座２を装着し、基端側３１ｂがクローズドエ
ンドとされた上で平坦に研削処理されている。これによ
り、基端側３１ｂのばね座を省略している。特に動弁装
置に用いる場合には、基端側の質量の影響が極めて小さ
く、クローズドエンドとすることによる重量増大はさほ
ど問題とはならず、また鋼材からなるコイルの場合には
、密着巻としても摩耗の問題が生じない。

上記した斜面及び溝は、第４ａ図及び第４ｂ図に符号４
３・４４で示すように、リング状をなすばね座４２の内
周側に形成しても良い。また、弁ばねの端部がオープン
エンド無研削の場合には、第５ａ図及び第５ｂ図に示す
ように、ばね座５２の内側に形成された螺旋状斜面５３
に連なる溝５４の幅を弁ばね５１の素線径に等しい寸法
とする必要があるが、基本的には同様に実施できる。

ところで、ばねの端部を係止させるための斜面あるいは
溝は、上記各実施例に示したように、ばね座部材の外周
側部分あるいは内周側部分に形成する形式のみならず、
第６ａ図及び第６ｂ図に示すように、ばね座部材６２の
軸方向端面にも形成することができる。、この場合には
、弁ばね１の内・外画周面が溝６４にて拘束される。ま
た、溝６４の延長部に上面を閉じた孔６５を形成し、こ
れによって弁ばね１の終端部１ｃを保持するようにして
も良い。

さらには、第７ａ図及び第７ｂ図に示すように、弁ばね
１の外周側が係止する面Ｓ１をばね座部材７２に形成し
たもの、あるいは第８ａ図及び第８ｂ図に示すように、
弁ばね１の内周側が係止する面Ｓ２をばね座部材８２に
形成したもの、など各種の態様にて実施することができ
る。

第９図は、第１図に示した弁ばね１及びばね座２を例に
とって弁ばね装置の使用の態様を示すものであり、弁１
０は、燃焼室に開口する弁座１１と共働することにより
、吸気弁または排気弁として混合気の吸入及び燃焼ガス
の排出を制御する。

弁１０のステム部１２は、シリンダヘッド内に圧入され
たステムガイド１３内に摺合しており、このステム部１
２の最外端部には、コツタ１４及び環状のばねリテーナ
１５を介して、上方のばね座２が係止されている。一方
、下方のばね座２は、金属製あるいは耐熱樹脂製のワッ
シャ１６を介し、シリンダヘッドにおけるステムガイド
１３が突出する部分に形成された環状平坦面により支持
されている。尚、符号１７は、燃焼室内へのオイルの侵
入を防止するためのステムシールである。

さて、ステム部１２の外端には、ロッカアーム１８の一
端が当接しており、該ロッカアーム１８の他端は油圧式
ラッシュアジャスタ１９を介してシリンダヘッドに支持
されている。更に、ロッカアーム１８の中間部上面には
、カム軸２０のカム輪郭面２０ａが当接している。従っ
て、この実施例においては、カム軸２０が回転駆動され
ると、′カム輪郭面２０ａを介してロッカーアーム１８
がラッシュアジャスタ１９を支点として下向きに傾動し
、弁１１のステム部１２が、弁ばね１の付勢力に抗して
第９図に於ける下向きに駆動され、弁１０が開かれる。

尚、上記実施例は、本発明を内燃機関の動弁装置に適用
した場合について説明したが、本発明は内燃機関の用途
に限らず、例えば車輌用懸架装置など、往復運動を行う
べき可動部材に対して弾発的な復元力を与える構成を具
備する任意の機械装置に適用し得るものである。

［発明の効果］ このように本発明によれば、ばね座部材を小形化してば
ね装置の運動部分の質量を好適に低減することができる
ので、機械装置における運転速度のより一層の高速化を
達成し得る。更に、ばね座の粘弾性特性に基づくダンピ
ング効果をも得ることができることから、全体として内
燃機関などの機械装置の高速化を図るうえに極めて多大
な効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、弁ばね装置として構成された本発明に基づく
ばね装置に用いられる弁ばね及びばね座の一例を示す側
面図である。 第２ａ図は、ばね座の平面図であり、第２ｂ図は、ばね
座の断面図であり、第３図は、弁ばね及びばね座の別の
態様を示す側面図である。 第４ａ図〜第８ａ図は、それぞればね座の変形実施例を
示す平面図であり、第４ｂ図〜第８ｂ図は、これらに対
応する断面図である。 第９図は、第１図に示された弁ばね装置を動弁機構に適
用した例を示す部分断面図である。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）往復運動を行うべき可動部材に対して弾発的な復
   元力を与えるためのばね装置に用いられるオープンエン
   ドコイルばねの端部に係止して当該ばねの巻軸に概ね直
   交する平面を形成すべく、前記コイルばねの素線の端末
   部に係合する溝を形成してなることを特徴とするコイル
   ばねのためのばね座部材。
2. （２）合成樹脂材からなることを特徴とする第１請求項
   に記載のコイルばねのためのばね座部材。
3. （３）アルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる
   ことを特徴とする第１請求項に記載のコイルばねのため
   のばね座部材。