JPH02298604A - 軸流々体機械の翼端漏洩防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、アブレイダブルシールの取付構造を改良した
軸流々体機械の翼端漏洩を防止する装置に関する。

（従来の技術） 圧縮機やタービン等の軸流々体機械において、高速で回
転する動翼の先端とケーシングの間には、ある程度の隙
間を設けることが構造上必要であるが、この隙間からの
作動流体の漏洩に起因する損失は、軸流々体機械の性能
に大きな影響を与えるため、従来よりこの損失の低減の
ための努力がなされている。この漏洩は、上記のように
、！？ＩＩ”Ａの先端とケーシングの間に隙間が存在す
ることによるので、この隙間を小さくすることによって
損失が低下することは明らかである。

しかし、この隙間量は遠心力による動翼の伸び、熱によ
る翼あるいはケーシングの変形１回転時におけるロータ
のｉｊＸ上かり等が複雑に影響し機械の運転状態によっ
て変化する。また、このため隙間量の正確な子側も困霊
がともなう。さらに万一動翼がケーシングに接触して動
翼が損傷した場合。

機械全体に影響をおよぼす重大事故に至る可能性が大き
いこと、工作上の精度の問題等も含め、理論上可能と考
えられる最小の隙間量（即ち、！ｆｉ］’Ａとケーシン
グが最も接近する運転条件において隙間量が必要最小限
度となる）に対しである程度のマージンを与えることが
必要となる。したがって、現実にはこの隙間を小さくす
ることには限度があつた・ このため、この漏洩損失を低減し、流体機械を高性能化
するため、いくつかの方法が案出されて実用に供されて
いるが、このうち、ケーシングの動翼に対向する位置に
摩耗性シール部材（アブレイダブルシール）を配置する
方法は、最も簡単で効果も大きいためにかなり広く利用
されている。

（例えばＵＳ、ＰＡＴ［ＥＮＴ　Ｎｏ、３，５８０，６
９２あるいはＡＧＡＰＤ−ＣＰ−２３７等の文献） この方法は、万一動翼先端が接触した場合においても、
アブレイダブルシールが摩耗あるいは変形することによ
り、動翼に損傷を与えることを防ぐものであるが、この
方法を用いれば上記隙間量のマージンを小さくすること
が可能であり、また、もっと積極的に翼とアブレイダブ
ルシールが接触するように隙間量を設定することも可能
である。

このアブレイダブルシールは、ハニカム、金属繊維を焼
結したもの、軟質金属のコーティング等を用いることが
案出されているが、ハニカムを用いた場合にはラビリン
ス効果による漏洩量の減少も合わせて期待することがで
きる。

（発明が解決しようとする課題） このようにアブレイダブルシールを用いることによって
軸流々体機械の翼端漏洩損失を減少させることが期待で
きるが、アブレイダブルシールと動翼が接触した場合の
動翼におよぼす力は、翼に損傷を与えないためには可能
な限り小さいことが望ましく、アブレイダブルシールを
選定する場合には、この点に対して慎重な配慮が必要で
あった。

これは特に翼厚さが薄い圧縮機動翼に対してこの技術を
適用とする場合に重要な問題となる。一方動翼にかかる
力はその接触の状況によって大きく異なる。また、アブ
レイダブルシールムを使用してラビリンス効果を期待す
る場合、動翼が接触してハニカムを変形させるようなこ
とは望ましくない。

以上のような理由から、アブレイダブルシールと動翼が
接触する場合においても、過大な力が作用することを防
ぎ、翼あるいはアブレイダブルシールの損傷を防ぐ方法
の出現が望まれていた。

本発明の目的は、アブレイダブルシールと動翼の先端が
接触した場合においても、過大な力が作用しないような
動翼とアブレイダブルシールの相対関係を維持できるア
ブレイダブルシールの取付部を持つ軸流々体機械の翼端
漏洩防止装置を提供するにある。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 本発明による軸流々体機械の翼端漏洩防止装置は，周方
向に分割されたアブレイダブルシールがケーシングに固
定的に取りつけられるのではなく。

ケーシングに周方向に切られた溝によって軸方向の位置
を限定され、かつ半径方向の動きは比較的自由であるよ
うな取付部によって取りつけられることを特徴としてい
る。

（作　用） 本発明によれば、アブレイダブルシールは半径方向には
比較的自由に取付けられているため、動翼先端とアブレ
イダブルシールの接触量が多く、過大な力が作用するよ
うな場合には、アブレイダブルシールが半径方向外向き
に移動することによってこの力を弱め、翼あるいはアブ
レイダブルシールの担当を防ぐことができる。

（実施例） 以下、本発明を第１図および第２図に示す一実施例を参
照して説明する。第１図において、ｆ！ｌＪ翼１はロー
タ２とともに回転し、静止しているケーシング３に取り
つけられているアブレイダブルシール４とはクリアラン
ス量ＣＩＡを保っている．。

本発明においては、アブレイダブルシールの取付部５は
，第１図に示すように丁字形の断面形状をしており、同
じく丁字形の断面形状をもつケーシングに設けられた溝
６にはめこまれている。取付部５は溝６と半径方向ジヨ
イント面７と軸方向ジヨイント而８で接触しており、半
径方向ジヨイント而７によって半径方向側への動きを、
軸方向ジヨイント面８で軸方向左側への動きを拘束され
ている。

第１図においては図の左側より右側、即ち作動流体の上
流より下流の方が圧力が高い状態を考えているので、ア
ブレイダブルシール４および取付部５は図の左側に押し
つけられ、軸方向の位置は完全に拘束される。−カキ径
方向外向きの動きはある程度許されている。また、取付
部５と取付溝６の間にはバネ９が配置されている。

さらに本発明においては、アブレイダブルシール４およ
び取付部５は第２図に示すように周方向に分割されて弓
形の断面形状をしている。バネ９は最も簡＋１ｔなＬ形
の形状のものを用いている。

このように構成された本発明の軸流々体機械の翼端漏洩
防止装置において、いま、運転条件の変化等の理由によ
ってクリアランスＱＣＱが減少し、ｃｆｌ＝ｏとなった
時に動Ｒ１の先端とアブレイダブルシール４は接触する
ことになる。

さらにクリアランス量ＣＱが減少して負となった場合、
もしアブレイダブルシール４がケーシング３に固定的に
取りつけられていたならば、アブレイダブルシール４は
動翼１によって概ねｌｌｌだけ削り取られる。このとき
動翼先端がアブレイダブルシールに侵入する速度ＡＣＩ
ＩＩが作用する力にΔを 大きな影響を与える。即ち、クリアランス量ＣＱが急激
に減少した場合には大きな力が発生し、翼に損傷を与え
る原因となる。

本発明によれば、このようにクリアランスＭ、ＣＱが急
激に減少して接触した場合には、アブレイダブルシール
４および取付部５が半径方向外向きに移動し、作用する
力を軽減することができる。本発明において、取付部５
と取付溝６の間に配置されているバネ９は取付部５を半
径方向内向きに押しつけているが、これによってアブレ
イダブルシール４の半径方向の位置の精度を上げるとと
もに、接触時に作用する力とアブレイダブルシール４の
摩耗量をコントロールすることができる。

このように本発明においては、動翼１の先端とアブレイ
ダブルシール４が急激に接触し、翼の損傷をまねく恐れ
がある時においても、アブレイダブルシール４は半径方
向には比較的自由に移動可能な取付部５によって係止さ
れているため、半径方向外側に移動して作用する力を軽
減するこができる。

なお１本発明においては、アブレイダブルシール部材４
としては、ハニカム状シール部材を用いた場合には、ラ
ビリンス効果による漏洩量の減少も合せて期待できる。

またハニカム状シール部材の代わりに多孔質材料または
金属繊維またはその他の摩耗性材料よりなる摩耗性シー
ル部材を用いてもよく、さらにアルミニウムなどの軟質
金属を表面にコーティングしたレール部材を用いても同
等の効果を期待することができる。

〔発明の効果〕

以上の説明で明らかなように１本発明によれば、動翼先
端とシール部材とが急激に接触し、翼およびシール部材
に大きな力が作用して損傷の恐れがあるような場合にお
いても、シール部材および取付部が半径方向に比較的自
由に取付けられているため、シール部材が半径方向外向
きに移動することによって翼およびシール部材にかかる
力を軽減し、損傷を防止するこが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の軸流々体機械の翼端漏洩防止装置の一
実施例を示す熱断面図、第２図は第１図■−■線に沿う
断面図である。 １・・・動翼　　　　　　　　　２・・・ロータ３・・
・ケーシング　　　　　４・・・アブレイダブルシール
５・・・取付部　　　　　　　６・・・取付溝９・・・
バネ　　　　　　　　ＣＱ・・クリアランス量代理人　
弁理士　則　近　憲　佑 同　　　　第子丸　　　健

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ケーシングの動翼先端に対向する部分に周方向に分割さ
   れたシール部材を配置し、このシール部材はそのケーシ
   ングに周方向に設けられた溝によって軸方向の動きを限
   定され、かつ半径方向の動きは比較的自由となるように
   係止されることを特徴とした軸流々体機械の翼端漏洩防
   止装置。