JPH0229035Y2

JPH0229035Y2 -

Info

Publication number: JPH0229035Y2
Application number: JP12756685U
Authority: JP
Priority date: 1985-08-20
Filing date: 1985-08-20
Publication date: 1990-08-03
Also published as: JPS6236895U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案はゴムボートに関し、詳しくは、川下
り用のゴムボートに関する。

（従来の技術）最近、ゴムボートによる川下りが盛んになるに
連れて、川下り専用のゴムボートが製造されるよ
うになつた。

激流の中を下る川下り専用のゴムボートには、
船内に浸入する多量の水を速やかに排水せしめる
排水機能、及び浸水時の浮力を維持することと、
ボート本体の剛性の確保などが要求されるが、現
在、これらの要求を合理的に満たしたものは見当
らない。

（技術的課題）本考案の技術的課題は、ゴムボートに高い排水
機能を具備せしめると共に、浸水時の浮力及び、
ゴムボート本体の剛性を合理的に確保することで
ある。

（技術的課題を解決する為の手段）本考案が前記した技術的課題を解決する為に講
ずる手段は、ゴムボート本体の船底をエアーマツ
トにて構成し、且つ該ゴムボート本体の船首部及
び船尾部を上方に所定角度傾斜させると共に、同
両部における船底に排水孔を開設したものであ
る。

（作用）以上の構成によれば、エアーマツトから構成し
た船底はゴムボート本体の剛性を高めると共に、
浸水中において浮力を生じる。

また、船首部及び船尾部から浸入する水は、同
両部の船底面に沿つて流れながら排水口から速や
かに排水される。

（効果）本考案は以上の様に、従来の一枚物のゴムシー
トに比して格段に丈夫であるエアーマツトを用い
て船底を構成したので、ゴムボート本体の剛性を
高めることができると共に、該船底によつて、浸
水時に必要である浮力を十分に確保することがで
きる。

また、ゴムボート内に浸入する水は、特に船首
及び船尾部分から多く浸入するが、浸入した水は
上方に傾斜する船首部及び船尾部の船底に沿つて
流れながら排水孔から速やかに排水できるので、
水の浸入が多い激流中を支障なく下ることができ
るものである。

（実施例）以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

ゴムボート本体Ａはカヌー型のゴムボートであ
り、比較的全長方向に長い気胴２と、この気胴２
の底面を被覆する船底１とから構成してある。

気胴２は、気胴の右側半分を構成する右気胴２
ａと左側半分を構成する左気胴２ｂとから成る。
この両気胴２ａ，２ｂは船首部及び船尾部を所定
角度上方に反り上げ傾斜させて形成すると共に、
搭乗者の座席となる横気胴２c′，２ｃ，２c′にて
連結し、前及び後端部同士を突き当てて止着す
る。また、船首、船尾の上面にシートカバー４，
４を貼着し、且つ船首及び船尾部の船底面にはゴ
ムシートを被覆することにより、気胴２の反り上
り部分に反つて傾斜する船首傾斜面５及び船尾傾
斜面５を形成せしめ、この両傾斜面５，５に排水
孔３を開設する。

排水孔３は、直径５cm程の大きさで、上記両傾
斜面５，５の最も低い位置である横気胴２c′，２
c′に反つた部分と、浸入した水の流路となる右及
び左気胴２ａ，２ｂに沿う部分に８〜10個開設
し、その孔縁に輪状の止め金３ａを嵌着固定し
て、ゴムシートが同孔３部分から裂けるのを防い
でいる。

気胴２平行部の船底１は、平面略長方形状のエ
アーマツトから構成し、その周縁を横気胴２c′，
２c′及び気胴２平行部に沿つて確りと貼着せしめ
る。

以上の様に構成されたゴムボート本体Ａは気胴
２とエアーマツトから成る船底１とによつて剛性
が確保され、また、船内に多量の水が浸入した際
には、上記船底１が十分な浮力を発生するので、
浸水時にも極端に沈むことがなく、激流中を支障
なく下ることができる。

激流に乗つて下つている最中ゴムボートは縦方
向に激しく揺れるので、船内には船首部及び船尾
部から多く水が浸入する。船首部及び船尾部から
浸入した水は、同両部の船底、即ち船首，船尾両
傾斜面５，５に沿つて流れるから排水孔３から速
やかに船外に排水される。尚、排水孔３の大き
さ、形、数、開設位置はゴムボートの形態によつ
て決定される浸入水の流路や量に応じて任意に決
定するものである。

上記したゴムボート本体Ａは、川下りに適した
カヌー型とした他に、本体の剛性，浸水時の浮
力，及び排水性を合理的に備えているので、激し
い流れの中を支障なく下ることのできるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施したゴムボートを示す平
面図、第２図は同一部切欠側面図、第３図は第２
図のＸ−Ｘ線断面図である。図中、Ａ……ゴムボート本体、１……船底、２
……気胴、３……排水孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ゴムボート本体の船底をエアーマツトにて構成
し、且つ該ゴムボート本体の船首部及び船尾部を
上方に所定角度傾斜させると共に、該両部におけ
る船底に排水孔を開設したゴムボート。