JPH0228870Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、食器洗浄機として水槽の底部に回
転翼を設けるようにした型式の装置において、食
器が回転翼に巻き込まれるのを防止すると共に、
食器の出し入れを容易にするための食器洗浄機用
食器篭に関するものである。特に食器洗浄槽とし
て、二槽式流し台の一方の水槽を食器洗浄機の洗
浄槽として利用する流し台に好適なものとして考
案したものである。

［従来の技術］及び［考案が解決しようとする問
題点］ 実公昭48−25831号にあるように、従来の食器
洗浄機用篭は回転翼の回転運動を阻害しないよう
に回転翼の周囲を覆う内側凸部を形成するように
したものであつて。

考案者の実験によると従来例のように、単に回
転翼を覆う程度の大きさの凸部を形成するのみで
は、回転翼による水流の惹起撹伴により水面の表
面から水滴が水槽外に跳ね出し周囲に飛散し汚す
ことになつていた。

特に、流し台の水槽を洗浄槽とする食器洗浄機
では、水槽の底部の回転翼と網篭からなる簡単な
もので、専用の食器洗浄機のように、蓋の開放と
モータの回転停止を運動させるような機能を付加
するのは実際的ではなく洗浄機稼動中は水切りプ
レートを被せておくに過ぎなかつた。

［問題点を解決するための手段］ そこでこの考案に係る食器洗浄機用篭は、上述
の問題点を解決するべく考案されたもので、その
要旨とするのは、金属線材を屈曲溶接してなる上
面を開口した食器洗浄機用食器篭において、回転
翼に遊嵌させるように底部中央から帽子状の凸部
を形成し、この凸部は回転翼の略二倍の長さと
し、かつ食器篭上面より低くするように構成し、
凸部の上部に水跳ね防止用のキヤツプを被せるよ
うにしたものである。

なお、食器洗浄機としての性能は完全な食器洗
浄ではなく、使用済の食器を浸漬する際に素洗な
いし予洗機としての機能を有する洗浄機として食
器洗浄作業の能率化を目的とするものに関するも
のである。

［実施例］ 以下、図示の実施例に即して説明する。

１は二槽式の流し台を示すもので、大水槽１１
及び小水槽１２を並列させてなり、これら水槽１
１，１２は上部においてオーバーフーロー管１３
で繋いである。水槽１１，１２の隅部には排水孔
１４が、排水孔１４の下部には厨介を収納する着
脱自在な容器１５が設けられている。

回転翼２は小水槽１２の底部に着脱自在に立設
させてなるもので、モータにより湯水を撹伴させ
ることになる。

この考案に係る食器篭３は全体として金属の線
材を屈曲溶接して得るもので、小水槽１２内に嵌
め入れ食器を並べ立てるもので、その底部中央か
ら回転翼２に遊嵌する帽子状の凸部３１を形成
し、この凸部３１は回転翼の略二倍の長さとし、
かつ篭上周縁より低くするように構成し、凸部３
１の上部には水跳ね防止用のキヤツプを被冠固着
するようにしてなるものである。

また底部の隅には排水孔１４に対応する丸孔３
２を設けてある。この丸穴３２は、食器の洗浄後
に食器篭３を外さずに入れたまま排水栓を外すこ
とができるようにするために設けたものである。

このような構造からなる食器洗浄機付き流し台
の使用について説明すると、食器篭３を小水槽１
２に嵌め入れ、排水孔１３を塞ぎ、湯ないし水を
満し、食器篭３の中に使用済の食器を並べる。適
宜洗剤を入れ回転翼２を回転させると渦流により
食器に付着した汚れ物がおおよそ除去できること
になる。

回転翼２を停止させ、食器篭３の丸孔３２から
小水槽１２の排水孔１３を開き汚水を排水するの
である。その後、渦流で除去できない汚れをスポ
ンジなどで拭つたのち濯ぐのである。

以上の実施例は二槽式流し台について説明した
が勿論一槽式の流し台についても適用することが
できる。

図示の実施例に示すように二槽式流し台の小水
槽１２を洗浄槽として利用すれば、回転翼２、食
器篭３が取外し自在なので小水槽を多目的に使え
ることになる。

なお、小水槽に嵌め込み調理面と面一とし、か
つ水槽、調理面をスライド自在な水切プレートを
設け、小水槽の上に置くようにすれば食器洗浄中
に箸、スプーンなどが小水槽に落ちるのを完全に
防止することができるばかりでなく、食器洗浄中
調理面を広く使えることになり、加えてモーター
の出力を上げても水跳ねにより周囲を汚すことが
ないのである。

［考案の効果］ このような構成からなる食器洗浄機用食器篭
は、中央に比較的長い凸部３１が設けられている
ので、回転翼２が中央に立設されていても周囲の
食器類と間隔を有することになり渦流が万遍なく
食器にあたることになる。またこの凸部３１は回
転翼の略二倍の長さとし、比較的長いものである
ので、ここに皿を立てかけられることになり、別
途食器立てかけ用の棒杆を設ける必要がなくなる
のである。

加えて、食器篭３の凸部３１の上部にキヤツプ
３３を設けてあるので、上部に向う渦流がキヤツ
プ３３の内側に当ることになり、湯水が水槽１２
外に溢れたり、跳ね散ることがないので、稼動中
に蓋を被せる必要がなく、食器を取り上げて汚れ
の落ち具合を確認しながら行なえることになる。

また、渦流を周囲に配列される食器に導くこと
になるので洗浄力が向上することになる。さら
に、箸やスプーンを誤つて落としたときに回転翼
２や食器篭３の損傷を招くのを防止するのに役立
つことになる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は二槽式流し台の一の水槽を洗浄槽とした場合の
使用状態の要部の断面図、第２図は食器篭の平面
図、第３図は食器篭の断面図である。 １……流し台、１１……大水槽、１２……小水
槽、１３……オーバーフロー管、１４……排水
孔、１５……容器、２……回転翼、３……食器
篭、３１……凸部、３２……丸孔、３３……キヤ
ツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金属線材を屈曲溶接してなる上面を開口した食
   器洗浄機用食器篭において、回転翼に遊嵌させる
   ように底部中央から帽子状の凸部を形成し、この
   凸部は回転翼の略二倍の長さとし、かつ食器篭上
   面より低くするように構成し、凸部の上部に水跳
   ね防止用のキヤツプを被せるようにしたことを特
   徴とする食器洗浄機用食器篭。