JPH02269867A - 高弾性炭素繊維トウの表面電解酸化処理法 - Google Patents

高弾性炭素繊維トウの表面電解酸化処理法

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JPH02269867A
JPH02269867A JP8986189A JP8986189A JPH02269867A JP H02269867 A JPH02269867 A JP H02269867A JP 8986189 A JP8986189 A JP 8986189A JP 8986189 A JP8986189 A JP 8986189A JP H02269867 A JPH02269867 A JP H02269867A
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JP
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carbon fiber
electrolytic
tank
oxidation
cell
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JP8986189A
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Inventor
Yoshito Yamazaki
義人 山崎
Kunio Fukamachi
深町 邦男
Hiroaki Yamanaka
山中 広明
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は炭素繊維強化複合材の製造においてマトリック
ス樹脂との接着性を改善するための高弾性炭素繊維の表
面電解酸化方法に関する。
〔従来の技術〕
炭素繊維の電解酸化において、炭素繊維に対する給電方
法として第2図の直接通電法と第3図の電解液を通じて
非接触に通電する非接触通電法が公知である。
まず第2図の通電ロールによる直接通電法では炭素繊維
とロールが接触するため、陽極から糸条までの抵抗(接
触抵抗)が小さく電流効率が良いが、ロールによる屈曲
が多くなるため毛羽立ちやロールへの巻き付きが起こり
やすく、また、通糸方法等の作業性に劣る。一方、第3
図の非接触通電法は、例えば特公昭47−29942号
公報に開示されており、糸条劣化や操業性についての問
題は解決されるが、通電がオーバーフローした電解液を
介して行われるので、その間の液抵抗のため直接通電法
に比べ電流効率の点で劣るほか、陽極と糸条との間で還
元の問題が発生する。この陽極槽内での還元は、例えば
高弾性率の得られやすいピッチ系炭素繊維の如き黒鉛化
度の高い高弾性炭素繊維はど起こりやすべ、逆に、例え
ばPAN系高強度炭素繊維の如き黒鉛化度の低い炭素繊
維では殆ど起こらない。
この還元の問題があるため給電槽(陽極槽)と電解槽(
陰極槽)の組をそのまま多段にすることができず、電流
密度が高くなるため高速糸条走行処理の障害となってい
た。従って、高弾性炭素繊維処理に関しては非接触通電
法は工業的に採用が難しかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、上記非接触通電法の問題点を解消する
こと、即ち、高弾性炭素繊維処理における還元の問題を
解決し、高弾性炭素繊維処理を可能とする事である。尚
、本発明における高弾性とは少なくとも40T/sn”
のものを言う、つまり弾性率が40T/a@”以下のも
のの酸化処理の場合、本発明方法によらずとも工業的に
安定した酸化処理が行えるのに対して、それ以上の弾性
率になると、通常の条件では十分な酸化度が得られない
ので、本発明方法では弾性率40 T /am”以上の
ものが対象である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の上記目的は、電解質溶液中に炭素繊維トウを浸
漬し、該炭素繊維を陽極、陰極に対し非接触通電し電気
分解によって該炭素繊維の表面処理を行う方法において
、1組の給電槽と電解槽間の印加電圧カ月、8V〜2.
5Vで多槽電解酸化処理し、その際通電量は15〜lo
o c / %であることを特徴とする炭素繊維トウの
表面電解酸化処理法によって達成できる。
以下、本発明を図面を参照しながら具体的に説明する。
第1図”(A)(B)に本発明を実施する表面電解酸化
処理装置の一例を示し、図(A)は側面図、図(B)は
平面図である。図中、1は被処理糸条である高弾性炭素
繊維トウである。2は給電槽(陽極槽)、3は電解槽(
陰極槽)、4は電解液面、5は陽極、6は陰極、7は電
解液である。電解液は循環ポンプ(図示せず)により一
定量循環させ堰からのオーバーフローによる電解液面の
盛り上がり4を作り、その中を被処理糸条1を走行させ
ることにより、電解液と接触させることができるが、本
発明の電解酸化における特徴は第1図に示す如く給電槽
(陽極槽)2と電解槽(陰極槽)3の1組を1通電単位
とし給電槽と電解槽を交互に直列に並べ、1組の給電槽
と電解槽間の印加電圧が1.8V〜2.5Vで多槽電解
酸化処理することにある。
すなわち、高弾性炭素繊維トウの表面電解酸化処理にお
いて、本発明者らの研究によると、次のことが判明した
非接触通電法における給電槽(陽極槽)内での還元は被
処理糸条と電極間の電位差の過大によるもので、この電
位差が大きいと還元が無視できないほど太き(な′る。
従って、通電量を増大しても酸化度は増大しない、この
電位差を小さ(すること、すなわち、1通電単位に印加
する電圧を小さ(することにより、(+)槽内での還元
を抑え1通電単位内の総合的な酸化効率を増大させるこ
とができる。ところが、この酸化効率の増大のメリット
は全ての弾性率の範囲で得られるのではなく、例えばP
AN系高強度炭素繊維のような炭化レベルの炭素繊維で
は得られないが(還元が殆ど起こらないため)、例えば
ピッチ系炭素繊維にみられるような黒鉛化レベルの高弾
性炭素繊維になるほど顕著である。しかしながら、電圧
を下げる事により通tIが下がると通電単位1段だけで
は所定の酸化度が得られないので、目的の酸化度を得る
ためには多段処理して全通電量を増大することが必要で
ある。第5図に1ユニツト(1通電単位)当りの電圧値
、lユニット当りの通電量対酸化度の関係を示す、ここ
で、1ユニツトとは一対の給電槽と電解槽の組を言う、
なお多段処理の場合は給電槽と電解槽が交互に直列配置
される0例えば4ユニツトによる場合、全槽数は5層に
なる。全通電量は各ユニットの合計通電量である。
第4図は弾性率40.60T/am”の炭素繊維の表面
酸化度(表面酸素量で表す)と、樹脂との接着強度(I
LSS値)との関係を示したものである。ここで、IL
SS値は一般的に8.5〜10kg/涌l112程度確
保できれば十分とされており、第4図からも明らかな如
く高弾性炭素繊維については表面酸素量として弾性率が
40T/moi”の炭素繊維で5.5〜9.0%、弾性
率が607/am”の炭素繊維で3.4〜7.0%が必
要である。なお、表面酸素量が弾性率40T/n+m”
の炭素繊維で約9%、弾性率が60T/mm”の炭素繊
維で約7%を超えると繊維そのものの強度が低下する。
次に、本発明者等は、高弾性炭素繊維において十分なマ
トリックス樹脂との接着性が得られる表面酸素量である
弾性率が40T/am”の炭素繊維で5.5〜9.0%
、弾性率が60T/+a+m”の炭素繊維で3.4〜7
.0%を確保するための電解処理条件について種々の検
討を行った。その結果を第5図に示す。第5図は弾性率
が40T/am!の炭素繊維の例であるが本図から判る
とおりlユニット間での電圧(V)を1.8〜2.5に
特定し、且つ多段配置による全通電量を15〜100c
/rrfとすることにより、目的とする表面酸素量が得
られるものである。この場合、lユニット間の電圧が1
.8V以下では通電が困難と゛なって電解処理が難しく
なる。
一方、電圧が2.5Vを超えると給電槽での還元を抑え
ることが難しく炭素繊維表面の酸化が進まない。
次に、全通電量が15c/rrr以下では、所望する表
面酸素量すなわち弾性率が40T/mm”の炭素繊維の
場合5,5%以上の酸化度が得られず、−方100c/
rtf以上では酸化度が9.0%以上になるか或いは投
入電気量過多のため繊維の強度低下(強度低下率10%
以上)を引き起こし、複合材としての製品に供すること
が出来ない。
上記の全通電量のコントロールは給電槽と電解槽との1
組の交互直列配置数を選択することにより行うことが出
来るものである。
本発明において用いられる電解液は、例えば、硫酸、硝
酸、リン酸等の酸、硝酸アンモニウム、炭酸アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム等の塩類が好ましい例としてあげ
られる。
処理速度は炭素繊維の種類、電解質の種類、電解浴等の
条件により適宜選定される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
〔実施例1〕 1000フイラメントからなる単繊維径IOp組のピッ
ヂ系高弾性炭素繊維(引張弾性率40 T/mm2)を
第1図に示すような多段式非接触通電法により酸化処理
した結果を第1表に示した。電解液には4%硫酸を使用
し、5m/mtnにて処理した。−方、比較のため第2
図に示すような通電ロールによる直接通電法の酸化処理
結果を第1表に併記した。通’2iflは100c/r
rfであり、糸条の表面酸化度はESCAによる表面原
子数比、ルSS値はショートビーム法による測定値であ
る。
第1表において、非接触法の場合、処理Nα1は1ユニ
ツトの電圧が1.0 Vと低すぎて電流が流れない。処
理随5は1ユニツトの電圧3.5vと高すぎて給電槽(
陽極槽)内での還元が無視できず酸化度が不足している
第2図の通電ロールによる直接通電法の場合毛羽立ちが
起こった。
を超えても酸化度は変化せず本発明の効果は無い。
第1表 *l ×:接着性不良 O:接着性良好 *2 毛羽立ちが起こった *3 本発明の効果が無かった 〔実施例2〕 1000フイラメントからなる単繊維径10組のピッチ
系高弾性炭素繊維(引張弾性率54T/mm2)を第1
図に示すような多段式非接触通電法により通電量を変え
て酸化処理した結果を第2表に示した。電解液には4%
硫酸を使用し、糸速5m/111in1ユニット間の印
加電圧1.8■にて処理した。
第2表において、処理Nα1は全通電量が4c/ボと低
く、十分な酸化度が得られず接着性が不足している。処
理Nα5は全通電量が116c/nrと高く、繊維強度
が低下したためILSS測定値が低下している。
第2表 *4 ×:接着性不良 O:接着性良好 Δ;繊維強度低下発生 〔発明の”効果〕 本発明は電解質溶液中に炭素繊維トウを浸漬し、該炭素
繊維を陽極、陰極に対し非接触通電し電気分解によって
該炭素繊維の表面処理を行う方法において、1組の給電
槽と電解槽間の印加電圧が!、8V〜2.5Vで多槽電
解酸化処理し、その際通電量が15〜100c/rdで
あることにより高弾性炭素繊維の表面電解酸化処理を可
能にした。本発明によって得られた表面処理高弾性炭素
繊維トウは接着性も良好で高弾性炭素繊維の応用分野も
スポーツ用品から、航空・宇宙分野へと拡げることがで
きる。また、本発明はピッチ系高弾性炭素繊維に限らず
PAN系高弾性炭素繊維にも処理可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の多段式非接触通電法、第2図の炭素繊
維の表面酸化度(表面酸素量で表す)と、樹脂との接着
強度(ILSS値)との関係の一例を示したものである
。第5図はlユニット(1通電単位)当りの電圧値、電
流値と酸化度の関係を示したものである。 1・・・被処理糸条、  2・・・給電槽(陽極槽)、
3・・・電解槽(陰極槽)、 4・・・電解液面、   5・・・陽極、6・・・陰極
、     7・・・電解液、8・・・通電ロール、 
  9・・・フリーロール、lO・・・電解浴槽。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 電解質溶液中に弾性率40T/mm^2以上の炭素繊維
    トウを浸漬し、該炭素繊維を陽極、陰極に対し非接触通
    電し電気分解によって該炭素繊維の表面処理を行う方法
    において、給電槽(陽極槽)と電解槽(陰極槽)の1組
    を1通電単位とし給電槽と電解槽を交互に直列に並べ、
    1組の給電槽と電解槽間の印加電圧が1.8V〜2.5
    Vで多槽電解酸化処理し、その際通電量は15〜100
    c/m^2であることを特徴とする高弾性炭素繊維トウ
    の表面電解酸化処理法。
JP8986189A 1989-04-11 1989-04-11 高弾性炭素繊維トウの表面電解酸化処理法 Pending JPH02269867A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04361619A (ja) * 1991-06-04 1992-12-15 Toray Ind Inc 炭素繊維及びその製造方法
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JP2012102439A (ja) * 2010-11-12 2012-05-31 Toho Tenax Co Ltd 炭素繊維の表面処理方法
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