JPH0225423A - ミスマッチdsRNA含有医薬 - Google Patents

ミスマッチdsRNA含有医薬

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JPH0225423A
JPH0225423A JP17198288A JP17198288A JPH0225423A JP H0225423 A JPH0225423 A JP H0225423A JP 17198288 A JP17198288 A JP 17198288A JP 17198288 A JP17198288 A JP 17198288A JP H0225423 A JPH0225423 A JP H0225423A
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JP
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dsrna
cells
tumor
ifn
interferon
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JP17198288A
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William A Carter
ウィリアム エー.カーター
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Hem Research Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ヒトを含む動物体における腫瘍細胞の増殖を
阻害するため、ヒトを含む動物体中の腫瘍性又は癌性細
胞に存在する欠陥を正すため、及び腫瘍性又は癌性状態
に感受性のある種の個体の素質(この素質が遺伝的(先
天的)原因から生ずるにしろ環境的原因から生ずるにし
ろ)から生ずる免疫系の不全を治療するために、二本鎖
リボース核酸(以後、clsRNAと称する)単独での
、又はリンホカインと組合わせての使用に関する。この
発明はさらに、腫瘍性又は癌性状態を治療するための化
学的又は生物学的薬物との組み合わせ使用に関する。
〔従来の技術〕
1、IFHの機能及びIFN誘導剤としての5RNA インターフェロン(以後IFNと称する)は動物細胞中
でのウィルスの増殖を阻害することができる蛋白質の類
を構成する。これらは細胞に由来し、インビトロ又はイ
ンビボで生産され、そして非常に広範囲の物質により刺
激される(RogerWilliams及びεdwin
 Lan5ford編集、Theεncycl。
pedia of Biochemistry、 Re
1nhold Publishing社、1967)。
IFNは抗増殖効果及び抗ウイルス効果を発揮しくNa
ture 262.300.1978)、接触阻害を回
復しくJ、Ce1l Biol、 56846.197
3) 、そして半固形寒天中での腫瘍細胞の増殖を阻害
する(Nature23+、、 20.1.971) 
 ことが知られている。
dsRNAは、α(白血球)型、β(繊維芽細胞)型及
びT(免疫)型を含む異る分子形のヒ)IFNの誘導剤
であることが知られており(J、 Reticuloe
ndothelial 5ociety、  23. 
299. 1978)、IFNの生産は天然dsRNA
及び合成dsRNAのいずれによっても刺激され得る。
厳密にインターフェロン誘導剤としてのポリリボイノシ
ン酸及びポリビボシチジル酸の複合体の形(以後、rI
n・I’Chz又はポIJIcと称する)合成dsRN
Aの使用が、例えばLampson等の米国特許No、
3.666、646から知られている。IFN誘導にお
けるその役割に加えて、dsRNAはまた、IFNによ
り誘導される2種類の酵素、すなわちプロティンキナー
ゼ及び2’ −5’オリゴアデニレート・シンセターゼ
の活性化物質である(Proc、Natl、Acad、
Sci、、 75.5893.1978)。
しかしながら、インターフェロンの抗増殖効果及び抗腫
瘍効果についての分子的基礎並びにこれらとdSRNA
との関係は知られておらず、そして本発明の前に、イン
ターフェロン誘導物質におけるようなその役割以外にd
SRNAの抗増殖効果は知られていなかった。
■、  dsRNAの合成ミスマツチ類似体−層最近に
、TS’ o及びCarterの米国特許N。
4、130.641及びNo、4.024.222に開
示されているよう1.:rIn−rCnのミスマツチ類
似体によりIFNが誘導され得ることが発見された。こ
れらの類似体は、ポリリボシチジレート (rC,)鎖
にそって不対合(unpaired)塩基(ウラシル又
はグアニン)を導入してrIn・r Chを変形するこ
とにより、あるいはポリリボイノシン酸(、I、、)の
リボシル骨格を変形することにより形成される。ミスマ
ツチ(mismatch)類似体、特にrch鎮におい
て変形されたものは、幾つかの構造的要件が満たされる
限りインターフェロンを誘導する能力を維持する。
図に示すように、インターフェロンの誘導のために完全
に塩基対合したclsRNAの長い領域は必要でない。
事実、インターフェロン合成の開始のための構造的要件
は、完全に塩基対合したdsRNAの1/2〜1のへり
カルターン(helical turn)保存である。
ミスマンチポリマーがヌクレアーゼに暴露された場合に
加水分解速度が上昇するこ七が知られている(J、Mo
1ec、Biol、、 70.567、 1972)が
、これらのdsRNAはインターフェロンの誘導に関し
て変形されていないrIn’rc、、に近い活性を有す
る。
無傷の二重鎖らせん構造の延長された維持が、薬剤毒性
として一般に評価される多くの他の生物学的応答に寄与
するかもしれないことが提案されている。種々の動物系
におけるミスマツチ類似体r L ・r(Cz−14)
n (Ampligen;米国、  10852Md、
ロックビル、 IBM Re5earch社の米国登録
商標)の研究により、rI、 ’ r(C+2 ’ U
)わけrL’rChに比べて毒性が低いことが示されて
いる(Poly ICwith mis−matche
d bases、 prospects for ca
ncertherapy、Augmenting Ag
ents in Cancer TherapyBoM
、 Hersh編、Raven Press、 ニュー
ヨー外1771981、を参照のこと)。特に、マウス
の、rIrt、(CI2. U)hの反復投与は、骨髄
素、肝細胞、胸腺細胞及び腎細胞を含む特に敏感な細胞
に対する毒性が極めて低く (J、 Mo1ec、Bi
ol、、 70.567゜1972)、他方種々の致死
的なウィルスチャレンジに対する保護において効果が維
持される(lolec。
Pharm、、 12.299.1976)。
さらに、rI・°・(CI−14・U)・は・ラビット
において、■。・rCoに比べて低下した発熱性(10
0分の1に低下)、インビトロでのマウス及びヒトの細
胞についての低い有糸***性(5〜10分の1に低下)
、並びにラビット及びマウスにおける低下したdsRN
A抗体形成(5〜10分の1に低下)を示す。この低下
した細胞毒性のパックグラウンドに対して、ylh・、
(C,、−、、、U)hはインターフェロンを誘導する
その能力を保存しており、ナチュラルキラー(NK)細
胞機能を刺激しくJ、Immuno、、124.185
2.1980) 、そして前記の細胞内メデイエータ−
1すなわち2’−5’オリゴ−アデニレート・シンセタ
ーゼ及び特異的蛋白質キナーゼを活性化する。従って、
種々の毒性及び療法効果を測定するための種々の試薬系
(ラビット、マウス及びヒト)において、そして異る投
与量計画において、ミスマツチ類似体rIn、(CI、
−,4,U)。 (アンプリゲン)は増殖された治療系
数を示す。このミスマツチ誘導物質/活性化物質の製造
及び製剤化はすでに記載されている(J、Mo1ec、
Biol、、 70.567、1972)。
ウィルスの攻撃に対抗するために動物細胞中でインター
フェロンの生産を誘導することのみを目的とする変形さ
れたjII’l’rc11類似体の使用は、例えば米国
特許No、4.130.641及びNo、4.024.
222から知られる。しかしながら、抗増殖剤としての
その使用に関して、IFN (及び単独で投与される他
のリンホカイン)療法に対する障害が、これらのリンホ
カインは多くの個体において最低の効果のみを示すこと
に存在する。従って、比較的多量のリンホカインが投与
のために必要とされ、通常のウィルス感染、免疫細胞の
分化、又は抗癌、抗ウィルス及び宿主防御機構に関与す
る自然の免疫監視機構へのヒトの正常な応答の過程で生
じないような不自然に高い体内リンホカインレベルがも
たらされる。この様な高レベルにおいて、体はIFHの
ごときリンホカインを外来物質として取り扱うことがで
き、そして治療された個体はIFNのごとき種々のリン
ホカインに対する抗体を生じさせる能力を有する。これ
らの生じた抗体は一般的に残りの療法的利点を破壊する
さらに、腫瘍細胞は特に、種々のリンホカイン、例えば
IFN、及びインターロイキン群の種々の構成員の療法
効果に対する抵抗性を獲得する。後記のごとく、IFN
に対する抵抗性を出現する腫瘍細胞のこの能力は、非ラ
ンダム表現型として獲得され、そしてそれ故にリンホカ
インのみの使用に基き増殖を阻害するために計画された
すべての療法に深刻な欠点を提供する。この発明は、細
胞がリンホカイン耐性を出現しているか否かにかかわら
ず癌性細胞の増加を停止せしめ又は劇的に抑制する新規
な抗増殖物質及び組成物を開示することにより従来技術
の欠陥を救済するものである。
さらに、この発明は、インターフェロンの体内レベルが
従来技術により達成されるレベルよりも20〜50の係
数をもって低いがそれにもかかわらず非常に高い療法効
果をもたらすような、インターフェロン含有組成物を提
供する。dsRNAを含有するこの発明の組成物は相剰
的に作用するため、dsRNAの療法的利益は従来技術
により開示されているそれよりも非常に高く、そして確
かに骨マ) IJクスのを域における腫瘍巣の療法的攻
撃を提供する。
この腫瘍を域は、外的に適用されたリンホカインが単式
療法として投与された場合にそれらによる攻撃に対して
非常に抵抗性である。
■、腫瘍細胞に対する免疫監視機構としてのナチュラル
・キラー(NK)細胞 腫瘍細胞に対する免疫監視機構におけるNK細胞集団の
中心的役割を支持する多くの報告が公表されている。高
NK細胞活性を有するマウスは低いNK細胞活性を有す
るマウスに比べてNK感受性腫瘍細胞の増殖に対して高
い耐性を有することが示されている(Im+nunol
、Rev、 44.165.1979)。
選択的NK細胞欠陥を有するC57BL/ 6ベージユ
マウスが、正常なNK細胞活性を有する同系(syng
eneic)マウスに比べて腫瘍増殖に対してより感受
性であることも報告されている[Nature (ロン
ドン) 284,622. 1980 ;Nature
、  284,624. 1984]。
チェジアックーヒガシ(Chediak−Higash
i)症候群を有するヒトにおいて類似の状態が存在し、
そしてこの病気におけるNK細胞欠陥はこれらの患者に
おけるその後のリンパ腫の出現に病因的に関連するであ
ろうことが示唆されているCJ、 BXII、 Med
、 。
151、1039.1980;J、Bxp、Med、、
 151 1049 198ONature (oンド
ン)、  284.553. 1980 ] 。慢性リ
ンパ球性白血病(CLL)の患者が二次的悪性疾患の高
い発病率を有することが知られている。
Ziegler及びZarling(Int、J、Ca
ncer、  27. 32L1981) は、慢性白
血病患者からの白血病細胞を除去した後のリンパ球にお
けるNK11(胞活性を評価している。有意に、CLL
患者の大部分においてはNK−感受性標的に結合するリ
ンパ球の存在にもかかわらすNK細胞活性が最低である
か又は検出可能なNK細胞活性が低下しない。さらに、
高投与量の免疫抑制剤により治療された腎同種移植片受
容者は悪性疾患が発生するおよそ100倍高い危険性を
有し、そしてさらに極端に抑制された又は廃止されたN
K細胞活性を有する(Transplantation
、 29.214.1980)。これに対して、抗体−
依存性細胞により介在される細胞毒性(八〇CC)はこ
れらの受容者における程抑制されない。このことは、免
疫細胞活性の欠陥は特異的なものであり、そして存在す
る場合には、悪性疾患の出現/回復の深い傾向と関連し
ていることを示唆している。
〔発明の概要〕
本発明は、腫瘍細胞がIFN耐性であってさえ、ミスマ
ツチdsRNA と組み合わされた特定のリンホカイン
の使用がその抗増殖作用に関して相剰的な又は増強され
た効果をもたらすという観察を含む多くの発見に基いて
いる。すなわち、リンホカイン単式療法に対してわずか
な応答しか示さない個体におけるミスマツチdsRNA
単独での又はリンホカインと組合わせての使用は、ミス
マツチdsRNA単独の使用を含む療法からの効果を超
えるミスマツチdsRNAの増強された抗増殖/免疫調
節効果をもたらす。
さらに、多くの個体にとって、リンホカイン療法例えば
IFN療法は治療の実行可能な方法を提供する。すなわ
ち、これらの個体はIFHの異常に高い投与レベルを要
求せず、そしてそれ故にリンホカインに対する抗体の出
現の、及び投与されたリンホカインの他の副作用くこれ
らの副作用はリンホカイン投与に直接関連するものであ
る)の経験の非常に小さい危険を有するにすぎない。こ
れらの対象においては、clsRN八はリンホカインの
作用を増強し、そしてそれによってIFN療法を一層効
果的な治療法にする。従って、この明細書に開示する療
法及び組成物はリンホカインのみに基く既存の治療法を
改良し、そしてこれらの理由の1又は複数のために効果
的な治療が受けられない個体へのこれらの治療方法の接
近を提供する。
この発明の好ましい態様は、dsRN八がrI、、・r
 Cfiのミスマツチ類似体である場合である。前に述
べたように、これらのミスマツチ類似体は、いずれかの
鎖を不対合塩基(ずなわぢワトソンークリソクの塩基対
を形成しない塩基)、例えばウラシル又はグアニジン、
による中断から生ずる。これらのミスマツチ類似体は、
これらが未変形rln’rchの抗増殖効果を維持しな
がら不所望の副作用、例えば発熱、非特異的細胞死〈す
なわち正常な体細胞の死)及び抗原形成を開始する非常
に低下した傾向を示すという事実に基き、好ましい態様
を代表する。
さらに、本発明者はまた、特定のミスマツチ類個体rI
−’ r(C1+−14,U)、、が、rIh’rCh
のごとき典型的なdsRNAの抗増殖能力に関して前記
した効果をはるかに超える劇的な効果を示すことを発見
した。具体的には、幾つかの場合において、ミスマツチ
dsRNAは腫瘍細胞における欠陥を正すことができ、
それによってそれらの細胞は再プログラムされそして正
常へと転換される。本発明者は実際に患者から癌細胞を
単離し、そしてこの現象を繰り返し観察した。さらに、
本発明者は、リンホカインが前記の治療に対して完全な
障害を実際に提供する状況において、アンプリゲンが癌
細胞正常化剤として効果的に機能することができること
を発見した。ある種の化学物質及び生物学的物質が独立
に癌細胞を正常化する幾らかの能力を有することが知ら
れている。ミスマツチdsRNA、特に、 ■、、・、
(C,、+4+ U)、、はこのタイプの腫瘍細胞正常
化活性を増幅することができ、他方ある種のリンホカイ
ン、特にリンホカインはしばしば逆の効果を有する。す
なわち、これらはこの正常化過程を低下せしめ又は無き
ものにする。
さらに、この発明はまた、家族的背景(すなわち遺伝)
により又は免疫系の欠陥により癌を生じさせる素因を有
する個体における免疫不全の修正をも可能にする。この
可能性は非−IFN、非リンホカイン効果であり、そし
てミスマツチdsRNAが、リンホカインが行わない質
的な態様で癌性細胞に影響を与えることができるという
事実の証拠である。
療法的組成物及び方法は癌、腫瘍及び新生物細胞の治療
を提供する。この文脈において“′治療″′とは、癌の
予防、腫瘍の阻止く部分的な又は完全な)、確立された
療法によりすでに治療された患者における腫瘍の再現の
失敗、腫瘍細胞の正常細胞への転換、癌関連免疫不全の
修正、並びにウィルス感染及び種々の自己免疫/炎症状
態に対する保護を与えるのに必要な宿主防御の増強を含
む一般的用語である。重要なことには、この発明は癌又
は腫瘍が臨床的に出現した後のそれらの治療に対しての
みならず、それらが初期状態であるか又は前臨床状態に
ある間のそれらの悪性疾患の予防又は未然防止のために
も適用されることを理解することが極めて重大である。
すなわち、癌性状態は、明瞭に姿を現わしそしてそれに
よって既存の治療法にかけられる前に10年間もの長期
にわたり前臨床的であり得る。この発明は他方において
、癌が臨床的出現段階に達する前に、例えば癌への高い
素因を示す背景を有する個体において、癌を未然に防止
することを提供する。異る展望から見て、癌はく潜在的
に千年の長きにわたる)生物学的連続の単なる部分であ
り、この連続の初期段階は単に素因に過ぎないであろう
。この発明は明瞭に姿を現わした癌の修正を提供するの
みならず、それがこの連続の初期段階において、おそら
くそれが姿を現わす数十午前に癌の予防を可能にする。
従って、ヒトを含む動物における癌の治療のために有用
な療法及び組成物を提供するのがこの発明の1つの目的
であり、ここで“治療′″とは(癌、腫瘍等と関連して
使用される場合)、癌の予防、腫瘍の阻止(部分的な又
は完全な)、既存の療法によりすでに治療された患者に
おける腫瘍の再発の失敗、腫瘍細胞の正常細胞への転換
、又は癌関連免疫不全の修正、並びにウィルス感染及び
種々の自己免疫/炎症状態に対する保護を与えるのに必
要な宿主防御の増強を含む一般的用語である。
ヒトを含む動物における腫瘍細胞の増殖を阻止するだめ
の改良された療法を提供するのがこの発明の他の目的で
あり、この方法はミスマツチdsRNAをその様な療法
的処置を必要とする動物に投与することを含んで成る。
この発明の他の目的は、IFN−耐性腫瘍細胞の増殖を
阻害するための改良された療法を提供することである。
この発明の他の目的は、ヒトを含む動物体中の腫瘍細胞
に対するclsRNAの抗−増殖効果を増強するための
方法及び組成物を提供することであり、この方法はミス
マツチdsRNAをリンホカインと組み合わせて動物に
投与することを含んで成る。
この発明の他の目的は、ヒトを含む動物体中のIFNの
みに対して耐性の腫瘍を包含する腫瘍の治療のための方
法及び組成物を提供することであリ、この方法はミスマ
ツチdsRNAを単独で又はリンホカインと組合わせて
投与することを含んで成る。
この発明の他の目的は、ヒトを含む動物体中の癌又は腫
瘍細胞を機能的に正常化するための方法を提供すること
であり、この方法はミスマツチdsRNAをその動物に
投与することを含んで成る。
この発明の他の目的は、動物体中の癌又は腫瘍細胞を機
能的に正常化する方法を提供することであり、この方法
はヒトを含む動物にミスマツチdsRNAを、腫瘍細胞
を正常化する幾らかの能力を独自に有する他の化学物質
又は生物学的物質と組み合わせて投与することを含んで
成る。
この発明の他の目的は、免疫不全及び慢性ウィルス性不
全を改善又は阻止することができる方法を提供すること
であり、この方法は有効量のミスマツチdsRNAを個
体に投与することを含んで成る。
例えば患者へのミスマツチdsRNAの投与による細胞
の正常化及び悪性細胞表現型の喪失に向けての腫瘍細胞
の変性及び患者の細胞内dsRNAレベルの上昇のだめ
の方法及び療法組成物が記載される。
こうして、リンホカインに非応答性の又は応答に至らな
い腫瘍細胞が応答性にされる。dsRNAはリンホカイ
ン投与と同時に継続され得る。無活動の腫瘍細胞をイン
ターフェロンの抗増殖効果に対して応答性にする点にお
いて、特に劇的な応答が達成される。
〔具体的な記載〕
前記のごとく、多くの個体がIFN単独使用に基く癌療
法に満足に応答しない。従って、高投与レベルが必要で
あり、これにはこの様な個体が実際にそれらの天然林生
成物であるIFNへの耐性を生じさせることができると
いう効果を伴う。さらに、他の種類の耐性が非−ランダ
ノ・に獲得された表現型として腫瘍細胞により出現され
得るという事実は、IFN単独使用により増殖を阻害す
ることを目指すすべての方法と比較して、この発明の療
法組成物及び方法がもたらす劇的改良を理解する上で常
に重要なものとして考慮されるべき点である。
IFNといずれかのdsRNA、すなわち完全に塩基対
合した又はミスマツチdsRNAとの゛組み合わせ″投
与は、両薬物を1つの療法混合物として一緒に投与する
態様、及び両薬物を別々にしかし同時に、例えば別々の
静脈を介して同一の個体に投与する態様を包含する。゛
組み合わせ″′投与はさらに、薬物の一方が与えられそ
の短時間の後に他方が与えられるという、これらの薬物
の分離投与をも含む。これらの3つの態様のすべてが本
質的利点を有する。例えば、別々のしかし同時的な投与
は各薬物の独立した調節を可能にし、そしてこれによっ
て個々の患者基準で療法的最適化をもたらす。分離投与
はIFN単独で細胞に対する効果を確立することを可能
にし、しかしこれは非常に低く、次にこの効果はdsR
NAの使用によって増幅される。言うまでもなく、IF
N及びdsRNAの一つの混合物としての調製は、最適
レベルがすでに確立されている場合、この療法組成物へ
の即座の接近を提供する。前記の検討は請求の範囲を包
含するこの明細書に示されるすべての場合に適用され、
ここでは1つの療法剤が他方とパ組み合わせ′て投与さ
れる。
同様に、この発明の療法剤及び組成物は通常用いられそ
して医学の分野で知られている任意の体径路を介して投
与され得る。静脈内投与が記載されるが、筋肉内投与、
莢膜内(intrathecal)投与、頭蓋内(in
tracranial)投与、及び腹腔内投与を含む他
の経路もこの開示の範囲である。
リンホカインは、インターフェロン類(α、βT)、好
ましくはインターフェロンα、インターロイキン類、特
にインターロイキン(1,2又は3)及び組換インター
ロイキン−2blL−2)、並びに腫瘍壊死因子(TN
F)を包含する。さらに、リンホカインへの暴露に対す
る応答において動物中で形成される、リンホカインで活
性化されたキラー細胞(LAK)も含まれる。
リンホカインとしてインターフェロン(α)が使用され
る場合、患者の体液−当り0.01〜100.000I
RIIの量が与えられる。前記リンホカインがIL2好
ましくはrlL−2である場合、投与される量は、患者
の体重kg当り約1021L−2ユニツト〜その患者に
おける許容されない毒性レベルに近い値(コレは106
1L−2ユニツトと高いであろう)の範囲である。しか
しながら、体重kg当り約103〜約10’1L−2ユ
ニツトの範囲が好ましい。
両薬物、すなわちdsRNA及びリンホカインが前記の
様に投与される場合、これらは1つの混合物として、別
々にしかし同時に、又は次々と投与される。
リンホカイン及びいずれかのdsRNAが組み合わせて
投与される場合、dsRNAは、生物体内を循環しそし
て組織を浸している体液、すなわち血清、塩、ビタミン
等の溶液中で1〜l、 QQQg dsRN八/献へレ
ベルをもたらす量で投与することができる。
例えば、体重1601bの個体への10mgのdsRN
Aを含有する組成物の投与は約1硝/−のdsRNAレ
ベルをもたらすであろう。同様に、dsRNA−IFN
の組み合わせを投与する場合に存在するIFNの量は体
液中1〜10.0001R[I/mlのレベルをもたら
す量である。組み合わせの投与方法は前記の通り、混合
物として、別々にしかし同時に、又は次々と、である。
これがいかなる物理的態様をとるにしても投与は機能的
に相乗的だということがここでのポイントである。
ミスマツチdsRNA とは、対応する鎮間の水素結合
(塩基の重なり)相対的に無傷であること、すなわち2
9個の連続する塩基残基ごとに平均−未満の塩基対によ
り中断されていることを意味する。
゛ミスマツチdsRNA’″とはこの様に理解されるべ
きである。dsRNAは、例えば5個の内1個〜30個
の内1個の割合でウラシル塩基又はグアニジン塩基を含
有するポリイノシン酸及びポリシチジル酸の複合体であ
ることができる[poly I・poly (c4C2
5×〉U又はG))。あるいは、適切なオリゴヌクレオ
チド(小ヌクレオチド断片)をある条件下で適切な相補
的ポリヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドと複合せし
めることができる。
dsRNAはpO1y■・polyU、Cであることが
でき、ここでC対Uの比率は約13:1であり、そして
poly I及びpolyc、Uの沈降係数はいずれも
9未満で及び相互の2ユニット以内であり、そして両者
は好ましくは約6.5〜7.5である。
dsRNAは一数式、 I 、 −r(C,、、、、U
)、、、そして特に、 r、 −r(c+、 、 U)
hであることができる。
dsRNAの他の適当な例を後記する。
この発明において使用するのに好ましいミスマツチds
RNAはpoly(C,、U)及びpoly(C,、。
G)から選択されるコポリヌクレオチドを基礎とし、こ
こでnは4〜29の整数であり、そして例えば2’−0
−メチルリボシル残基の含有によるポリリボシチジル酸
(rCh)の複合体のミスマツチ類似体である。rIn
’rCnのこれらのミスマツチ類似体〔その1つは一数
式rエイーr(CI2.U)。
を有する〕はca、rter及びTs’ oの米国特許
No、4.130.641及びNo、4.024.22
2に記載されている。そこに記載されるdsRNAは一
般に、本発明に従って使用するために適当である。
本発明において使用するためのミスマツチdsRNAの
特定の例は次の通りである。
poly(I>  ・poly (C,、U)poly
 (I)  ・poly (C7,U)pOIV(I)
  ・poly <Cps・U)poly(I)  ・
poly (C22・U)poly (I)  ・po
ly (C20,G)poly(I)  ・poly 
(C29・G)及びpoly(I)  ・poly (
cp ) 23  G > p投与されるミスマツチd
sRNAの量は、投与直後、注入部位の遠位において全
身血循環中、0.01ff /−〜100k /−のd
sRNAの血中ピーク濃度を達成するために十分な量が
好ましい。
前記のごとく、この発明の好ましい形態は、腫瘍細胞の
増殖を阻害するために使用されるdsRNAがミスマツ
チdsRNA 、例えばr In ’ rCn(C++
−+4+U)□である場合である。本発明者等は、完全
に塩基対合したdsRNAに比べてミスマツチdsRN
Aがより穏和な薬学的効果を発揮することを見出した。
ヒト繊維芽細胞IFN以外の他のIFN型、例えばヒト
白血球IFHの天然誘導体及び組換DNA技法を用いて
細菌中で生産されたIPN(、IFN)の活性も試験さ
れた。すべてのケースにおいて、IFNはdsRNAと
同時に注射された場合又はIFNの注射の後にdSRN
Aが注射された場合〔マツチ(rT、、・rCh)又は
ミスマツチr Ih ’ r(C11−14+U)。の
いずれであっても〕に比べて、単独で投与された場合に
ヒト腫瘍増殖に対して低い効果を示した。単独で投与さ
れたいずれかのIFHにより達成されるヒト腫瘍細胞増
殖の最も大きな減少は注射されたIFHの広範囲の濃度
(1日当り105〜3 X10elRU) にわたって
約33%であった。これに対して、dSRNAとの組み
合わせにおいて1日当り10”IRLIという少いIF
Hにより処理された動物はヒト腫瘍細胞の増殖の65%
以上の減少を示した。従って、いずれかの単一形のIF
Nと組み合せて使用されるclsRN八は量的に卓越し
た効果を現わす。さらに、ヒトの腫瘍は一般に、最適な
医療効果を生じさせるために個体に合った治療法を要求
する。治療計画を個体に合わせる一層の努は、IFNと
組み合わせてミスマツチdSRNAが使用される場合は
いっでも、10倍又はそれより高い療法効果をもたらす
と期待される。
デークーが明瞭に示すところによれば、dsRNAは、
あらゆる形のIFN、例えば天然形、合成形、及びバイ
ブIJ )形、例えば一部はα−IFNからそして一部
はβ又はr IFNから由来するバイブリド形、の治療
効果を増幅するであろう。これらの形のすべてが本発明
の範囲に入る。従って、dsRNAの、特にミスマツチ
clsRNAの、通常II+、(CI、 、4.U)、
、の組合わせは、IFN単独の能力をはるかに超える癌
に対する強力な製剤を構成する。さらに、研究されたヒ
ト腫瘍材料は、組織の病変及び破壊を惹起する、ヒト組
織における病原過程及び/又は悪性化過程に肯定的に寄
与する種々のタイプのウィルス遺伝情報を含有すること
が知られる。従って重要なことには、データーが示すと
ころによれば、dsRNA−IFNの組み合わせは効果
的な抗癌剤であるばかりでなく、ウィルス成分及び疾患
に対抗して作用する。確かに、本発明の療法組成物は、
IFN治療が示唆されているすべての疾患、例えば急性
、亜急性、潜伏性又は慢性段階により発現されるウィル
ス性疾患、さらにヒト異状(disimmune)免疫
疾患(ウィルス活性がヒトの疾患を開始するために作用
するがヒト自己免疫″疾患が自己永久化する場合のよう
に姿を消す)に対抗して作用するであろう。
任意のdSRNA−IFH組み合わせ治療の相剰的増強
におけるdsRNAの役割はIFN誘導剤としてではな
いことが強調されるべきである。むしろ、ミスマツチd
sRNAは、IFHの作用を補完しそして補足し、これ
によってヒトのウィルス性疾患及び癌の治療においてd
sRNA又はrFN単独によっては達成され得ない柔軟
性及び有効性の程度をもたらす、ユニークに寄与する薬
物である。
本発明者は、肺癌を有する患者及び癌の高い家族歴を有
する個体を含む研究グループの幾らかの構成員中に低レ
ベルのNK細抱活性を観察した。
これらの観察はあとで詳細に記載する。本発明者は、癌
の高い家族歴を有する患者における低いNK細胞活性が
、種々のタイプのインターフェロン及び/又はミスマツ
チdsRNAの添加により正常レベルに再確立され得る
か否かを試験した。現在の報告は、インターフェロンの
天然型(Brit、JMaem、、50.85.198
2>及びクローン化型(Can、 Re542、131
2.1982>の両者の間でのNK細胞増加(正常個体
に由来する細胞)の効率の差を示している。本発明者は
、癌を発生させる危険を有する個体におけるNK細抱増
加の正常レベルを再確立する最も顕著な能力を有するこ
とを観察した。
この発明を次の例によりさらに説明する。これらの例に
おいて、すべての部及び%は重量による。
次の例において使用されるdsRNA (ミスマツチ)
は、 1. □ r(CI+−14,U)。であり、時
としてrInr(C12,U)、とじて示される。
A、  dsRNAの増殖調節の新しい機構ミスマツチ
dsRNAにより示される増殖調製の新しい機構はプロ
トタイプリンホカインと共通ではない。この研究は、常
軌を逸したヒト細胞の増殖調節における及びTFNの誘
導以外の機構によるdsRNAの広範な有用性を示す。
具体的には、ザイクリック・アデノシン・モノホスフェ
ート(cAMP)のdsRNA誘導が、インターフェロ
ン−αに対して非感受性であることが知られている細胞
において見出された。これらの研究は、プロトタイプリ
ンホカインとしてインターフェロン−αを使用する単一
投与リンホカイン療法に対する抵抗に直面してミスマツ
チclsRNへの新規な抗増殖調節活性の評価を助ける
ために、H−7及びHへ1004 (プロティンキナー
ゼC及びcAMPキナーゼの既知の代謝阻害剤)を用い
て行われた。
ミスマツチdsRN^がIFN−非感受性細胞でのイン
ターフェロンの生産を誘導することによって機能するの
ではないことを示すため、ヒトグリオーマ(脳腫瘍)細
胞(AI235)を0〜8時間にわたる異る時間、cl
sRN八により処理した。24時間でdsRNAを除去
し、そして新鮮な培地を添加し、次にインターフェロン
のタイター(IRtl/−Z )を細胞変性効果測定(
Finter、 N、G、、 J、Gen、Virol
、  541!]−427,1969)により決定した
。結果を次の表に示す。検出の下限は51RU/−であ
った。
第1表 dsRNAにより処理されたヒト−グリオーマ細胞にお
けるインターフェロンの誘導 HFF     <5  <5  <5  <5  <
5WIS)l     <5  <5  <5  <5
  <5この結果から、dsRNAはこれらのIFN−
非感受性細胞においてインターフェロンを誘導しないも
のと結論された。
次に、問題の細胞においてdsRNAにより惹起される
抗増殖効果においてインターフェロンがなんらかの役割
を演じているか否かを決定するため、同様な細胞を確認
試験にかけた。これは、インターフェロンに対する抗体
(もし存在するとすれば、抗体に結合しそしてds−R
NAにより誘導される抗増殖効果を低下せしめるであろ
う)の使用により行われた。インターフェロンくα、β
、r)に対する3種類の異る抗体及び1つのブランク又
は対照を用いた。flubbell等、Cancer 
Res、 44 : 34523257 (1984)
により記載されているようにして細胞増殖阻害アッセイ
を行った。抗体についての対照増殖に対する%を次の様
にして計算した。
示された結果は、24時間目の対照増殖に対する%であ
る。ND−行われず、このデーターはdsRNAが試験
された細胞中でIFNを誘導しないことを再確言忍する
ものである。
(ISRN八はヒト−グリオーマ細胞においてcAMP
を誘導することが見出された。これはdsRNAに直接
帰せられ、そしてこれらの細胞におけるIFHの誘導に
よるものではない。3種類の既知の代謝は阻害物質、す
なわちH−7、8A1004及び百日咳毒素は、次の表
に示されるように、dsRNAの抗腫瘍効果を阻害し、
又はこれに拮抗する。対照増殖に対する低い%を得るこ
とを目的として、前記の第2表の場合のように、細胞増
殖%を再び評価した。
ミスマツチdsRNAのみは対照増殖に対する%を低下
せしめるために機能するが、しかしながら代謝阻害物質
の存在は細胞増殖を増加せしめる。
ヒト−グリオーマ細胞に対するミスマツチclsRNへ
の抗腫瘍効果のH−7及びAN100O代謝阻害剤によ
る拮抗を下記の第3表に示す。0 (ブランク又は対照
)、25及び200硝/顎の濃度におけるdsRNAに
ついての対照増殖に対する%として値を示す。
第3表 H−7(堵) 0             66、7±12.6  
48.2± 5.45   103.3±13.6  
108.3±15.5  75.2± 4.525  
  87.5± 6.7  89.7±11.0  7
2.8± 7.911A1004  (詔) 5    112.7±16.2  113.4± 3
.2  94.1±13.4同様に、後に示すよう、百
日咳毒素によるおなしヒト−グリオーマ細胞の前処理が
dsRNAにより誘導される抗増殖を阻害する。第4表
において、dsRNAの添加の前に百日咳毒素により4
時間前処理された細胞における24時間目において対照
増殖に対する%が示される。これは、認められた2種類
の代謝阻害物質であるH−7及びHへ1004が、イン
ターフェロン−αで処理された細胞において増殖阻害に
対して最小の効果を有し、これに対して百日咳毒素は二
面効果、すなわち高使用量における、インターフェロン
−αにより誘導された増殖阻害の不変更、及び低使用量
における抗増殖効果の増強、を有するようである。
第4表 徊/−798,7±7.1  102.5±7.3  
99.9±6.31硝/−’  94.0±5.2  
93.8±7.1  93.2±5.1250及び10
0OIRU/−のIFN−αに暴露した。
第5表 1分間 5分間 10分間 30分間 1時間 2時間 4時間 8時間 <0.02 <0.02 <0.02 〈002 <0.02 く領02 〈002 〈002 <0.02 〈002 <0.02 <0.02 <0.02 〈0.02 <0.02 <0.02 〈002 これに対して、次の表に示すように、IPN−αは24
時間にわたって同じ細胞中で細胞内cAMPレベルを上
昇せしめない。この方法においては、ヒト−グリオーマ
細胞(A1235)を、実験の始めから24時間の間の
種々の時間にわたって、0 (対照)、この表において
、値は蛋白質n当りcAMPのピコモルとして示す。検
出限界は0.021]mOβ/鱈蛋白質であった。
次に、細胞内cAMPレベルを、dsRNAの抗増殖量
存置く25及び200鱈/−’)の直後、第1A図に示
すように30分間後、及び第1B図に示すように24時
間後に、アデニレート触媒活性を測定することにより、
dsRNAで処理されたヒト−グリオーマ細胞(A12
35) において問直的に測定した。この方法において
は、細胞を251/−4(グラフ中ぬりつぶした三角)
又は20に/−’ (グラフ中ぬりつぶした四角)のミ
スマツチdsRNAにより処理した。適当な時点(第1
Δ図;0,5〜30分、そして第1B図;0,5〜24
時間)において培地を除去し、そして細胞をドライアイ
ス上で急速に凍結した。細胞音波処理物中のアデニレー
ト・ライクラーゼ活性をYoung等、Mo1ec、 
Bndocrinol、 l :884−888.19
87の方法により測定した。細胞の計数を24時間目に
行い、抗増殖活性を確認した。
dsRNAで処理されたヒト−グリオーマ細胞(A12
35>中でのcAMPの誘導を、蛋白質硝当りcAMP
ピコモルとして直接測定した。結果を30分間にわたり
第2A図に、そして24時間にわたり第2B図に示す。
この方法においては、へ1235細胞を25賄/−(三
角印〉又は20に/−’ (ぬりつぶした四角印)のミ
スマツチdsRNAにより処理した。
適当な時点において培地を取り出し、そして細胞内cA
MPを0.INHCA中で可溶化した。Re1sine
等、J、Ce1l、Biol、 102:1630−1
637.1986に記載されているRIA法によってc
へMPレベルを決定した。
対照細胞及び1鱈/−のdsRNAで処理された細胞中
のcAMPレベルは検出レベルより下であった。細胞の
計数を24時間目に行って抗増殖活性を確認した。
これら4つのグラフにおいて、dsRNAへのわずか3
0秒間の暴露の後のcAMPの劇的な増加、及び30分
間にわたるレベルの持続が注目される。第1B図及び2
B図における24時間にわたる測定が長時間にわたるd
sRNAの効果を示している。
これらの研究により、dsRNAは使用された細胞中で
IFNを誘導しないからcAMPレベルの上昇は直接d
sRNAに帰せられることがWi Jされる。dsRN
Aの抗増殖量が処理の開始後30秒以内にアデニレート
・サイクラーゼ活性を誘導する。同様に、細胎内cAM
Pレベルが抗増殖投与量に依存する態様で30秒以内に
増加した。百日咳毒素による細胞の前処理、さらに細胞
内cAMPの阻害物質及びこれに続(dsRNA処理が
、dsRNAにより誘導される増殖阻害物質を阻害する
。これに対して、天然ヒ) IFN−αの抗増殖量は2
4時間の処理期間を通して細胞内CへMPレベルを上昇
せしめなかった。さらに、いずれも既知の代謝阻害物質
であるH−7及びHAl、004はIFN−αで処理さ
れた細胞中で増殖阻害に対して最小の効果を有しミ他方
百日咳毒素は前記の様な二面的効果を有するよってある
IFHにより誘導される抗増殖におけるcAMP系の研
究(Panniers等、J、Ce1l Sci、、 
48 :259゜1981 ; Banerjee等、
Virology 129 :230. 1983Bb
sworth等、J、Ce1l Physiol、12
0 :146.1984)において、これらの著者はc
AMPが抗増殖状態の程度と関連しないことを見出した
。本発明者の知識(ごよれば、そこに報告されている研
究の前に同じ系におけるdsRNAについての研究は依
存しなかった。
これらの研究は、(a)  dsRNA及びリンホカイ
ン(その内IFNはプロトタイプである)は異る作用機
構を有すること、及び(b )  dsRNAにより誘
導される抗増殖がcAMP系と関連している(リンホカ
インはそうではないが)ことを支持している。
cAMPは本来普遍的であること、すなわち、すべてで
はないにしてもほとんどの細胞が適切な刺激のもとでc
AMPを合成するのに必要な遺伝情報を有する点にふい
て、これらの実験は常軌を逸したヒト細胞の増殖調節に
おけるミスマツチdsRNAの広範な基礎を示している
。これらの常軌を逸した細胞は単独で与えられたIFH
又は他のリンホカインに対して相対的に又は完全に耐性
である。これらの結果はさらに、ミスマツチclsRN
Aが2つの逐次的機構によって作用すること、すなわち
、まずcAMPキナーゼにより介在され、次にプロティ
ンキナーゼCの調節が起こることを示唆している。
B、蛋白質合成 dsRNA lこより処理された細胞中での細胞内蛋白
質変化は進行する分化及び悪性細胞表現型の喪失(非−
リンホカイン性)を反映する。dsRN八処理へ41) 後の細胞の正常化を5oslau等、Biochemi
cal andBiophysical Re5ear
ch Communications、  119 :
 941948、 1984の方法により研究した。こ
の方法にオイテ、抗増殖量ノミスマッチdsRNA (
200JIm/ ml)又は天然ヒト IFN−α(1
001rm/−’ )により処理されたヒト脳腫瘍細胞
(A1235)は72時間にわたって有意に異る蛋白質
合成パターンを示した。蛋白質合成は処理された異常細
胞が正常化しつつあることを示し、そして治療効果の長
さ又は持続時間を示すから、これは重要なパラメーター
である。
て放射性ラベルされたA1235細胞からのカウント7
分を測定することにより評価された。これらの細胞は、
未処理細胞(対照、中白棒)、100Jlrtl/−の
濃度でIFN−αのみで処理された細胞(右上から左下
への斜線)、200J−/−’にてdsRNAにより処
理された細胞(垂直線)、並びに前記の量で+PN−α
及び[]SRNへの両者により一緒に処理された細胞(
左上から右下への斜線)であった。測定は、24.48
及び72時間後に行った。各棒上の単一線は1標準偏差
単位を示す。
24時間目において、いずれの薬物も対照と比較して名
目的な変化を示したが、48時間目までにdsRNA及
びIFNの両者は蛋白質合成の有意な増加を示し、ds
RNAにより刺激される蛋白質合成はIFNにより処理
された細胞のそれよりも有意・に高かった。対照及びI
FNで処理された細胞(ここでは、蛋白質合成が対照レ
ベルにまで低下した)に比べてclsRN八で処理され
た細胞における蛋白質合成の3倍の増加は驚くべきこと
である。
dsRNAにより処理された細胞における蛋白質合成の
連続する増加は、−要分化した又は正常化した細胞表現
型へのdsRNAで誘導された細胞の変化の結果として
生産される特定の蛋白質のタイプの有意な変化を反映し
ているようである。
インターフェロン−βにより処理されたヒト膀胱癌細胞
中での蛋白質リン酸化の研究は、未処理の細胞に比較し
て多数の蛋白質のリン酸化の有意な変化を示した(So
slau等、Biochem、 Biophy。
八cta、  Voll19. 1984. 941頁
)。これに対して1.■。・、(C,、−14,U)。
を用いる本発明者の現在の研究(ポリアクリルアミドゲ
ル、示されていない)は、インターフェロンで処理され
た細胞と比較した場合、リン酸化パターンの完全に異る
変化を示す。これらのデーターは、腫瘍細胞変性の機構
、より正常な細胞表現型への転換、並びに免疫分化及び
免疫適格性の変化において用いられる経路の基本的相違
の観点から、dsRNAとリンホカインとの間の分子的
差異をさらに強調する。
癌及び免疫学分野の当業者は、この明細書中に種々の態
様で開示されるこの基本発明の実施において、所与の注
目の細胞の悪性化過程に特異的な、又は注目の悪性細胞
の回復に特異的な特定の蛋白質を選択し、そしてここに
開示されるこの発明に照らして、選択された蛋白質又は
蛋白質群中の変化をモニターするであろう。対表に応じ
て変る因子が、この発明の基本的な用途を傷つけること
なく、一定の時間にわたるミスマツチdsRNAの正味
必要量に影響を与えるであろう。なお、異状に高いレベ
ルのヌクレアーゼ又はホスホジェステラーゼの存在は、
ここに引用される例及び経験からのそれとは反対に、要
求されるdsRNA療法の濃度を変え、又は臨床医をし
て変えさせるであろう。患者に応じての変更は、臨床医
学の多くの観点から予想されるべきである。
蛋白質合成研究は注目の機構をより十分に追跡し、薬物
の作用の開始の動態、薬物の作用の強度を決定すること
を可能にし、そして正常化する細胞の数及び薬物の作用
の持続時間、従って療法効果の持続時間を評価すること
を可能にし、これはいずれもこの分野における本発明者
の広く報告された先行努力により予知されない態様によ
ってである。
本発明者は、腫瘍細胞中でのインターフェロン抗増殖活
性がまれにのみ、そして主としてIFN感受性腫瘍細胞
が十分な量のあらかじめ存在する内因性dsRNAを有
する場合に生ずることを決定しく45) た。
インターフェロンは二本63 RN A依存性酵素2′
  5′オリゴAシンセターゼ(細胞増殖阻害に関連し
ている)を誘導することが知られている。
本発明者の発見が示すところによれば、二重鎖RNAは
本質的に酵素の活性化のためにコーファクターとして機
能し、これはこの酵素のインターフェロン誘導とは異る
段階である。歴史的には、これら2つの作用は誤って一
つのグループにされ、いずれかの薬物の単独での又は組
合わせての療法的利点の可能性について劇的な縮小をも
らたした。
今や本発明者は、ある種の個体、すなわちハーリ−(h
airy)細胞白血病を有する個体の末梢血単核細胞(
PBMC)中に自然に存在し、但し正常個体のPBM中
には見出されないことを示す。確かに、ハーリー細胞白
血病患者におけるこれらの存在は、今や、インターフェ
ロン単独投与のこの様なケースにおける既知のインター
フェロンの有効性を初めて説明し、そして医療的に使用
され得るIFNとdsRNAとの間に臨界的な追加の二
分性を与える。
すなわち、インターフェロンの臨床的有効性はあらかじ
め存在する細胞内天然dsRNAの存在下での酵素の誘
導(2’、5’オリゴAシンセターゼ)に基き、他方外
来性dsRNAは増殖制御のこの特定の経路におけるあ
らかじめ存在する酵素の活性化によって主として機能す
る。
本発明の詳細な説を証明するため、本発明者は対照細胞
及び、IFN−αAで処理されたハーリー細胞白血病(
HeLa)細胞から核RNΔを単離し、シュークロース
勾配上で分画し、そして精製された高分子量2′,5′
Aシンセターゼを活性化するそれらの能力について試験
した。未処理HeLa細胞RNAの画分はいずれもシン
セターゼを活性化することができなかった。しかしなが
ら、IFNにより活性化された細胞の不拘−核酸RNへ
(HnRN八)画分は量依存的にシンセターゼを活性化
した。
HnRNAO熱変性としてはこの活性化を廃止した。
酵素生成物の高速液体クロマトグラフィー(HPI、C
)分析は、生物学的に活性な2′,5′A)IJママ−
びテトラマーが形成されたことを示した。本発明者はさ
らに、IFN療法に対して非常に感受性のハーリー細胞
白血病患者から単核細胞核RNAを分画し、そしてHn
RNA画分中に高レベルの2′5’Aシンセターゼ活性
化clsRNAを証明した。
HPLC分析は生物学的に活性な2’ 、5’ A M
Jマ、テトラマー、ペンタマー及びヘキサマー(相対比
的53:15:4:1)の形成を示した。正常単独細胞
核RNAは活性化をもたらさなかった。これらの結果は
、天然核RNAが存在し、これは腫瘍性の又は他の適切
な細胞中に存在する場合、IFNによる増殖制御に関与
することができることを示した。確かに、これは″イン
ターフェロン応答″のための従来知られなかった臨界的
必要性である。次に、これにより、これらのdsRNA
の不足がIFNの無効を導くこきができ、しかしながら
この無効は外来性dsRNAにより克服することができ
るという推定が可能となった。これは、この出願におい
て本発明者が記載するように本発明者が臨床的に試験し
そして確認した点である。
好結果であるために、IFN活性は、抗増殖活性がその
中で望まれる細胞中に存在するまれなdsRNAの存在
を必要とする。これは、腫瘍細胞がIFN療法に受容的
/感受性であるために必要なようである。これらの研究
及び関連する研究から、dsRNAは酵素2’、5’オ
リゴAシンセターゼを活性化するコファクターであるよ
うである。IFNに非感受性の腫瘍細胞は、外来性ds
RNAと共に適用される場合、clsRNAを用いる好
結果の療法に対して感受性となる。IFN治療に応答す
る細胞中では、細胞内dsRNA(1又は複数)は、そ
れらの生物学的性質、触媒的性質及び非毒性、増強され
た免疫機能に基いて、細胞毒性機能及び他のデーター、
例えばcAMP及び腫瘍細胞パラメーターと比較して、
この発明のミスマツチdsRNA 、特にrr、、−r
(Cx 11+ U)。に非常に類似した三次元構造を
有すると信じられる。
一般にリンホカインに、そして特にIFHに非応答性の
細胞は、まず有効量の外来性dsRNAを適用して、イ
ンターフェロンと関連する細胞増殖制御に関与する所望
の細胞内dsRNAのdsRN八合成へ誘導し、そして
次に必要であればclsRNAを供給することを最適に
続けながら療法的IFNを適用することにより、応答性
にされる。
D、ヒト腎腫瘍外植体応答 IFN及びdsRNAに対するヒト腎外植体の応答は、
次の研究において説明されるように、長時間の生存及び
効果の程度において根本的に異る。
本発明者は、インターフェロン及びdsRNAに対する
予想外のそして異る応答を示すために、無胸腺マウスに
おいてヒト腫瘍外植体を用いる多くの新しい動物系を用
いた。例えば、ヒト腎細胞癌はインターフェロン−α治
療中に進行する腫瘍増殖を示しそして生存の増加を示さ
なかったが、本発明者はdsRNA治療により腫瘍サイ
ズの有意な減少及び生存の劇的な増加を観察した。確か
に、2〜4年での自然死の後、dsRNAで治療された
マウスの95%が剖検において組織学的に存在する腫瘍
を有していなかった。これは全く予想外であった。
なぜなら、癌からのリンホカイン(例えばIFN)によ
り誘導される軽快は非常に生存期間が短かく、そして数
ケ月後に腫瘍を有しない対象は、存在するとしても極め
てまれだからである。従って、組織学的規準及び生存デ
ーターによる95%の治癒率の観察は最も驚くべきこと
である。さらに、牌ナチニラルキラー(NK)細胞活性
はdsRNAで処理された動物において増加し、他方イ
ンターフェロンで処理されたマウスにおいてはNK活性
の増加は見られなかった。
2つの異る外植体モデルにおいて、インターフェロン−
TとclsRNAとの間に増殖阻害の同様な相違が見ら
れ、そして本発明者はまた、上に述べたごとくヒト膀胱
癌RT4及びヒト脳腫瘍グリオーマAl235において
も顕著な相異を観察した。すべての場合において、ds
RNAにより処理された動物で腫瘍増殖の有意な阻害が
見られ、他方インターフェロン−r単独では最小の増殖
阻害が見られた。
有意な差異はまた、牌NK活性においても見られ、ds
RNAによりNK活性が増加したが、インターフェロン
−γによってNK活性は増加しなかった。
同様の効果が免疫増強において観察された。脳腫瘍を用
いた結果を第6表に示す。投与量は20.000IRU
のインターフェロン(1日当り)対週2〜3回の、 r
、−、(C,、−14,U)、 (投量当り200〜5
00■)であった。血液サンプル(足部静脈から逐次的
に得られたもの)の注意深い研究が示すところによれば
、dsRNA (この明細書において特にことわらなけ
れば化学クラスのもの)は、歴史的に毒性を示す器官で
あった腎、骨髄及び免疫機能に対する不都合な効果を伴
わないで無制限に投与することができた。
次の第6表に、IFN−r及び/又はdsRNAにより
処理されたマウスの肺細胞における免疫細胞活性を示す
。この研究においては、エフェクター細胞(ヒト腫瘍外
植体を担持する動物の肺臓から外科的に得られた免疫細
胞)を標的細胞(この場合、ヒト脳腫瘍又は細胞)を示
された比率で混合する。
エフェクター細胞は免疫系の免疫細胞であり、そして標
的細胞は注目の特定の癌の細胞である。結果を毒性(細
胞死)の%として示す。処置(IFNdsRN八、又は
両方)の結果としてより高い数値が達成される。対照に
比べて高い毒性%が改善された腫瘍細胞の根絶を示す。
第6表 奇妙なことに、この試験においてはIFN−rが対照(
非処理)の場合に比べて少ない細胞を殺し、他方dsR
NA単独が最良の結果を与え、組合せ処理がこれに近か
った。
無胸腺マウスに移植されたヒト脳腫瘍に対するclsR
NA 、特にjITl・、(C,、−,4,U)l、、
の効果をIPN−rと比べて第4図に示す。これは、長
さX幅をnun2で表わした腫瘍の二次元サイズを比較
するグラフである。中空丸を結ぶ線が対照群(治療せず
)であり、中空三角を結ぶ線がIPN−r単独(p>0
.5)であり、ぬりつぶした四角を結ぶがdsRNAす
なわち、 I、−r(C,=、、、 U)。(p>0.
5’0)である。実験の開始後、10〜30日目に腫瘍
を測定する。対照よりわずかに効果的なIFN−γと比
較して、dsRNAは腫瘍サイズを減少させるために効
果的であった。
E、  dsRNAに応答するリンホカイン耐性腫瘍の
臨床例 IFN療法に感受性又は耐性の腫瘍を評価するため、及
びIFN及びdsRN八組合へ療法が臨床的に相剰的で
あるらしい場合を特定するため、動物モデルとは異る他
の方法を開発した。1つのこの様な技法は、Hambu
rger及びSalmon(Primary Bi。
array of Human Tumor Stem
 Ce1ls、 5cience 197:461−4
63.1977)により開発されたヒト腫瘍コロニー形
成アッセイ法であり、この方法は活性薬物について90
〜95%の信頼度、活性薬物について75〜80%の信
頼度において細胞レベルで、高い正確さをもって個々の
患者において、抗腫瘍薬物に対する臨床的応答性又は耐
性を確実に予測することができる。
コロニー形成アッセイはHamburger及びSal
monの方法に従って次の様にして行われる。新鮮な腫
瘍細胞又は白血病細胞を患者から得、そして単細胞懸濁
液に調製する。文献及び他の投与ガイドラインから計算
された候補療法剤の所定の濃度を寒天もしくはメチルセ
ルロースプレートに、又はブレーティング後の細胞に適
用する。細胞を洗浄し、そして寒天又はメチルセルロー
ス上にプレートし、そしてペトリ皿中で37℃にてイン
キニベートし、細胞コロニーの増殖を許容する。所定の
期間の細胞増殖の後、コロニーを顕微鏡により視覚的に
検査し、そして各ぺ) IJ皿中のコロニー数を計数す
る。次に、コロニーの生物学的所見及び細胞組成、例え
ば細胞形態、細胞核、自己更新、免疫学的所見、無胸腺
(ヌード)マウスにおける細胞の効果、を非常に詳細に
検討する。モノクローナル抗体及び核酸プローブを用い
て細胞を分析する。コロニー形成アッセイはインビトロ
腫瘍細胞化学感受性試験への確実な接近を示す。
本発す者の研究者における幾つかの腫瘍検体についてコ
ロニー形成アッセイを行った。完全な又は部分的な応答
を伴わないでpoly I・poly Cを投与された
約100の個体を報告する種々の癌治療シンポジウム(
Compilation of Phase HRes
ultswith  Single  Antineo
plastic  Agents、  U、S、Dep
artment of Health and flu
man 5ervices  PublicHealt
h 5ervice  National In5ti
tutes of 1lealthVo14.1985
> において報告された抗腫瘍活性の予想される不存在
に反して、本発明者は、ポリヌクレオチド療法に対して
歴史的に非感受性の広範囲の種類のヒト固形腫瘍におい
てミスマツチclsRNへを使用して42%の予想応答
率を観察した。
予備臨床評価の目的で、感受性であるとみなされる腫瘍
は腫瘍細胞クローンの数において60%より大きな細胞
の減少を示した。
非常に多くの場合、実験室及び臨床の両者において同時
試験を個体に対して行い、種々の一般的クラスのIFN
及び/又は種々のタイプのインターロイキンに対するそ
れらの腫瘍の感受性を決定した。具体的には、clsR
NA研究に関与する個体が、公表された医学データーに
基いて効果的であると信じられる投与量でのインターフ
ェロン又はインターロイキンによる従来不成功であった
臨床治療を経験していた。すべての場合に、特定のリン
ホカインを用いる方法は、−層の腫瘍増殖の防止におい
て不成功であり、そしてほとんどの場合、免疫細胞のプ
ロフィールは変化せず、又は多くの場合において実際に
、特定のリンホカインのみを注入する前の値に対して減
少(悪化)した。
本発明の臨床実験室は少なくとも次の3つの予想外の結
果を確立した。
・選択されたミスマツチdsRNAはpoly I ・
polyCが働かない場合に働く。
・選択されたミスマツチdsRNAは、IFNのみでは
有効でない場合に有効である。
・選択されたミスマツチdsRNA及びリンホカインの
両者が使用される場合、相剰作用が生ずる。
種々の組織型のヒト腫瘍のミスマツチ(ISRNAに対
する相対的感受性を研究したく第7表を参照のこと)。
経験によれば、種々の腫瘍特に固形腫瘍の大類別の42
%より多くが、リンホカイン単独への暴露に対して耐性
であったが、dsRNAの特定の分子配置の抗増殖効果
に対して非常に感受性であった。
組織型 子宮内膜癌 神経膠腫 肺癌 腎細胞癌 カルシノイド 前立腺癌 卵巣癌 乳癌 黒色腫 直腸−結腸癌 肉腫 食道癌 中皮腫 肺臓癌 胃  癌 骨髄芽細胞腫 合 計(146) この観察は、 少なくとも2つの点で予想外であ る。すなわち、一般にdsRNAの歴史的生物安定性、
及びリンホカインの臨床的有用性の欠如である。
前記のコロニー形成アッセイにおけるIFN−α、IF
N−β及び任意のミスマツチdsRNAの効果を、黒色
腫細胞について第5図においてグラフで示す。
対照コロニーに対する%が−Io’ r(C1+ 14
+ u)。
の量(mg/’)及びインターフェロン(IRIJ/−
7)に対してプロットされており、100%コロニ一対
照がベースラインとして示されている。なお、両IFN
は、細胞毒性量における場合を除き、ベースライン(非
対照)の上方にある。
ヒト腎細胞癌におけるIFN−α及びrInr(CI2
.U)、、の相剰的抗増殖効果を、やはり対照コロニー
に対する%として第6図に示す。各組み合せにおいてm
l当り50遅及び100硝のrIn−(CI2’ U)
nの量を用いた。IFN−αの濃度は0〜30001R
II/d (I F N(DAAC3療法m度ヨリ十分
高い)の範囲とした。最初の読みの後練に切れ目があり
(IFNOについて対照コロニーに対して効果がなく、
50について約62%、そして100のrT、、・r(
C32,U)hについて約50%を示す)、次に100
1R[I/a/のIFN−αの読みが存在する。このデ
ーターが示すように、IFN−αのみは臨床的に許容さ
れる投与範囲において効果的でないが、これより高い投
与量においてIFN−αの効果が見られた。しかしそれ
は、臨床的使用には高過ぎる毒性レベルであった。この
アッセイの結果が示すところによれば、効果的な治療の
ためには、IFNの量は臨床的に許容されるレベルに低
下されなければならず、そして好ましくは他の抗増殖剤
が補充されるか又はそれにより代替されなければならな
い。
相剰効果の特定の例は、JPN−α+rL・、(C,2
U)、、組み合せ療法について、63%の黒色腫、50
%の乳癌、80%の卵巣癌及び65%の胃癌において見
られた。従って、これらの例示から次の事が決定される
。(a)IJンホヵイン耐性状態における特定のミスマ
ツチdsRNAの適用は臨床的に有用である。(b )
  dsRNA単独に対して耐性である場合、リンホカ
インとの賢明な組み合わせはく62) 多くのケースにおいて有意な治療利益をもたらすにちが
いない。
IFN及びIL−2に臨床的に応答しない悪性黒色腫を
有する中年の男性。dsRNA(300mg、週2回)
の投与が80日間の治療の終りにおいてすべての検出可
能な腫瘍の完全な除去(腫瘍塊の体積として計算)をも
たらしたく第7図を参照のこと)。
この好ましい応答は最初の治療から約2.5年間続く。
この維持投与量は週2回50mg及び100mgである
。投与量は、実験室パラメーターに照らしての臨床的応
答を考慮して決定され、例えば2′。
5’Aシンセターセ酵素の相体レベル及びdsRNAに
より誘導される効果における活性生物学的中間体を検出
する能力、例えば前記のcAMPレベル又は腫瘍に捕捉
された状態を示す特定のクラスの2′5’A分子の存在
、及び増強された免疫細胞プロフィールを考慮して決定
される。これはまた第7図に示され、本発明者は2.5
’ −Aシンセターゼ、cAMP 、及び生物活性2’
、5’−へオリゴマーのほとんど同時的な増加を決定し
た。このいずれもこの患者がリンパ球療を受けた場合、
又は患者の治療されない゛ワラシュ・アラ) (was
h−out) ”期間中には存在しない。2’、5’−
アデニレート・シンセターゼ活性(pmoβATP/J
Ig蛋白質)が、治療開始の数日前、ミスマツチdsR
NA治療の開始の後、及び完全な応答(腫瘍体積が実質
的にO)が観察される場合には治療の終止において、腫
瘍塊の体積(黒い三角のデーター点で示される)に対し
てプロットされた黒丸データー点により示される。
さらに、P3A、と称するオリゴマーを報告する同一患
者についての第8図及び上記(高速液体クロマトグラフ
ィーにより決定)並びにこれらのオリゴマーがミスマツ
チdsRNAの投与の後まで現われないことに注目され
たい。なお、これらのオリゴ′マーの存在と臨床応答と
の関係に注目のこと。種々のオリゴマーが、ミスマツチ
dsRNAにより治療の前25日並びに治療の開始後1
.23及び55日日に測定された。2’、5’ −Aの
低分子量オリゴマー(ダイマー)は抗増殖性、抗ウイル
ス性及び免疫増強性について特に生物安定(bioin
ert)であることが本発明者の研究室及び他の研究室
において確立される。
第9図に示すように、類似の生化学的現象がリンホカイ
ンで活性化されたキラー(LAK)細胞活性の長期間の
上昇、及びその結果としての安定な疾患の及び/又は劇
的な腫瘍の退化を示す。第9図においては、clsRN
A(左カラム)による治療の30ケ月以上後の安定化さ
れた疾患状態(カルシノイド癌)を有する患者での上昇
したLAK活性(非S I Cr放出%として)が、d
sRNA治療を受けなかった固形癌患者(中央カラム)
及び正常者又は対照(右カラム)と比較して示される。
このデーターは、例えば最初の腫瘍抑制の後の維持療法
において、リンホカイン耐性に直面した場合にさえ、長
期間にわたって良好な臨床効果を維持するために必要と
される療法剤の相対量をモニターするために使用される
患者2 骨に拡散した癌がdsRNAとIFNとの組み合わせに
よって劇的に縮少するという本発明者の認識は特に有意
義である。例えば、腎細胞癌及び広範な骨転移癌を有す
る患者2はわずか1.5mユニットの日用量のJPN−
α及び週2回投与される300mgのdsRNAを受け
た後、迅速且つ長期間の応答を得た。慢性白血病の場合
、同様の治療方法が高い%の個体において長期間の軽快
を誘導し、他方IFN−αのみを受けた患者は有意な臨
床的応答を示さなかった。
患者3 IFN耐性腎腫瘍を有する中年男性の患者3は、2’、
5’−Aオリゴマーのプロフィールの変化と同時的な腫
瘍の縮小の開始、cへMP経路混乱の迅速な開始、及び
免疫開始活性の劇的な増加を経験した。これらの有意な
臨床的及び実験室的知見は継続する約36ケ月の間続き
、そして薬物関連副作用はなかった。
はとんど致命的なそして無活動のタイプの肺癌を含む多
くのリンホカイン耐性腫瘍において同様の観察及び臨床
的成功が得られた。そのデークーを第10図に要約する
。細胞溶解ユニットとして測定されたNK細胞活性及び
CTスキャンにより測定された縦隔側の腫瘍サイズ(m
m2)の比較。結果は、400日近いミスマツチdsR
NA療法の前、開始及び終了時点で報告される。患者は
腫瘍サイズの測定に基いて、治療に対する完全な臨床応
答を示した。
【図面の簡単な説明】
第1Δ図は、30分間にわたりミスマツチdsRNA(
3種類の濃度)により処理されたヒトグリオーマ細胞に
おけるアデニレート触媒活性を測定することによる、c
AMPレベルの誘導の間接的測定を報告するグラフであ
る。 第1B図は、24時間にわたる類似の結果を報告する第
1A図と類似するグラフである。 第2A図は、30分間にわたってミスマツチdsRNA
(2種類の濃度)により処理されたヒトグリオーマ細胞
におけるRIA測定による、cAMPレベルの誘導の直
接測定を報告するグラフである。 第2B図は、24時間にわたる類似の結果を報告する第
2A図に類似するグラフである。 第3図は、dsRNAで処理された細胞について、進行
する脱分化、悪性細胞表現型の喪失、及び非−リンホカ
イン性について、24 、48及び72時間にわたるヒ
トグリオーマ細胞(未処理、dsRNA処理、及びIF
NとdsRNAの両方による処理)中の蛋白質合成を報
告する棒グラフである。 第4図は、未処理(対照)、IF、N処理及びdsRN
A処理間の、無胸腺マウスに移植された腫瘍の腫瘍サイ
ズ(長さx幅)を測定する31日間の実験の結果のグラ
フである。 第5図は、IFN−a、IFN−β及びdsRNAの増
加する量についての、黒色腫細胞のコロニー形成アッセ
イ(colonogenic assay)の結果のグ
ラフである。 第6図は、IFN−α単独、並びに0.100.30(
1及び1000ユニツトのJPN−4と50及び]Ok
/−のdsRNAとの2つの組み合わせについての、組
み合せの相剰的抗増殖効果を示す、ヒト腎細胞癌におけ
るコロニー形成アッセイの結果のグラフである。 第7図は、75日間のdsRNA療法の前及び後におけ
る腫瘍体積及び2’、5’−アデニレート・シンセター
ゼ活性についての、悪性黒色腫患者の応答を報告する。 第8図は、第7図の患者におけるdsRNA療法の開始
の前及び後における種々のオリゴマー、特にP3A3の
存在を測定する4つの一連のHPLCグラフである。 第9図は、dsRNA療法の30ケ月以上後の安定化さ
れた癌様腫(carcinoid cancer)にお
ける上昇したLAK活性を、対照としての正常者及びd
sRNA療法を受けていない固形癌患者のLAK活性と
比較して示しており、そして長期にわたり好ましい臨床
効果を維持するために必要とされるdsRNA維持療法
の量をモニターするために使用される。 第10図は、ミスマツチdsRNA療法のほとんど40
0日の前と後におけるNK細胞活性及び縦隔側腫瘍サイ
ズとして、腺癌肺腫瘍患者の応答を特徴する

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、腫瘍細胞増殖を悪性細胞表現型の正常化及び喪失に
    向けて変性するための、ミスマッチdsRNAを含んで
    成る医薬。 2、前記dsRNAが、抗腫瘍増殖活性により証明され
    るリンホカイン変性に対して非応答性であるか又は応答
    性に至らないdsRNA欠損細胞をリンホカイン変性に
    対して応答性にするものである、請求項1に記載の医薬
    。 3、前記dsRNAが、腫瘍細胞に欠けているdsRN
    Aと同一の三次元構造を有する、請求項1又は2に記載
    の医薬。 4、インターフェロンと関連して腫瘍細胞増殖制御に関
    与するdsRNAの腫瘍細胞塊中での合成を誘導するこ
    とができる、非応答性の又は応答性に至らない腫瘍細胞
    におけるインターフェロンの抗増殖活性を改善するため
    の、2′,5′Aシンセターゼを活性化するミスマッチ
    dsRNAを含んで成る医薬。 5、前記dsRNAが、オリゴマー複合体、ポリマー複
    合体又は両者から構成され、そして好ましくは相補的単
    鎖ポリマーRNAとハイブリダイズしてcdRNAデュ
    プレックスを構成するオリゴヌクレオチドを含んで成る
    、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬。 6、前記dsRNAが結合開裂の領域を含有し、そして
    rIn・r(C_1_1_−_1_4,U)_nの療法
    的比率の性質を示す、請求項1〜5のいずれか1項に記
    載の医薬。7、前記リンホカインがインターロイキン又
    はインターフェロンである、請求項2〜6のいずれか1
    項に記載の医薬。 8、前記腫瘍細胞が腎腫瘍細胞、悪性黒色腫細胞、慢性
    リンパ球性白血病細胞又は肺腫瘍細胞である、請求項1
    〜7のいずれか1項に記載の医薬。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59134735A (ja) * 1982-09-16 1984-08-02 ウイリアム・アルビン・カ−タ− 抗腫瘍組成物

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59134735A (ja) * 1982-09-16 1984-08-02 ウイリアム・アルビン・カ−タ− 抗腫瘍組成物

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