JPH02245176A - 酸素供給型バイオリアクター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、培養液に空気や酸素などのガスを充分かつ均
一に供給するバイオリアクターに関する。

〔従来の技術〕

従来、バイオリアクターの１種として中空糸モジュール
型バイオリアクターがある。これは外筒内に多数の中空
糸を独立して収納し、外筒内に細胞を含む培養液を流通
させて培養し、中空糸内容液との間で物質交換を行わせ
るものであり、培養産生物質を細胞と分離、回収しなが
ら効率的に培養できる長所を有する。すなわち、培養に
よる生成物を口過しながら培養できる長所を有する。

一方、好気性微生物や、植物、動物細胞のように、その
増殖過程において酸素を不可欠とするものが多く、これ
らを液体培養するときには酸素の供給に種々の提案がな
されていた。例えば、外筒内に供給する培養液を外部で
充分にエアレーションし、溶存酸素量を高めた状態で供
給する方法もあるが、溶存酸素量には限界があり、外筒
内に酸素が供給されないため酸素が不足しがちであった
。

バイオリアクター中に直接酸素を供給する方法として、
外筒内にエアレーションする方法も採用されている。こ
の方法は撹拌効果も期待できて好ましい。例えば、第２
図に示すように外筒１内に多数の中空糸３を平行に配列
し、外筒１の下部に培＃液供給管１０とガス供給管９を
、外筒１の上部にガス及び培養液の排出口１１を設け、
第２ヘッダー６から回収液を供給し、第１ヘッダーから
回収液を排出するものである。中空糸中の回収液はパイ
オリアククー中で多孔質素材の細孔を介して培養液中の
成分を吸収して第１ヘッダー４を介して排出口５から微
生物による産生物質を回収することができる。

しかしながら、この方法によれば、酸素が外筒１の側面
から供給されるため、パイオリアククー全体に拡散しが
たく、培地の一部（第２図において番よ右側）にしか酸
素供給効果が発現せず、気泡も充分に分散せずバイオリ
アクターの実質容量が減少することになる。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は効率よく中空糸モジュール内に酸素を供給し得
るバイオリアクターを提供することを目的とする。

〔課題解決の手段〕 本発明の構成は、内部に多数の中空糸を配列した外筒の
一端に第１ヘッダーを、他端に第２へラダーを設け、第
２ヘッダーの外側に第３ヘッダーを設けたバイオリアク
ターであって、中空糸の一部をガス用中空糸とし、残部
を回収用中空糸とし、回収用中空糸の両端が第１へラダ
ー及び第２ヘッダーにそれぞれ開口していると共に、ガ
ス用中空糸の一端が第２ヘッダーを貫通して第３へラグ
−に開口し、他端が閉塞して第１ヘッダー内に開１」し
ていないことを特徴とする。

本発明のバイオリアクターは、外筒内に中空糸を並列に
配列した形式のバイオリアクターである。

両端に第１ヘッダー及び第２ヘッダーを設け、中空糸の
両端をこのヘッダー内に開口せしめる。第１ヘッダー（
または第２ヘッダー）から回収液を供給し、第２ヘッダ
ー（または第１ヘッダー）から回収液を回収する。外筒
内には別に培養液を供給する。しかも、中空糸は回収用
中空糸とガス用中空糸の２種類に分類される。

本発明は中空糸の一部をガス用中空糸として使用するも
のである。したがって、ガス用中空糸はその内圧に耐え
ることができる素材であれば特に限定はなく、エアレー
ション機能を発現するためには孔径０．１〜５μｍ、好
ましくは１〜５μｍである。このような孔径の中空糸を
得るためには、例えばアルミナのようなセラミックスが
好ましい。

孔径１〜５μｍのセラミックス製中空糸を使用すれば、
内圧を０．１〜０．２　Ｋｇｆ／ｃａとすれば充分な空
気を供給することができる。

中空糸の一部をこのようなガス用中空糸として使用する
と必然的に本来の機能を有する回収用中空糸が減少し、
実質膜面積が低下することになるため、ガス用中空糸は
全体の中空糸の１０〜２５％が好ましい。また、ガス用
中空糸は回収用中空糸と異なる素材、太さであっても差
支えない。

ガス用中空糸の一端は回収用中空系とは独立したヘッダ
ーに開口し、この開口部から酸素や空気のようなガスを
供給する。現実には、回収用中空糸の第２ヘッダーの外
側にもう１個の第３ヘッダーを設け、ガス用中空糸は回
収用の第２ヘッダーを通過し、第３ヘッダーに開口し、
このヘッダーからガスの供給を受ける。他端の第１ヘッ
ダーではガス用中空糸は接着剤などで閉塞されているた
め、内圧が高まり、ガス用中空糸全面の細孔から微細な
気泡となって噴出する。したがって、ガス用中空糸は中
空糸モジュールの全体にわたって均等に散在しているこ
とが好ましい。

中空糸をヘッダーに装着するための接着剤としてはポツ
ティングと同じウレタン系接着剤が好ましい。また、ガ
ス用中空糸先端を、第２ヘッダーに開口することなく第
３ヘッダーに導（ガス供給管は接着性、柔軟性を考慮す
るとシリコンチューブが好ましい。

〔作用〕 本発明は中空糸の一部をガス用中空糸に代え、ガス用中
空糸は通常の中空糸用の第２ヘッダーを通過して、その
外側に設けた第３ヘッダーに開口し、この第３ヘッダー
からガスを供給するものである。また、回収用中空糸の
回収部である第１ヘッダーにおいてはガス用中空糸の先
端を接着剤で閉塞し、内圧を高めてガス用中空糸内のガ
スが周囲から微細な気泡となって外筒内部全体に均一に
排出するものである。したがって、外筒全体にわたって
可及的に均一にガス用中空糸を配設すればバイオリアク
ター全体に微細な気泡が供給され、培地中の微生物に充
分な酸素を供給することができ、ハイオリアク・ターの
効率を向上させることができる。

〔実施例〕

第１図は本発明バイオリアクターの断面図である。１は
内径４０ｍｍ、有効長さ２５０ｍｍのポリカーボネート
製の外筒であり、内部に外径１．５μｍ、内径１１で素
）４の孔径が４μｍの多孔性のアルミナ中空糸４０本を
配列し、本発明のパイオリアククーとした。（容量約３
００ｍＡ） この中８本をガス用中空糸２として選び、可及的に均一
になるように配置した。他は回収用中空糸３である。外
筒１の一端に第１ヘッダー４を設け、第１ヘッダー４内
に回収用中空糸３を開口させた。５は第１ヘッダーから
の排出口である。ガス用中空糸２は第１ヘッダー側の端
部を接着剤で閉塞し、ガスが第１ヘッダー４に流入する
ことを防止した。

外筒１の他端には第２ヘッダー６を設けた。回収用中空
糸３は第２ヘッダー６に開口する。７は第２へソダーへ
の供給口である。ガス用中空糸２の先端には外径８ｍｍ
のシリコンチューブを供給管１２として取付け、第２ヘ
ッダー６を通過して第２ヘッダー６の外側に設けた第３
ヘッダー８に開口させた。９は第３ヘッダー８にガスを
供給するためのガス供給口である。１０は培養液供給口
、１１は培養液排出口である。

ムラシゲ・スクーグ培地（ＭＳ培地）に３０ｇ／ｌの蔗
糖を加えた液体培地に、予めタバコ細胞を増殖させた。

このタバコ細胞液５０ｍ１を培養液供給口１０から外筒
１内に供給した。更に培地溶液のみを２３０ｍβ追加供
給し、中空糸にＭＳ培地を供給しながら２８℃で運転し
た。ガス供給口９から空気を０　、１　Ｋｇｆ　／　ｃ
Ｊの内圧（空気供給量は約５０　ｍ　ｌ　／ｍｉｎ　）
で供給した。培地中の蔗糖の減少をエアレーションの効
果の指標とした。１２０時間運転後に培地中の蔗糖濃度
を測定したところ２３．２ｇ／ｆ！であった。

別に、比較のためガス用中空糸を設けず、第２図の形式
の装置を用いた以外は実施例と同様の装置を用いて実施
例と同様にして運転したところ、（空気供給量は約５０
ｍＡ／ｍｉｎ　）　１２０時間後の蔗ＩＩ！’Ｉｓ度は
２５．８ｇ／βであった。

〔効果〕 本発明により、中空糸モジュールを用いたバイオリアク
ターにおいてエアレーションの効率が向上し、細胞の増
殖が活発になり多くの産生物質を得ることができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明バイオリアクターの断面図、第２図は従
来技術のパイオリアククーの断面図である。 図面中、符号 １は外筒、２はガス用中空糸、３は回収用中空糸、４は
第１ヘッダー、５は排出口、 ６は第２ヘッダー、７ば供給口、 ８は第３ヘッダー、９はガス供給口、 １０は培養液供給口、１１は排出口、１２はガス供給口
である。 特許出願人　エヌオーケー株式会社 代理人　弁理士　　吉　１）俊　夫 （外１名） 第 図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 内部に多数の中空糸を配列した外筒の一端に第１ヘッダ
   ーを、他端に第２ヘッダーを設け、第２ヘッダーの外側
   に第３ヘッダーを設けたバイオリアクターであって、中
   空糸の一部をガス用中空糸とし、残部を回収用中空糸と
   し、回収用中空糸の両端が第１ヘッダー及び第２ヘッダ
   ーにそれぞれ開口していると共に、ガス用中空糸の一端
   が第２ヘッダーを貫通して第３ヘッダーに開口し、他端
   が閉塞して第１ヘッダー内に開口していないことを特徴
   とする酸素供給型バイオリアクター。