JPH02241344A

JPH02241344A - 絶縁コイルの製造方法

Info

Publication number: JPH02241344A
Application number: JP6074789A
Authority: JP
Inventors: Eiji Tsunashima; 綱島　栄司
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1989-03-15
Filing date: 1989-03-15
Publication date: 1990-09-26

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［発明の目的］（産業上の利用分野）本発明は、回転電機用の電機子コイルや界磁コイルのよ
うに予め成形された導体に絶縁を施して後、加圧成形に
よって得られる絶縁コイルの製造方法に関するものであ
る。

（従来の技術）回転電機の絶縁コイル、例えば直流電動機の界磁コイル
は、鉄心が装着できるように−様な寸法が要求されると
共に、性能的には、−様な絶縁特性を得るため、ボイド
のない絶縁被覆が要求される。ボイドは、導体や絶縁層
間で接着力の低下、放電による絶縁劣化等電気的１機械
的性能の低下となる。

ところで、これら−様な寸法と緊密な絶縁被覆を得るた
めに、従来から種々な成形方法が行われている。一般に
、絶縁コイルの成形に関する製造方法には、大別すると
次のようなものがある。

すなわち、その第１は、油圧または水圧によるプレスを
用い、蒸気または電熱を利用して加熱すると共に加圧す
る専用機にて製造するマシンモールド法である。第２は
、真空加圧タンクに成形されたコイルを入れ、真空・脱
気後、熱溶融させたコンパウンド等の加熱された絶縁物
を付着させ硬化させて製造するコンパウンドモールド法
である。

第３は、絶縁コイルに成形板を当て、熱収縮テープを巻
回して締め付け、加熱して製造する熱収縮テープモール
ド法である。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら、上記した第１の方法は、精度よく製造で
きるが、設備が高価となり、多数の絶縁コイルを処理す
るには大きな設備費を要する。また、上記した第２の方
法は、第１の方法に比べて寸法精度は劣るが、−度に比
較的多数の絶縁コイルを処理することができる点で優れ
ている。しかし、処理に時間がかかり、かつ、設備費も
高価となる欠点を有している。ざらに、上記した第３の
方法は、成形板を熱収縮テープの収縮力を利用して加圧
するが熱収縮テープの圧力が角部に集中し、圧力分布の
不具合で寸法および特性の満足なものが得られなかった
。

そこで、本発明の目的は、寸法精度が確保でき、緊密で
ボイドのない絶縁被覆が容易かつ安価に得られる絶縁コ
イルの製造方法を提供することにおる。

［発明の構成］（課題を解決するための手段）本発明は、導体が絶縁層で被覆され、液状の熱硬化性樹
脂が含浸されて未硬化状態の絶縁コイル、また導体に熱
硬化性樹脂が半硬化で含浸されている絶縁層で被覆され
ている絶縁コイルに、側面から加熱したとき弧状に復元
するように形状記憶素材で製作された成形板を対向して
付設し、この成形板および絶縁層の外側面を熱収縮テー
プを巻装して締付け、加熱して絶縁層を硬化成形した後
成形板および熱収縮テープを除去するようにしたもので
ある。

（作　用）成形板は、半硬化状態の樹脂が軟化して流動性を帯びる
温度、または含浸されている未硬化の液状樹脂が加熱硬
化に必要な温度近辺で、形状が絶縁層側へ凸状に湾曲す
る。したがって、絶縁層は、加熱時に熱収縮テープに発
生する収縮力と形成板の湾曲に復元しようとする力を付
加され、所望の形状に成形される。

（実施例）以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。な
お、この実施例は、本発明により処理し得る代表例とし
て界磁コイルの製造方法を対象としたもので、第１図は
加熱硬化前の状態を示す斜視図、第２図は第１図のＡ−
Ａ線に沿って切断して示す断面図である。

第１図および第２図に示すように、界磁コイル１の導体
２に熱硬化性樹脂を含浸および塗布したＢステージの絶
縁テープを巻装し、加熱硬化前の絶縁層３を形成する。

ここで、熱硬化性樹脂は、エポキシ、ポリエステルもし
くはポリイミド等の樹脂またはこれらの混合物のような
周知の樹脂でよい。また、絶縁層３の素材は、厚さ０．
１８ｍのガラステープに上記処理をしたものを用い、１
／２重ね巻きを４回行ったが、この他にフィルムでもよ
く、またはこれらを裏打材とした集成マイカ紙との複合
材料でもよい。

次に、この絶縁層３の表面に、後工程で付設する成形板
４および熱収縮テープ５を取り除き易くするために厚さ
０．０２５Ｉｎｍのテフロンテープを巻装して雛形層６
を設ける。この後、絶縁層３の両側に、８０〜９０°Ｃ
に加熱した時に絶縁層３側へ凸状に湾曲（形状復元）す
る形状記憶合金からなる成形板４を対向して付設する。

この付設後、最外側面に熱収縮テープ５を巻装して締付
ける。

次に、以上のように成形板４を付設し熱収縮テープ５を
巻装した界磁コイル１を、乾燥機（図示しない〉中で加
熱する。この加熱により、熱収縮テープ５は収縮するが
、この収縮力により絶縁層３は徐々に締付けられ所定寸
法まで圧縮される。

また、この加熱により、成形板４も絶縁層３を締付ける
。すなわち、最外側面に熱収縮テープ３を巻装しないと
、成形板４は第３図に示すように絶縁層３側へ凸状に湾
曲く形状復元）しようとする。

しかしながら、実際には上記したように成形板４の上・
下・縁部に熱収縮テープの収縮力が集中して湾曲の形状
復元量が拘束され、形状回復力に変換される。そこで、
界磁コイル１は、このように熱収縮テープ５の収縮力と
、成形板４の形状回復力によって成形される。この成形
と加熱硬化した後は、常温に徐冷し、熱収縮テープ５．
成形板４および離形層６を解体して完了する。

このように形状記憶素材と熱収縮テープの収縮力を併用
したことにより、従来の側板を当てるだけの製造方法と
比べて、絶縁層が膨らんで寸法が最も大きくなるコイル
中央部がしつかり成形されるので、寸法精度の高い所望
の仕上り寸法を得ることができる。さらに、熱収縮テー
プを用いたことにより、加熱温度を変えることで絶縁層
内の樹脂の硬化段階に応じた収縮力が得られるので、−
度に過大な力が加わることもなく徐々に絶縁層を締め付
けることができる。

なお、上記方法に用いた成形板４は、界磁コイル１の両
側の２面に配置したが、上・下面の４面にそれぞれ配置
してもよく、また、加圧力の調整は、形状記憶素材の形
状復元力、熱収縮テープの巻装回数および熱収縮力の強
い熱収縮テープを適宜選択して用いるなど、その他要旨
を変更しない範囲で用いることができる。

［発明の効果］以上説明したように本発明によれば、成形板に形状記憶
素材を用いたので、この素材の形状回復力と熱収縮テー
プの収縮力が加圧力となって成形された絶縁コイルが得
られる。また、加圧力は、絶縁層に含浸されている未硬
化状態の樹脂を加熱硬化する工程と同時に行なえるので
、特別な設備や技術を必要とせず、絶縁コイルの多量生
産を容易に実施できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の加熱硬化前の状態を示す斜
視図、第２図は第１図のＡ−Ａ線に沿って切断して示す
断面図、第３図は本発明の一実施例における成形板が形
状復元温度に達したとき熱収縮テープの収縮力を解除さ
れていると湾曲状態に復元することを示す説明図である
。１・・・界磁コイル２・・・導体３・・・絶縁層４・・・成形板５・・・熱収縮テープ６・・・離形層代理人　弁理士　則　近　憲　佑同　　第子丸　健第３図

Claims

【特許請求の範囲】

導体が絶縁層で被覆され、液状の熱硬化性樹脂が含浸さ
れて未硬化状態の絶縁コイルまたは導体に熱硬化性樹脂
が半硬化で含浸されている絶縁層で被覆されている絶縁
コイルに、側面から加熱したときに弧状に復元するよう
に形状記憶素材で製作した成形板を対向させて付設し、
この成形板および前記絶縁層の外側面熱収縮テープを巻
装して締付け、加熱して前記絶縁層を硬化させた後に前
記熱収縮テープおよび前記成形板を除去することを特徴
とする絶縁コイルの製造方法。