JPH02208330A - 糸状またはフィルム状セルロース多孔体及びその製造方法 - Google Patents

糸状またはフィルム状セルロース多孔体及びその製造方法

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JPH02208330A
JPH02208330A JP2759189A JP2759189A JPH02208330A JP H02208330 A JPH02208330 A JP H02208330A JP 2759189 A JP2759189 A JP 2759189A JP 2759189 A JP2759189 A JP 2759189A JP H02208330 A JPH02208330 A JP H02208330A
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cellulose
film
solution
porous
solvent
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Jiyunichi Shirokaze
淳一 城風
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な構造を有する糸状またはフィルム状セ
ルロース多孔体及びその製造方法に関する。より詳細に
は、触媒、酵素、医薬品の担体やイオン交換体、吸着体
の原料及び細胞培養用等として好適な構造を持つ糸状ま
たはフィルム状セルロース多孔体及びその製造方法に関
する。
〔従来の技術〕
セルロースの微小粒子は、ゲル濾過クロマトグラフィー
(GPC)用の充填材等として広く利用されている。加
えて、各種官能基を容易に導入できるため多種多様なイ
オン交換体やアフィニティークロマトグラフィーの基材
として広い応用範囲を持っている。特に近年、生化学や
遺伝子工学の発展に伴い生体内微量蛋白質の分離精製分
野における需要が大幅に拡大しつつある。
また、最近になって、インターフェロン或はウロキナー
ゼ等の付加価値の高い蛋白質等を大量に培養する技術が
発展し、それらの培養に用いるマイクロキャリアが開発
されている。
例えば、ファインケミカル1985.12.15.  
P、5〜P、13には、キトサン多孔性ビーズ(粒径0
.1〜3mm、細孔径0.1〜3JM)が開示されてい
る。このマイクロキャリアを用いて細胞培養が試みられ
ているが、細胞は比較的に大径(例えば、10//m)
を有しているために、マイクロキャリアの表面に付着す
るのみで、細孔の中には入れない。その場合、培地の循
環系においてマイクロキャリア同志の衝突により細胞が
表面から脱落して培養効率が低下するという懸念がある
。また、マイクロキャリアは培養槽内で循環する培地に
より浮遊する現象を示し、培地の流速を上げるには特別
な工夫を要するという問題がある。
培養担体を固定化する方法として、特開昭626568
1号公報には繊維状担体を用いることが開示されている
。そして繊維状担体としてガラス繊維、ダクロン、テフ
ロン、ナイロン、オーロン等が挙げられている。しかし
ながら、これらの繊維は衣料用・産業資材用の繊維内部
構造の緻密なプラスチック繊維等であり、本発明の繊維
の化学組成・構造とは異なるものであり、しかも細胞の
付着や他の吸着物の付着は表面にしか期待しえない。
また、良く知られている中空状繊維もその内部構造は一
般的には0.1−=以下の微孔体であり、本発明の繊維
とは異なるものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
セルロース多孔体の用途の1つとして各種担体がある。
たとえば、付着性細胞の大量培養に用いられるマイクロ
キャリアや繊維状担体は、従来、粒子の表面に細胞を付
着させることにより培養濃度を106セル/mfにまで
向上させてきたが、マイクロキャリアを用いる場合は、
マイクロキャリアが培地中に浮遊するために、マイクロ
キャリアと培地上澄を分離するためにフィルターまたは
沈澱管を用いる必要があり、フィルターの目詰りの問題
や、沈澱管の場合は流速を一定以上あげることができな
い等の問題がある。また、繊維状担体も大きい付着面積
が得られないという問題がある。
これらの問題点を解決するために、大きい付着面積を有
する大量培養可能な固定化担体が望まれている。
従って、本発明の目的は、従来の問題点を解決し、約2
声より大きい孔が比較的均一に分布した糸状またはフィ
ルム状セルロース多孔体及びその製造方法を提供するに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、膜で隔てられた径が約2I1mより大きい
多数の空胞を有し、該空胞は隣接した空胞間を隔てる膜
の開口部によりたがいに連通した連続孔構造を形成して
いることを特徴とする糸状またはフィルム状セルロース
多孔体によって達成される。
上記の糸状またはフィルム状セルロース多孔体は、セル
ロース溶液またはセルロース誘導体溶液を糸状またはフ
ィルム状に形成し、その溶液の固化温度以下に冷却して
凍結させ、次いで溶媒を抽出除去するかまたは溶解能力
を失なわせ、さらに、セルロース誘導体の場合は再生す
ることを特徴とする方法によって製造される。
本発明の要点は、セルロース溶液あるいはセルロース誘
導体溶液が凍結固化する際、溶媒またはその構成成分(
以下、「溶媒等」と記す)の微結晶が多数形成され、溶
解していたセルロースあるいはセルロース誘導体が溶媒
微結晶間隙に濃縮分離する一種の相分離現象を多孔化手
段として応用した、まった(新規な方法で、従来得られ
なかった孔径が約2JJmより大きい糸状またはフィル
ム状セルロース多孔体(以下、単に「セルロース多孔体
」という。)を提供することにある。
本発明のセルロース多孔体の空胞の大きさは、径が約2
pより大きく、好ましくはその大部分が5−以上、更に
好ましくは10−=以上である。これより小さいときは
、セルロース多孔体中での流体や物質の自由な移動が実
現されず、その用途は制約される。空胞の大きさの上限
は、特に制限されるものではなく、使用目的やセルロー
ス多孔体の強度等から選ばれて良いが、通常500IA
n以下、好ましくは200J−以下に選ばれることが多
い。
空胞隔膜の厚みや構造に関しては、各空胞を互いに連結
するだめの連結口が開口されているべきこと以外は特に
制限されるものではないが、該開口の大きさは、空胞の
径に比べ余り小さすぎないことが好ましく、およそ空胞
径の1/30程度以上が望ましい。開口があまりに大き
すぎるとセルロース多孔体の強度が不足して使用時の破
壊につながり好ましくないため、空胞径の約3/4程度
以下、特に約2/3程度以下であることが望ましい。
また、空胞隔膜の厚さは、セルロースまたはその誘導体
の溶液の濃度、空胞径等によって異なるが、空胞径の1
/4以下、好ましくは1/10以下であり、場合によっ
ては1/30以下のものさえ可能である。
隔膜には上記の大口径の開口部の他に、更に微細な孔構
造がみられることもあるが、特に発明の目的を害さぬか
ぎり、むしろ望ましい実施態様である。
本発明のセルロース多孔体、即ちそれを構成する膜は、
実質的にセルロースより形成されている。
ここでセルロースとしては、パルプ、リンク−故紙、細
菌産生セルロース、再生セルロースナトのいずれかを原
料とするものであり、特に制限されるものではない。
セルロース多孔体ヲ形成するセルロース多孔体ら原料を
後述の方法で溶解し、再析出または再生させたものであ
って、平均重合度は特に制限されるものではない。平均
重合度は通常100〜1000程度のものが好ましいが
、細菌産生セルロースのように更に高重合度のものでも
、特に発明の目的を害さぬかぎり、むしろ望ましい実施
態様である。
セルロース多孔体を形成するセルロース中にヘミセルロ
ースまたはセルロース加水分解物及び酸化分解物の少量
が混在していても、または他の重合体の少量が混在して
いても、それが本発明の目的を損なわないかぎり許され
る。
本発明のセルロース多孔体において糸状のものは、通常
の紡糸方法、即ち、ノズルに設けた吐出孔からポリマー
溶液を凍結媒体中に押し出して形成される糸である。ま
た、ポリマー溶液を環状ノズルから押し出して形成され
る中空糸であってもよい。さらに、フィルム状物は、通
常のフィルム形成方法、即ち、ポリマー溶液をグイから
押し出す、或いはキャスチング法で形成されるフィルム
状物であり、またポリマー溶液を型枠に流し込んで形成
されるフィルム状物である。
セルロース多孔体が糸の場合、断面形状は通常、円形、
三角形、六角形等の多角形、偏平多角形、偏平円形、中
空状、田型状のものから選ばれるが、この範囲に限定さ
れるものではない。糸径も用途によって任意に選定され
て良く、通常5〜500p径、場合によっては5mm径
以上の棒状のものさえ可能である。糸径は糸長方向に均
一である必要はなく、糸長も任意であることは言うまで
もない。
セルロース多孔体がフィルムの場合、膜厚は用途によっ
て任意に限定されて良く、通常5〜500廁厚、場合に
よっては5m+n以上のものさえ可能である。膜厚は均
一である必要はなく、使用目的に応じてむしろ凹凸をつ
けることも好ましい実施態様となり得る。さらに、チュ
ーブ状、ハニカム状、その他の任意の形態にすることも
可能であることは容易に理解されよう。
本発明の方法においては、製造時にセルロース溶液ある
いはセルロース誘導体溶液に多孔化材等の異物を入れる
必要がないため、溶液は成型性に富み、また純セルロー
ス多孔体が容易に得られる。
空胞の径と形状は基本的に溶液中の溶媒等が凍結固化す
る際に形成する溶媒等の結晶の大きさと形状により決ま
る。従って、セルロース溶液の種類あるいはセルロース
誘導体溶液の種類と、温度などの凍結同化条件を変化さ
せることにより空胞の形状及び孔径を調整することがで
きる。
本発明に用いるセルロース溶液には、例えば、銅アンモ
ニア(Cuoxam)、銅エチレンジアミン(CBD)
、カドキセン、酒石酸鉄ナトリウム(EWNN) 、ニ
ッケルエチレンジアミン(Nioxen) 、ニッケル
アンモニア(Nioxam)、コバルトエチレンジアミ
ン(Cooxen)、亜鉛エチレンジアミン(Zinc
oxen)等の金属錯体の水溶液にセルロースを溶解し
た溶液、ジメチルアセトアミド/塩化リチウム系溶媒に
セルロースを溶解した溶液、N−メチルモルフォリンオ
キサイド、トリエチルアミンオキザイド、シクロへキシ
ルジメチルアミン等の各種アミン系溶媒にセルロースを
溶解した溶液、チオンアン酸アンモン、ヨアを組み合わ
せた溶媒にセルロースを溶解した溶液、特開昭60−4
2438号公報に示されるアルカリ水溶液にセルロース
を溶解した溶液などがあるが、これらに限定されるもの
ではない。
本発明に用いるセルロース誘導体溶液には、ジメチルス
ルホキサイド中でパラホルムアルデヒドをセルロースに
反応させセルロースの一部をメチロール化して溶解した
溶液、ジメチルホルムアミド中で四酸化二窒素をセルロ
ースに反応させてセルロースナイトライドエステル化し
て溶解した溶液、ジメチルスルホキサイド(DMSO)
中で各種アミンと二酸化イオウをセルロースに反応させ
て溶解した溶液、セルロースザントゲン酸ソーダ溶液(
ビスコース)、およびセルロースアセテートのアセトン
溶液などがあるがこれらに限定されるものではない。
凍結は、繊維状溶液またはフィルム状溶液を任意の温度
に調節した媒体中に導入することによっておこなう。媒
体は、セルロース溶液あるいはセルロース誘導体溶液と
非反応性かつ非混和性の液体あるいは気体が好ましい。
なお、反応性の気体あるいは液体中であれば、繊維また
はフィルムの表面部分だけを反応・改質したうえ凍結す
ることができる。例えば、セルロース溶液あるいはセル
ロース誘導体溶液と混和性の液体あるいは気体中で凍結
させると、凍結温度に達する前に、繊維またはフィルム
表面にのみ該液体あるいは気体が浸透するため、表面を
覆う膜状にセルロースが析出する。結果として、表層の
み膜で覆われたセルロース多孔体が得られる。
本発明方法において凍結を実施するに際し、凍結温度は
溶媒等が凍結する温度より低ければ、特に制限されるも
のではない。しかしながら、本発明のセルロース多孔体
の空胞径を決定する溶媒等の結晶の成長の点で重要であ
り、溶媒等の種類及び目的とする空胞径から選択される
。余りにも低い温度は、凍結に際し結晶を形成すること
なく、セルロース溶液が溶液構造に近い状態のまま凍結
されてしまい、通常の湿式凝固したと同様のゲル構造と
なり、好ましくない場合が多い。但し、凍結温度の適切
な設定により、セルロース多孔体表面のみゲル構造とし
、内部を多孔構造にすることが可能であり、且つ表面を
部分的にゲル被膜で覆い部分的にセルロース多孔体内部
への連結口を残すこともできる。この様な構造を持つセ
ルロース多孔体は、圧縮時の変形に対し特に高い抵抗力
を持つ。一般には、凍結温度は、溶媒等の凍結温度より
も40℃以上低くは設定されないことが好ましく、通常
は凍結温度よりも0〜20℃低い範囲に選ばれることが
多い。
本発明の方法において、凍結されたセルロース溶液ある
いはセルロース誘導体溶液は、次いで、セルロースある
いはセルロース誘導体を溶解している溶媒を抽出除去す
るか、その溶解能を低めて(以下、これらの処理を総称
して「溶媒除去等」という)、固化されたセルロース多
孔体とする。
要するに、通常のセルロース溶液、セルロース誘導体溶
液の湿式成形時に用いられる稀釈析出もしくは沈澱、溶
媒抽出、または酸アルカリ中和反応などの凝固方法がそ
のまま適用できる。
溶媒除去等の条件は特に制限されるものではない。通常
は、凍結した糸状物またはフィルム状物を素早く任意の
凝固浴または再生浴中に投入すれば足りるが、凝固浴ま
たは再生浴も溶液の凍結温度以下にすることが好ましく
推奨される。
但し、セルロース誘導体の場合はセルロース再生工程が
必要であり、この再生は溶媒除去等と同時または逐次的
に(すなわち、溶媒除去等を行った後に)行なう。再生
自体は常法によって行うことができる。
溶媒除去等を済ませたセルロース多孔体、または、溶媒
除去等と再生工程を経たセルロース多孔体は、次いで水
または他の洗浄剤により洗浄され、必要があれば乾燥や
蒸気滅菌等を施された後、使用に供される。洗浄や乾燥
の条件についても特に制限されるものではなく、用途に
応じた条件が任意に選ばれて良い。
〔作用および発明の効果〕 本発明のセルロース多孔体は、約2pより人きい大孔径
の連続空胞を持つため、セルロース多孔体内に液体や固
体が出入りしやすい構造体である。
この多孔体の空胞を形成する隔壁は、基本的に天然物で
あるセルロースより成るため、水に対する親和性が良く
、生物的に無害であり、耐有機溶剤性が良く、耐熱性が
良いなどの利点がある。これらの利点から、そのまま、
または一部化学修飾した後、固定化酵素用担体、細胞培
養用担体等に有用である。
また、大孔径の連続空胞は粘性のある液に対しても通液
性がよいものとなる。さらに、動物細胞のような大きな
体積を有するものでも、表面に聞いた孔から内部に侵入
することができるので、従来の表面付着型の担体と異な
り、担体内部に細胞を保持する細胞培養担体として応用
できる。また、多孔体であるため、細胞の付着面積が広
く、細胞の大量培養を可能とする。さらに繊維状または
フィルム状のために浮遊問題や詰り問題も防止し得る。
また、セルロースの反応性水酸基を利用した誘導体化も
容易であり、機能性反応基の導入により酵素固定、イオ
ン交換能、キレート能などが付与できるため、種々の用
途に応用することができる。
本発明の方法の特徴とするところは、凍結時に溶媒等が
微結晶として析出するため、溶液中のセルロースは微結
晶間の僅かな隙間に高濃度で濃縮される。この濃縮され
た状態で溶媒分離により膜状にセルロースが再生あるい
は析出するため強靭なセルロース多孔体が得られる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例について具体的に説明する。
実施例において、セルロース溶液あるいはセルロース誘
導体溶液の粘度は、市販の回転粘度計を用い、温度23
℃において、ロータを2Qrpmて回転させて測定した
値である。
セルロースの銅安相対粘度(ηrat) はJIS P
8101によって測定し、平均重合度(U17)は銅安
相対粘度から次の式によって求めた(I、 E、 C9
42,502(1950)参照)。
(1’TF<300)  ’U′F= 520 (’7
rev−1 )多孔体表面の開孔径及び開孔面積率は、
凍結乾燥処理した試料を金スパツタリング処理してSE
Mで適当な倍率に拡大し観察測定を行なった。多孔体内
部の開孔径および隔膜の厚さは、上述のように液体窒素
で凍結した後、同温度で割断を行ない、そのまま真空中
で乾燥以降の処理を施しSEMで粒子断面の観察測定を
行ない求めた。
開孔径等については、それらが真円でない場合は、最も
短い直径をもって定義した。
実施例1 アラスカパルプ社製溶解用パルプAL−Tを酸加水分解
により平均重合度450に調整したものを6℃の8%水
酸化す) IJウム水溶液に溶解し、濃度6%のセルロ
ース溶液を得た。
この溶液を径1mmのノズルから一16℃のヘキサン中
に押し出し、ヘキサン中で糸状の該溶液の凍結体を得た
。次に凍結体を取り出し、−20℃の50%硫酸水溶液
中に投入し、−20℃に5時間保った後、糸状体を取り
出し水洗した。光学顕微鏡で糸状体を観察したところ、
糸の太さは、120声であり、その表面から内部へ多数
の2〜30卯の孔径の孔が開口しているのが認められた
また、高倍率の観察で孔は内部深くに達し、それぞれの
孔は膜で隔てられ空胞を形成しているのが認められた。
さらに空胞間を隔てる膜が部分的に開孔した連続孔構造
を形成しているのが認められた。糸状体の断面および側
面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真をそれぞれ第1図
および第2図に示す。
凍結割断面のSEM観察により求めた隔膜の厚さは2廂
以下であった。
実施例2 実施例1と同じセルロース溶液からドクターブレードを
用いて厚さ1000側のフィルムを調製し、これを型台
ごと一20℃に冷却したシリコーンオイル(信越シリコ
ーン■社製KF96 )中に浸漬して凍結させ、途中で
型台からフィルムをはがして凍結を完了させた。次に、
フィルムを取り出し、−20℃の50%硫酸水溶液中に
投入し、−20℃に5時間保った後、フィルムを取り出
し水洗した。得られたフィルムの厚さは約100殉で、
フィ空孔を形成しているのが認められ、空孔間を隔てる
膜が部分的に開孔した連続孔構造を形成しているのが8
忍められた。
実施例3 本例は、本発明のセルロース多孔体の有用な応用例の一
つを示すものである。
滅菌処理済みのコラーゲン■溶液であるCellmat
rix I−Δ(新田ゼラヂン■社製)を滅菌処理した
pt13の塩酸水溶液で5倍に希釈し、0.6 mg/
証のコラーゲン■溶液10艷を調製し4℃に保冷した。
実施例2で得られたフィルムを未乾燥状態のまま、セル
ロース乾燥重量換算で0.4g分取し、500mEの蒸
溜水と共に耐圧ガラスビンに入れ130℃、2時間オー
トクレーブ滅菌処理を施した後、4℃に保冷した。ここ
に上述のコラーゲンI溶液50dを加え氷冷しながら撹
拌した後、1時間かけて撹拌しなから液温を25℃まで
上昇させて、滅菌水で洗浄した。ハムl−12(大日本
製薬株式会社製)培地に牛胎児血清(犬日本製薬株式会
社製)を5%添加したちの5誦を径60mmの滅菌済ボ
トルに入れ、水洗後の上記フィルムをボトル中に3層と
なるように筒状に詰めた後、チャイニーズハムスター卵
巣由来の株細胞C11O−Kl (大日本製薬株式会社
製)を加え37℃、二酸化炭素5%の条件で7日間イン
キュベートした。インキュベート後、2%グルクルアル
デヒド中にフィルムをいれ4℃で3時間放置した後、リ
ン酸緩衝溶液(PBS)で2回洗浄し、2%オスミウム
酸で1.5時間、4℃で処理した。次に4℃の20%、
50%、た後、室温の80%、90%、100%エタノ
ールで順次アルコール置換をおこなった。更に酢酸イソ
アミル中に30分間浸漬した後、二酸化炭素を用いた臨
界点乾燥処理を行ない、乾燥試料を得た。
この試料を金蒸着処理した後走査型電子顕微鏡(SEM
)で観察したところCll0−Klがフィルムの孔に入
り込んで付着繁殖している状態が認められた。
【図面の簡単な説明】
第」図および第2図は、それぞれ、本発明の糸状セルロ
ース多孔体の断面および側面の走査型電子顕微鏡(SE
M)写真である。 手 続 補 正 書(方式) %式% 事件の表示 平成1年特許願第27591、 発明の名称 糸状またはフィルム状セルロース多孔体及びその製造方
法 補正をする者 事件との関係   特許出願人 名称 (003)旭化成工業株式会社 4、代理人 住所 〒105東京都港区虎ノ門−丁目8番10号静光
虎ノ門ビル 電話504−07216、補正の対象 (1)明細書の「図面の簡単な説明」の欄7、補正の内
容 (1)明細書21頁10行に「および第2図は、それぞ
れ、」とあるを「はJと訂正する。 (2)明細書21頁11行に「および」とあるを「の走
査型電子顕微鏡(SEM)写真であり、第2図は、第1
図に示す糸状セルロース多孔体の」と訂正する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)膜で隔てられた径が約2μmより大きい多数の空
    胞を有し、該空胞は隣接した空胞間を隔てる膜の開口部
    によりたがいに連通した連続孔構造を形成していること
    を特徴とする糸状またはフィルム状セルロース多孔体。
  2. (2)セルロース溶液またはセルロース誘導体溶液を糸
    状またはフィルム状に形成し、その溶液の固化温度以下
    に冷却して凍結させ、次いで溶媒を抽出除去するかまた
    は溶解能力を失なわせ、さらに、セルロース誘導体の場
    合は再生することを特徴とする糸状またはフィルム状セ
    ルロース多孔体の製造方法。
JP2759189A 1989-02-08 1989-02-08 糸状またはフィルム状セルロース多孔体及びその製造方法 Pending JPH02208330A (ja)

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