JPH02200894A - キトサン系抄造体の製造方法 - Google Patents

キトサン系抄造体の製造方法

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JPH02200894A
JPH02200894A JP2226689A JP2226689A JPH02200894A JP H02200894 A JPH02200894 A JP H02200894A JP 2226689 A JP2226689 A JP 2226689A JP 2226689 A JP2226689 A JP 2226689A JP H02200894 A JPH02200894 A JP H02200894A
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chitosan
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suspension
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Masashi Nishiyama
西山 昌史
Jun Hosokawa
細川 純
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、キトサン系抄造体の製造方法に関するもので
ある。本発明方法で得られるキトサン系抄造体は、セル
ロース系パルプ紙と同様の用途に広く利用することがで
き、特に分離膜、医療用材料、食品包装用紙等の特殊紙
として、あるいは酵母等の菌体の固定材に好適に使用で
きる。また、微生物分解性シートとして利用することも
できる。
従来の技術 キチンはえび、かに等の甲殻類やとんぼ、かぶと虫など
の昆虫類あるいは菌類の細胞壁などに広く存在し、自然
界ではセルロースに次いで多量に生産されている。その
化学構造はポリ (β(1−4)−2−アセトアミド−
2−デオキシグルカン)で表わされ、セルロースのD−
グルコース残基の02位の水酸基をアセトアミド基で置
換した一種のセルロース誘導体と見なすこともできる。
しかしながら、セルロースが広く各分野で利用されてい
るのに比べて、キチンはほとんど利用されていないのは
、キチンが特殊な溶剤にしか溶けないからである。キチ
ンの溶液から繊維やフィルムを成形することも知られて
いるが、これらの繊維やフィルムは経済的な理由や技術
上の問題などからその利用分野が限られ、通常の紙のよ
うな広範囲の用途には供されていない。
キチンを濃厚な水酸化ナトリウム液等で加水分解すると
、脱アセチル化が起り、キトサンが生成する。一般的に
脱アセチル化度70%以上のものがキトサンと呼ばれて
いる。キトサンはアルカリや通常の有機溶剤には溶解し
ないが、希酸には溶解する。
キトサンはアミノ基を含むためにカチオン性であり、一
方セルロースは水酸基や残存するカルボキシル基のため
にアニオン性を示す。このため、キトサンはセルロース
に対して親和性が高く、紙への利用としては、紙の表面
強度や耐水強度の改善のために、キトサンが使用されて
きた。この場合、キトサンの使用量は紙の重量の1%以
下という少量であり、キトサン液を紙の表面に塗布する
ことによって、紙の改質が行われてきた。
ところで、キトサンを酢酸水溶液に溶解し、この溶液を
凝固液中に押出して得た糸状体を延伸して巻き取った後
、数肩肩の長さに切断してキトサン繊維を製造する方法
が知られているが(特開昭56−26049号公報)、
キトサン繊維の強度が弱いために紡糸の際に種々の困難
が伴うし、またキトサン繊維の切断に多大のエネルギー
が必要である上に、キトサン繊維単独では紙の強度は小
さく、抄造困難なためにポリビニルアルコールのような
バインダーを多量に加える必要があった。
また、粉末状のキトサンを水に分解させ、高圧用均質化
装置を通過させ、キトサン懸濁液を製造し、次いでキト
サン懸濁液を抄造する方法も提案されている(特開昭5
9−84938号公報)。
しかしながら、この方法は高圧用均質化装置という特殊
な装置を必要とするため、製造コストが高くなる上に、
高温下で高剪断力を加えるなどの苛酷な条件を要するた
め、キトサンのグルコシド結合の切断を伴うという難点
がある。
他方、キトサンの希酸水溶液にかきまぜながらアルカリ
金属水酸化物を添加してキトサン懸濁液を調製し、次い
でこれを単独又はパルプとともに抄造するキトサン系抄
造体の製造方法も提案されている(特開昭63−594
99号公報)。
しかしながら、この方法はミキサー等で高速かくはんす
るため、キトサンはコロイド状となり、抄造する際に微
細物による金網の目詰りを生じ、また脱水が困難となる
などの欠点があった。
発明が解決しようとする課題 本発明は、このような従来のキトサン系抄造体製造上の
欠点を克服し、高強度であり、保水性や水分散性に優れ
たカチオン性キトサン系抄造体を簡単に効率よく製造す
る方法を提供することを目的としてなされたものである
課題を解決するための手段 本発明者らは、前記の優れた性質をもつキトサン系抄造
体の製造方法を開発するために種々研究を重ねた結果、
所定量のキトサン塩を含有するセルロース系パルプ懸濁
液に高速でかきまぜながらアルカリ溶液を加えてキトサ
ンを析出させ、次いで抄造することにより、その目的を
達成しうろことを見出し、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
すなわち、本発明は、乾燥重量に基づき少なくとも1重
量%のキトサン塩を含有するセルロース系パルプ懸濁液
に、高速でかきまぜながら、アルカリ溶液を添加してキ
トサンを析出させ、この懸濁液をそのままであるいは離
解処理したのち、抄造することを特徴とするキトサン系
抄造体の製造方法を提供するものである。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明に用いるセルロース系パルプとしては、木材ある
いは非木材から得られた通常のセルロースパルプが一般
的であり、特に叩解処理されたパルプが枝分れした保水
性や分散性の良好な繊維がら成り、乾燥すると枝分れし
たパルプ同士が絡み合って高強度のシート状物を与える
ことから、好適に用いられる。
本発明に用いるキトサン類としては、例えば市販されて
いるキチン又はえび殻やかに殻等から採取したキチンを
常法により脱アセチル化した脱アセチル化度70%以上
のキトサンや、これらのキトサンに鉱酸又は酸化剤を作
用させて得られる低分子化キトサンなどを挙げることが
できる。
本発明方法においては、先ずセルロース系パルプ懸濁液
にキトサンを溶解させる。これは通常以下のようにして
行われる。
叩解又は未叩解のセルロース系パルプを、濃度が0.0
1〜lO%、好ましくは0.1〜5%になるように水に
懸濁させたのち、セルロース系パルプに対し1〜900
重量%、好ましくは10〜400重量%になるようにキ
トサン類を加え、通常のかくはん機等でかきまぜる。か
くはん速度は通常110−1500rp1.好ましくは
60〜looorpmであり、キトサン類の粘度によっ
て調整される。このようにして得られた分散液に酢酸な
どの溶剤を加える。キトサン類を溶解させる溶剤として
は、ギ酸、酢酸等の有機酸及び塩酸等の水溶液が挙げら
れる。系における溶剤濃度は例えば酢酸の場合好ましく
は0.5%以上とすると、キトサン類はキトサンの酢酸
塩となり、溶解して粘液となる。
次に、得られた分散系を高速でかきまぜながらアルカリ
溶液を連続的に又は断続的に加えて分散系のpHを7以
上とすると、このアルカリ溶液は凝固剤として作用し、
パルプ表面にキトサンを析出させるとともに、意外にも
叩解したセルロースパルプのように枝分れした通常繊維
長1+++m以上のパルプ状キトサンが生成し、通常2
00メツシユの金網を通過するコロイド状キトサンの生
成は認められない。こうして得られたセルロースパルプ
とパルプ状キトサンを含む分散液を通常の方法、例えば
JISP8209法に準じて抄造すると、良好な地合い
と優れた強度特性を有し、しかも高密度のキトサン系抄
造体が容易に得られる。
上記アルカリ溶液に用いられるアルカリとしては、通常
水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムやエチレンジアミ
ンのようなアミン類等が用いられ、好適なアルカリ溶液
としてはアルカリ水溶液又はアルカリメタノール溶液な
どが用いられる。
発明の効果 本発明方法によれば、セルロース系パルプとパルプ状キ
トサンからなる分散液はコロイド状物質を含まず、通常
の抄造法を適用することができる。
本発明方法で得られたセルロース系パルプとパルプ状キ
トサンからなる紙料であるキトサン系抄造体は、叩解し
たセルロース系パルプのように枝分れした繊維からなり
、高強度、高密度で、保水性や耐水性が高く、水分散性
も良く、しかもキトサン濃度の増加とともにフィルム状
となり引き裂き強さが向上することから、セルロース系
パルプと同様の用途に広く利用することができる。
また、本発明のキトサン系抄造体は、セルロース系パル
プがアニオン性を示すのに比べて、カチオン性を示すこ
とを利用して、高密度の紙を製造することができる上に
、酵素や菌体の固定化担体、微生物分解性シート等に利
用できる。
実施例 次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 叩解したパルプNBKP (csf400IIQ)を絶
乾量に換算して2.4g採取し、水IQ中に入れ、十分
に離解した。次いで、脱アセチル化度が100%のキト
サン(0,5%キトサン−0,5%酢酸水溶液の粘度は
385cp/ 20℃) 2.49を加え、パルプとキ
トサンを含む分散液を形成させた。これに酢酸5gを添
加し、1時間かきまぜるとキトサンの酢酸塩が生成し、
粘性のある溶液となった。かくはん機の回転速度を80
0rpa+とじ、5%の水酸化ナトリウム水溶液を断続
的にpHを9になるまで滴下すると、平均繊維長1II
I1以上のパルプ状キトサンが析出した。この繊維を2
00メツシユのふるいに入れ、十分に水洗し、JIS法
に準じて抄造した。なお、水洗中にふるいを通過するコ
ロイド状物質は皆無であった。
得られた紙は、厚み0.08mm、密度0.939/c
m”であり、裂断長は4.15km、比破裂強さは3.
64であった。
この紙は耐水性があり、実用上満足しうる強度を有して
いた。また、抄造排水である白水中のコロイド物質も著
しく減少することが分った。
実施例2 キトサンをパルプに対して10重量%添加した以外は実
施例1と同様にして抄造した。得られた紙は厚み0−1
0+u+、密度0.60g/cm”であり、裂断長は4
.00に+*、比破裂強さは3.37であった。
実施例3 キトサンをパルプに対して43重量%添加した以外は実
施例1と同様にして抄造した。得られた紙は厚み0.0
73mtm、密度0.87y/cm”であり、裂断長は
6.14km、比破裂強さは4.10であった。
実施例4 キトサンをパルプに対して400重量%添加した以外は
、実施例1と同様にして試料を作製した。
得られた試料はゲル状となったが、パルプ用離解機にか
けることにより、パルプ状となり、抄造可能となった。
この場合もコロイド状キトサンの生成は非常に少なかっ
た。得られた紙はフィルム状であり、厚み0.063m
m1密度0.979/CI+”であり、裂断長は2−2
4ki+、比破裂強さは2.10であった。引き裂き強
さも実用上満足しうる強度を有していた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 乾燥重量に基づき少なくとも1重量%のキトサン塩
    を含有するセルロース系パルプ懸濁液に、高速でかきま
    ぜながら、アルカリ溶液を添加してキトサンを析出させ
    、この懸濁液をそのままであるいは離解処理したのち、
    抄造することを特徴とするキトサン系抄造体の製造方法
JP2226689A 1989-01-30 1989-01-30 キトサン系抄造体の製造方法 Granted JPH02200894A (ja)

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