JPH0219378Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、集合させた包装箱の梱包形態に関
し、更に詳しくは、所望の物品を単位毎に収納し
てなる包装箱体を複数個取り纒めた状態で梱包可
能で、かつ必要に応じて個々の包装箱体に分割可
能な集合包装箱に関するものである。

従来技術とその課題 包装の分野では、物品を包装箱に収納して出荷
し各市場に配送するに際し、流通コストの低減と
輸送・保管上の合理化とを図る要請から、物品を
収納した包装箱体を複数個取り纒めて１梱包と
し、必要に応じて個々の包装箱体に分割し得る集
合包装箱が各種提案されている。しかし流通コス
トの見地から鑑みると、この種包装箱体の包装費
を低減させることは大きな課題である。

そして包装の分野では、必要最小限の資材によ
つて、保管・輸送途中に蒙る各種の衝撃や振動、
更には積上げ荷重に耐え、しかも防塵その他輸
送・保管上の合理化を企図した包装形態の実現
が、被包装物品の品質保全を達成する観点から強
く要請されている。

考案の目的 この考案は、前述した包装箱の梱包形態に関す
る要請に基づき、これを好適に実現するべく提案
されたものであつて、保管・輸送途中に蒙る各種
の衝撃や振動等に耐えると共に、包装から流通ま
でのトータルコストの低減を実現した集合包装箱
を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 前述の課題を好適に実現するため本考案に係る
包装箱は、一側面の側に折曲げて相互に対向させ
た両外フラツプの間に形成した間隙部を対向する
両側面に有する複数の箱体と、前記間隙部に介在
可能な幅寸法を有し、各箱体の横幅寸法毎に対応
する位置に分離用のカツトテープまたは引き裂き
開口線が形成されると共に、両端部に各箱体の隣
接側面に折曲げ可能な貼着片を連接してなる連結
体とからなり、 前記各箱体を所定数密着的に隣接集合させると
共に、前記連結体を各箱体の前記間隙部に介在さ
せた状態で一体的に接着し、前記各貼着片の夫々
を各箱体の隣接側面に折曲げると共に、同一側面
に折曲されて相互に対向する貼着片の端部を突き
合わせた状態で接着させるよう構成したことを特
徴とする。

実施例 次に、本考案に係る包装箱につき、好適な実施
例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明す
る。

第１図は、本考案の一実施例に係る集合包装箱
２を示す斜視図で、同一外形寸法の箱体４あるい
は８を密着的に隣接させて複数個の集合体を構成
し、この集合箱体の両側面に形成されている後述
の間隙部３２，３２を連結体６により夫々接合し
て一つの梱包体に纒めたものである。

第２図は、第１図に示した集合包装箱２を構成
する個々のユニツトとしての箱体４の展開図であ
つて、この箱体４の基材となる段ボールシート
は、該箱体を組立てた場合に、その前側面１２、
底面１４、後側面１６および上面１８となる部分
が、折目線２６を介して夫々連設されている。ま
た底面１４および上面１８の上下端縁部には、前
側面１２および後側面１６の横幅の約1/4程度の
縦幅を有する外フラツプ２０が、各折目線２８を
介して夫々連設されている。また前側面１２およ
び後側面１６の上下端縁部にも、その横幅の約1/
４程度の縦幅を有する内フラツプ２２が、各折目
線２８を介して夫々連設されている。更に上面１
８の右縦端縁部に、折目線３０を介してボデイフ
ラツプ２４が連設されている。

第３図は、第１図に示す集合包装箱２を構成す
るのに用いる連結体６を示す展開図である。この
連結体６は段ボールシートを素材とし、前記箱体
４における前側面１２および後側面１６の幅の約
１／２の幅を有している。更に当該連結体６は、複
数の箱体４あるいは８の相互にまたがる長さを有
する連結片３６と、この連結片３６の両端に各折
目線３８を介して連設した貼着片４０，４０とか
ら構成されている。この貼着片４０の長さ寸法
は、箱体４あるいは８における間隙部３２，３２
が形成された両側面間の長さの1/2に設定され、
後述する如く、該貼着片４０を折目線３８を境に
略直角に折曲げた際に、同一側面において相互に
対向する貼着片４０，４０の端部が突き合わされ
るよう構成されている。

なお、この連結体６には、第１図に示す如く、
これを集合包装箱２に接着した際に、各箱体４，
８の隣接区画と対応する部位に、連結体６を切り
離し得るカツトテープまたは引き裂き開口線４２
（実施例では引き裂き開口線４２が形成されてい
る）が設けられて、個々の箱体４，８への分割を
容易にしている。引き裂き開口線４２としては、
公知のミシン目、ジツパー、破線等が好適に使用
される。

第５図は、第１図の集合包装箱２に用いられる
別の箱体８を示す展開図であつて、この箱体８の
材質をなす段ボールシートは、組立て状態で前側
面１２、底面１４、後側面１６および上面１８と
なる部分が連続し、各面は折目線２６により連設
されている。また底面１４および上面１８には、
前側面１２および後側面１６の横幅の約1/4程度
の縦幅を有する外フラツプ２０が夫々形成される
と共に、前側面１２および後側面１６には、その
幅の約1/4の幅を有する内フラツプ２２が、各折
目線２８を介して夫々連設されている。更に前側
面１２には、折目線３０を介してボデイフラツプ
２４が連設されている。

次に、本考案に係る集合包装箱２について、そ
の包装工程における組立ての一例を、第４図ａお
よび第４図ｂに基づいて説明する。

先ず段ボールシート上に物品Ｗを載置して、シ
ートの各側面１２，１６および内フラツプ２２，
２２，２２，２２を、折目線２６，２８を境に略
直角に折曲げる。そして底面１４を覆うようにし
て、上面１８を折目線２６より折曲げる。しかる
後、夫々の外フラツプ２０を折目線２８より折曲
げ、この外フラツプ２０と内フラツプ２２とを接
着剤にて接着する。更にボデイフラツプ２４を折
目線３０より下方に折曲げ、前側面１２に接着剤
を使用して接着する（第４図ａ参照）。

このようにして、一側面の側に折曲げて相互に
対向させた両外フラツプ２０，２０の間に、所要
長の間隙部３２が形成され、かつ物品Ｗが内部に
収納された箱体４が得られる（第４図ｂ参照）。
そしてこの箱体４の側面１２と、上記と同様に構
成された箱体４の側面１６とを互に対向的に密着
隣接させ、次いで各連結体６の連結片３６を前記
間隙部３２の間に介在させ、内フラツプ２２に
夫々接着剤を使用して加圧接着する。また貼着片
４０，４０を内側に折り曲げ、包装箱４の前側面
１２および後側面１６に接着剤で接着する。これ
により夫々物品Ｗを収納した包装箱４，４は、第
１図に示すように互いに連結される。このとき、
包装箱４の前側面１２および後側面１６に接着さ
れた各貼着片４０，４０は、第１図に示す如く、
その相互に対向する端部が突き合わされた状態に
なつている。すなわち、包装箱４，４の全周囲に
亘つて、２つの連結体６，６が帯状に巻回され、
これにより集合包装箱２は、保管・輸送途中に蒙
る各種の衝撃や振動等に耐え得る強度で連結され
る。

更に、第５図に示す箱体８の組立ての一例を、
第６図ａおよび第６図ｂ図に基づいて説明する。
先ず段ボールシート上に物品Ｗを載置して、シー
トの各側面１２，１６および夫々の内フラツプ２
２を折目線２６，２８を境に略直角に折曲げる。
そしてボデイフラツプ２４を折目線３０より折曲
げると共に、底面１４を覆うようにして上面１８
を折目線２６より折曲げる。しかる後、外フラツ
プ２０を折目線２８より折曲げ、この外フラツプ
２０と内フラツプ２２とを接着すると共に、ボデ
イフラツプ２４と上面１８との接着を行なう（第
６図ａ参照）。このようにして、第６図ｂに示す
如く、両側に間隙部３２，３２を有し、かつ物品
Ｗを内部に収納した箱体８が得られる。

そしてこの箱体８（または４）の側面１２と、
上記と同様に構成された箱体８の側面１６とを互
いに対向的に密着させ、次いで各連結体６を包装
箱８，８の内フラツプ２２に夫々接着剤により加
圧接着すると共に、貼着片４０を内側に折り曲
げ、包装箱８の前側面１２および後側面１６に接
着剤で接着する。これにより、夫々物品Ｗを収納
した包装箱８，８が、第１図に示すように互いに
連結される。

上記の如く連結された集合包装箱２を分割する
には、前記引き裂き開口線４２の部分でこれを破
断して該連結体６を分離すれば、個々の箱体４，
８に容易に分割することができる。

なお実施例では、内フラツプ２２の幅を前側面
１２および後側面１６の横幅の約1/4の縦幅を有
する例を説明したが、第７図に示す如く、前側面
１２および後側面１６の幅の約1/2程度の幅を有
するようにし、内フラツプ２２，２２を突合わせ
る方式としてもよい。

また、外フラツプ２０の幅が、前側面１２およ
び後側面１６の幅の約1/4の幅を有する例を示し
たがこれに限定されるものではなく、可及的にそ
の幅を小さくしてもよい。

更に固着方式として、本実施例では接着剤によ
る接着方式について説明したが、別体としてのス
テープルや接着テープ等による札着方式としても
よい。また２個の箱体を接着剤により連結する例
を説明したが、３個以上の箱体を連結することも
できることは勿論である。

考案の効果 本考案に係る集合包装箱は、各箱体を所定数密
着的に隣接集合させると共に、前記連結体を各箱
体の間隙部に介在させた状態で一体的に接着し、
更に連結体の端部に連接した前記貼着片の夫々を
各箱体の隣接側面に折曲げ、同一側面に折曲され
て相互に対向する貼着片の端部を突き合わせた状
態で接着させるよう構成したので、極めてその梱
包強度が増大するものである。しかも必要最小限
の資材による集合梱包が可能で、保管・輸送途中
に蒙る衝撃や振動、更には積上げ荷重に耐えるも
のであり、被包装物品の適切な品質保全を達成す
ることができる。また個々の包装箱体に容易に分
割し得るものであつて、ラツプラウンドケーサ
ー、セツトアツプケーサー等による自動化も可能
となるので、包装から流通までのトータルコスト
の低減が図れる等、優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る集合包装箱を示す斜視
図、第２図は第１図の集合包装箱に用いる箱体を
示す展開図、第３図は第１図の集合包装箱に用い
る連結体を示す展開図、第４図ａおよび第４図ｂ
は第２図の箱体の包装工程における組立て状態を
示す説明図、第５図は本考案に係る集合包装箱に
用いる別の箱体を示す展開図、第６図ａおよび第
６図ｂは第５図の箱体の包装工程における組立て
状態を示す説明図、第７図は本考案に係る集合包
装箱に用いる更に別の箱体を示す斜視図である。 ４，８……箱体、６……連結体、２０……外フ
ラツプ、３２……間隙部、４０……貼着片、４２
……引き裂き開口線。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一側面の側に折曲げて相互に対向させた両外フ
   ラツプ２０，２０の間に形成した間隙部３２を対
   向する両側面に有する複数の箱体４，８と、前記
   間隙部３２に介在可能な幅寸法を有し、各箱体
   ４，８の横幅寸法毎に対応する位置に分離用のカ
   ツトテープまたは引き裂き開口線４２が形成され
   ると共に、両端部に各箱体４，８の隣接側面に折
   曲げ可能な貼着片４０，４０を連接してなる連結
   体６とからなり、 前記各箱体４，８を所定数密着的に隣接集合さ
   せると共に、前記連結体６，６を各箱体４，８の
   前記間隙部３２，３２に介在させた状態で一体的
   に接着し、前記各貼着片４０，４０の夫々を各箱
   体４，８の隣接側面に折曲げると共に、同一側面
   に折曲されて相互に対向する貼着片４０，４０の
   端部を突合わせた状態で接着させるよう構成した
   ことを特徴とする包装箱。