JPH02181642A - 静電容量センサー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、流体の比誘電率および比誘電率の変化を測定
するための静電容量センサーに関する。

より詳細には、構造が簡単で製作が容易であり、汚れ難
く清掃が簡単で、しかも測定が簡便な静電容量センサー
に係る。

（従来の技術） 静電容量センサーは、比誘電率および、その変化を検知
して流体の性状や組成、流体そのものの存在有無および
複数流体相互の界面の位置等を調査するための感知手段
として使われており、油脂、石油製品および潤滑油類等
においては、比誘電率の変化を検知して油面の位置、複
数液体相互の界面の位置、水分の混入および性状等を調
査する目的で使用されている。

従来、有機化学薬品、有機溶媒、石油製品、潤滑油類等
の比誘電率を測定するためのセンサーとしては、ＪＩＳ
　Ｃ２１０１に示すような絶縁油の比誘電率を測定する
ための電極、プロセスプラント流体や船舶の燃料系等に
用いられる二重管式の電極、平板を対向させて、その中
間に流体を導入する平行板電極、湿度を測定するための
絶縁体上に金属薄膜等を形成させたセンサー、水滴や湿
度を検知したり、油脂・潤滑油の比誘電率を測定するた
めの絶縁性の平板上に微小な電極パターンを形成させた
クシ型電極等があり、それら電極を浸したサンプル流体
の、それぞれ比誘電率を検知して前記流体の性状や組成
、流体そのものの存在有無、複数流体相互の界面の位置
を調査するために使われていた。

（発明が解決しようとする課題） しかし、上述の静電容量センサーにおいては、構造が簡
単で製作が容易であり、しかも測定が簡便な静電容量セ
ンサーは得られていない、　ＪＩＳ　Ｃ２１０１に示す
ような電極、二重管式の電極および平行板電極は、製作
が容易ではなく、小さな間隙の間にサンプル流体を導入
して測定するため測定中にセンサーが汚れ易く清掃が困
難であるという問題点があり、センサーも小型化が困難
である。金属薄膜センサーおよびクシ型電極は、センサ
ーの小型化が可能でありセンサーも汚れ難く清掃も容易
であるが、製作において特殊な技術を必要としてコスト
高になるという問題点がある。

（課題を解決するための手段） 本発明は、従来の技術において充分解決されていなかっ
た前述の問題点を解決する静電容量センサーを提供する
ことを目的とする。

より詳細には、構造が簡単で製作が容易であり。

汚れ難く清掃が簡単で、しかも測定が簡便な静電容量セ
ンサーを提供することを目的とする。

本発明者らは、前述の問題点を解決すべく種々検討した
結果、ある特定の構造の静電容量センサーが、この目的
を達成することを見出して本発明を完成したものである
。すなわち、本発明の要旨は、１対の線状の電導体を絶
縁性固体の周囲に並列して、交差することなく巻いて電
極を構成したことを特徴とする静電容量センサーに存す
る。

上述センサーにおいて使用する絶縁性固体は、絶縁材料
であれば全て（ただし、被測定流体で溶解または軟化す
るようなものであってはならない）使用でき、その形状
は、円柱形、円錐形、方形、角柱、角錐および平板形等
どんな形状でもよく、数本の絶縁体を組合わせ、その回
りに線状の電導体を巻くようにした形状でもよい。材質
としては、合成樹脂、絶縁紙類、ゴム、マイカ製品、窯
業製品、ガラスおよび絶縁混和物等、絶縁性を示す固体
材料は全て使用できる。

また、線状の電導体の断面形状は、円形、方形等どんな
形でもよく、絶縁性の固体の周囲に巻く方法は、固体材
料の周囲に溝を設けて線状の電導体を巻いてもよいし、
絶縁性の任意の形状の固体表面に電導性物質を張付け、
または析出あるいは蒸着等をさせて電導体の膜を形成し
たものを機械的加工またはエツチング等の方法によって
電導性物質の一部を、平行線状に除去し線状の電極を構
成してもよい、また線状の電導体の表面に絶縁物の塗膜
を形成させてもよいし、電導体を巻く方向を途中で反転
させてもよい。

センサーを汚れ難くし、清掃を容易にするために線状の
電導体と他の線状の電導体の間に絶縁物を充填して静電
容量センサーの表面を平滑にしてもよい。

また、線状の電導体は１通常２本を並列して交差するこ
となく巻き、それぞれの先端を絶縁体に固定して電極を
構成するが、２本以上の線状の電導体を任意の形状の絶
縁性固体の周囲に巻き付けると共に、途中で接合し最終
的には電導体の取出端子が２本となるような構造として
もよい。

（作　　用） 本発明、静電容量センサーの使用形態としては、静電容
量センサーの近傍に温度測定手段を併設したもの、静電
容量センサーを２個以上用意し、その１個を基準センサ
ーとし、他をサンプルセンサーとして両者の静電容−量
の差を検出するようにしたもの、前記基準センサーを基
準流体中に浸漬させたもの、前記基準センサーを基準流
体とともに密閉した容器に収容し、該容器をサンプル流
体中に浸漬することによって、基準センサーとサンプル
センサーを同一の温度条件下で使用するようにしたもの
等も含まれる。

上述の静電容量センサーは、測定サンプルをサンプル瓶
に収容したままセンサーを単に液面下に沈下させるだけ
でサンプル流体の比誘電率の測定が可能であり、また、
流体の移送ラインの途中に挿入してライン内の流体の性
状、不純物等を連続的に測定することもできる。

本発明の静電容量センサーは、流体の比誘電率およびそ
の変化を検知して流体の性状、流体そのものの存在有無
および／または複数流体相互の界面の位置を調査するた
めに使用されるが、特に油脂、石油製品および潤滑油類
等の油面の位置、複数液体相互の界面の位置、水分の混
入量および性状等を検知する方法として適しており、本
発明によれば、従来のものと比較して静電容量センサー
の小型化および感度、精度の向上を図るとともに、各す
ぐれた特性を備えた静電容量センサーを工業的に有利で
簡単に製造することができる。

（実　施　例） 以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが
、これらは単に例示の目的で記載したものであって、そ
の実施例は本発明の技術的範囲を限定する根拠となるも
のではない。

（その１） Ｔｚ第１図に本発明の一実施例としての静電容量セソ ーンサーおよび、その使用態様を示す。

直径８ｍ、長さ１２５ｍｍのポリスチレン樹脂製の円柱
上に直径０．５ｍの絶縁した銅線２を２本、互いに接触
しないように平行に巻いて静電容量センサーを構成した
。

銅線を巻く回数は銅線１本について１０回とし、絶縁円
柱１の先端１１から１０ｍｍの位置１２．１３から長手
軸方向に総巻幅１５ｎｗｎとなるようにし、巻いた銅線
相互間の間隔は全て同一となるようにした。

次に本実施例センサ、−の２本の銅線の他端端子２１　
、２２をそれぞれＬＣＲメーター３の測定端子３１．３
２に接続し、センサ一部分を空気中およびディーゼルエ
ンジン油サンプルに浸漬させて静電容量を測定した。

ディーゼルエンジン油サンプルは船舶用のエンジン油（
商品名コスモマリン３０４０）の新油１サンプルと、採
取場所および使用経歴の異なる同一品種の使用油２サン
プルの合計３サンプルとした。

各サンプルの性状を表１に示す。

表１　ディーゼルエンジン油サンプルの性状静電容量の
測定時におけるサンプル油の温度はそれぞれ２１℃、気
温は２０℃であった。

使用したＬＣＲメーターは横河ヒユーレット・パッカー
ド株式会社のＹＩＩＰ４２７５Ａ型とし、測定周波数は
２００ｋＨｚとした。

静電容量の測定結果は表２の通りであった。

表２　静電容量の測定結果 本測定結果から明らかなように、本発明による静電容量
センサーは、空気中における潤滑油の存在を検知するこ
とは勿論のこと、ディーゼルエンジン油の新油と使用油
および使用油相互間の静電容量の差を明確に検知、判別
することができた。

同様にして、本発明による静電容量センサーは各種液体
、すなわち有機化学薬品、有機溶媒１石油製品、潤滑油
類の存在有無、容器中の液面の高さ、漏洩の有無、複数
液体の界面位置等を調査したり各種液体の組成・性状や
含有水分あるいは不純物の量を測定するために用いて極
めて有効であることが容易に理解さ才しるであろう。

（その２） 第２図は、上述のように使用される本発明静電容量セン
サーそれ自体の一実施例を示すものであって、図中、円
柱形の絶縁体１の周囲に一対の線状電導体２を相互に並
列して複数回巻いて形成したもの、電源線相互の間隔お
よび巻数を調整することにより各種特性の静電容量セン
サーを容易に構成することができる。

以下に記載の各実施例も、本発明にかかる静電（その３
） 第３図は、線状の電導体２の表面に絶縁塗膜４を形成さ
せ被覆電導線としたものを円柱状絶縁体１の周囲に巻い
た本発明静電容量センサーの一実施例を示す。

（その４） 第４図は、円柱状絶縁体１の周囲にコイル状の溝５を設
け、その溝５内に線状の電導体２を埋込んで静電容量セ
ンサーを形成した本発明の一実施例を示す。

前記電導体２には、実施例（その３）に使用した被覆電
導線を施すこともできる。

また、溝５の断面と電導体２の断面との形状を整合させ
る事により、溝５に電導体２を完全に埋込むことも可能
である。

しかしながら、上述タイプは次の、実施例（その５）記
載の構成によっても得られる。

（その５） 第５図は１円柱状絶縁体１の周囲に、コイル状に巻いた
線状電導体２の間隙を絶縁物６で充填または巻回してな
る′静電容量センサーの一実施例を示す。　本実施例は
、実施例（その４）と同様に電極の相互間隔が安定し、
清掃または洗滌が極めて容易であり、かつ、洗滌その他
の外力によっても、その特性が影響を受けないセンサー
を構成することができる。

（その６） 第６図は、円柱状絶縁体１の周囲に電導体の薄膜７を形
成し、同周面に機械的加工またはエツチング等の方法に
よって１．コイル状の溝８を形成することにより同部分
の電導性物質を除去し平行した線状の電極を構成した、
本発明静電容量センサーの他の一実施例である。

（その７） 第７図は、円柱状絶縁体１の周囲に線状の電導体２を３
本、電気的に独立してコイル状に巻き、そのうちの２本
を端子部分で連結して、静電容量センサーを形成した一
例を示す。

（その８） 第８図は、３本の角棒の絶縁体１を組合わせ、外形を三
角柱としたものの周囲に線状の電導体２を巻いて、静電
容量センサーを構成した本発明のその他の一実施例を示
す。

（発明の効果） 本発明によれば、従来公知の、この種センサーでは期待
することができない、次のような格別な作用、効果を奏
する大変すぐれた静電容量センサーを得ることができる
。

（１）構造が簡単で製作が容易であり、小型化が可能で
流体の存在、異同または界面位置の調査に使用する場合
に同じ大きさのセンサーと比較して感度および精度が向
上した。また、特性が、それぞれ異なる単品でも工業的
に有利に製作できる。

（２）測定が簡便で、汚れ難く清掃が容易である。

（３）移送配管中の流体の測定も簡便に実施できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明静電容量センサーの実施例と、その使
用態様を説明した図、第２図は、絶縁材を円柱形とした
本発明センサーの他の実施例、第３図は、線状電導体の
表面に絶縁物の塗膜を形成させた本件静電容量センサー
の別の実施例、第４図は、絶縁体の局面に溝を施し、そ
こに線状の電導体を埋設・巻回してなる本発明センサー
の、その他の実施例、第５図は、線状電導体と他の線状
電導体との間に絶縁物を充填して成形した、本件センサ
ーの上述とは別の実施例、第６図は、絶縁体の表面に電
導体の薄膜を形成させた部分を、機械的加工またはエツ
チング等の方法により平行線状に除去して、線状の電極
を構成した本発明センサーの実施例、第７図は、線状の
電導体を絶縁体表面に３本巻回してセンサーを形成し、
そのうちの２本を端子部分で連結して成るその他の実施
例、第８図は、３本の絶縁材を組合わせて三角柱を成形
した絶縁枠の回りに線状の電導体を巻いた本件静電容量
センサーの一実施例を示すものである。 １・・・絶縁材、　　　　　　２・・線状の電導体、２
１．２２・・・電導体の端子、　３・・・ＬＣＲメータ
ー４・・・絶縁性塗膜、　　　　５．８・・・コイル状
の溝。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １対の線状の電導体を絶縁性の固体の周囲に、並列して
   交差することなく巻いて電極を構成したことを特徴とす
   る静電容量センサー。