JPH0217771Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はパイプ切断器のケースおける微調整案
内メタルに係るものであつて、パイプ切断器のケ
ース内部に設ける往復駆動の刃物取付シヤフトの
案内メタルが摩耗し易く、このために前記刃物取
付シヤフトが揺れを生ずるのを、二つ割りにした
案内メタルの一方を微移動調整により防止する構
造にしたものである。

本考案において刃物取付シヤフト７の正面とは
該シヤフト７に取付けるパイプ切断刃物（殆どの
場合板形の鋸刃）９の刃付面側を言い、背面とは
刃付面の背部側を云う。

（従来の技術） ケースの内部に備える歯車系を介して一部を該
ケースの狭くされた突出部から外部に突出する刃
物取付シヤフトを往復摺動させ、ケースの突出部
の外部で前記シヤフトにパイプ切断刃物を交換可
能に取付け、突出部の内部において前記刃物取付
シヤフトの正面と背面から大略凹形断面の案内メ
タルを対応させてなるパイプ切断器は公知であ
る。しかるにパイプ切断刃物には、刃付面に切削
抵抗が働いて押され、その抵抗を刃物取付シヤフ
トに及ぼされるため、案内メタルが比較的早期に
摩耗する。然るに従来の前記したパイプ切断器に
は該案内メタルの摩耗に対応する微調整装置はな
く、該案内メタルを交換しているものであるた
め、交換作業が煩わしい欠点を持つている。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は前記に鑑み、案内メタルの交換回数を
できるだけ少なくし、該メタルをケースに取付け
たまま微調整を施す構成にすることを問題点解決
の課題としているものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案のパイプ切断器ケースにおける微調整案
内メタルは、前記に述べた問題点を解決すること
を目的とするものであつて、具体的には二つ割り
にした凹形断面の案内メタル１２，１３の一方を
固定し、その固定の案内メタル１２に小隙１４を
置いて対応させた案内メタル１３の背部に複数個
のねじ孔１５を設け、ケース１の前記突出部１ａ
の外部に頭部鍔１６ａを係合して通した固定用ね
じ１６を前記ねじ孔１５に螺合すると共に、前記
突出部１ａに螺合した押しねじ１７の先端面を前
記案内メタル１３の背部に圧接したことを特徴と
するものである。

（作用） 本考案は、刃物取付シヤフト７の摺動により、
その摺動に振れを生じさせないために設置してあ
る案内メタル１２，１３の何れかが摩耗して前記
摺動にガタを来たし気味になつたとき、各固定用
ねじ１６を緩めて案内メタル１３の微移動を自由
にしてから、押ねじ１７を締めて該案内メタル１
３を刃物取付シヤフト１７に軽度に圧接し、それ
から各固定用ねじ１６をねじ孔１５にねじ付け
て、案内メタル１３の微調整を施す。

（考案の効果） 本考案は一方の案内メタル１３の背部に設けた
ねじ孔１５に、ケース１の突出部１ａ外部に頭部
鍔１６ａを係合して通した固定用ねじ１６を前記
ねじ孔１５に螺合すると共に、前記突出部１ａに
螺合した押しねじ１７の先端面を前記案内メタル
１３の背部に圧接し、固定用ねじ１６と押しねじ
１７の拮抗作用の下に案内メタル１３を微調節位
置に保持するようにしたもので、案内メタル１３
の微調節の範囲は１〜２mm程度であるが、これに
よつてパイプ切断器のパイプ切断機能を長期間持
続させることができる効果をもつ。

（実施例） 本考案の実施例を添付図面に従つて説明する。

第１図はケースの一部を切欠した側面図、第２
図は第１図Ａ−Ａ線で切断した拡大平面図、第３
図は案内メタルの斜視図である。

第１図においてケース１の内部には上部に連絡
したフレキシブルシヤフト２によつて駆動される
歯車等を設け、その最終段階の歯車３に取付けた
円板４に偏心ピン５を嵌め、該偏心ピン５に摺動
子６を相対回転自由に嵌める。７はケース１内に
設けて一部を該ケース１の下面に突出した刃物取
付シヤフトであつて、左右の横方向に長いカム溝
８に摺動子６を摺動自在に嵌める。該シヤフト７
は断面形状を第２図に示すように長方形とする。
ケース１には下端の突出部１ａと上方の突出部１
ｂとに第２図に例示したメタル嵌込用窪み１０，
１１を対称的に設け、第３図に示したように各窪
み１０，１１に凹形一対の案内メタル１２，１３
を嵌め、刃物取付シヤフト７の正面と背面から対
応させて該シヤフト７を摺動自由に通す。

背面に接合する案内メタル１２はねじ止め等で
突出部１ａ内に固定し案内メタル１３を移動調節
可能にするもので、両案内メタル１２，１３の間
に調節を可能にする１〜２mm程度の小隙１４を設
ける。

調節用にした案内メタル１３の背部に第３図に
示したように四個のねじ孔１５を四角形配置によ
つて設ける。

１６は突出部１ａの外部鍔１６ａを係合して通
した固定用ねじで前記ねじ孔１５に螺合すると共
に、前記突出部１ａに螺合した押しねじ１７の先
端面を前記案内メタル１３の背部の中心部に圧接
する。この押ねじ１７には突出部１ａの外部でロ
ツクナツト１８を螺合する。押しねじ１７の案内
メタル１３への接合面は第３図の鎖線により示し
た。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の一実施例を示し、第１図は
ケースの一部を切欠した側面図、第２図は第１図
Ａ−Ａ線で切断した拡大平面図、第３図は案内メ
タルの斜視図である。 １→ケース、２→フレキシブルシヤフト、７→
刃物取付シヤフト、９→パイプ切断刃物、１２，
１３→案内メタル、１４→小隙、１５→ねじ孔、
１６→固定用ねじ、１７→押ねじ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ケース１の内部に備える歯車系を介して、一部
   を該ケース１の狭くされた突出部１ａから外部に
   突出する刃物取付シヤフト７を往復摺動させ、ケ
   ース１の外部で前記シヤフト７にパイプ切断刃物
   ９を交換可能に取付け、ケース１の前記突出部内
   部に刃物取付シヤフト７の正面と背面から大略凹
   形断面の案内メタル１２，１３を対応させてなる
   パイプ切断器において、 前記案内メタル１２を前記突出部１ａの内部に
   固定し、案内メタル１３を小隙１４を置いて案内
   メタル１２に対応させると共に、案内メタル１３
   の背部に複数個のねじ孔１５を設け、ケース１の
   前記突出部１ａの外部に頭部鍔１６ａを係合して
   通した固定用ねじ１６を前記ねじ孔１５に螺合す
   ると共に、前記突出部１ａに螺合した押しねじ１
   ７の先端面を前記案内メタル１３の背部に圧接し
   たことを特徴とするパイプ切断器における微調節
   案内メタル。