JPH0217576Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 （産業上の利用分野） この考案はミシンのアーム内部に駆動モータを
設けたミシンに関するものである。

（従来の技術） この種のミシンにおいては、駆動モータのモー
タ軸とミシン主軸との間に歯車伝達機構が設けら
れる。

（考案が解決しようとする問題点） この場合、その歯車伝達機構がミシンのアーム
内部の狭い空間内に位置しているため、例えば歯
車の破損による交換を行う場合、その作業に困難
を判うことになる。

考案の構成 （問題点を解決するための手段） 以上の問題点を解決するために、この考案にお
いてはミシンのアーム内にミシン主軸を支持し、
そのミシン主軸を駆動モータにより回転させるよ
うにしたミシンにおいて、針と反対側のアーム端
部に開口を形成するとともに、その開口を開閉可
能に覆う蓋体を設け、前記開口に近接してアーム
の内部には駆動モータをそのモータ軸が前記ミシ
ン主軸と平行をなすようにかつ前記開口に向かつ
て突出するように配置固定し、前記駆動モータと
ミシン主軸との間には平歯車よりなる歯車伝達機
構を設けている。

（作用） 従つて、歯車伝達機構がミシンのアームの開口
に近接して位置するとともに、歯車の軸からの抜
出し及び軸への取付方向線上に開口が位置するこ
とになり、その交換作業を容易に行うことができ
る。

（実施例） 以下この考案を具体化した一実施例を図面に基
づいて説明する。まず、この実施例のミシンの概
略構成を説明すると、第２図に示すようにミシン
フレーム１はベツト２と、そのベツト２上に固定
されたアーム３とより構成されている。

第３図〜第５図に示すように、アーム３内には
ミシン主軸４が軸受５により回転可能に支持され
るとともに、アーム３の先端には上下に延びる２
本の軸６，７が支持され、一方の軸６の両端には
ピニオン８が固定されている。ミシンアーム３の
前端には針棒支持ケース９が横移動可能に支承さ
れ、その針棒支持ケース９には下端に針３３を有
する合計６本の針棒１０が上下動可能に支承され
るとともに、針棒支持ケース９の上下のラツク１
１が前記ピニオン８に噛合している。ミシンアー
ム３上には可逆の駆動モータ１２が固定され、そ
のモータ軸上の歯車１３が前記一方のピニオン８
に噛合していて、この駆動モータ１２の正逆回転
により歯車１３、両ピニオン８及びラツク１１を
介して針棒支持ケース９が往復移動される。

前記両軸６，７上にはクランク機構１６を介し
て前記ミシン主軸４に連結された下部昇降体１４
と、ミシン主軸４と一体的に回転する軸（図示し
ない）とクランク機構１７を介して連結された上
部昇降体１５とがそれぞれ上下動可能に支承され
ている。そして、針棒支持ケース９の横移動に伴
い縫製位置に達した針棒１０及び天秤体１９がそ
れぞれピン２０，２１を介して前記下部昇降体１
４及び上部昇降体１５に連結され、ミシン主軸４
の回転によりその針棒１０及び天秤体１９の上下
動が行われる。

次にこの考案の要部に関する構成を説明する。
第１図〜第３図に示すように、アーム３の後端に
は前記ミシン主軸４が内外を貫通する開口２２が
形成されており、その開口２２には蓋体２３によ
りねじ２４を使用して閉成される。その開口２２
と近接してミシンアーム３の内部にはミシン駆動
モータ２５が配置固定され、そのモータ軸２６が
前記ミシン主軸４と平行をなし、開口２２に向か
つて延びている。そのモータ軸２６上にはミシン
駆動モータ２５と前記開口２２との間に位置する
ように合成樹脂よりなる駆動歯車２７が固定され
ている。又、ミシン主軸４上には前記軸受５と開
口２２との間に位置するように合成樹脂よりなる
被動歯車２８が固定されており、この被動歯車２
８が前記駆動歯車２７と噛合している。この駆動
歯車２７及び被動歯車２８は平歯車よりなり、両
歯車２７，２８により歯車伝達機構が構成されて
いる。ミシン主軸４の外端にはこのミシン主軸４
を手動にて回転するための操作体２９が取付けら
れている。なお、第１図の下部に示された釜駆動
軸３０は釜（図示しない）を回転させるためのも
ので、複数の傘歯車３１及び軸３２を介して前記
ミシン主軸４に連結されている。

以上のように構成されたミシンにおいて駆動歯
車２７又は被動歯車２８を交換するためには、操
作体２９をミシン主軸４上から取外すとともに、
蓋体２３を開口２２から取外し、その開口２２を
介して歯車２７又は２８の交換を行うことができ
る。この場合、両歯車２７，２８が開口２２に近
接してるので、蓋体２３を外せばその両歯車２
７，２８が開口２２の間近に臨み、器具等を使用
することなく、手によりその歯車の交換を行うこ
とができる。しかも、ミシン主軸４及びミシン駆
動モータ２５のモータ軸２６が互いに平行をなし
て開口２２に向かつて延びているので、歯車２
７，２８の取外し及び取付方向線上に開口２２が
位置することになり、交換作業を極めて容易に行
うことができる。

考案の効果 以上実施例において例示したように、この考案
においては歯車伝達機構の歯車の交換作業を極め
て容易に行うことができる効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を具体化したミシンの要部を
示す断面図、第２図はミシンアーム全体を示す側
面図、第３図は要部を示す一部切断背面図、第４
図はミシンアーム全体を示す一部破断平面図、第
５図は縫製部を示す分解断面図である。 ３……アーム、４……ミシン主軸、２２……開
口、２３……蓋体、２５……ミシン駆動モータ、
２６……モータ軸、２７……駆動歯車、２８……
被動歯車、３３……針。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ミシンのアーム３内にミシン主軸４を支持し、
   そのミシン主軸４を駆動モータ２５により回転さ
   せるようにしたミシンにおいて、 針３３と反対側のアーム端部に開口２２を形成
   するとともに、その開口２２を開閉可能に覆う蓋
   体２３を設け、前記開口２２に近接してアーム３
   の内部には駆動モータ２５をそのモータ軸２６が
   前記ミシン主軸４と平行をなすようにかつ前記開
   口２２に向かつて突出するように配置固定し、 前記駆動モータ２５とミシン主軸４との間には
   平歯車よりなる歯車伝達機構２７，２８を設けた
   ことを特徴とするミシンの駆動装置。