JPH0217418B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ラベルを取付面に位置決め指向する
ラベル取付装置、とりわけこのラベル取付装置に
用いられるプラテンに関する。

従来の技術 ラベルを取付面に位置決め指向するラベル取付
装置は例えば、米国特許第3645832号、***特許
第2412691号、同第2708353号および同第2727076
号に開示されているように多数提案されている。
とくに、粘着ラベルやヒートシール性ラベルに対
して用いられるラベル取付装置は空気圧によつて
操作される。このような装置において、ラベルは
先ず負圧によつてプラテン上に確実に保持され、
次に正圧によつてプラテンから取付面に向つて押
圧される。

従来のこの種装置のプラテンは、その表面に負
圧または正圧を供給するため、複数本の導管を設
けている。これらの導管はプラテンの裏面から延
びそれぞれプラテン本体を介して上記表面上のオ
リフイスに接続されている。導管は負圧源または
正圧源に対して選択的に接続されてラベルをプラ
テン上に保持した後取付面に向つて押圧する。

発明が解決しようとする課題 このように構成された従来の装置は、導管がプ
ラテンの裏面から突出するため嵩高であり、取扱
いが面倒である。とりわけ、寸法が異なるラベル
を取付けたり、あるいは取付面が平坦面か、ある
いはわん曲面であるかによつてラベルの取付形態
が変化する場合、この変化に適合するためには導
管とプラテンのオリフイスとの接続を再調節する
必要があり、この再調節作業がはなはだ面倒であ
るという問題がある。

従つて、本発明の目的は、構造が簡単でかつ比
較的小形であり、さらに取扱いが簡単でしかもラ
ベル取付形態の変化に対して簡単な調節作業をも
つて適応可能なラベル取付装置用のプラテンを提
供することにある。

課題を解決するための手段 本発明によれば上記課題は、上板１１と下板１
７および該上下板１１，１７間に設けた中間板１
６とによつて２つの気体室１４，１５を画成し、
これらの気体室１４，１５をそれぞれ正圧気体供
給源と負圧気体供給源とに接続し、上記３枚の板
１１，１６，１７を一直線に貫通して延る貫通孔
１２を設け、上記３枚の板１１，１６，１７のう
ち少なくとも２枚の板間に延るように上記貫通孔
１２のそれぞれに着脱自在に嵌挿されるピンから
なる弁体２０，３０，４０，５０を有し、該弁体
２０，３０，４０，５０と上記２枚の板間を気密
状態に保持するシール手段２３を上記弁体２０，
３０，４０，５０に設けてなり、上記上板１１の
表面の貫通孔１２に隣接する領域に負圧と正圧が
選択的に作用するように構成したラベル取付装置
用プラテンによつて解決される。

作 用 上記のように構成したプラテンにより、ラベル
はプラテンの上板の表面に作用する負圧によつて
上板表面上に保持された後、上板表面上に作用す
る正圧によつてプラテンから対象物の取付面に対
して押圧される。ピンからなる弁体を貫通孔に対
して適宜脱着したり構造の異なる弁体と交換する
ことによつてラベル寸法や取付面の形状等により
左右される取付形態の変化に十分かつ容易に適合
することができる。

実施例 第１図に示すように本発明によるラベル取付装
置用プラテン１０は複数の貫通孔１２を設けた上
板１１を有している。このプラテン１０は、一部
を破断して示した入口１３を介して負圧空気供給
源に連結され、さらに破線で示す入口１３′を介
して正圧供給源に連結される。貫通孔１２の配列
は或る特定の取付形態、あるいはラベルの寸法や
取付面の状態によつて変化する様々な取付形態に
適応できるように設定されている。

第２図は２つの室１４，１５を示しており、こ
のうち一方の室１４は負圧空気供給源に接続さ
れ、他方の室１５は正圧空気供給源に接続される
ようになつている。これらの室１４，１５は上記
上板１１と、中間板１６および下板１７によつて
画成されている。上板１１、中間板１６および下
板１７はガスケツト１９を介在してネジ１８によ
つて互いに固着されている。上板１１と同様に中
間板１６と下板１７には貫通孔が上板１１の貫通
孔と一直線上に設けられている。

第３図には、４種類のピン２０，３０，４０，
５９からなる弁体を設けたプラテン１１の室１
４，１５と貫通孔の構成が示されている。

ピン２０はエアピンであつて、その一端から他
端に向つて軸線上を延ず縦孔２１とこの縦孔２１
の内側端部に連結して設けられた横孔２２とを有
しており、縦孔２１は横孔２２を介して室１５と
連通する。従つて、正圧空気が室１５に供給され
る際、空気は横孔２２および縦孔２１を通して上
板１１の表面へ噴射される。Ｏ−リングからなる
気密シール２３はピン２０とこのピン２０が挿通
された板１１，１６，１７の貫通孔を気密状態に
維持する。ピン２０，３０，４０，５０はプラス
チツク成形により形成することも可能である。こ
の場合、気密シール２３をピンの一部として一体
に成形することが好ましい。ピンの成形材料とて
はポリ塩化ビニルが好適である。

ビン３０は固形ピンであり、嵌合した孔と正圧
空気が供給される室１５の連通を阻止し気密にす
るように作用するため負圧ピンと称される。従つ
て、室１４が負圧となると該負圧はピン３０が取
付けられた孔に符合する上板１１の孔を介して上
板１１の表面に作用する。これに対し室１５が正
圧となつても室１５がピン３０によつて気密され
ているため正圧は上板１１に付与されない。

ピン４０は複合ピンであり、一つの位置におい
て負圧と正圧を上板１１の表面に付与するよう機
能する。即ち、このピン４０は上述したエアピン
２０と負圧ピン３０の両方の機能を有するもので
あつて、エアピン２０の上部の外径を下部の外径
より小さくすることによつて構成される。ピン４
０の上部は負圧が作用する室１４と上板１１の貫
通孔を貫通して延る。この上部の外径は貫通孔の
内径より小さいため室１４が負圧になると、負圧
は上板１１の貫通孔を介して上板１１の表面に作
用する。一方、室１５が正圧になると、空気はピ
ン４０の横孔２２と縦孔２１を介して上板１１の
表面に噴出する。

ピン５０はめくらピンであり、３枚の板１１，
１６，１７を貫通して延る。ピン５０には３つの
気密シール２３が設けられており、ピン５０と各
板１１，１６，１７の貫通孔が気密状態に保持さ
れるため、上板１１の表面には負圧および正圧の
いずれも作用しない。

上記ピン２０，３０，４０，５０はそれぞれ下
板１７の下方へ突出しているため、作業者はこの
突出部を利用して所望のピンの配置に応じてピン
取外したり交換することができる。

上記の如く構成したプラテン１０の動作につい
て説明する。先ず、所定のピン配置によつて負圧
が作用するプラテン１０の上板１１の表面に向つ
てラベルが供給される。上板１１の表面に作用す
る負圧によつてラベルを対象物に取付ける直前ま
で上板１１上の定位置に保持する。次に、正圧空
気をラベルに付与してラベルをプラテン１０から
対象物に向つて押圧する。正圧は負圧を一定値に
維持した状態でこの負圧を上まわる圧力空気を供
給することによつて発生させられる。これに代え
て、負圧を止めて正圧空気を室１５に供給するこ
とによつて発生させてもよい。この後、次のラベ
ルがプラテンに供給され、次の対象物に取付けら
れるまで負圧によつてプラテン上に保持される。

粘着ラベルや他のラベルを用いる場合、ラベル
をプラテン上に正確に配置するために補助的な空
気を用いることが必要となる粘着ラベルや他のラ
ベルを用いる場合、ラベルをプラテン上に正確に
配置するために、補助的な空気を用いてもよい。
このような補助的空気は、ラベルを支持テープか
らは分離する際ラベルに空気を噴射するノズルに
よつて提供される。

図示の実施例においては平坦形プラテンを示し
たが、プラテンの形は取付状態の変化により適宜
変形可能である。

発明の効果 上記の通り、本発明によるプラテンは負圧室と
正圧室を画成する３枚の板に貫通孔を一直線上に
複数個設け、この貫通孔にピンからなる弁体を着
脱自在に嵌挿し、弁体を少なくとも２枚の板間に
気密裏に延るように構成することによりプラテン
表面に負圧と正圧を選択的に作用せしめるように
したので、従来のプラテンが必要とした導管が不
要となり、よつて構造が簡単で小型化できるとい
う効果を奏する。さらに、弁体の配置や種類の適
宜変更することのみによつて、様々なラベル取付
形態の変化に対処することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるプラテンの平面図；第２
図は貫通孔の図示を省略した第１図のＡ−Ａ線断
面図；そして第３図は貫通孔およびプラテンと共
に用いる４種の異なるピンからなる弁体を示す第
１図のＡ−Ａ線断面図である。 １０：プラテン、１１：上板、１２：貫通孔、
１３：負圧入口、１３′：正圧入口、１４，１
５：室、１６：中間板、１７：下板、２０，３
０，４０，５０：ピン、２３：気密シール。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上板１１と下板１７および該上下板１１，１
   ７間に設けた中間板１６とによつて２つの気体室
   １４，１５を画成し、これらの気体室１４，１５
   をそれぞれ正圧気体供給源と負圧気体供給源とに
   接続し、上記３枚の板１１，１６，１７を一直線
   に貫通して延る貫通孔１２を設け、上記３枚の板
   １１，１６，１７のうち少なくとも２枚の板間に
   延るように上記貫通孔１２のそれぞれに着脱自在
   に嵌挿されるピンからなる弁体２０，３０，４
   ０，５０を有し、該弁体２０，３０，４０，５０
   と上記２枚の板間を気密状態に保持するシール手
   段２３を上記弁体２０，３０，４０，５０に設け
   てなり、上記上板１１の表面の貫通孔１２に隣接
   する領域に負圧と正圧が選択的に作用するように
   構成したラベル取付装置用プラテン。 ２ 前記弁体２０，３０，４０，５９が少なくと
   も２種類の構造が異なるピンからなる特許請求の
   範囲１項記載のプラテン。 ３ 前記弁体２０，３０，４０，５０が少なくと
   も４種類の構造が異なるピンからなる特許請求の
   範囲第１項記載のプラテン。 ４ 前記弁体が下板１７から中間板１６を貫通し
   て上板１１まで伸長可能な固形ピン５０からな
   り、この固形ピン５０と前記板１７，１６，１１
   の夫々との間を密封するシール手段２３を有する
   特許請求の範囲第１項ないし第４項のいずれか１
   項記載のプラテン。 ５ 前記弁体が前記下板１７から前記中間板１６
   まで伸長可能な固形ピン３０からなり、この固形
   ピン３０と前記下板１７と中間板１６との間を密
   封するシール手段２３を有する特許請求の範囲第
   １項ないし第４項のいずれか１項記載のプラテ
   ン。 ６ 前記弁体が、前記下板１７から中間板１６を
   貫通して上板１１まで伸長可能なピン２０からな
   り、かつこのピン２０と前記板１７，１６，１１
   の夫々との間を密封するシール手段２３と、定位
   置において前記気体室の片方１５と前記上板１１
   の表面とを連通させる内部通路手段２１，２２と
   を有する特許請求の範囲第１項ないし第５項のい
   ずれか１項記載のプラテン。 ７ 前記弁体が、前記下板１７から中間板１６を
   貫通して上板１１まで伸長可能なピン４０からな
   り、このピン４０と前記下板１７と中間板１６の
   夫々との間を密封するシール手段２３と、定位置
   において前記下板１７と中間板１６との間に形成
   された室１５と前記上板１１の表面とを連通させ
   る内部通路手段２１，２２とを有する特許請求の
   範囲第１項ないし第６項のいずれか１項記載のプ
   ラテン。 ８ 前記シール手段からＯ−リングからなる特許
   請求の範囲第４項ないし第７項のいずれか１項記
   載のプラテン。 ９ 前記弁体２０，３０，４０，５０がプラスチ
   ツク材で形成されたピンからなる請求項特許請求
   の範囲第１項ないし第８項のいずれか１項記載の
   プラテン。 １０ 前記シール手段２３が前記プラスチツク製
   ピン２０，３０，４０，５０と一体に形成されて
   なる特許請求の範囲第９項記載のプラテン。 １１ 前記弁体が、前記下板１７から中間板１６
   を貫通して上板１１まで伸長可能な第１固形ピン
   ５０と、前記下板１７から中間板１６まで伸長可
   能な第２固形ピン３０と、前記下板１７から中間
   板１６を貫通して上板１１まで伸長可能な第３ピ
   ン２０と、前記下板１７から中間板１６を貫通し
   て上板１１まで伸長可能な第４ピン４０とからな
   り、前記第１固形ピン５０がこのピン５０と前記
   下板１７、中間板１６および上板１１との間を密
   封するシール手段２３を有し、前記第２固形ピン
   ３０がこのピン３０と前記下板１７および中間板
   １６との間を密封するシール手段２３を有し、前
   記第３ピン２０がこのピン２０と前記下板１７、
   中間板１６および上板１１との間を密封するシー
   ル手段２３と、定位置において前記気体室の片方
   １５と前記上板１１の表面とを連通させる内部通
   路手段２１，２２とを有し、前記第４ピン４０が
   このピン４０と前記下板１７と中間板１６の夫々
   との間を密封するシール手段２３と、定位置にお
   いて前記下板１７と中間板１６との間に画成され
   た気体室１５と前記上板１１の表面とを連通させ
   る内部通路手段２１，２２とを有する特許請求の
   範囲第３項記載のプラテン。