JPH02171651A - 電気化学素子 - Google Patents

電気化学素子

Info

Publication number
JPH02171651A
JPH02171651A JP63327095A JP32709588A JPH02171651A JP H02171651 A JPH02171651 A JP H02171651A JP 63327095 A JP63327095 A JP 63327095A JP 32709588 A JP32709588 A JP 32709588A JP H02171651 A JPH02171651 A JP H02171651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
solid electrolyte
electrolyte layer
electrode
electrodes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP63327095A
Other languages
English (en)
Inventor
Ayumi Yasuda
歩 安田
Noriyuki Yamaga
山鹿 範行
Kaneyuki Doi
謙之 土井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP63327095A priority Critical patent/JPH02171651A/ja
Publication of JPH02171651A publication Critical patent/JPH02171651A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は電気化学素子に関し、詳しくは、電解反応を
利用して特定のガス成分等をヰ★出したり定量したりす
る電解型の電気化学式センサに代表される電気化学素子
に関するものである。
〔従来の技術〕
電気化学的な酸化還元反応を利用して、大気中のガス、
例えば、−酸化炭素、水素、アルコール、窒素酸化物、
硫黄酸化物、酸素、水蒸気等を検知する電気化学式セン
サは、これまでにも数多く報告されている。−射的に、
この種のガスセンサは、高いガス感度を有していること
がら、工業用のガス濃度検知器などの分野において利用
されている。
近年、電気化学式センサにおいて、電極間に設けられる
イオン(プロトン)伝導用の電解質として、スルホン化
パーフルオロカーボン等の高分子固体電解質を用いたガ
スセンサが研究されており、例えば、特開昭53−11
5293号公報等に開示されている。
このガスセンサは、基本的な構造としては、それまでの
液体電解質を用いたガスセンサと同様に、感知電極、参
照電極、逆電極が設けられているが、電解質として、従
来の液体電解質のかわりに固体電解質を用いた点が特徴
になっている。このように固体電解質を用いた電気化学
式センサは、液体電解質を用いたものに比べて、より小
型で低価格なセンサ素子を提供できるという利点を有し
ている。
本発明者らは、このような固体電解質を用いた電気化学
式センサについて研究した結果、上記先行技術のような
、感知電極および参照電極と逆電極とが、間に固体電解
質を挟んで対向する対向型電極構成に対して、平面型電
極構成、すなわち1枚の基板の同一表面上に3つの電極
全てを形成し、その上を固体電解質で覆う構造にするこ
とによって、現在半導体製造分野等で用いられている薄
膜形成技術や印刷回路形成技術、写真製版技術等が応用
でき、ますます小型化、製造の簡略化を推し進めること
が可能になると考え、このような平面型電極構成の電気
化学式センサ、すなわちプレーナ型電気化学式センサを
開発し、先に特願昭62−316419号等として特許
出願を行っている。
上記のような電気化学式センサのほかにも、複数の電極
を固体電解質層でつなぎ、電極における電気化学反応お
よびそれに伴う固体電解質層におけるイオン伝導を利用
する電気化学素子としては1次電池、2次電池、ECD
 (エレクトロ・クロミック・デイスプレィ)、燃料電
池等、様々の分野で用いられている。
C発明が解決しようとする課題〕 ところが、上記のような電極の間を固体電解質層でつな
いだ電気化学素子においては、固体電解質層と電極とが
密着してしないと、電気化学反応が良好に行われず、電
気化学素子の性能や特性が低下するとともに、使用中に
電極と固体電解質層とが剥離してしまい、電気化学素子
の機能が破壊されたり、電気化学素子の寿命が短(なっ
てしまう。従来、固体電解質として代表的なものである
スルホン化パーフルオロカーボン等の高分子固体電解質
は、電極との密着性が必ずしも良くないため、上記のよ
うな問題が生じており、改善が望まれている。
このように、固体電解質と電極との密着性が良くない原
因として、以下のようなことが考えられる。固体電解質
は吸湿性が高いため、電極と固体電解質との境界に、固
体電解質が吸収した水の層が形成されやすく、この水の
層によって電極と固体電解質層の密着性が低下し、場合
によっては電極と固体電解質層とが剥離してしまう。ま
た、湿変度化に伴う固体電解質層の吸湿膨潤および乾燥
収縮によって、電極との境界で剥離する等の原因もある
一方、固体電解質の吸湿性が高いという性質は、つぎの
ような問題が発生する原因ともなっている。すなわち、
電気化学素子は電気化学的な反応に伴って流れる電流や
電圧の変化を利用するものであるから、イオン伝導体と
なる固体電解質層のインピーダンスは一定でなければな
らないが、固体電解質層は含水率によってインピーダン
スが大きく変化するので、電気化学素子を使用する環境
の湿度変化によって、固体電解質のインピーダンス、す
なわち電気化学素子の性能や特性が大きく変化してしま
い、電気化学素子の性能が不安定になってしまうのであ
る。
そこで、この発明の第1の課題は、上記のような固体電
解質層を用いた電気化学素子において、固体電解質層と
電極との密着性を高めて、品質性能に優れ寿命の長い電
気化学素子を提供することにある。第2の課題は、使用
する環境の湿度変化等で特性が変化せず、安定した性能
を発揮できる電気化学素子を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決する、この発明の電気化学素子のうち、
請求項1記載の発明は、複数の電極と、その間をつなぐ
固体電解質層が設けられてなる電気化学素子において、
各電極と固体電解質層との境界に、電極と固体電解質層
との密着性を向上させる密着強化層が設けられているよ
うにしている請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の実施に際し、密着強化層が、疎水性層、プラズマ処
理された固体電解質層、プラズマ処理された電極の上に
固体電解質層を形成することによって電極と固体電解質
層との境界に生じた層、シランカップリング剤層のなか
から選ばれた、何れかひとつの層であるようにしている
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の実施に際
し、疏水性層が、キャスティング、蒸着、スパッタリン
グ、プラズマ重合のうちの何れかひとつの方法で設けら
れているようにしている。
請求項4記載の発明は、複数の電極と、その間をつなぐ
固体電解質層が設けられてなる電気化学素子において、
固体電解質層の表面に非透湿層が設けられているように
している。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の実施に際
し、非透湿層が、ポリビニルフロライド、ポリビニリデ
ンフロライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ
テトラフルオロエチレン、フッ化エチレン−プロピレン
コポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリ
マー、エチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリマ
ー、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
ニルエーテルコポリマー、パーフルオロボリフレン、お
よび、これらの変性樹脂、ならびに、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、およ
び、これらの変性樹脂の中から選ばれた、何れかひとつ
の材料からなるようにしている。
請求項6記載の発明は、請求項4記載の発明の実施に際
し、非透湿層が、キャステングによって固体電解質層の
表面に形成されているようにしている。
請求項7記載の発明は、複数の電極と、その間をつなぐ
固体電解質層が設けられてなる電気化学素子において、
各電極と固体電解質層との境界に、電極と固体電解質層
との密着性を向上させる密着強化層が設けられていると
ともに、固体電解質層の表面に非透湿層が設けられてい
るようにしている。
〔作  用〕
電極と固体電解質層との境界に密着強化層を設けておけ
ば、電極と固体電解質層との密着性を高めることができ
る。
密着強化層として、疏水性を有する層を設けておけば、
電極と固体電解質層との境界に水の層ができるのを防止
して、固体電解質層と電極との密着性が高めることがで
きる。電極の表面に、固体電解質層と同じ材料で薄い固
体電解質層を形成し、この固体電解質層にプラズマ処理
を施した後、その上に通常の固体電解質層を形成するこ
とによって、プラズマ処理された固体電解質層が、電極
と固体電解質層との密着性を高める密着強化層となる。
電極の表面をプラズマ処理すると、電極の表面に一時的
にラジカルが発生して、その上に形成された固体電解質
層との間に化学結合を生じさせることができるとともに
、プラズマ処理によって電極の表面から水分や不純物を
除去することができ、これらの作用で、電極と固体電解
質層との密着性を高めることができる。シランカップリ
ング剤層は、電極との間に共有結合を形成するとともに
、固体電解質層を構成する物質との間にクーロン引力が
発生するので、電極および固体電解質層とシランカップ
リング剤層とが強固に接合され、電極と固体電解質層と
の密着性を高めることができる。
密着強化層となる疏水性層が、キャスティング、蒸着、
スパッタリング、プラズマ重合によって形成されたもの
は、疏水性層の形成が容易で性能が良好である。
電気化学素子の固体電解質層の表面に非透湿層を設けて
おくと、固体電解質層が吸湿してインピーダンスが変化
するのを防止でき、電気化学素子の性能を安定させるこ
とができる。
非透湿層の材料としては、前記したような各材料が好適
であり、非i3湿層をキャスティングで形成すれば、簡
単で性能の高い非透湿層を形成できる。
前記のような密着強化層および非透湿層の構成を両方と
も備えていれば、両方の作用を果たせるとともに、固体
電解質層に余分の水分が吸湿されるのを非透湿層で防ぐ
ので、固体電解質層と電極との境界に水の層が出来たり
固体電解質層の膨潤および収縮が起こるのを防止するこ
とができ、このことと密着強化層との相乗的作用によっ
て、固体電解質層と電極との密着性をより高めることが
できる。
〔実 施 例) ついで、この発明を、実施例を示す図面を参照しながら
、以下に詳しく説明する。
第1図および第2図は、この発明にかかる電気素子の1
例として、電気化学式センサの概略構造を示しており、
センサlは、アルミナセラミックス等からなる絶縁基板
10の平坦な表面に、ptからなる作用極2および対極
3、Auからなる参照極4が形成され、作用極2と対極
3の間に参照極4が設けられている。各種2〜4には、
電気化学的な作用に関わる反応部20,30.40と、
外部回路への電気接続を行う端子部21,31゜41が
設けられている。各種2〜4は、スパッタリング法や真
空蒸着法等の通常の電極形成手段によって形成されてい
る。具体的な絶縁基板10および電極2〜3の寸法を例
示すると、lO×10III11の絶縁基板10の上に
、作用極の反応部20と対極の反応部30が、1μ重以
上、好ましくは1OOn〜31111程度の間隔をあけ
て形成される。
絶縁基板10の上には、各種の反応部20〜40を囲む
ように、有機ポリマー等の絶縁性材料からなる四角枠状
のフレーム11が固定されている。各種の端子部21〜
41は、上記フレーム11の外側に配置されている。フ
レーム11の内側には、密着強化[60を介して、イオ
ン伝導性の高分子等からなる固体電解質層5が、各種の
反応部20〜40の上およびその間を覆うようにして埋
められている。固体電解質層5の材質としては、例えば
、高分子固体電解質として、スルホン化パーフルオロカ
ーボン(商品名ナフィオン:デュポン社製として知られ
る)が使用され、固体電解質層5の厚みは、例えば、1
〜20nで実施され、検知ガスの透過性を高めるには1
〜5nが好ましい。
高分子固体電解質としては、上記スルホン化パーフルオ
ロカーボンのほか、ポリスチレンスルホン酸、ポリエチ
レンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、リン酸ジルコ
ニウム、アンチモン酸等も使用でき、その他、通常の電
気化学式センサに用いられている各種の固体電解質が使
用できる。固体電解質15の形成方法は、例えば、スル
ホン化パーフルオロカーボンをエタノールに溶解したも
のを、ソリューション・キャスト法によって、フレーム
11の内側に塗布し乾燥させる。なお、各種の端子部2
1〜41は、フレーム11の外まで引き出されて露出し
ており、この端子部21〜41に外部回路等に接続する
ためのリード線が接続される。
密着強化層60としては、疏水性材料からなる疏水性層
を設けておくことができる。
疏水性層を構成する材料としては、フッ素樹脂あるいは
シリコン系樹脂がある。フッ素樹脂としては、ポリビニ
ルフロライド、ポリビニリデンフロライド、ポリクロロ
トリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、
フッ化エチレンープロピレンコポリマー、エチレン−テ
トラフルオロエチレンコポリマー、エチレン−クロロト
リフルオロエチレンコポリマー、テトラフルオロエチレ
ンーパーフルオロアルキルビニルエーテルコボリマー、
パーフルオロポリフレンが使用できる。また、上記樹脂
の変性樹脂、具体的には、アルキド変性、エポキシ変性
、アクリル変性、ポリエステル変性、フェノール変性、
メラミン変性、ウレタン変性の樹脂も使用できる。
これらのフッ素系樹脂を、粉体焼付、低分子量物の蒸着
、溶液あるいは分散液のキャスティング、スパッタリン
グ、プラズマ重合等の方法で、各極反応部20〜40お
よび絶縁基板10の上に形成する。
疏水性層にはシリコン系樹脂も使用できる。シリコン系
樹脂としては、シラン、シロキサンの誘導体が好ましい
。また、硬化するタイプ、すなわち、α、ω−ジヒドロ
キシジメチルポリシロキサンあるいはその誘導体と、多
官能性シランまたはシロキサンあるいとその誘導体を主
成分とするものが好ましい。上記成分が架橋されたもの
であってもよい。架橋方式としては、酢酸型、オキシム
型、アルコール型、アミン型、アミド型、アセトン型、
マスチック型等がある。
密着強化層60となる疏水性層の厚みは、充分な密着力
が発揮できれば、薄いほうが電極2〜4と固体電解質層
5との電気化学反応等を低下させない。すなわち、疏水
性層は電気絶縁層となるので、各極反応部20〜40と
固体電解質層5との電気化学反応の速度を低下させたり
、電気化学反応に関与する反応物や生成物の通過を妨げ
たり、電極表面での触媒機能を低下させたりする可能性
がある。そこで、疏水性層としては、上記のような問題
が出来るだけ生じないような材料を用いるとともに、必
要以上に厚くしないようにしておくことが重要である。
したがって、疎水層の厚みは10nm以下程度が好まし
い。
密着強化層60を構成する疏水性層としては、上記のよ
うな各樹脂のほかに、カーボン層がある。カーボン層は
、真空蒸着法によって、各極反応部20〜40および絶
縁基板10の上に形成することができ、通常、厚さ約1
0〜100人で実施される。カーボン層が10人よりも
薄いと、充分な密着力が発揮できず、センサ感度が著し
く悪くなる。100人よりも厚いと、各極反応部20〜
40と固体電解質層5との境界における電気化学反応等
を阻害するので好ましくない。
つぎに1.上記のような疏水性層とは別の密着強化層6
0について説明する。
すなわち、各極反応部20〜40および絶縁基板10の
上に、固体電解質1’ti5を構成するための材料で、
例えば100−1000人程度0薄い固体電解質層を形
成し、この薄い固体電解質層をプラズマ処理したものを
密着強化層60とするのである。薄い固体電解質層をプ
ラズマ処理すると、固体電解質材料と電極材料との間に
化学結合が生じ、電極材料との密着性が高まる。プラズ
マ処理された固体電解質層からなる密着強化層60の上
に、通常の厚み、例えば1〜10μm程度の固体電解質
層5をキャスティング法等で形成すると、既に形成され
ているプラズマ処理された固体電解質層が膨潤して、そ
の上に形成される固体電解質層5と相溶し、互いに一体
化して強固に密着するのである。したがって、プラズマ
処理された固体電解質層は、各極反応部20〜40およ
び固体電解質層5の両方に対して強固に接合して密着性
を高めることができる。
なお、プラズマ処理する固体電解質層の厚みが増えると
、プラズマ処理の効果が充分に施せないため、前記した
ような薄い固体電解質層にプラズマ処理を行った後、さ
らに固体電解質層5を厚く形成する必要があるのである
密着強化層60の別の実施例として、シランカップリン
グ剤層がある。
例えば、アミン末端シランカップリング剤は、NH,−
・・・−8i(OH)* という構造を有し、このよう
なシランカップリング剤を、電極2〜4および絶縁基板
10の上にキャスティングして加熱すると、シランカッ
プリング剤と電極2〜4または絶縁基板10の表面のO
H基とが反応して共有結合が生じ、電極2〜4および絶
縁基板10とシランカップリング剤とを強固に接合する
つぎに、シランカップリング剤からなる密着強化層60
の上に、固体電解質層5としてスルホン化パーフルオロ
カーボンR−・・・−8O8等をキャスティングすると
、シランカップリング剤のアミン末端がプラスにチャー
ジするとともに、スルホン化パーフルオロカーボンのス
ルホン基はマイナスにチャージするので、両者の間に強
力なり−ロン引力が発生し、固体電解質層5と密着強化
N60との間の密着力も高くなる。
以上のような作用をまとめれば、下記のように段階に分
けられる。
■ シランカップリング剤層を電極および絶縁基板に形
成した段階 ^ ■ その上に固体電解質層を形成した段階上記のような
作用を果たすシランカップリング剤としては、前記アミ
ン末端シランカップリング剤のほか、メルカプト末端の
ものなど、その上に固体電解質層5を形成したときに、
シランカップリング剤の末端がプラスチャージされるも
のを用いることができる。
さらに、第3図には、別の構造を有する密着強化層61
が示されている。この実施例の場合、絶縁基板10の上
に電極2〜4を形成した後、電極2〜4および絶縁基板
10の表面をプラズマ処理した後、その上に固体電解質
N5を形成することによって、固体電解質層5と電極2
〜4および絶縁基板10の境界に生じる層を密着強化層
61としている。電極2〜4および絶縁基板10の表面
をプラズマ処理すると、電極2〜4および絶縁基板IO
の表面に一時的にラジカルが発生する。この上に固体電
解質層5を形成すれば、固体電解質層5と電極2〜4お
よび絶縁基板10との間に化学結合が生じる。その結果
、固体電解質1’ii5と電極2〜4および絶縁基板1
0との境界の接合面部分が密着強化層61となり、電極
2〜4および絶縁基板10と固体電解質N5の密着性が
向上するのである。また、プラズマ処理によって、電極
2〜4および絶縁基板10の表面に吸着された水分や不
純物が除去されるクリーニング作用が行われることによ
っても、固体電解質層5と電極2〜4および絶縁基板1
0との密着性が高まる。
つぎに、固体電解質層5の吸湿性を改善するための構造
について説明する。
第4図および第5図に示すように、前記密着強化層60
.61を設けているか(第5図)、または、設けていな
い(第4図)電気化学素子に対して、固体電解質層5の
表面に非透湿層70を形成する。非透湿層70の材料と
しては、湿気や水分の通過を遮断できるとともに、セン
サで検知するガス成分等は透過することのできる材料で
あれば使用できるが、具体的には、例えば、フッ素系ポ
リマーと炭化水素系ポリマーがある。
フッ素系ポリマーとしては、前記疏水性層の材料と同様
のフッ素樹脂が用いられ、固体電解質層50表面に上記
樹脂を形成する方法としても、前記同様の方法で実施で
きる。
炭化水素系ポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等、およびこ
れらの樹脂の変性樹脂、すなわち、アルキド変性、エポ
キシ変性、アクリル変性、ポリエステル変性、フェノー
ル変性、メラミン変性、ウレタン変性等をした樹脂が用
いられる。これらの炭化水素系ポリマーを固体電解質層
5の表面に形成する方法は、溶液あるいは分散液のキャ
スティング、スパッタリング、プラズマ重合、低分子量
物の蒸着、熱熔融コート等の通常の膜形成手段が採用さ
れる。
この発明にかかる電気化学式センサは、上記した各実施
例に示す密着強化層60.61および非i3湿眉70以
外の構造については、通常の各種電気化学センサと同様
の構造を組み合わせて実施することができる。
また、この発明は、複数の電極を固体電解質層でつない
だ構造のものであれば、前記したような1次電池、2次
電池、ECD、燃料電池、イオンセンサ、ガスセンサ等
、各種の電気化学素子にも適用できる。
つぎに、この発明にかかる電気化学素子を製造して、そ
の特性または性能試験を行った結果について説明する。
■ 非透湿層を設けた実施例 一実施例1−1− 単結晶シリコン基板10上に、スパッタリングによって
3本の白金電極を作製する。この3本の電極を、作用極
2、対極3および参照極4として用いる。この上に、パ
ーフルオロスルホネートポリマー溶液をキャスティング
して、膜厚5μの固体電解質層5を形成した。さらに、
その上に、アミド変性ポリテトラフルオロエチレン溶液
をキャスティングすることにより、約2μ層厚の非透湿
層70を形成した。ポテンショスタンドを各種に接続し
て、作用極2と対極3間に+0.4Vの電位をかけ、C
Oガス500 ppmの雰囲気下に置いたところ、co
−co□の酸化電流が、作用極2と対極3の間に流れ、
電気化学方式のcoセンサーとして動作することが判っ
た。
次に、本発明による非透湿層70の効果の測定結果を示
す。非i3湿層70を設けた素子と、設けていない素子
を、20℃、80%R、+1 、下で2日間エイジング
した後、20℃、20%R,H,下に素子を置いた時の
CC0500ppに対する出力の変化を第6図に示す。
このときの印加電圧は0.4 Vであった。グラフ中、
点線は非透湿層70を設けていない場合を示し、実線は
非透湿層70を設けた場合を示しており、非透湿層70
がない場合には、経時とともに感度が低下していくのに
対し、非透湿層70を設けた場合は、出力に変化が見ら
れない。すなわち、非透湿N10により、湿度に対する
安定性が得られることが実証できた。
一実施例1−2− アルミノホウケイ酸ガラスからなる絶縁基板10上に、
スパッタリングによって3本の白金電極2〜4を作製す
る。この上に、パーフルオロスルホネートポリマー溶液
をキャスティングして、膜厚5μ麿の固体電解質層5を
形成した。その上に、分子量的5000の低分子量ポリ
テトラフルオロエチレンを蒸着することによって、約1
μm厚の非透湿層70を形成した。これも、実施例1−
1と同様に、COセンサとして動作し、湿度変化に対し
ても、高度の安定性を示すことが判った。
一実施例1−3− アルミナセラミックス基板10上に、スパッタリングに
よって3本の白金電極2〜4を作製する。この上に、パ
ーフルオロスルホネートポリマー溶液をキャスティング
して、膜厚5μ諷の固体電解質層5を形成した。この上
にプラズマ重合によって、非透水層70を形成した。す
なわち、前記基板10に対して、基板温度30℃で、−
度5.0×10−’Torrまで圧力を上げ、更に、テ
トラフルオロエチレンガスを導入して、圧力を3.0 
X 10Torrとした。容量結合型電極にて、13.
5MHz 。
70Wの高周波を引加した。1分間の処理により、推定
o、oiμ厚のポリテトラフルオロエチレン層からなる
非透湿層70が形成された。この素子は、COセンサと
して正常に作動し、湿度変化に対しても高度の安定性を
示した。
一実施例1−4− シリコン単結晶基[10上に、スパッタリングによって
3本の白金電極2〜4を作製した。この上に、パーフル
オロスルホネートポリマー溶液をキャスティングして、
膜厚5μlの固体電解質層5を形成した。その上に、ポ
リパーフルオロフラン溶液をキャスティングして、約2
1厚の非透湿層70を形成した。この素子は、COセン
サとして正常に作動し、湿度変化に対しても高度の安定
性を示した。
一実施例l−5− シリコン単結晶基板10上に、スパッタリングによって
3本の白金電極2〜4を作製した。この上に、パーフル
オロスルホネートポリマー溶液をキャスティングして、
膜厚5flの固体電解質層5を形成した。この上に、ス
パッタリングにより、非透水層70を形成した。すなわ
ち、上記基板10に対して、基板温度30℃で、−度、
5.0 X 10−’Torrまで減圧した。アルゴン
ガスを導入して、5. OX 10−’Torrまで圧
力を上げ、真空系のバルブを調整することにより、圧力
を3,0XIO−”Torrとし、基板上のポリテトラ
フルオロエチレンをターゲットとして、容量結合型電極
にて13.5M1lz 、  120Wの高周波を引加
した。4分間の処理により、推定0.2 n厚のポリテ
トラフルオロエチレン層からなる非透湿層70が形成さ
れた。この素子はCOセンサとして正常に作動し、湿度
変化に対しても高度の安定性を示した。
■ 疏水性層を設けた実施例 一実施例2−1− 単結晶シリコン基板10上に、スパッタリングによって
3本の白金電極2〜4を作製する。その上に、疏水性層
60として分子量的5000の低分子量ポリテトラフル
オロエチレンを蒸着した。
蒸着膜厚は約0.05μ重である。この上に、パーフル
オロスルホネートポリマー溶液をキャスティングして、
膜厚5μlの固体電解質層5を形成した。
3本の白金電極を、それぞれ、作用極2、対極3および
参照極4として、ボテンシッスタットに接続し、作用極
2と対極3の間に+0,4vの電位をかけ、CC020
0ppの雰囲気下に置いた。そうすると、co−cot
の酸化電流が作用極2と対極3間に流れ、この素子が電
気化学式のCOセンサとして動作することが確認出来た
。この時の出力電流を第7図に示している。
この出力特性は、ポリテトラフルオロエチレンの蒸着層
、すなわち疏水性層60の無い場合と同等の応答性を示
している。次に、この素子の剥離試験を行った結果を、
下表に示している。表中のテスト項目は下記の条件で行
った。
1)水蒸気テスト 90℃の水の上で、1分間水蒸気をあてる。
2)熱水テスト 70℃の水中に1時間浸漬する。
3ン超音波テスト 20℃の水中で、1分間超音波にさらす。
第   1   表 いずれのテストにおいても、ポリテトラフルオロエチレ
ン層からなる疏水性層60を設けた素子においては問題
がなかったが、疏水性層60設けない素子では、固体電
解質層5が電極2〜4から剥離し、素子が破壊された。
この結果より、ポリテトラフルオロエチレン層からなる
疏水性層60により、パーフルオロスルホネートポリマ
ーからなる固体電解質層5の剥離を防止できることが実
証できた。
一実施例2−2− 単結晶シリコン基板10上に、スパッタリングによって
3本の白金電極2〜4を作製する。その上に、アミド変
性ポリテトラフルオロエチレンのトリクレン溶液をキャ
スティングすることにより、膜厚0.01μmの絶縁撲
水性を有する疏水性層60を作製した。この上に、パー
フルオロスルホネートポリマー溶液をキャスティングし
て、膜厚5μlの固体電解質層5を形成して、電気化学
素子を形成した。これも、実施例2−1と同様にCOセ
ンサとして良好に動作し、剥離試験においては剥離を生
じなかった。
一実施例2−3− 膜厚約100μ重のパーフルオロスルホネートポリマー
のフィルムをウレタン変性ポリテトラフルオロエチレン
溶液中にデイツプして、フィルム表面をウレタン変性ポ
リテトラフルオロエチレンでコートした。この片面に、
スパッターにより21固の白金電極を作製して、これを
作用極と参照極とし、もう一方の面に同様に電極を作製
して、これを対極とした。この電気化学素子の構造は、
図示したような平面型の電極構成と異なり、前記従来技
術として説明した特開昭53−115293号公報に開
示されたものと同じ対向型電極構成である。この電気化
学素子も、COセンサとして正常に作動し、剥離試験に
おいても何ら問題は生じなかった。
一実施例2−4 アルミノホウケイ酸ガラスからなる絶縁基板10上に、
スパッタリングによって3本の白金電極を作製して、作
用極2、対極3および参照極4とした。この上に、塩酸
でρ112に調整したα、ω−ジヒドロキシジメチルポ
リシロキサンの1so−プロパツール溶液をキャスティ
ングして150℃で熱硬化して疏水性層60を形成した
。これを1so−プロパツールで洗浄した後、パーフル
オロスルホネートポリマー溶液をキャスティングして5
μ厚の固体電解質層5を形成した。この電気化学素子も
COセンサとして正常に作動し、剥離試験においても何
ら問題は生じなかった。
一実施例2−5− アルミノホウケイ酸ガラスからなる絶縁基板10上に、
スパッタリングにより3本の白金電極を作製し、作用極
2、対極3および参照極4とした、この上に、プラズマ
重合によってポリテトラフルオロエチレンからなる疏水
性層60を形成する。すなわち、上記電橋2〜4が作製
されたガラス基板10を、基板温度50℃で、−度s、
 o x t 。
’Torrまで減圧した。アルゴンガスを導入して、5
、 OX 10−’Torrまで圧力を下げ、さらにテ
トラフルオロエチレンガスを導入して、圧力を3.0×
10−Torrとした。容量結合型電極にて、13.5
Mtlz、70Wの高周波を引加した。1分間の処理に
より、推定0.01μ厚のポリテトラフルオロエチレン
層を形成した。さらに、この上に、パーフルオロスルホ
ネートポリマーをキャスティングして、約5μ厚の固体
電解質層5を形成した。この電気化学素子も、COセン
サとして正常に作動し、剥離試験においても何ら問題は
生じなかった。
一実施例2−6− 単結晶シリコン基板10上に、スパッタリングにより、
3本の白金電極を作製し、作用極2、対極3および参照
極4とした。この上にポリパーフルオロフラン溶液をキ
ャスティングして0.05μ寓厚のポリマー層からなる
疏水性層60を得た。さらに、この上に、パーフルオロ
スルホネートポリマーをキャスティングして、約5μl
厚の固体電解質層5を形成した。この電気化学素子も、
COセンサとして正確に作動し、剥離試験においても何
ら問題は生じなかった。
■プラズマ処理された固体電解質層 を設けた実施例 一実施例3−1− アルミナ基板10上にpt電極2〜4をスパッタリング
により形成した後、まず1000人のパーフルオロスル
ホネートポリマー膜を形成しプラズマ処理して密着強化
層60を形成し、さらにその上に10μ重のパーフルオ
ロスルホネートポリマー膜からなる固体電解質層5を形
成する。この際に使用したパーフルオロスルホネートポ
リマー溶液は、ソリューション・テクノロジー(Sol
utionTechnology )社製のパーフルオ
ロスルホネートポリマー(商品名ナフィオン)をプロト
ン置換したものを、n−プロピルアルコールと1so−
プロピルアルコールに熔かしたもので、その配合組成は
ナフィオン        :5−t%n−プロピルア
ルコール  :47.5賀t%1so−プロピルアルコ
ール  :47.5wt%である。この薄膜ナフィオン
をArプラズマ処理する。その手順は以下の通りである
。まず、チェンバー内にサンプルをセットし、0.00
3 Torrまで減圧する。次にArガスを導入し、チ
ェンバー内圧力が、0. I Torrとなるよう設定
する。高周波電源をON(出力30W)L、5分間Ar
プラズマ処理する。処理が終わったら高周波電源をOF
Fし、Arガスを止めて、再び0.003 Torrま
で減圧する。その後、チェンバーをリークして、サンプ
ルを取り出すことによってプラズマ処理された固体電解
質層60が形成された。そして、取り出したサンプルの
上に、前と同組成のナフィオン溶液をキャスティング・
乾燥し、10μ亀の厚膜ナフィオンからなる固体電解質
層5を形成した。
このようにして作製した電気化学素子の密着性を評価す
るために、温水浸漬テストを行った。これは、70℃の
水中に素子をlhr置き固体電解質層5の剥離の有無を
目視で評価するものである。
このテストの結果、従来のナフィオン溶液をキャスティ
ング乾燥しただけの、固体電解質FiI5のみからなる
素子では剥離が起こったのに対し、本実施例において作
製した素子では剥離は起こらなかった。また、このよう
にして作製した素子をCOセンサとして使用したところ
、感度は、従来の方法で作製した素子と変わらなかった
一実施例3−2− アルミナ基板1a上にAu電極2〜4をスパッタリング
により形成した後、まず1000人の薄膜ナフィオンを
形成しプラズマ処理して密着強化ff160を形成し、
さらにその上に10μmの厚膜ナフィオンからなる固体
電解質層5を形成した。薄膜ナフィオンに対するプラズ
マ処理は、実施例3−1と全く同じ条件で行った。この
ようにして作製した電気化学素子を、温水浸漬テストし
た結果、剥離は起こらなかった。また、COセンサとし
ての感度は、従来のものと変わらなかった。
一実施例3−3− Si基扱10上にPt電橿2〜4をスパッタリングによ
り形成した後、まず1000人の薄膜ナフィオンを形成
しプラズマ処理して密着強化層60を形成し、さらにそ
の上に3nの厚膜ナフィオンからなる固体電解質層5を
形成して電気化学素子を製造した。すなわち、まずSi
基板の上に、絶縁のため、多結晶Si  (2000人
)をスパッタリングにより形成する。そして、その上に
pt電極をスパッタリングにより形成し、さらにナフィ
オン溶液をキャスティング・乾燥して、1000人の薄
膜ナフィオンを作る。これを、実施例1と同条件でプラ
ズマ処理し、その上に3 tt鳳の厚膜ナフィオンを形
成する。このようにして作製した電気化学素子を、温水
浸漬テストした結果、剥離は起こらなかった。また、C
Oセンサとしての感度は、従来のものと変わらなかった
一実施例3−4− 3i基板10上にAu電極2〜4をスパッタリングによ
り形成した後、1000人の薄膜ナフィオンを形成しプ
ラズマ処理して密着強化層6oを形成し、さらにその上
に3μlの厚膜ナフィオンからなる固体電解質層5を形
成した。すなわち、まずSi基板の上に、絶縁のため、
多結晶Si  (2000人)をスパッタリングにより
形成する。そして、その上にAu電極をスパッタリング
により形成し、さらにナフィオン溶液をキャスティング
・乾燥シて、1000人の薄膜ナフィオンを作る。これ
を、実施例1と同じ条件でプラズマ処理し、その上に3
plの厚膜ナフィオンを形成する。このようにして作製
した電気化学素子を、温水浸漬テストした結果、剥離は
起こらなかった。また、COセンサとしての感度は、従
来のものと変わらなかった。
一実施例3−5= 実施例3−1〜4と同じ構成の電気化学素子を、プラズ
マ処理の出力を50Wとして作製した。
いずれの構成の素子においても、温水浸漬テストによる
剥離は見られなかった。また、COセンサとしての感度
は、従来のものと変わらなかった。
■ 電極および基板をプラズマ処理した実施例一実施例
4−1− 本実施例は、絶縁基板10および電極2〜4をORプラ
ズマ処理してプラズマ処理層からなる密着強化層61を
形成した後、チェンバー内にAirを導入して常圧とし
、基板・電極をチェンバーから取り出さずに、チェンバ
ー内でパーフルオロスルホネートポリマー溶液を、キャ
スティング・乾燥して固体電解質層5を形成した。すな
わち、アルミナ基板上にpt組電極スパッタリングによ
り形成したタイプの基板・電極をチェンバー内にセット
し、これを08プラズマ処理する。その手順は以下の通
りである。チェンバー内を0.003T。
rrまで減圧した後、Otガスを導入し、チェンバー内
の圧力が、Q、 l Torrとなるよう設定する。高
周波電源をON(出力30W)L、10分間08プラズ
マ処理する。処理が終わったら高周波電源を0FFI、
、08ガスを止めて、再び0.003T。
rrまで減圧する。その後、チェンバーをリークして、
Airを導入し、チェンバー内を常圧とする。
処理の終わった基板・電極は、チェンバーから取り出さ
ず、チェンバーに取りつけた管を通して、チェンバー内
で、パーフルオロスルホネートポリマー溶液を基板・電
極上にキャスティング・乾燥し、10μ鳳の厚さのパー
フルオロスルホネートポリマオロスルホネートポリマー
溶液は、前記実施例31等で使用したのと同じナフィオ
ン溶液である前記実施例3−1等と同様の温水浸漬テス
トを行った結果、本実施例において作製した素子では剥
離は起こらなかった。また、このようにして作製した素
子をCOセンサとして使用したところ、感度は従来の方
法で作製した素子と変わらなかった。
一実施例4−2− アルミナ基板10上にPt電極2〜4をスパッタリング
により形成した後、実施例4−1と同じ条件でO,プラ
ズマ処理して密着強化層61を形成した。その後、チェ
ンバー内にN,を導入して、チェンバー内を常圧とする
。そして、チェンバー内で、ナフィオン溶液を、基板電
極上にキャスティング・乾燥し、10μ重厚さのナフィ
オン膜からなる固体電解質N5を形成した。このように
して作製した電気化学素子を、温水浸漬テストした結果
、剥離は起こらなかった。また、COセンサとしての感
度は、従来のものと変わらなかった。
一実施例4−3− アルミナ基板10上にpt電極2〜4をスパッタリング
により形成した後、実施例1と同じ条件でO,プラズマ
処理して密着強化[61を形成した。その後、チェンバ
ー内にArガスを導入して、チェンバー内を常圧とする
。そして、チェンバー内で、ナフィオン溶液を、基板・
電極上にキャスティング・乾燥し、10μ重の厚さのナ
フィオン膜からなる固体電解質層5を形成した。このよ
うにして作製した電気化学素子を、温水浸漬テストした
結果、剥離は起こらなかった。また、COセンサとして
の感度は、従来のものと変わらなかった。
一実施例4−4= Si基板の上に絶縁のため、多結晶Si  (2000
人)をスパッタリングにより形成したものを絶縁基板l
Oとした。その上にpt電極2〜4をスパッタリングに
より形成して、これをチェンバー内にセットする。この
基板10および電極2〜4を実施例4−1と同じ条件で
02プラズマ処理して密着強化層60を形成した後、実
施例4−1〜3のように、AirまたはN2ガスまたは
Arガスをチェンバー内に導入して常圧とする。そして
チェンバー内で、ナフィオン溶液を基板・電極上にキャ
スティング・乾燥し、10,mの厚さのナフィオン膜か
らなる固体電解質層5を形成した。このようにして作製
した電気化学素子は、いずれも温水浸漬テストにより、
剥.離を生じなかった。またCOセンサとしての感度は
従来のものと変わらなかった。
ー実施例4−5− 実施例4−1〜4と同じ構成の電気化学素子を、0!プ
ラズマ処理の出力を50Wとして作製した。いずれの構
成の素子においても、温水’t+ ?Rテストによる剥
離は見られなかった。またCOセンサとしての感度とは
、従来のものと変わらなかった。
■シランカップリング剤層を設けた実施例一実施例5−
1− 絶縁基板10、電極2〜4、および、固体電解質層5の
構造については、前記各実施例と同様であるので、詳し
い説明は省略する。密着強化層60となるシラン・カッ
プリング剤として、アミン端末シランカップリング剤(
信越化学社製シリコーンKBM−603)を用い、絶縁
基板10のフレーム11の大きさが5mmX7mlのも
のに対して、KBM−603の0.04ff/1イソプ
ロパツール熔?fl’Fr、10μlソリユーシヨン・
キャストして、150℃で約2hr加熱し、シランカッ
プリング剤4分子層を形成した。
こうして製造された電気化学式センサ1の、固体電解質
層5の密着力について述べる。密着力の測定は、水温4
0℃の中に漬ける温水浸漬試験と、水中に漬けて超音波
をかける超音波試験を行った。温水浸漬試験には5時間
以上、超音波試験には30分以上耐えることができた。
比較のために、シラン・カップリング剤層60を設けな
いようにした以外は同一の構成のセンサについても調べ
た。しかし、温水浸漬試験には1時間以内、超音波試験
には、5分以内しか耐えることができなかった。
続いて、湿度サイクル(20%I?、11.→60%R
511、→80%R,+!、を−サイクルとする)をか
けてC01000ppn+の感度の経時変化を測定した
。シラン・カップリング剤層60を設けた、この発明の
実施例にがかるセンサ1では湿度サイクル50回以上で
も、安定なCO感度を示した。しかし、シラン・カップ
リング剤層60を設けない従来構造のセンサでは、湿度
サイクル5回以内で固体電解質N5の剥離によるCO感
度の激減が認められた。
■カーボン層からなる疏水性層 を設けた実施例 一実施例6−1− 絶縁基板10、電極2〜4、および、固体電解質層5の
構造ならびに製造方法は、前記各実施例および従来の電
気化学式センサと同様に実施し、電極2〜4および絶縁
基板10の上に、通常の形成手段でカーボン層からなる
密着強化層60を設けた点のみが異なっている。
こうして製造された電気化学式センサ1の固体電解質層
5の密着力について調べた。密着力の測定は、水温40
℃の中に漬ける温水浸漬試験と、水中に漬けて超音波を
かける超音波試験を行った。温水浸漬試験には5時間以
上、超音波試験には、30分以上耐えることができた。
比較のために、カーボン層60を設けていない以外は同
一構成のセンサについても調べた。しかし、温水浸漬試
験には1時間以内、超音波試験には5分以内しか耐える
ことができなかった。
続いて、湿度サイクル(20%R,11,→60%R0
■、−80%R,)1.を−サイクルとする)をかけて
001000ppmの感度の経時変化を測定した。カー
ボン層60を設けたセンサ1は、湿度サイクル50回以
上でも安定なCO感度を保った。しかし、カーボン層6
0のないセンサでは、湿度サイクル5回以内で、固体電
解質層5の剥離によるCO感度の激減が認められた。
〔発明の効果〕
以上に述べた、この発明にかかる電気化学素子およびそ
の製造方法によれば、電極と固体電解質層との境界に密
着強化層を設けておくことによって、電極と固体電解質
層との密着性が非常に高くなり、電気化学素子の性能を
向上できるとともに、電極と固体電解質層との密着の低
下や剥離の発生による、性能劣化や素子の破損を防止し
て、電気化学素子の性能安定および寿命の長期化に大き
く貢献することができる。
また、固体電解質層の表面に非透湿層を設けておくこと
によって、外部環境等の湿度変化によって固体電解質層
の含水率が変化させられるのを防ぎ、固体電解質層のイ
ンピーダンスを安定させることができるので、固体電解
質層のインピーダンスに大きく影響される電気化学素子
の特性や性能を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明にかかる実施例を示す平面図、第2図
は断面図、第3図〜第5図はそれぞれ別の実施例を示す
断面図、第6図および第7図は性能測定試験の結果を示
すグラフ図である。 10・・・絶縁基板 2・・・作用極 3・・・対極 
4・・・参照極 5・・・固体電解質層 20,30.
40・・・反応部 60.61・・・密着強化層 70
・・・非透湿層 代理人 弁理士  松 本 武 彦 第 図 第4 図 第5 図 第2 第6図 (hr) 時間 (hr) 弐巨奈六津111正書(自発)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 複数の電極と、その間をつなぐ固体電解質層が設け
    られてなる電気化学素子において、各電極と固体電解質
    層との境界に、電極と固体電解質層との密着性を向上さ
    せる密着強化層が設けられていることを特徴とする電気
    化学素子。 2 密着強化層が、疎水性層、プラズマ処理された固体
    電解質層、プラズマ処理された電極の上に固体電解質層
    を形成することによって電極と固体電解質層との境界に
    生じた層、シランカップリング剤層のなかから選ばれた
    、何れかひとつの層である請求項1記載の電気化学素子
    。 3 疏水性層が、キャスティング、蒸着、スパッタリン
    グ、プラズマ重合のうちの何れかひとつの方法で設けら
    れている請求項2記載の電気化学素子。 4 絶縁基板の同一面に作用極、対極および参照極が設
    けられ、各極およびその間を覆って固体電解質層が設け
    られている電気化学素子において、固体電解質層の表面
    に非透湿層が設けられていることを特徴とする電気化学
    素子。 5 非透湿層が、ポリビニルフロライド、ポリビニリデ
    ンフロライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ
    テトラフルオロエチレン、フッ化エチレン−プロピレン
    コポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリ
    マー、エチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリマ
    ー、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
    ニルエーテルコポリマー、パーフルオロポリフレン、お
    よび、これらの変性樹脂、ならびに、ポリエチレン、ポ
    リプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、およ
    び、これらの変性樹脂の中から選ばれた、何れかひとつ
    の材料からなる請求項4記載の電気化学素子。 6 非透湿層が、キャステングによって固体電解質層の
    表面に形成されている請求項4記載の電気化学素子 7 絶縁基板の同一面に作用極、対極および参照極が設
    けられ、各極およびその間を覆って固体電解質層が設け
    られている電気化学素子において、各電極と固体電解質
    層との境界に、電極と固体電解質層との密着性を向上さ
    せる密着強化層が設けられているとともに、固体電解質
    層の表面に非透湿層が設けられていることを特徴とする
    電気化学素子。
JP63327095A 1988-12-23 1988-12-23 電気化学素子 Pending JPH02171651A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63327095A JPH02171651A (ja) 1988-12-23 1988-12-23 電気化学素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63327095A JPH02171651A (ja) 1988-12-23 1988-12-23 電気化学素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02171651A true JPH02171651A (ja) 1990-07-03

Family

ID=18195236

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63327095A Pending JPH02171651A (ja) 1988-12-23 1988-12-23 電気化学素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02171651A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004506181A (ja) * 2000-07-27 2004-02-26 シティ テクノロジー リミテッド ガスセンサ
JP2004340946A (ja) * 2003-04-11 2004-12-02 Therm-O-Disc Inc 頑丈なケミレジスタセンサ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004506181A (ja) * 2000-07-27 2004-02-26 シティ テクノロジー リミテッド ガスセンサ
JP2004340946A (ja) * 2003-04-11 2004-12-02 Therm-O-Disc Inc 頑丈なケミレジスタセンサ
JP4668548B2 (ja) * 2003-04-11 2011-04-13 サーム−オー−ディスク・インコーポレイテッド 頑丈なケミレジスタセンサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4795543A (en) Spin coating of electrolytes
Shim et al. Humidity Sensor Using Chemically Synthesized Poly (1, 5‐diaminonaphthalene) Doped with Carbon
WO2016095769A1 (zh) 一种离子电导率测试装置及采用其的测试方法
US7638157B2 (en) Method of fabricating electrode assembly of sensor
JPH03167464A (ja) 感湿素子の製造方法
Matsuo et al. Parylene-gate ISFET and chemical modification of its surface with crown ether compounds
JPS60253958A (ja) センサ
JPH02171651A (ja) 電気化学素子
JPS58176538A (ja) 感湿抵抗素子
JPS59200951A (ja) 感湿素子
Tvarožek et al. Thin-film microsystem applicable in (bio) chemical sensors
JPS60200154A (ja) ISFET並びにこれを利用したISFETプローブとISFET pHセンサ
US8148756B2 (en) Separative extended gate field effect transistor based uric acid sensing device, system and method for forming thereof
JPH06148122A (ja) 湿度検知素子
JPH03167463A (ja) 感湿素子
WO1986006484A1 (en) Transparent multi-oxygen sensor array
JPS63128246A (ja) 電界効果トランジスタ型酸素ガスセンサ
KR20060131311A (ko) 바이오센서용 우레아제 고정화막의 제조 방법
JPS6129666B2 (ja)
WO2002088693A1 (fr) Capteur capacitif
JPS62123348A (ja) 化学センサ
JPH0514863B2 (ja)
Hedborg et al. New observation on thin discontinuous metal films
JP2004294127A (ja) 湿度センサ
JP2810779B2 (ja) 容量式薄膜湿度センサおよびその製造方法