JPH02167036A - 天然ガム質及びその製法 - Google Patents

天然ガム質及びその製法

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JPH02167036A
JPH02167036A JP63321166A JP32116688A JPH02167036A JP H02167036 A JPH02167036 A JP H02167036A JP 63321166 A JP63321166 A JP 63321166A JP 32116688 A JP32116688 A JP 32116688A JP H02167036 A JPH02167036 A JP H02167036A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は1食品、薬品、化粧品などの分野における増粘
剤、4II4密削、安定剤などとして好適な。
また、水溶性のグイエタリーファイバーとしても利用で
きるカカオ果実の殻から(与られた天然ガム質及びその
製法に関する。
「従来の技術」 カカオ果実は、外側の殻と、殻の内部に含まれる種子及
び種子を包む柔粘物とで構成されている。IIl子及び
種子を包む柔粘物は、野生酵母や酢酸菌などによる醗酵
過程を経て、そのl子がチョコレートやココアの原料と
して用いられている。
しかし、外側の殻は、現在、はとんどが焼却、廃棄され
ているのが実情である。
このカカオ果実の殻には、第1表に示すように多量の炭
水化物が含まれており、有効な資源となりつる可能性を
有している。
第1表 [発明が解決しようとする課題」 このように、カカオ果実の殻は、産業上利用できる有効
な資源となりつる可能性を有しているにもかかわらず、
その利用方法についてあまり研究されていないのが実情
である。
したがって1本発明は、従来はとんど有効に利用されて
いなかったカカオ果実の殻を有効に利用する技術を提供
するためになされたものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、カカオ果実の殻の有効な利用方法につい
て種々研究した結果、殻の粗砕物を水で抽出した液が非
常に粘性に冨むことに着眼し、この粘性がカカオ果実に
含まれる天然ガム質に起因していることを見いだし、こ
れらの事実に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、カカオ果実の殻から得られること
を特徴とする天然ガム質を提供するものである。
また、本発明は、カカオ果実の殻に水又は熱水を加えて
可溶性成分を抽出することを特徴とする天然ガム質の製
法を提供するものである。
以下1本発明について好ましい具体例を挙げながら更に
詳細に説明する。
本発明において、カカオ果実の殻とは、カカオ果実から
種子及び種子を包む柔粘物を除いた部分を意味している
。この殻は、チョコレートやココアの原料となるカカオ
豆の処理過程において、II子及び種子を包む柔粘物を
採取した残りの廃棄物として大量に得られるものである
この殻は、そのままで後の処理を施すこともできるが、
好ましくは適度の大きさに裁断する。裁断することによ
り、殻からの粘性物質の抽出効率が向上し、次の加熱工
程における殻内部の熱伝達を早めることができる。′m
断は、スライサーのような通常使用される調理器具を使
用して行うことができる。なお、殻の内側の黒皮部分に
はガム質が少ないので除いておく方が望ましい。
次に、好ましくは上2の殻に水又は熱水を加えてブラン
チングを行なう、ブランチングは、カカオ果実に含まれ
、褐変反応をひきおこす酵素ポリフェノールオキシダー
ゼを失活させることが主目的であるが、この操作によっ
て抽出効率も向上させることができる。ブランチングの
条件は、殻の大きさにもよるが、例λば80℃で10〜
20分、4騰水で3〜5分以上の熱をかけることが好ま
しい。
また、蒸気による直接加熱を行うこともできる。
ブランチングまでの操作を迅速かつ十分に行わないと、
ポリフェノール化合物の褐変反応が進み、殻及び後の工
程における抽出液が褐変し、最終的に得られるガム質も
色調の悪いものとなる。
更に、褐変反応を防止するため、使用する器材は鉄など
の溶出しないもの(例えばステンレススチール製)が好
ましく、ブランチングに用いる水は除鉄したものが好ま
しい、これは、殻中に含まれるポリフェノール化合物が
鉄と反応して抽出液の褐変化を起こすのを防ぐためであ
る。
ガム質の抽出のため、殻に加える水又は熱水の1は、殻
に対して好ましくは3〜50重量倍、更に好ましくは5
〜30重量倍とする。加水量が少ないと、抽出されるガ
ム質の濃度が高くなるので、抽出液の粘度が高(なって
固・液の分離が大変困難となり、逆に加水量が多いと、
抽出されるガム質の濃度が低(なるので、抽出液の粘度
も低くなり、史には乾燥粉末化する際に予信の溶剤が必
要となるので好ましくない。
ブランチングした殻は、冷却後、水又は熱水が混合され
た状態で粗砕してガム質を抽出し、抽出液から固・液の
分離を行う。粗砕は、グレター、フィニッシャ−、ワー
キングブレンダーのような通常果実加工等に用いられる
粗砕機で行うことができ、固・液の分熱は、遠心脱水機
、フィルタープレス等によって行うことができる。 、
ffl砕した液の粘度が低いときには、ろ過器、遠心機
等も使用できる。また、固・液分離後の残渣として残っ
た殻中にもガム質が含まれるので、必要に応じて更に加
水して再抽出を繰り返すことにより、抽出率を上げるこ
ともできる。この場合、完全な固・液分離を行わないと
、不溶性固形分を含んだガム質となってしまい好ましく
ない。
こうして得られたカカオ果実の殻の抽出液は、高濃度の
ガム質を含む、かなりの粘度をもったものであり、この
抽出液だけでも各種の用途に利用することができる。し
たかって、本発明の天然ガム質は、この抽出液であって
もよいが、より使いやすくするために抽出液を粉末化す
ることが更に好ましい。
抽出液を粉末化する方法としては1例えば抽出液を噴霧
乾燥したり、凍結乾燥したりする方法も採用できるが、
好ましくは抽出液から親水性有機溶媒を用いてガム質を
析出させる方法が採用される。次に、親水性有機溶媒を
用いた粉末化方法について更に詳しく説明する。
親水性有機溶媒としては、メチルアルコール、エチルア
ルコール、プロピルアルコールなどの低級アルコールや
、アセトンなどが使用できるが、好ましくはエチルアル
コールが用いられる。以下の説明は、親水性有機溶媒と
してエチルアルフルを使用した例とする。
抽出液にエチルアルコールを加え、エチルアルコール水
溶液にすると、エチルアルコール濃度50%fV/V1
以上においてガム質が析出する。しかし、60%(V/
V1未満では水溶液中で粘着性を保持しており、65%
IV/V1以上ではじめて粘着性のない析出物となるの
で、65%IV/V1以上とすることが好ましい、この
1度のエチルアルコール水溶液を作るに際し、抽出液を
撹拌しながらエチルアルコールを添加するか、又は添加
してすぐに激しく混合すると、微細な析出物が得られる
。一方、抽出液にエチルアルコールを接触させ、緩やか
に攪拌、混合すると、繊維状の析出物が得られる。これ
らの析出物を集め、水切り後、必要に応じて更にエチル
アルコールで洗浄し、ジエチルエーテル等で置換、乾燥
すると、粉末状又は繊維状のガム質が(1られる。この
ガム質は、水溶液にすれば後に示すような粘性を示し、
更にこの水溶液に前記操作を加えることにより、再び乾
燥物にすることができる。
前述したようにエチルアルコールに代えてアセトンを使
用しても同様に乾燥したガム質を得ることができる。し
かしながら、抽出液に含まれるポリフェノール化合物は
、水に易溶、エチルアルコールに可溶、アセトンに不溶
なので、アセトンよりもエチルアルコールで処理する方
がポリフェノール化合物がガム質から除去されやすく好
ましい、更に、析出物を70%(V/V1以上、好まし
くは70〜80%IV/Vlのエチルアルコールで十分
洸?ヤし、ポリフェノール物質を洗い流した後、乾燥処
理を施せば、精製度が更に向上した純白のガム質が得ら
れる。これらの洗浄、乾燥の操作は、析出物が微細な粉
末状であるよりも繊維状である方が容易でかつ高い収率
な得ることができる。
なお、とろろこんぶ様の繊維状のガム質を得た場合は、
物理的手段で粉砕することにより、使いやすい粉末とす
ることができる。この場合、振動粉砕のように粒子が固
くなったり、発熱する粉砕は好ましくない0粒子が固(
なれば利用の際にそれだけ溶解しにくくなるし、著しい
発熱はガム質の分解による粘度低下を招くからである。
このため、衝撃式あるいは細断式などの粉砕機によって
所望の粒度への粉砕を行うことが好ましい。
こうして得られた本発明の天然ガム質は、第1図に示す
赤外線吸収スペクトルを有し、以下の薬剤の添加によっ
て沈殿を生じない性質を有している。
イ、0.5mmf@のジオキサン 口、同重量のエタノール ハ、同重1の塩酸エタノール ニ、同重量のトリクロル酢酸 本発明の天然ガム質は、例えばドレッシング、マヨネー
ズ、ケチャツプ、ジャム、焼肉のタレ等のタレ類、濃厚
ソース等のソース類などの食品の製造に際して、他の天
然増粘剤と同様な使い方ができる。また、このまま、あ
るいは熱や酸に弱いという性質を逆に利用して低粘度化
させ、天然の食物繊維供給食品としての利用も可能であ
る。更には、この天然ガム質の有する増粘、分散等の効
果を利用して、薬剤における軟剤の稠密剤、歯磨の稠密
剤あるいは気泡安定剤、化粧品におけるローションとク
リームの稠密剤などにも利用できる。更にまた。研磨剤
、顔料の分散懸濁剤というような工業的用途にも他の増
粘剤と同様に利用できる。
「実施例」 実施例1(天然ガム質の抽出) カカオ樹より採取後、そのまま凍結したマレーシア産カ
カオ果実6個(全部で3216g)を二重釜の熱水中に
入れ、15分間沸騰させて解凍し、二つ割に裁断し、種
子と種子を包む柔粘物及び殻の内m−の黒皮部分を除去
した。残った殻部分は、全部で2054gであった。
この殻に精製水を加え、二重釜で15分間沸騰させ、ポ
リフェノールオキシダーゼを完全に失活させた後に、l
ca+角くらいに裁断した。
次いで裁断した殻の10重量倍の精製水を加え。
5分間沸騰させた後、粗砕、抽出を行った。この処理は
、■精研社製5+++a+スクリーンのグレーターにて
殻を先に砕き、次いで、機械内部に付着した設片を水で
洗うようにして粗砕することにより行った。
粗砕液は、ナイロンろ布によるろ過と、■マルサン製の
遠心機を用いて3.00Orpm 、 10分の遠心処
理で固・液を分離した。そして、屈折計示度0.7の抽
出液を約17.7kg得た。
なお、固・液分離後の残渣として残った殻に10重量倍
の精製水を加え、5分間加熱後、再度ろ過、遠心処理を
して得られた抽出液は、屈折計示度0,3を示していた
実施例2(抽出液の粉末化) 実施例1における第1回目の抽出液に1局方エチルアル
コールをアルコール濃度67%iV/Vlになるように
加え、緩やかに攪拌し、とろろこんぶ状の白色沈殿物を
生じさせ、この沈殿物を取出して別の局方エチルアルコ
ール中に回収した。そして、ポリフェノール化合物を流
出させるため、75%エチルアルコールにて3回洗浄し
た。
この洗浄沈殿物の水分を除去するため、特級エチルアル
コール、次いでジエチルエーテルで置換した後、風乾さ
せて、 31.5gの白色の乾燥物(以下、「カカオボ
ッドガム」と称する)を(りだ。
前述したように沈殿生成は、エチルアルコールばかりで
なく、他の低級アルコールやアセトンでも可能であるが
、エチルアルコールの方が一般的で扱いやすく、不純物
として存在するポリフェノール化合物の除去に適してい
るという長所をもっている。
こうして得られた乾燥物は、通常使われる衝撃式、ある
いは細断式粉砕機によって適度な粒度に粉砕できる。
一方、激しく撹拌した抽出液中にアルコールやアセトン
を少量ずつ滴下する方法では、微細な沈殿を生ずるので
、沈殿物を乾燥させることによって、機械的手段によら
なくても粉末化することができる。
試験例 実施例2で得られたカカオボッドガムの成分や性質につ
いて、以下に示すような種々の測定を行った。
+1+−殻成分分析値 カカオボッドガムの一般成分分析値は、第2表に示すと
おりであり、その大部分が炭水化物であった。
第2表 また、飲料に使用する場合を想定し、異性化糖10重量
%、クエン酸0.35重量%、カカオボッドガム05重
量%を含有する水溶液を作り、A、0.A、C法(酵素
−重量法)により食物繊維を定量したところ、カカオボ
ッドガムの75重量%が食物繊維として定量された。
カカオボッドガム(乾燥物)は、冷水にも熱水にも溶解
する澱粉様の物質で、糊状感が少なく、しかも高い粘性
を示すものであった。なお、ロカストビーンガム、キサ
ンタンガム、グアーガムとの相容性(ゲル形成能)は見
られなかった。
カカオボッドガムの増粘剤としての特徴を調べると次の
とおりであった。なお、以下に示す粘度の測定は、すべ
て四東京計器製のB型粘度計を用いて行った。
(2)ガム質の濃度と粘度との関係 グアーガム、キサンタンガム、カカオボッドガムのそれ
ぞれの1度と粘度との関係を測定したところ、カカオボ
ッドガムは、他の天然ガム質と同様に、a度に応じて粘
度が上昇する傾向を示した。なお、測定は、ロータNo
、2を用い、30rpmで20℃にて行った。この結果
を第3図に示す。図中、aはグアーガム、bはキサンタ
ンガム、Cはカカオボッドガムである。
(3)温度と粘度との関係 カカオボッドガム0.3重量%の水溶液を作り、温度の
上昇に伴う粘度の変化を調べたところ、温度の上昇に伴
って粘度は低下する傾向を示した。
なお、粘度の測定は、ロータN092を用い、60rp
mで行った。この結果を第4図に示す。
(4)食塩濃度と粘度との関係(耐塩性)カカオボッド
ガム0.3重量%の水溶液に食塩を種々の濃度になるよ
うに添加し、食塩4度の上昇に伴う粘度の変化を調べた
。粘度の測定は、ロータNo、 2を用い、60rpm
で行った。この結果を第5図に示す。
この図から明らかなように、カカオボッドガムの粘性は
食塩1度によってほとんど変化しない。
このことは、カカオボッドガムがソース、ドレッシング
、ケチャツプなどの食品にも有効に使用できることを意
味している。
(5)殺菌温度と粘度との関係(耐熱性)fal カカ
オボッドガム0.3重量%の水溶液fblカカオボッド
ガム0,3重量%、食塩3重量%の水溶液 fCl カカオボッドガム0.3重量%、pH2,50
ぐクエン酸を添加して調整)の水溶液 をそれぞれ調製し、これらの水溶液を種々の殺菌温度で
30分保持した後の粘度を測定した。粘度の測定は、ロ
ータNo、 lを用い、60rpmで、20℃にて行っ
た。この結果を第6図に示す1図中、a、b、cは、上
記fat 、 fbl 、 fatに対応するものであ
る。
この結果から、殺菌温度の上昇に伴ってカカオボッドガ
ムの粘度は低下し、特に酸性条件下においては粘度低下
が大きいことがわかる。
(61pHと粘度との関係 カカオボッドガム0.3重量%の水WJWiを作り、ク
エン酸及び水酸化ナトリウムを用いて、神々のpHの水
溶液を調製し、pl+と粘度との関係を調べた。粘度の
測定は、ロータNo、 1を用い、30rpmで20℃
にて行った。この結果を第7図に示す。
この図から、カカオボッドガムは、酸性側でもアルカリ
性側でも粘度が低下することがわかる。
カカオボッドガムの熱や酸による粘度低下は、例えばカ
カオボ・ンドガムを食物繊維供給源として飲料などに添
加する場合、粘度が低下して飲みやす(なるという点で
かえって有利であると考えられる。
(7)赤外線吸収スペクトル 次に、カカオボッドガムの成分推定のため、この種の天
然ガム質の定性に用いられる赤外線吸収スペクトルを調
べた。第1図にカカオボッドガムの赤外線吸収スペクト
ル、比較のため第2図にトラガントガムの赤外線吸収ス
ペクトルを示す。
第1図及び第2図から、カカオボッドガムの赤外線吸収
スペクトルは、トラガントガムのそれとピーク位置がよ
く似ているといえる。
(8)沈殿反応 カカオボッドガムと他の植物由来の天然ガム質について
沈殿反応を調べた。沈殿剤としては、ジオキサン、エタ
ノール、塩酸エタノール、塩化カルシウム、塩化セチル
ピリジニウム(CPC)、トリクロル酢酸(’rCA 
)を用いた。
この結果を第3表に示す。表において、十+、士、±、
−は沈殿の程度を表わしており、−が観察されず、1+
は最もはっきりとした沈殿生成を示している。
(以下、余白) この沈殿反応においても、カカオポンドガムはトラガン
トガムに類似した反応を示したが、混合比05のジオキ
サン、混合比lのエタノール、混合比lの塩酸エタノー
ルで沈殿を生成しない点において、トラガントガムとも
異なる挙動が見られた。また、トラガントガムは耐塩性
がないこと、カカオボッドガムは果実由来であるのに対
してトラガントガムは樹脂であること、更に、カカオの
開はアオギリ科であるのに対してトラガントの樹はマメ
科であること等を考慮すると、カカオポンドガムは、ト
ラガントガムや他の公知の天然ガム質とは異なる新規な
ガム質であるといえる。
[発明の作用及び効果] 以上説明したように、本発明によれば、チョコレートや
ココアの原料となる種子及び種子を包む柔枯物を取出し
た後の廃棄物として捨てられていたカカオ果実の殻を利
用して新規な天然ガム質を得ることができる。この天然
ガム質は、食品、化粧品、医薬品などの増粘剤、稠密剤
、安定剤などとして他の天然ガム質と同様に利用でき、
また、水溶性のグイエタリーファイバーとしても利用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で得られたカカオボッドガムの赤外線吸
収スペクトルを示す図、第2図はトラガントガムの赤外
線吸収スペクトルを示す図、第3図はカカオボッドガム
水溶液及び公知の天然ガム水溶液の濃度と粘度との関係
を示す図、第4図はカカオボッドガム水溶液の?H度と
粘度との関係を示す図、第5図はカカオボッドガム水溶
液の食塩濃度と粘度との関係を示す図、第6図はカカオ
ボッドガム水溶液の殺菌温度と粘度との関係を示す図、
第7図はカカオボッドガム水溶液のpHと粘度との関係
を示す図である。 特許出願人   森永製菓株式会社 同代理人   弁理士 松井 茂 第 図 ’JL& (’C) 第 図 第 図 梁に

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)カカオ果実の殻から得られることを特徴とする天
    然ガム質。
  2. (2)第1図に示す赤外線吸収スペクトルを有し、以下
    の薬剤の添加によって沈殿を生じない性質を有する特許
    請求の範囲第1項記載の天然ガム質。 イ、0.5重量倍のジオキサン ロ、同重量のエタノール ハ、同重量の塩酸エタノール ニ、同重量のトリクロル酢酸
  3. (3)カカオ果実の殻に水または熱水を加えて可溶性成
    分を抽出することを特徴とする天然ガム質の製法。
  4. (4)カカオ果実の殻中に含まれる酵素の作用を失活さ
    せた後、可溶性成分を抽出する特許請求の範囲第3項記
    載の天然ガム質の製法。
  5. (5)カカオ果実の殻の破砕物と、この破砕物に対して
    3〜50重量倍の水又は熱水とを混合した状態で抽出を
    行う特許請求の範囲第3項又は第4項記載の天然ガム質
    の製法。
  6. (6)前記抽出液から親水性有機溶媒を用いて天然ガム
    質を析出させる特許請求の範囲第3〜5項のいずれか1
    つに記載の天然ガム質の製法。
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