JPH0215760Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は船舶甲板部用強制式換気装置に関す
る。

船舶の甲板部に備えられる換気装置に於ては、
海が荒れ換気筒より海水が船内に侵入する虞れが
生じた場合には、換気筒の上端を蓋体により閉じ
ると共に、モータの焼付き防止のため換気筒内の
送風機を直ちに止める必要がある。

本考案はこのような蓋体の開閉操作や送風機モ
ータの回転、停止操作を極めて迅束確実に行い得
るようなこの種換気装置を提供することを目的と
してなされたもので、即ち本考案は、船舶の甲板
部ａの換気口ｂの部分に据付けられる防水フード
１付換気筒２、該換気筒２内に備えられたモータ
３ａ駆動の送風機３、及び同換気筒２の上端開口
２ａを適宜開閉するための蓋板４を具備し、上記
蓋板４は前記防水フード１にフリーに貫挿された
縦軸５の下端に支持され、該縦軸５の上端には軸
引上げ操作用の把持部６が形成され、前記防水フ
ード１の軸貫挿部７には、縦軸５を引上げ位置で
側方から締付け拘束するためのハンドル８付締付
ねじ９が備えられ、前記送風機３のモータ３ａの
メインスイツチを入、切するための補助的スイツ
チ１０の自動復元型操作ボタン１０ａが、前記蓋
板４の開閉動作により押圧、開放されるように、
前記換気筒２の上端に備えられていることを特徴
とする船舶甲板部用強制式換気装置に係る。

以下に本考案の一実施例を添附図面にもとづき
説明すると次の通りである。

雨水の侵入を防止するための防水フード１が備
えられた換気筒２は下端のフランジ部２ｂに於
て、船舶の甲板部ａの換気口ｂの部分に据付けら
れる。この換気筒２内には強制換気を行うための
送風機３が備えられる。

海が荒れ海水が換気筒２の上端開口２ａより船
内に侵入する虞れが生じた場合に、該換気筒２の
上端開口２ａを閉じるための蓋板４が備えられ
る。この蓋板４は上記フード１の中央部にフリー
に貫挿された縦軸５の下端に支持されている。縦
軸５の上端には、軸引上げ操作用の把持部６が形
成されている。

上記縦軸５を引上げ位置即ち蓋板４の開放位置
で拘束するために前記防水フード１の軸貫挿部７
に、横方向に進退される締付ねじ９が備えられ
る。この締付ねじ９には回動操作用のハンドル８
が備えられる。

前記送風機３のモータ３ａのメインスイツチ
（図示せず）を入、切するための補助的スイツチ
１０が換気筒２の上端に備えられ、該スイツチ１
０の自動復元型操作ボタン１０ａは、換気筒２の
上端より僅かに上方へ突出されている。この操作
ボタン１０ａは蓋板４の閉時には該蓋板４より押
下げられてスイツチを切りモータ３の回転を止め
るが、蓋板４が開放されると同時に自動復元して
スイツチを入れ、モータ３ａを回転せしめる。そ
の他図中、１１は換気筒２の外周面から放射状に
張出された防水フード支持用プレート、１２は同
換気筒２の内周面から放射状に張出されたモータ
ーの支持腕である。

本考案換気装置は、上述の如き構造を有し、通
常の使用状態では、縦軸５を介して蓋板４が上方
へ引上げられ、換気筒２の上端開口２ａは開放さ
れていると共に、送風機３が強制回転され、強制
換気が行なわれる。この状態が第１図に示されて
いる。

海が荒れ、換気筒２の上端開口２ａより船内へ
海水が侵入する虞れが生じた場合にはハンドル８
操作により締付杆９が後退される。この後退によ
り縦軸５に対する拘束が解かれ、縦軸５ひいては
その下端の蓋体４が自重で降下し、換気筒２の上
端開口２ａが閉じられる。同時にこの降下した蓋
体４がスイツチ１０の操作ボタン１０ａを押下
げ、スイツチ１０を切る。而して換気筒２の上端
開口２ａの閉鎖と同時にモータ３ａの回転も止ま
る。

海が静まり海水侵入の虞れがなくなつた場合に
は、縦軸５を介して蓋板４が引上げられると共に
ハンドル８操作により締付ねじ９が前進され、縦
軸５ひいては蓋板４が引上げ位置で拘束される。
而して換気筒２の上端開口２ａは開放されると共
に操作ボタン１０ａが元の状態に自動復元し、ス
イツチが入りモータ３ａひいては送風機３が回転
し強制換気が行なわれる。

このように本考案装置に於ては、側方より締付
ねじ９を介して締付け又は解放される縦軸５の下
端に蓋板４を備えたので、蓋板４の開閉操作を、
縦軸５の引上げ固定又は解放降下という極めて簡
単な操作によつて迅速確実に行い得ると共に、上
記蓋板４の開閉動作と連動して送風機３を適宜回
転、停止できるよう構成したので、スイツチ切り
忘れによるモータ３ａの焼付きの問題も解消でき
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案実施の一例を示す縦断面図であ
る。 図に於て、１は防水フード、２は換気筒、３は
送風機、３ａはモータ、４は蓋板、５は縦軸、６
は把持部、７は軸貫挿部、８はハンドル、９は締
付けねじ、１０は補助スイツチ、１０ａは操作ボ
タンである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 船舶の甲板部ａの換気口ｂの部分に据付けられ
   る防水フード１付換気筒２、該換気筒２内に備え
   られたモータ３ａ駆動の送風機３、及び同換気筒
   ２の上端開口２ａを適宜開閉するための蓋板４を
   具備し、上記蓋板４は前記防水フード１にフリー
   に貫挿された縦軸５の下端に支持され、該縦軸５
   の上端には軸引上げ操作用の把持部６が形成さ
   れ、前記防水フード１の軸貫挿部７には、縦軸５
   を引上げ位置で側方から締付け拘束するためのハ
   ンドル８付締付ねじ９が備えられ、前記送風機３
   のモータ３ａのメインスイツチを入、切するため
   の補助的スイツチ１０の自動復元型操作ボタン１
   ０ａが、前記蓋板４の開閉動作により押圧、開放
   されるように、前記換気筒２の上端に備えられて
   いることを特徴とする船舶甲板部用強制式換気装
   置。