JPH02129018A - 板状炭酸カルシウム複合体用分解抑制剤 - Google Patents

板状炭酸カルシウム複合体用分解抑制剤

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JPH02129018A
JPH02129018A JP28210288A JP28210288A JPH02129018A JP H02129018 A JPH02129018 A JP H02129018A JP 28210288 A JP28210288 A JP 28210288A JP 28210288 A JP28210288 A JP 28210288A JP H02129018 A JPH02129018 A JP H02129018A
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JP
Japan
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salt
decomposition
plate
acid
calcium carbonate
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Application number
JP28210288A
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English (en)
Inventor
Kyoichi Nagami
永見 恭一
Fumikazu Saito
斎藤 文和
Masahiro Machida
町田 雅広
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chichibu Lime Industry Co Ltd
Original Assignee
Chichibu Lime Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、板状炭酸カルシウム複合体用分解抑制剤およ
びその使用に関するものである。詳しく述べると、2C
aCO3−xCa (OH)2  ・yH2Oの組成式
で示される板状の形態を有する複合体の分解抑制剤、板
状複合体組成物および該抑制剤を使用する板状複合体の
分解抑制方法に関するものである。
(従来の技術) 一般的な沈降性炭酸カルシウムとして、立方形、紡錘状
、柱状、針状、連鎖状等の各種形状を有するものが市販
されており、それらの用途として、製紙工業を始め、ゴ
ム、プラスチック、塗料工業等の分野で白色顔料として
広く使用されている。
しかしながら、製紙塗工顔料として上記形状の炭酸カル
シウムを用いた場合、顔料として最も多量に使用される
板状カオリンクレーに比べ、光沢性、平滑性等の特性が
不充分であった。
このため、沈降性炭酸カルシウムの優れた白色度および
インキ吸収性に加え、光沢性および平滑性に優れた品質
特性を有する板状炭酸カルシウムの開発が切望されてい
た。そこで、これらの要求を満足すべく 2CaCO3
・xCa (OH)2yH2Oの組成式で示される板状
の炭酸カルシウム複合体が提案されている。
しかしながら、このような板状複合体は、乾燥等二次処
理工程、水性媒体中での保存、顔料製造工程等において
化学変化を起して分解しやすいという欠点がある。しか
して、化学変化を起すと、炭酸カルシウムと消石灰に分
解するとともに、板状形態が壊れ、板状炭酸カルシウム
複合体の有する優れた品質特性が失われてしまうという
欠点があった。
(発明が解決しようとする課題) したがって、本発明の目的は、新規な板状炭酸カルシウ
ム複合体用分解抑制剤およびその使用法を提供すること
にある。本発明の他の目的は、2CaCO3φxCa 
(OH)2  ”y)(2Oの組成式で示される板状炭
酸カルシウム複合体の分解抑制剤、板状炭酸カルシウム
複合体組成物および該抑制剤を使用する板状炭酸カルシ
ウム複合体の分解抑制方法を提供することにある。本発
明のさらに他の目的は、例えば製紙用塗工顔料として利
用された場合に、従来の沈降性炭酸カルシウムの有する
優れた白色度およびインキ吸収性とカオリンクレーの有
する優れた光沢性および平滑性なる品質特性を兼ね備え
た板状炭酸カルシウム複合体の化学的ならびに形態的不
安定性を改善する分解抑制剤、板状炭酸カルシウム複合
体組成物および該抑制剤を使用する板状炭酸カルシウム
複合体の分解抑制方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) これらの諸口的は、アクリル酸またはその塩を含有する
単量体成分を、該単量体成分1モルに対して01モル以
下の次亜リン酸またはその塩の存在下に重合して得られ
るポリアクリル酸またはその塩からなることを特徴とす
る2CaCO3・XCa (OH) 2  ・Y、H2
O(ただし、式中、Xは0.5〜1.0であり、またy
は0.7〜1.5である)の組成式で示される板状炭酸
カルシウム複合体用分解抑制剤により達成される。
これらの諸口的は、2CaCO3・xCa(。
H)2 φyH2O(ただし、式中、Xは0.5〜1.
0であり、またyは0.7〜1.5である)の組成式で
示される板状炭酸カルシウム複合体100重量部当り、
分解抑制剤としてアクリル酸またはその塩を&fiする
単量体成分を、該単量体成分1モルに対して01モル以
下の次亜リン酸またはその塩の存在下に重合して得られ
るポリアクリル酸またはその塩を0.2〜8重量部の割
合で配合してなる板状炭酸カルシウム複合体組成物によ
っても達成される。
これらの諸口的は、2CaCO3・xCa (OH)2
 ・yH2O(ただし、式中、Xは0.5〜1.0であ
り、またyは0.7〜1.5である)の組成式で示され
る板状炭酸カルシウム複合体100重量部に対して分解
抑制剤としてアクリル酸またはその塩を含有する単量体
成分を、該単量体成分1モルに対して01モル以下の次
亜リン酸またはその塩の存在下に重合して得られるポリ
アクリル酸またはその塩を0.2〜8重量部の割合で配
合することを特徴とする板状炭酸カルシウム複合体の分
解抑制方法によっても達成される。
(作用) 本発明における板状炭酸カルシウム複合体は、つぎの組
成式I 2CaCO3φxCa (OH)2  拳3/H2O(
1)(ただし、式中、Xは0.5〜1.0であり、また
yは0.7〜1.5である)で示され、平均粒子径0.
2〜2μm1好ましくは0.3〜1μm1アスペクト比
3〜2O、好ましくは4〜8である。
該複合体は、例えば、消石灰乳を反応槽中で二酸化炭素
含有ガスと一定の条件下、例えば、5〜18℃、好まし
くは10〜16℃の温度で、CaOとしての濃度4〜1
5 g/ 100ml、好ましくは6〜Log/100
m1の濃度で炭酸化反応させることにより製造される。
この板状炭酸カルシウム複合体は、例えば固形分13重
量%で密閉容器内に保存した場合、水性媒体中において
第1図に示すように分解が起る。このような分解は、保
存温度が高くなるにしたがって、速くなる。なお、分解
率αは、つぎの式■によって示される。
α−Z/Zo    (II) (ただし、式中、ZはX線回折での炭酸カルシウム(カ
ルサイト)最強線強度であり、またZOは完全に分解し
た場合のX線回折の炭酸カルシウム(カルサイト)最強
線強度である)。なお、第1図において、曲線Aは60
°Cにおける経時変化、曲線Bは70℃における経時変
化、曲線Cは80℃における経時変化である。
本発明において分解抑制剤として用いられるポリアクリ
ル酸またはその塩は、酸形であるポリアクリル酸または
塩形であるポリアクリル酸塩のいずれも使用することが
できる。塩形であるポリアクリル酸塩としては、例えば
ポリアクリル酸の一価金属、二価金属、アンモニア、有
機アミン等による部分中和物もしくは完全中和物が挙げ
られる。
−価金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等
があり、二価金属としては、カルシウム、マグネシウム
、亜鉛等があり、また有機アミンとしては、モノメチル
アミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチ
ルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイ
ソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルアミ
ン類等のアルキルアミン類;モノエタノールアミン、ジ
ェタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプ
ロパツールアミン、ジメチルエタノールアミン等のアル
カノールアミン類;ピリジン等を挙げることができるが
、中でも安価に入手できるナトリウムが特に好ましい。
本発明で用いられるポリアクリル酸またはその塩の平均
分子量は広い範囲とすることができるが、1.000〜
50,000、特に2,000〜3o、oooの範囲が
好ましい。
本発明で用いられるポリアクリル酸またはその塩は、ア
クリル酸またはアクリル酸塩を含有する単量体成分を、
該単量体成分1モルに対して0゜1モル以下の次亜リン
酸またはその塩の存在下に重合して得られたものであり
、その使用量がこの範囲外の場合には、高度分解抑制能
が得られない。
次亜リン酸またはその塩は、酸形である次亜リン酸まは
塩形である次亜リン酸塩のいずれも使用できる。塩形と
しては一価金属、二価金属、アンモニア、有機アミン等
による部分中和物もしくは完全中和物が挙げられる。−
価金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等が
あり、二価金属としては、カルシウム、マグネシウム、
亜鉛等があり、また有機アミンとしてはモノメチルアミ
ン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルア
ミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアルキル
アミン類;モノエタノールアミン、ジェタノールアミン
、トリエタノールアミン、モノイソプロパツールアミン
、ジメチルエタノールアミン等のアルカノールアミン類
、ピリジン等を挙げるとかできるが、中でも安価に入手
できるナトリウムが特に好ましい。
このようなポリアクリル酸またはその塩は、式Iで表わ
される板状炭酸カルシウム複合体100重量部に対して
0.2〜8重量部、好ましくは0゜6〜6重量部の範囲
で配合される。すなわち、0゜2重量部未満の使用量で
は、分解を抑制することが困難であり、=方、8重量部
を越える量を使用しても増量に見合った効果は得られな
いからである。
本発明に用いられるポリアクリル酸またはその塩を得る
に際し、次亜リン酸またはその塩の重合系内への供給形
態に特別の制限はない。すなわち、単量体成分の全量を
重合溶媒とともに一括して反応容器に仕込み、重合触媒
により重合してもよく、また重合溶媒中に単量体成分お
よび重合触媒等を逐次供給して重合反応させることも可
能である。
また、塩形のポリアクリル酸塩は、単量体成分にアクリ
ル酸塩を用いてもよく、またアクリル酸を用いて得られ
るポリアクリル酸の中和物であってもよい。
重合反応に用いる重合触媒としては、例えば水溶液重合
の場合、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸
塩、過酸化水素、2.2′ −アゾビス(2−アミジノ
プロパン)塩酸塩、4.4’−アゾビス−4−シアノバ
レリン酸等の水溶性アゾ化合物などが挙げられる。また
、メタノール、イソプロパツール等のアルコール系、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系、ベンゼ
ン、キシレン、トルエン等の芳香族系またはメチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系などの
有機溶剤中での重合の場合、過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウロイル、過酢酸等の有機過酸化物;アゾビスイソブ
チロニトリル、2.2’アゾビス(4−メトキシ−2,
4−メチルバレロニトリル)等の油溶性アゾ化合物など
を用いることができる。
また、本発明のポリアクリル酸またはその塩を得るに際
し、本発明の効果を損なわない範囲で共重合可能な他の
単量体を共重合することは勿論可能である。共重合可能
な他の単量体としては、例えば、メタクリル酸、クロト
ン酸あるいはそれらの一価金属、二価金属、アンモニア
、有機アミンによる部分中和物や完全中和物等の不飽和
モノカルボン酸系単量体、マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、シトラコン酸あるいはそれらの一価金属、二価
金属、アンモニア、有機アミンによる部分中和物や完全
中和物等の不飽和ジカルボン酸系単量体、(メタ)アク
リルアミド、t−ブチル(メタ)アクリルアミド等のア
ミド系単量体、(メタ)アクリル酸エステル、スチレン
、2−メチルスチレン、酢酸ビニル等の疎水性単量体、
ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホ
ン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アク
リレート、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシスルホプロピル(メタ)アクリレート、スル
ホエチルマレイミド、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ
プロパンスルホン酸あるいはそれらの一価金属、二価金
属、アンモニア、6機アミン等による部分中和物や完全
中和物等の不飽和スルホン酸系単量体、2−ヒドロキシ
ルエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、アリルアルコール、ポリ
エチレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレ
ングリコールモノアリルエーテル、3−メチル−3−ブ
テン−1−オール(イソプレノール)、ポリエチレング
リコールモノイソプレノールエーテル、ポリプロピレン
グリコールモノイソプレノールエーテル、3−メチル−
2−ブテン−1−オール(プレノール)、ポリエチレン
グリコールモノブレノールエーテル、ポリプロピレング
リコールモノプレノールエーテル、2−メチル−3−ブ
テン−2−オール(イソプレンアルコール)、ポリエチ
レングリコールモノイソプレンアルコールエーテル、ポ
リプロピレングリコールモノイソプレンアルコールエー
テル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、グリセ
ロールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノア
クリルエーテル、ビニルアルコール等の水酸基含有不飽
和単量体、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート
、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の
カチオン性単量体、(メタ)アクリロニトリル等のニト
リル系重合体、(メタ)アクリルアミドメタンホスホン
酸、(メタ)アクリルアミドメタンホスホン酸メチルエ
ステル、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロ
パンホスホン酸等の含リン単量体、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、イソブチレン、α−アミレン、2−メ
チル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン(α−イソ
アミレン)、1−ヘキセン、1−ヘプテン等のα−オレ
フィン系単量体等を挙げることができる。ただし、これ
ら他の単量体を用いる場合は、本発明の特徴を充分発揮
させるために、全単量体成分中30モル%未満とするの
が好ましい。
上記ポリアクリル酸またはその塩よりなる分解抑制剤を
用いて式1で示される板状炭酸カルシウム複合体の分解
を抑制するには、通常、板状炭酸カルシウム複合体と水
性媒体との混合物中に前記分解抑制剤を配合することに
より行なわれる。このときの該複合体の固形分濃度には
特別な制限はなく、広い範囲とすることができるが、目
的に応じて10〜75重量%、特に30〜65重量%が
賞月される。特に高濃度(例えば25重量%以上)で配
合する場合には、プレスフィルター等で脱水処理を行な
ってケーキ状態として、固形分100重量部当り前記分
解抑制剤を0.2〜8重量部添加し、高速撹拌機等によ
り撹拌混合して板状複合体の表面に該分解抑制剤を被覆
する。あるいは板状炭酸カルシウム複合体水性懸濁液中
に該分解抑制剤を添加し、高速撹拌機等により分解抑制
処理を行なったのちに、プレスフィルター等で脱水処理
を行なうこともできる。さらに、この分解抑制処理は、
得られる板状炭酸カルシウム複合体に対して、あるいは
顔料として使用する際に分解抑制剤を添加して行なって
もよいが、該複合体の製造工程において水性懸濁体中あ
るいは濃縮して得られるケーキ中に添加することが最も
好ましい。
なお、前記分解抑制剤は、界面活性剤やピロリン酸ナト
リウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム等の公知の無機顔
料分散剤と併用しても効果が損なわれるものではない。
(実施例) つぎに、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、
本発明は、これらの実施例によって限定されるものでは
ない。また、下記参考例、実施例および比較例において
特にことわらない限り、「部」は全て重量部、また「%
」は全て重量%を意味するものである。
参考例1 工業用生石灰2.4部を40℃の水17.6部の中に投
入し、攪拌しながら15分間消和を行った。その後分級
機で篩分けし、74μm通過の消石灰乳を取り出し、こ
れに水を加えて消石灰濃度10%の消石灰乳2O部を得
た。これを反応容器(内径345mm、高さ360mm
、内容積40g)に入れ、攪拌しながら(かい型羽根、
径100mm。
500rpm)10°Cに冷却後、100%濃度の炭酸
ガスを25N/cainの速度で導入した。この時の相
対炭酸ガス吹出速度は12. 5ml/ll1in g
Ca (OH)2であった。反応開始から少なくとも1
5分間は冷却を続け、15℃以下に液温を保持した後、
電気伝導度4. 52m5/ cmで炭酸ガスの吹込を
停止した。反応生成物を走査型電子顕微鏡で観察したと
ころ、平均で幅0.3μm、厚さ0゜08μmの多角形
の板状を有していた。また、この生成物の回折X線測定
の結果、炭酸カルシウムおよび消石灰のピークはほとん
ど認められず、熱重量分析から組成式は2CaCO3・
0.63Ca (OH)2  ・0.86H2Oであっ
た。
参考例2 撹拌機、温度計、還流冷却器および窒素導入管を設けた
容量1gのセパラブル組合容器に脱イオ゛ン水122.
2部を仕込み、窒素置換後85°Cまで昇温した。撹拌
下、同温度にて37%アクリル酸ナトリウム水溶液75
6部、10%過硫酸アンモニウム水溶液27.2部およ
び5%次亜リン酸ナトリウム1水和物水溶液94.6部
(0,015モル/単量体1モル)を各々、別々の滴下
ノズルより2時間をかけて滴下した。滴下終了後、更に
同温度に30分間保ち重合を完結した。得られたポリア
クリル酸ナトリウムの平均分子量は6゜000であった
参考例3 参考例2において、5%次亜リン酸ナトリウム1水和物
水溶液94.6部の代りに26.7%次亜リン酸ナトリ
ウム1水和物水溶液94.6部を用い、かつ重合温度を
93℃とした他は参考例2と全く同様に重合を行った。
得られたポリアクリル酸ナトリウムの平均分子量は、2
.000であった。
参考例4 参考例2で用いたのと同じ重合容器に脱イオン水607
部を仕込み、窒素置換後90℃まで昇温した。撹拌下、
同温度にて80%アクリル酸水溶液250部、10%過
硫酸ナトリウム水溶液25゜3部および5%次亜リン酸
ナトリウム1水和物水溶液117.7部(0,02モル
/単m体1モル)を各々、別々の滴下ノズルより2時間
かけて滴下した。滴下終了後、同温度に30分間保ち重
合を完結した。得られたポリアクリル酸の分子量は8゜
000であった。
参考例5 参考例4で得られたポリアクリル酸の一部を水酸化ナト
リウムによりpH8,0となるように中和し、ポリアク
リル酸ナトリウムを得た。
参考例6 参考例4および5において5%次亜リン酸ナトリウム1
水和物水溶液117.7部の代りに、22.5%次亜リ
ン酸ナトリウム1水和物水溶液117.7部(0,09
モル/単量体モル)を用い、かつ重合温度を系の沸点と
した他は参考例4および5とまった(同様に重合および
中和を行った。
得られたポリアクリル酸ナトリウムの平均分子量は2.
000であった。
参考例7 参考例2で用いたのと同じ重合容器に脱イオン水623
.2部および35%次亜リン酸水溶液32.7部(0,
05モル/単量体1モル)を仕込み、窒素置換後80℃
まで昇温した。撹拌下、同温度にて80%アクリル酸水
溶液312.5部および10%過硫酸アンモニウム水溶
液31.6部を各々、別々の滴下ノズルにより2時間か
けて滴下した。滴下終了後、更に同温度に30分間保ち
重合を完結した。得られた重合物の一部を水酸化カリウ
ムによりp)(s、Oとなるように中和を行った。得ら
れたポリアクリル酸カリウムの平均分子量は2O.00
0であった。
比較参考例1 参考例2において初期仕込のイオン交換水を90.6部
とし、5%次亜リン酸ナトリウム1水和物水溶液94.
6部の代りに30%次亜リン酸ナトリウム1水和物水溶
液126.2部(0,12モル/単量体1モル)とした
他は参考例2と全く同様に重合を行った。得られたポリ
アクリル酸ナトリウムの平均分子量は2.000であっ
た。
比較参考例2 参考例4および5において5%次亜リン酸ナトリウム1
水和物水溶液117.7部の代りに、32.5%次亜リ
ン酸ナトリウム1水和物水溶液117.7部(0,13
モル/単量体1モル)を用い、かつ重合温度を85℃と
した他は参考例4および5と全く同様に重合および中和
を行った。得られたポリアクリル酸ナトリウムの平均分
子量は2.000であった。
実施例1 参考例1で得た2CaCO3・0.63Ca(OH)2
  書0.86H2Oで示される板状炭酸カルシウム複
合体の13%濃度の水性懸濁液をプレスフィルターで脱
水し、固形分60%の水性板状複合体とした。この板状
複合体100部を処理容器(内径φ60mm、高さ15
0mm)に入れ、参考例2で得られたポリアクリル酸ナ
トリウムからなる分解抑制剤を固形分に対して、1.6
部添加し、デイシルバー攪拌機(攪拌翼径φ40mm)
で2O0Orpm 、15分間、分解抑制処理を実施し
た。この分解抑制処理を施した水性板状複合体を密閉容
器に入れ、恒温槽中70℃で48時間保持した。
48時間後恒温槽から密閉容器を取出し、水性板状炭酸
カルシウム複合体を真空乾燥後、回折X線測定を行い、
測定結果から分解抑制率[β]を算出した。分解抑制率
βは下記の式で表される。
β= [1−(Z/Zo )] X100Z :X線回
折図から求めた炭酸カルシウム(カルサイト)の最強線
強゛度(cps)Zo :完全に分解した場合のX線回
折図から求めた炭酸力シルラム(カルサイト)の最強線
強度(cps) なお、cpsは1秒間当りのカウント数である。
次にこの分解抑制率βを用い、下記に示される4段階評
価の分解抑制能を求めた。
分解抑制能  ◎:90≦β≦100 同上 Oニア0≦β<90 同上 Δ:50≦β<70 同 上   ×:50未満 分解抑制能を第1表に示した。この分解抑制処理を実施
した板状複合体は、分解抑制率が高く、走査型電子顕微
鏡(倍率2O.000倍)で、形態を観察したところ、
製造直後の形態(第6図)と変わらず板状形態を有して
いた(第7図)。また、製造直後の複合体は第2図に示
すX線回折図より明らかなように、2θが29.4度の
ときの最強線強度が178cps  [強度演算機能付
回折X線測定装置RAD−IIC(理学電機株式会社製
)によって求めた]であるのに対して、処理後のものは
第3図に示すX線回折図より明らかなように、2θが2
9.4度のときの最強線強度が2O4cpSでかつ分解
率は94.8%であった。
実施例2〜7 実施例1で使用した固形分60%の水性板状複合体を用
い、参考例3〜7で得られたポリアクリル酸またはその
塩を第1表に示した所定量を添加し、実施例1と同様に
分解抑制処理を実施し、分解抑制能を求めた。
その結果を第1表に示した。
実施例8〜13 参考例1で得た板状複合体の13%濃度の水性懸濁液に
参考例2〜7で得られたポリアクリル酸またはその塩か
らなる分解抑制剤を第1表に示した所定量を添加し、デ
イシルバー攪拌機(攪拌翼径φ40mm)で2O0Or
pm、15分間分解抑制処理を実施した。この後、プレ
スフィルターで脱水し、固形分60%の水性板状複合体
とし、これを密閉容器に入れ、恒温槽中で45℃で48
時間保持した。48時間後、実施例1ど同様に回折X線
測定を行い、分解抑制能を求めた。その結果を第1表に
示した。
比較例1 参考例1で得た2CaCO3・0.63Ca(OH)2
  ・0.86H2Oで示される板状炭酸カルシウム複
合体の13%濃度の水性懸濁液をプレスフィルターで脱
水し、固形分60%の水性板状複合体とした。この板状
複合体100部を処理容器(内径φ60mm、高さ15
0mm)に入れ、比較参考例1で得られたポリアクリル
酸ナトリウムからなる分解抑制剤を板状複合体100重
量部に対して固形分として2.0部添加し、デイシルバ
ー攪拌機(攪拌翼径φ40mm)で2O0Orpm。
15分間、分解抑制処理を実施した。この分解抑制処理
を施した水性板状複合体を密閉容器に入れ、恒温槽中7
0℃で保持した。48時間後取出し、実施例1と同様に
分解抑制率βを算出し、分解抑制能を求めた。その結果
を第2表に示した。
この分解抑制処理を実施した板状複合体は分解抑、ti
jI率が低く、形態は、走査型電子顕微鏡(倍率2O.
000倍)で観察すると、板状形態の他に紡錘状形態が
確認された(第8図)。また、第4図から明らかなよう
に、2θが29.4度のときの最強線強度は1511e
psでかつ分解抑制率は61.4%であった。
比較例2 実施例1で使用した固形分60%の水性板状複合体を用
い、比較参考例2で得られたポリアクリル酸ナトリウム
を第2表に示した所定量添加し、実施例1と同様に分解
抑制処理を実施し、分解抑制能を求めた。その結果を第
2表に示した。
比較例3〜8 参考例1で得た板状複合体の13重量%濃度の水性懸濁
液に参考例2〜7で得られたポリアクリル酸またはその
塩よりなる分解抑制剤を第2表に示した所定量を添加し
、実施例8〜13と同様に分解抑制処理を施し、プレス
フィルターで脱水後、固型分60%の水性板状複合体を
得た。この板状複合体を密閉容器に入れ、恒温槽中、4
5°Cで48時間保持した。48時間後、取出し、実施
例1と同様に回折X線測定を行い、分解抑制能を求めた
。その結果を第2表に示した。
比較例9 実施例1で使用した固型分60%水性板状複合体に分解
抑制剤を用いず、そのまま密封容器に入れ、恒温槽中7
0℃で48時間、保持した。48時間後、取出し、実施
例1と同様に回折X線測定を行い、分解抑制能を求めた
。その結果を第2表に示した。この分解抑制処理を用い
ない板状複合体の形態は、走査型電子顕微鏡(倍率2O
.000倍)で観察すると板状形態から大部分が紡錘状
形態の混在物に変化していた(第9図)。また、第5図
から明らかなように、2θが29.4度のときの最強線
強度は3547cpsでかつ分解抑制率は9.4%であ
った。
表 (発明の効果) 以上述べたように、本発明は、アクリル酸またはその塩
を含有する単量体成分を、該単量体成分に対して0.0
1〜0.10モル%の次亜リン酸またはその塩の存在下
に重合して得られるポリアクリル酸またはその塩を2C
aCO3・xCa(OH)2 ・yH2Oの組成式で示
される板状炭酸カルシウム複合体に対する分解抑制剤と
して使用するものであるから、該分解抑制剤を配合され
た板状複合体は極めて安定しており、特に温度が上昇し
ても化学変化による分解の問題は解決され、板状炭酸カ
ルシウム複合体の優れた品質特性が十分に発揮されるこ
とにより、各分野での用途に利用可能となる。例えば、
製紙用塗工顔料として利用される場合、白色度、光沢性
、平滑性、インキ吸収性等の改善が図られ、優れた品質
が得られる。
また、ゴム、プラスチック用充填剤、塗料顔料等として
も有望である。
【図面の簡単な説明】
第1図は板状炭酸カルシウム複合体の経時時間と分解率
との関係を示すグラフ、第2図は製造直後の板状複合体
のX線回折図、第3図は本発明による分解抑制剤を使用
したときの板状複合体のX線回折図、第4図は本発明の
範囲外の重合体を使用したときの板状複合体のX線回折
図、第5図は分解抑制剤を使用しないときの板状複合体
のX線回折図、第6図は製造直後の板状複合体の形態を
示す走査型電子顕微鏡写真、第7図は本発明による分解
抑制剤を使用したときの板状複合体の形態を示す走査型
電子顕微鏡写真、第8図は本発明の範囲外の重合体を使
用したときの板状複合体の形態を示す走査型電子顕微鏡
写真であり、また第9図は分解抑制剤を使用しないとき
の板状複合体の形態を示す走査型電子顕微鏡写真である

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アクリル酸またはその塩を含有する単量体成分を
    、該単量体成分に対して0.01〜0.1モル%の次亜
    リン酸またはその塩の存在下に重合して得られるポリア
    クリル酸またはその塩からなることを特徴とする2Ca
    CO_3・xCa(OH)_2・yH_2O(ただし、
    式中、xは0.5〜1. 0であり、またyは0.7〜1.5である)の組成式で
    示される板状炭酸カルシウム複合体用分解抑制剤。
  2. (2)2CaCO_3・xCa(OH)_2・yH_2
    O(ただし、式中、xは0.5〜1.0であり、またy
    は0.7〜1.5である)の組成式で示される板状炭酸
    カルシウム複合体100重量部当り、分解抑制剤として
    アクリル酸またはその塩を含有する単量体成分を、該単
    量体成分に対して0.01〜0.1モル%の次亜リン酸
    またはその塩の存在下に重合して得られるポリアクリル
    酸またはその塩を0.2〜8重量部の割合で配合してな
    る板状炭酸カルシウム複合体組成物。
  3. (3)2CaCO_3・xCa(OH)_2、yH_2
    O(ただし、式中、xは0.5〜1.0であり、またy
    は0.7〜1.5である)の組成式で示される板状炭酸
    カルシウム複合体100重量部に対して分解抑制剤とし
    てアクリル酸またはその塩を含有する単量体成分を、該
    単量体成分1モルに対して0.1モル以下の次亜リン酸
    またはその塩の存在下に重合して得られるポリアクリル
    酸またはその塩を0.2〜8重量部の割合で配合するこ
    とを特徴とする板状炭酸カルシウム複合体の分解抑制方
    法。
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