JPH0212822Y2

JPH0212822Y2 -

Info

Publication number: JPH0212822Y2
Application number: JP1984148301U
Authority: JP
Priority date: 1984-09-28
Filing date: 1984-09-28
Publication date: 1990-04-10
Also published as: JPS6164230U

Description

【考案の詳細な説明】【産業上の利用分野】

本考案は、刈払機における機体保持構造に関
し、特に操作桿に装着されるグリツプと、このグ
リツプ部分を通るスロツトルワイヤの保持構造に
関するものである。

【従来の技術】

操作桿の基端部に原動機、先端部に刈刃をそれ
ぞれ装着した従来周知の刈払機において、例えば
実公昭53−14594号公報に記載されているように、
円管状の操作桿の外周に防振構造の筒状のグリツ
プを嵌着し、このグリツプの長さ方向に沿つてそ
の外面に長溝を形成して原動機のスロツトルケー
ブル（ワイヤ）を嵌入、保持するようにしたもの
がある。上記従来の刈払機、特にグリツプの構造におい
ては、円管状の操作桿に円筒状のグリツプを嵌着
しているので、操作桿に対してグリツプが移動し
易い欠点があり、また、グリツプにおける外面の
長溝をスロツトルケーブルを嵌入、保持したの
で、グリツプ径が太くなつて握り難く、かつ握つ
た際にスロツトルケーブルが手に当り、握り心
地、感触が悪く操作性が良くないという問題もあ
つた。

【考案が解決しようとする問題点】

本考案は、上記の問題点を解決すべくなされた
もので、操作桿に対しグリツプが確実に保持さ
れ、また、グリツプ部分を通るスロツトルワイヤ
を作業の邪魔にならないように保持でき、かつグ
リツプを握つた場合にスロツトルワイヤが手に当
ることがなく、グリツプを細径にして握り易く、
操作性が良好となる刈払機における機体保持構造
を提供することを目的とする。

【問題点を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は、操作桿の
少なくともグリツプを取付ける部分に、長手方向
に沿つて複数条の凹溝をグリツプの長さより長く
形成し、前記グリツプは、筒状に形成されて操作
桿の外周と接する内周面に、操作桿の前記複数条
の凹溝中の少なくとも１つのものに嵌入する突起
を形成すると共に、操作桿にグリツプを嵌着した
状態で、操作桿の複数条の凹溝の１つに前記原動
機の回転制御用スロツトルワイヤをグリツプの全
長にわたつて挿通したことを特徴とするものであ
る。

【実施例】

以下、図面を参照して本考案の一実施例を説明
する。第１図において、符号１は中空の操作桿で、こ
の操作桿１には、基端部にエンジン２が装着さ
れ、先端部にギヤボツクス３を介して刈刃４が取
付けられている。前記エンジン２とギヤボツクス
３間の操作桿１内には、第２図ないし第５図に示
す伝動軸５が挿通支持され、エンジン２から回転
動力がギヤボツクス３、刈刃４に伝達されるよう
になつている。操作桿１のエンジン２寄り部分に
はグリツプ６が取付けられ、このグリツプ６のさ
らに先端寄り側にループ状のハンドル桿７が装着
され、このハンドル桿７に、エンジン２の回転を
制御するスロツトルレバー８が取付けられてい
る。また、操作桿１のギヤボツクス３近傍部分に
は刈刃カバー９が装着されている。前記操作桿１は、第３図および第４図に詳細に
示すように、周方向に等間隔の４条の凹溝１０を
長さ方向に沿つて設けた中空パイプで形成され、
このため、従来の円形パイプで形成された操作桿
に比べ、その外径を細くしても十分な強度が得ら
れるものである。前記グリツプ６は、第２図ないし第５図に詳細
に示すように、その主体を弾性ゴム等により筒状
に形成し、内周に操作桿１より太径の硬質パイプ
１１ａを一体的に固設した握り部１１と、この握
り部１１の前後両端に設けられ、前記操作桿１の
凹溝１０に嵌合する突起１２を内周に形成し、外
周が円形をした肉厚の嵌合部１３，１３ａと、こ
の嵌合部１３，１３ａの内側に円弧状に膨出した
防振のための吸振部１４，１４とを有するもので
ある。そして、グリツプ６は、嵌合部１３，１３
ａの外周を締付金具１５，１５ａで締付けて操作
桿１に固定され、締付金具１５の上部に、図示し
ないが作業者の肩または腰に装着される吊りバン
ドに設けられる吊り金具を係合するためのフツク
穴が穿設された懸吊金具１６が一体的に設けられ
ている。また、前記嵌合部１３，１３ａの内周に
は、長さ方向に沿つてスロツトルワイヤ１７を挿
通するための挿通溝１８が設けられ、スロツトル
ワイヤ１７は、エンジン２から操作桿１の凹溝の
１つに沿わせてグリツプ６内を通り、前記スロツ
トルレバー８に連結されている。このように構成された刈払機においては、その
グリツプ６が、突起１２を操作桿１の凹溝１０に
嵌入させて嵌合部１３，１３ａを締付金具１５，
１５ａで締付けて操作桿１に固定されているか
ら、グリツプ６が容易に周方向に回つたり、長さ
方向に移動したりすることがなく、また、握り部
１１は吸振部１１は吸振部１４，１４で機体振動
が吸収されるので、作業者の手に伝わる振動が大
幅に緩和される。また、握り部１１を強く握つても、スロツトル
ワイヤ１７は、操作桿１の凹溝１０に沿わせ、嵌
合部１３，１３ａにおいては挿通溝１８を挿通し
ているので、スロツトルワイヤ１７の影響は一切
なく、グリツプ６の外径は細くて握り易く、かつ
操作性は良好である。さらに、操作桿１は、従来のものより細くして
も強度上十分に耐えられるので、操作桿１の軽量
化と共に、全体として小型、軽量の刈払機が構成
し得る。なお、上記実施例では、操作桿１の凹溝１０を
４条設けたが、２条以上の複数条に形成すればよ
く、また、凹溝１０は少なくともグリツプ６の嵌
着部分に設けてあればよい。そして、グリツプ６
における嵌合部１３，１３ａの突起１２は、少な
くとも１個以上あればよい。

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の刈払機における
機体保持構造によれば、グリツプを取付ける部分
の操作桿に長手方向に複数条の凹溝を形成し、こ
の凹溝にグリツプ内周面（嵌合部）に形成した突
起を嵌合してグリツプを取付けたから、グリツプ
の嵌着部が操作桿に対し周方向に回つたり、長さ
方向に移動したりすることがないので、安定した
操作性が得られる。また、スロツトルワイヤを、
操作桿の凹溝に沿わせてグリツプの内側を挿通さ
せたので、スロツトルワイヤを作業の邪魔になら
ないように保持でき、そして、グリツプを細くで
きて握り易く、かつ握つたときにスロツトルワイ
ヤの感触が手に伝わることがないから、手が痛く
なることがなく、操作性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、刈払機全体の側面図、第２図は、グ
リツプ嵌合部分の断面側面図、第３図は、第２図
のX₁−X₁線に沿う断面図、第４図は、第２図X₂
−X₂線に沿う断面図、第５図は、第４図のX₃−
X₃線に沿う断面図である。１……操作桿、２……エンジン、３……ギヤボ
ツクス、４……刈刃、５……伝動軸、６……グリ
ツプ、７……ハンドル桿、８……スロツトルレバ
ー、９……刈刃カバー、１０……凹溝、１１……
握り部、１１ａ……硬質パイプ、１２……突起、
１３，１３ａ……嵌合部、１４……吸振部、１
５，１５ａ……締付金具、１６……懸吊金具、１
７……スロツトルワイヤ、１８……挿通溝。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

操作桿の基端部に原動機、先端部に刈刃をそれ
ぞれ装着した刈払機において、操作桿の少なくと
もグリツプを取付ける部分に、長手方向に沿つて
複数条の凹溝をグリツプの長さより長く形成し、
前記グリツプは、筒状に形成されて操作桿の外周
と接する内周面に、操作桿の前記複数条の凹溝中
の少なくとも１つのものに嵌入する突起を形成す
ると共に、操作桿にグリツプを嵌着した状態で、
操作桿の複数条の凹溝の１つに前記原動機の回転
制御用スロツトルワイヤをグリツプの全長にわた
つて挿通したことを特徴とする刈払機における機
体保持構造。