JPH0212789Y2 - - Google Patents

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JPH0212789Y2
JPH0212789Y2 JP764785U JP764785U JPH0212789Y2 JP H0212789 Y2 JPH0212789 Y2 JP H0212789Y2 JP 764785 U JP764785 U JP 764785U JP 764785 U JP764785 U JP 764785U JP H0212789 Y2 JPH0212789 Y2 JP H0212789Y2
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  • Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は電気音響機器におけるスピーカー用
キヤビネツトの内部定在波の除去手段に関する。
〔従来の技術〕
従来から最も一般的に使用されている直方体形
状のスピーカーキヤビネツトは、その内部に(1)式
で示される周波数の定在波が発生し、該定在波が
スピーカーユニツトの振動板に反作用を与えて周
波数特性上に小さな山谷を生じ聴感に悪い影響を
及ぼすことは衆知の事柄である。
C:空気中での音速 Lx:キヤビネツト内空間のX方向の長さ、 Ly:同じくY方向の長さ、 Lz:同じくZ方向の長さ、 nx,ny,nz:それぞれ、X方向、Y方向、Z方
向の定在波次数、 これら定在波の除去手段として、吸音材を、キ
ヤビネツト壁内面に貼着、もしくは充填する方法
を採用したり、或いは、キヤビネツト箱体を直方
体形状以外の形状に構成すること等も行なわれ
る。
〔解決すべき問題点〕
上記した従来例の構成において、吸音材をキヤ
ビネツト壁内面に貼着する方法では、周波数特性
に対して最も顕著な悪影響を与える定在波の基本
波、即ち(1)式におけるnx,ny,およびnzがすべて
1である最低次のモードの定在波に対しては、最
も粒子速度の大きい振動の腹部に相当するキヤビ
ネツト中心部には吸音材が存在しないので、定在
波抑制効果が殆んど無く、また、吸音材を充填す
る方法では、上記した低次の定在波の影響を完全
に排除するためには多量の吸音材を充填する必要
があり、キヤビネツト内容積を実質的に減少して
スピーカーシステムの最低共振周波数を上昇させ
て抵域の再生限界を狭くしたり、振動系を過制動
の状態として低域の再生レベルを低下させる欠点
があつた。
また、キヤビネツトを直方体以外の不整形に構
成すること、またはキヤビネツト内部に傾斜板を
設置することによりキヤビネツト壁面が相互に平
行面を形成しないようにする手段等も存在する
が、これらはスピーカーシステムの製造価格を上
昇させる欠点を有していた。これらの諸先行技術
は、吸音材関係については、例えば「オーデイオ
ハンドブツク」(岡原、中島、朝倉、共編、オー
ム社発行)に記載され、また、キヤビネツト構成
については、例えば実公昭55−1114、実公昭55−
6232に開示されている。
〔問題点を解決するための手段〕
本願発明におけるスピーカー用キヤビネツトの
構造は、第1図に示すごとく、全面に多数の小孔
2Cを穿設した穿孔板2aを複数枚、相互に隙間
2bを設けるとともに、孔位置が重ならないよう
に重積した音波遅延板2を、キヤビネツト箱体1
の内部空間に設置した構成を有する。
〔作用〕
かかる構造のキヤビネツトにおいては、その内
部に発生した定在波の音波が音波遅延板2内を伝
播するとき、第2図に示すごとく、重積された穿
孔板のそれぞれの小孔2Cをジグザグに、迂回し
て伝播するため、音波に対する実効長lは見掛け
の長さ(即ち、音波遅延板2の厚さ)l′より長く
なり、当該音波遅延板2が存在する部位の、相対
向する2枚の平行板面間の音響的な距離は、音波
遅延板2による実効長の増加分を含むので、見掛
上の隔たりより長くなる。
音響遅延板2の厚さを場所的に変化させたり、
もしくは音響遅延板をキヤビネツト内部に偏在さ
せたりすることにより、例えばキヤビネツト箱体
を構成する各平行板面間の実効長は場所的に異な
ることとなり、実質的には不整形キヤビネツトと
同様に作用して定在波を分散させ、著しい定在波
の発生を防止する。この定在波分散作用は定在波
の半波長の長さが音響遅延板2の厚さより大きい
低周波帯域で著しく、それより高周波帯域に対し
ては、音波を散乱させることにより定在波を分散
させる作用を有する。
更に補強板としてキヤビネツト箱体の壁板が、
スピーカーユニツトの反作用や内部定在波の音圧
により板振動を起すのを抑制する作用も併せ有す
る。
〔実施例〕
第1図において、キヤビネツト箱体1は従来と
同構造であつて、スピーカーユニツト取付孔3を
穿設したバツフル板1d、左、右両側板1a,1
a′、上板1b、底板1c、および後面板1eとか
ら構成される。該箱体1の内部には、前記した音
波遅延板2が、キヤビネツト箱体1の内部空間を
仕切るごとくに、もしくは内部空間の一部を占有
するごとくに設置される。
音波遅延板2は、第2図〜第3図aに示すごと
く例えば、通常、パンチングネツトと呼称される
金属多孔板とか、吸音壁面等に使用される多孔性
合板の如く小孔2Cを多数穿設した穿孔板2aを
複数枚、スペーサ等を使用して相互に隙間2bを
隔てて、更にそれぞれの孔位置が重ならないよう
に重積した構成を有する。
このような厚さが一定の音波遅延板を平行した
板面間の一部分に設置すれば、音波遅延板が存在
する部分のみ、板面間の実効距離が変化し、結果
として平行した板面間実効距離が場所的に変化す
ることとなる。
また、別の実施例として、例えば第3図bの如
く、各穿孔板2aを不平行に重積したり、第3図
cの如く各穿孔板2aを異なる形状とし、音波遅
延板の厚さを場所的に異ならしめた構造、もしく
は第3図dの如く各穿孔板2aの穿孔ピツチをそ
れぞれ異ならしめる等の方法により、音波遅延板
2の音波に対する実効長を場所的に変化させるこ
とができる。このような構成の音波遅延板はキヤ
ビネツト内空間を仕切るように設置することによ
り、平行板面間の実効長の場所的な変化に連続性
を持たせて、あたかも曲面キヤビネツトの如く定
在波の分散をより完全に分散させると同時に音波
遅延板の剛性によりキヤビネツト壁体の板振動を
抑制する作用も有する。
上記各穿孔板の小孔2Cの大きさ、穿孔板2a
の数量、間隙2bは分散させる定在波の周波数、
即ち、キヤビネツト箱体1の寸法にも依存する
が、実験の結果によると、小孔の直径は1〜10
mm、隣り合う各小孔間の間隔は、小孔直径の1〜
3倍程度、また、穿孔板相互の間隔は小孔直径の
10倍以内程度の寸法関係のとき、音波遅延板とし
て良好に動作する。
尚、上記した音響遅延板を使用した本考案スピ
ーカー用キヤビネツトにおいても、従来と同様に
吸音材を併用することができる。この場合、第4
図に示す如く、これら穿孔板の隙間に吸音材4を
挿入設置すれば、少量の吸音材で大きな定在波抑
制効果が得られる。
〔効果〕
上記した構成の本考案キヤビネツトは、吸音材
を用いることなく、定在波を分散、且つ散乱させ
ることにより、定在波の発生を抑制して、スピー
カー振動板への反作用による周波数特性の劣化を
なくすとともに、キヤビネツトに対する補強作用
によりキヤビネツト壁体の板振動を防止し、キヤ
ビネツト輻射の再生音に対する悪影響を除去する
効果を有する。
第5図に、スピーカーシステムについて、本考
案キヤビネツト(実線)と従来例(点線)との再
生音の周波数特性を示す。
200Hz〜1.5KHzの帯域で定在波によるピーク、
デイツプが消失していることから本考案キヤビネ
ツト構造の定在波分散効果が明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案スピーカー用キヤビネツトの
1部切欠斜視図、第2図は音波遅延板の原理説明
図、第3図a,b,c,dは音響遅延板の実施例
4種の断面説明図、第4図は本考案の他の実施例
の断面図、第5図は周波数特性図である。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 キヤビネツト箱体1と、当該キヤビネツト箱
    体1の内部空間に設置された音波遅延板2とか
    らなるスピーカー用キヤビネツトにおいて、当
    該音波遅延板2が、全面に多数の小孔2cを穿
    設した穿孔板2aを複数枚、相互に隙間2bを
    設けるとともに、各穿孔板2aの孔位置が一致
    しないようにして重積せしめた構成であること
    を特徴とするスピーカー用キヤビネツト。 2 前記音波遅延板2の見掛けの重積厚さが、場
    所的に異なることを特徴とする実用新案登録請
    求の範囲第1項記載のスピーカー用キヤビネツ
    ト。
JP764785U 1985-01-22 1985-01-22 Expired JPH0212789Y2 (ja)

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JP764785U JPH0212789Y2 (ja) 1985-01-22 1985-01-22

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JP764785U JPH0212789Y2 (ja) 1985-01-22 1985-01-22

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JPS61124189U JPS61124189U (ja) 1986-08-05
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