JPH02117445A - サスペンション装置付きシート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は主に荷物車両（トラック）や悪路走行車両（ジ
ープ等）などの運転席や助手席に設置利用させるサスペ
ンション装置付きシートに関する。

（従来の技術） 従来、この種のサスペンション装置付きシートとしては
、実公昭５７−１５７２９号公報や実開昭６２−９７８
３９号公報に示されているようなものがある。これは座
り心地の向上を図るべく、シート本体の座部（シートク
ツション）下側に前後位置調整用のスライド装置を介し
て振動吸収用のサスペンション装置を備えたものである
。そのサスペンション装置は一般に、車体フロアに固定
されるロアフレームと、座部下側にスライド装置を介し
て取付けられたアッパーフレームと、これらロアフレー
ムとアッパーフレームとの相互間に取付けられたＸリン
ク機構、並びに押上げばね及びショックアブソーバとで
構成されている。

またこの種のサスペンション装置付きシートにおいては
、該サスペンション装置の上下動に対する拘束性や装着
性を考慮して、シートベルトのインナーバックルを座部
フレームに直接取付けている。

（発明が解決しようとする課題） ところで、最近の悪路走行車両では前述のサスペンショ
ン装置付きシートを運転席と共に助手席にも装着してい
る車が多くなって来ている。この為に後部ドアの無い２
ドアタイプの車（例えばワゴンショートボデー車）にお
いては、その前部席（主に助手席）のサスペンション装
置付きシートにウオークイン機構を設けることが必要と
なって来た。そのウオークイン機構とは、従来一般には
レバー操作によりシート本体がスライド装置を介してば
ねの付勢力により前方にスライドすると共にその背凭れ
部（シートパック）がやはりばねの付勢力で前倒れして
、後部席に対する乗降を楽にする構成である。

しかし′、こうした従来のウオークイン機構を前記サス
ペンション装置付きシートに適用して、シート本体の前
方へのスライドと背凭れ部の前倒しを行なっても、この
種のサスペンション装置付きシートでは、座部下側の比
較的前の高いサスペンション装置が後方にはみ出た状態
に残存するので、背面側に大きな空間が得られず後部席
への乗降に邪魔になる問題があった。また従来のウオー
クイン機構ではシート本体の前方へのスライドと背凭れ
部の前倒れとがいずれもばねの付勢力により一気に行わ
れるので、その動きが急で作動終了時のストッパへの衝
突が激しく、大きな衝撃音を発生すると共に、シートベ
ルトを急激に引張って該シートベルトの巻取装置（リト
ラクタ−）がロック状態となってウオークイン動作が途
中で引掛かって止まってしまう不都合があった。

本発明は前記事情に鑑みなされ、ゆっくりとウオークイ
ン動作ができて、大きな衝撃音の発生やシートベルトの
途中での引掛かりを無くせると共に、サスペンション装
置が邪魔になることもなく背面側に大きな空間を確保し
得て後部席への乗降を楽にできるようになせるサスペン
ション装置付きシートを提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 本発明のサスペンション装置付きシートは、前記目的を
達成する為に、シート本体の座部下側のサスペンション
装置のロアフレームの前端部を車体フロアに設けた固定
フレームに軸を介して枢着することで、シート本体を該
サスペンション装置もろとも前倒し可能に設けると共に
、該ロアフレームの後端部に前倒しを規制するフロアロ
ック機構を解除操作可能に設けて構成したことを特徴と
する。

なお、前記サスペンション装置のロアフレーム前端部を
固定フレームに枢着する軸は該サスペンション装置の押
上げばねを兼用する捩りばねとし、またサスペンション
装置のショックアブソーバはアッパーフレームと前記固
定フレームとの間に取付けることが望ましい。

（作用） 前記構成により、本発明のサスペンション装置付きシー
トでは、ロック機構を解除操作すれば、シート本体をこ
の座部下側のサスペンション装置もろともロアフレーム
前端の軸を介して前方に跳ね上げ回動するようにゆっく
り前倒しできてウオークイン状態とすることができるよ
うになる。これでサスペンション装置が残存して邪魔に
なることがなく、背面側に大きな空間を確保し得て後部
席への乗降を楽にすることができると共に、大きな衝撃
音の発生やシートベルトの途中での引掛かり〃・無くな
るようになる。

なお、前記軸をサスペンション装置の押し上げばねを兼
用する捩りばねとすることで、部品点数の増加を抑えて
構成の簡素化・重量軽減が図れるようになる。またその
軸兼用捩りばねがウオークイン時のシート本体（サスペ
ンション装置をも含む）の前方への跳ね上げ作用をなす
と共に、サスペンション装置のショックアブソーバがア
ッパーフレームと固定フレームとの間に取付けられて該
捩りばねに抗した緩衝作用を働くので、該ウオークイン
動作を自動的にゆっくりと行なうようになる。これで大
きな衝撃音の発生やシートベルトの途中での引掛かりが
無くなるのは勿論のこと、そのスローなウオークイン動
作により高級感が出ると共に安全性が図れるようになる
。

（実施例） 以下本発明の一実施例を図面により説明する。

先ず第１図において、図中１はシート本体を示し、これ
は座部（シートクツション）２と背凭れ部（シートバッ
ク）３とで構成されている。その座部２は左右一対の鋼
板と前後の丸パイプよりなる座部フレーム２ａ上にクツ
ション体（図示省略）を被せてなる構成で、背凭れ部３
は前記座部フレーム２ａの左右後端の立上り部にリクラ
イニング装置のヒンジ４，５を介して両側下部を旧管す
ることで角度調整可能に立設された背凭れ部フレーム３
ａにクツション体（図示省略）を被せてなる構成である
。

ここで第１図及び第４図に示す如く、前記シート本体１
の座部２の下側に前後調整用のスライド装置６を介して
振動吸収用のサスペンション装置７が設けられている。

前記スライド装置６は前記座部フレーム２ａの左右板を
兼用した左右一対のアッパーレール６ａと、この左右ア
ッパーレール６ａに摺嵌する左右一対のロアレール６ｂ
と、図示省略したが該ロアレール６ｂに対するアッパー
レール６ａの前後位置決め用ロック手段並びにそのロッ
ク解除操作レバー（いずれも公知のもの）等で構成され
ている。

前記サスペンション装置７は、アッパーフレーム８と、
ロアフレーム９と、このアッパーフレーム８とロアフレ
ーム９との相互間に介在するように連結されたＸリンク
機構１０とを主体として構成されている。

前記アッパーフレーム８は前記スライド装置６の左右ロ
アレール６ｂを兼ねてその間にチャンネル材よりなる前
後一対の支持枠部材１１を溶接した方形枠状のもので、
その前後側支持枠部材１１にはそれぞれの一端側寄りに
リンク取付丸孔１１ａが、他端側寄りにリンク取付長孔
１１ｂが形成されている。前記ロアフレーム９はアング
ル材よりなる左右枠部材１２の相互間にチャンネル材よ
りなる前後一対の支持枠部材１３を溶接した方形枠状の
もので、その前後側支持枠部材１３にも前記同様にリン
ク取付丸孔１３ａとリンク取付長孔１３ｂが形成されて
いる。

前記Ｘリンク機構１０は長方枠状をなす一対のリンク１
４．１５の相互の回動軸線が従来は左右方向を向くよう
に配置されていたが、ここでは前後方向を向くように配
置されて前記アッパーフレーム８とロアフレーム９との
前後支持枠部材１１゜１３に枢支連結されている。つま
り、このＸリンク機構１０は、それぞれ鋼板をプレス成
形などして作った前後一対ずつのリンクパー１４ａ。

１４ｂ及び１５ｇ、１５ｂと、その前後リンクパー１４
ａと１４ｂ及び１５ａと１５ｂを上下端で連結した丸パ
イプ状の連結パー１４ｃ、１４ｄ及び１５ｃ、１５ｄと
で、それぞれ長方枠状の一対のリンク１４．１５を構成
し、この両リンク１４と１らを互いに前方から見てＸ状
となるように組合わせ、その相互の前後一対ずつのリン
クパー１４ａと１５ａ及び１４ｂと１５ｂを各々中間部
にて段付きボルトである軸ピン１６にて回動自在に枢着
することにより全体が構成されている。そしてその一方
の長方枠状のリンク１４の前後リンクｔ＜−１４ａ、１
４ｂの下端部を前記ロアフレーム９の前後支持枠部材１
３の一端側取付丸孔１３ａにそれぞれ段付きボルトであ
る連結ピン１７により枢支連結し、同上端部を前記アッ
パーフレーム８の前後支持枠部材１１の他端側取付長孔
１１ｂにそれぞれ段付きボルトである摺動ビン１８によ
り摺動可能に枢支連結している。これと向きが逆である
が同様にして他方の長方枠状のリンク１５の前後リンク
パー１５ａ、１５ｂの上下端部をロアフレーム９とアッ
パーフレーム８に枢支連結している。これでアッパーフ
レーム８とロアフレーム９との間にＸリンク機構１０が
取付られて、該アッパーフレーム８を上下動自在に支持
している。なお前記取付長孔１１ｂ、１３ｂに摺嵌する
各摺動ピン１８にはそれぞれ支持枠部材１１．１３の溝
内に転勤するローラ１９が取付られてＸリンク機構１０
の動きを滑らかにしている。

また、前記サスペンション装置７には後述する一対の捩
りばね（トーションスプリング）よりなる押上げばね２
０が設けられて、常時アッパーフレーム８を上方に押上
げるようになっていると共に、−側部にショックアブソ
ーバ２１が設けられて、アッパーフレーム８の急激な上
下動を抑制するようになっている。

ここで前述のサスペンション装置７を下部に有したシー
ト本体１を第３図に示す如く該サスペンション装置７も
ろとも跳ね上げ回動して前倒しすることでウオークイン
状態とするために、前記サスペンション装置７のロアフ
レーム９を、従来の如く車体フロアに固定せずに、前端
部で左右一対の固定フレーム２２に回動可能に軸着して
いる。

つまりその左右−１対の固定フレーム２２はそれぞれア
ングル材よりなり、車体フロア（図示せず）の所定位置
に強固にボルト止めされるもので、この左右再固定フレ
ーム２２と前記ロアフレーム９の左右両枠部材１２との
前端部にそれぞれ合致する軸受孔２２ａ、１２ａが形成
され、これに前記サスペンション装置７の捩りばねより
なる一対の押上げばね２０の基端寄り部が軸２０ａとし
て貫挿されている。その一対の押上げばね２０はそれぞ
れ略コ次形状に屈曲された捩りばねで、その両押上げば
ね２０が前面部でクロスするようにして左右対称的に配
し、その各々の基端寄りの軸２０ａ部分が前記左と右と
の軸受孔２２ａ。

１２ａに一本スつ貫挿して該ロアフレーム９を固定フレ
ーム２２に回動可能に軸着していると共に、その各々の
基端側屈曲部２０ｂが固定フレーム２２の上面に係止さ
れ、その反対の先端側屈曲部２０ｃがロアフレーム９の
左右枠部材１２前端上縁の切欠溝１２ｂに嵌まって位置
決めされてから、斜め上方に立上ってアッパーフロア８
を上方に押上げ付勢するようになっている。即ち、一対
の押上げばね２０がサスペンション装置７の本来の押上
げばねと、シート全体の跳ね上げ回動用（前倒しによる
ウオークイン）の軸並びに同跳ね上げ回動用のばねとの
三つつの機能を兼ねるようになっている。

また、その一対の押上げばね２０の付勢力によるシート
全体の跳ね上げ回動がゆっくりとしたスロースピードで
もって行われるようにように、前記サスペンション装置
７のショックアブソーバ２１が前記アッパーフレーム８
と固定フレーム２２ａとの間にピン８ａ、２０ｂを介し
て連結されている。

更に、通常時には前記前倒しを規制してシート本体１を
正しい姿勢に保持しておくためにフロアロック１１構２
Ｂが設けられている。このフロアロック機構２３は、一
端に操作レバー２４ａを、他端に操作ベタル２４ｂをそ
れぞれ屈曲する状態に有した操作杆２４を前記ロアフレ
ーム９の後端上部に取付けた左右一対のブラケット２５
を介して回動操作可能に設けると共に、この操作杆２４
に一体に回動するフック状のロック爪２６を設け、この
ロック爪２６が係脱するロックピン２７を前記固定フレ
ーム２２に突設し、しかもそのロック爪２６をロックピ
ン２７に係止した状態に保持する復帰ばね２８を有した
構成である。

また、前記サスペンション装置７のアッパーフレーム８
下側には押上げばね力調整機構２９が設けられている。

このばね力調整機構２９はアッパーフレーム８の下部に
左右一対のブラケット３０を介してカム軸３１を設け、
この両端にそれぞれ外周面にＶ溝を切った円板カム３２
を固着すると共に、前記一方のブラケット３０がギアボ
ックスを兼ね、この内部のウオームギア３３を介してカ
ム軸３１を回転操作できる調整シャフト３４を前方に突
設した構成で、その左右の円板カム３２の外周Ｖ溝部に
前記一対の押上げばね２０の先端側屈曲部２０ｃが下側
から当って押上げ作用をなし、その押上げ力が該円板カ
ム３１の回転操作により大小変化するようになっている
。

なお、第１図に示す如く前記シート本体１の座部２の座
部フレーム２ａの左右後端寄りにボルト３５．３６によ
りシートベルトのインナーバックル３７とアウターベル
トアンカー３８がそれぞれ直接取付けられている。・そ
してこれらインナーバックル３７とアウターベルトアン
カー３８を介して第５図及び第６図に示すシートベルト
３９が装着できるようになっている。そのシートベルト
３９の肩掛はベルト部３９Ｈの上方はシート本体１の背
凭れ部２上のヘッドレスト４０に設けたベルトガイド４
１を介してから車体室内上部の中継アンカー４２に通さ
れ、そこから下方の図示しない巻取装置（リトラクタ−
）に巻取られている。

而して、前述した構成のサスペンション装置付きシート
では、車両の後部席の乗降者が乗降する時には、第２図
に示す状態からフロアロック機構２３の操作レバー２４
ａ又は操作ペタル２４ｂを操作することで、操作杆２４
と共にロック爪２６が復帰ばね２８に抗し回動してロッ
クピン２７から外れる。これてロック解除されたシート
本体１はこの下側のサスペンション装置７の押上げばね
２０のばね力によりロアフレーム９前端の軸２０ａを介
して第３図に示す如く前方に跳ね上げ回動するようにな
る。これでシート本体１がサスペンション装置７もろと
も前倒しされて自動的にウオークイン状態となる。これ
にてサスペンション装置７が後方に出っ張った状態に残
存して邪魔になると言った問題がなく、背面側に大きな
空間を確保し得て後部席への乗降を楽にすることができ
るようになる。

また、そのウオークイン動作の際に、サスペンション装
置７のショックアブソーバ２１がアッパーフレーム８と
固定フレーム２２との間にて前記押上げばね２０に抗し
た緩衝作用を働くので、該ウオークイン動作がスロース
ピードで行なわれるようになり、これでシート本体１は
急激に前倒しされないので、大きな衝撃音の発生や危険
性が無くなり、そのスローなウオークイン動作により高
級感が出る。

また、前記軸２０ａがサスペンション装置７の押し上げ
ばね２０を兼用する捩りばねであるので、部品点数の増
加を抑えて構成の簡素化・重量軽減が図れるようになる
。

なお、第５図及び第６図に示す如くシートベルト３つが
装着されている場合でも、前述の如くシート本体１がス
ロースピードでウオークイン動作を行なうので、該シー
Ｉ・ベルト３９を急激に引張って巻取装置を途中でロッ
クさせてしまうようなことがなく、従って該シートベル
ト３９に引掛かってウオークイン動作の途中で止まって
しまう不具合が無くなる。

そうしてウオークイン状態として後部席への乗降終了後
は、シート本体１を後方に起こすようにすれば、その下
側のサスペンション装置７もろとも軸２０ａを支点に回
動して元の正しい姿勢に復帰すると共に、フロアロック
機構２３が自動的にロックして、このシート本体１上に
も乗員が着座できるようになる。

〔発明の効果〕

本発明は前述の如く構成したから、フロアロック機構の
解除によりシート本体がこの下側のサスペンション装置
もろともゆっくりと前倒しされてウオークイン動作がで
きるので、大きな衝撃音の発生やシートベルトの途中で
の引掛かりを無くせると共に、サスペンション装置が邪
魔になることもなく背面側に大きな空間を確保し得て、
後部席への乗降を楽にすることができ、後部ドアの無い
２ドアタイプのワゴン車等において非常に有効なサスペ
ンション装置付きシートとなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図はシート
のクツション体を省略した斜視図、第２図はシートを正
規の姿勢にロックした状態の側面図、第３図はシートを
ウオークインさせるべく前倒した状態の側面図、第４図
は要部の分解斜視図、第５図はシートベルトを備えた場
合のシートの正規の姿勢の状態の側面図、第６図は同シ
ートのウオークインさせるべく前倒した状態の側面図で
ある。 １・・・シート本体、２・・・座部、７・・・サスペン
ション装置、８・・・アッパーフレーム、９・・・ロア
フレーム、２０・・・押上げばね、２０ａ・・・軸、２
１・・・ショックアブソーバ、２２・・・固定フレーム
、２３・・・フロアロツク機構。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）シート本体の座部下側にサスペンション装置を備
   えたシートにおいて、前記サスペンション装置のロアフ
   レームの前端部を車体フロアに設けた固定フレームに軸
   を介して枢着することでシート本体を該サスペンション
   装置もろとも前倒し可能に設けると共に、該ロアフレー
   ムの後端部に前倒しを規制するフロアロック機構を解除
   操作可能に設けて構成したことを特徴とするサスペンシ
   ョン装置付きシート。
2. （２）ロアフレーム前端部を固定フレームに枢着する軸
   としてサスペンション装置の押上げばねを兼用する捩り
   ばねを用いると共に、サスペンション装置のアッパーフ
   レームと前記固定フレームとの間にショックアブソーバ
   を取付けたことを特徴とする請求項１記載のサスペンシ
   ョン装置付きシート。