JPH0147623B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は別々に設けられている燃料源およびオ
イル源から２サイクルエンジンへ燃料およびオイ
ルを供給する装置に係る。また本発明は燃料ある
いはオイルの一方を加圧して供給することによつ
て加圧されていない他方を圧送する装置および燃
料とオイルを混合し混合状態で船舶推進装置で用
いられるような２サイクルエンジンへ都合よく供
給する装置に関する。

〔従来の技術〕

過去においてはスズキという商品名で製造され
た船外機がオイル・ポンプを備えており、そのオ
イルポンプはオイルタンクからエンジンシユラウ
ドを通じてオイルを供給され、エンジンによつて
カム駆動を受けているオイルポンプはオイルを吸
気マニホルドへ供給し、そこにおいて供給されて
くる燃料とオイルを混合した後にエンジンクラン
クケースへ送る装置であつた。同様にして過去に
は、オイルの圧送およびエンジンクランクケース
へ導入される前のオイルの燃料との混合を達成す
るために電子装置の使用が提案されたこともあつ
た。そのような装置が米国ワシントン州スポウケ
ーンのインジエクトロニクス社（Injectronics
Corp.）から発表されている。

また米国再発行特許第29193号及び米国特許第
4165759号の各明細書も参照されたい。これらは
共に計量された液体を流体内に搬送することに関
し、また前者は特に燃料の計量装置に関するもの
である。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来技術においては、２つの流体、例えば２サ
イクルエンジンにおいてはオイルおよび燃料、を
エンジン等の使用点へ供給するためには、上述の
如きエンジンにより機械的に駆動されるオイル・
ポンプを用いるか、あるいは電子装置を用いてオ
イルと燃料の混合を行つていたが、これらの機械
的に駆動されるオイル・ポンプを用いた場合でも
あるいは電子装置を用いた場合においても、これ
らの装置の構造は比較的複雑であるために高価で
あり、したがつてエンジンの製造コストを高める
原因になつていた。

したがつて、本発明は構造が簡単でより廉価に
製造することのできる燃料供給装置すなわちオイ
ル圧送兼燃料供給装置を提供することを目的とす
る。

〔課題を解決するための手段〕

上述の目的を達成するために、本願発明におい
ては、オイル圧送兼燃料供給装置を、使用のため
の位置と流体的に連通するとともに大容積と小容
積の間で容積可変な吐出室を画成する装置、及び
加圧された燃料源と連通するとともに大容積と小
容積の間で容積可変な吸入室を画成する装置を有
するハウジングと；前記吐出室と前記吸入室を連
通するとともに開位置および閉位置の間で作動可
能な弁装置と；前記吐出室が前記小容積の方向へ
収縮するのに応じて前記弁装置を開位置へ変位さ
せる装置と；前記吸入室が前記小容積の方向へ収
縮するのに応じて前記弁装置を閉位置へ変位させ
る装置と；前記吐出室あるいは前記吸入室のいず
れか一方の容積変化に応じてオイルを前記使用の
ための位置へ供給する装置と；から構成してい
る。

〔作 用〕

上述のように、使用のための位置と流体的に連
通る吐出室及び加圧された燃料源と連通する吸入
室を共に大容積と小容積の間で容積可変となし、
これら吐出室と吸入室とを弁装置により連通する
とともにこの弁装置を開位置および閉位置の間で
作動可能となし、また吐出室が小容積の方向へ収
縮するのに応じて弁装置を開位置へ変位させる装
置および吸入室が小容積の方向へ収縮するのに応
じて弁装置を閉位置へ変位させる装置をそれぞれ
設け、更に吐出室あるいは吸入室のいずれか一方
の容積変化に応じてオイルを使用のための位置へ
供給する装置を設けた構成により、吐出室が小容
積の方向へ収縮すると弁装置が開いて加圧された
燃料がその圧力によつて吸入室を通つて吐出室へ
流れ、これにより吐出室が大容積の方向へ膨張さ
れるとともに吸入室が収縮して弁装置が閉じるよ
うに作用する。この間の吐出室あるいは吸入室の
容積変化に応じてオイルが供給される。したがつ
て、次に吐出室が小容積の方向へ収縮するとこの
吐出室から燃料およびオイルが使用のための位置
へ供給されるのである。

〔効 果〕

上述のように、本発明によれば、従来技術にお
けるようにエンジン駆動型のポンプあるいは電子
装置等の高価なかつ構造の複雑な装置を用いるこ
となく、加圧された流体の圧力を利用して、燃料
およびオイルを使用のための位置へ供給すること
のできるオイル圧送兼燃料供給装置が提供され
る。

〔実施例〕

第１図に示すのは、それぞれ独立した燃料源お
よびオイル源と接続され、加圧下の燃料の供給に
応じまたキヤブレータ１３の燃料／オイル混合物
の使用に応じて、２サイクルエンジン１５のキヤ
ブレータ１３に燃料／オイル混合物を供給するた
めのオイル圧送兼燃料供給装置である。

種々の構造が考えられるが、図において、本装
置１１は隔壁２３を含む壁部を有する中空のハウ
ジング２１を備えている。隔壁２３はハウジング
２１を第１および第２の室２５，２７に分割して
おり、これらの室は隔壁にあるポート２９を通じ
て互いに連通している。

図示の如く隔壁２３は上向きの通路３１を有
し、ポート２９はその上向きの通路部３１の外方
端に設けられるのが好ましい。

さらに第１の室２５は、その周囲がハウジング
２１に固定されている屈曲性の膜４１を部分的に
もつ可動壁すなわちダイアフラム３９によつて、
容積可変の吐出室３３および補助室３７に分割さ
れている。容積可変の吐出室３３はキヤブレータ
１３の燃料タンク（図示せず）等に連通して２サ
イクルエンジンの燃焼室に燃料／オイル混合物を
供給するための継手３５を有している。

第２の室２７は、その周囲がハウジング２１に
固定されている柔軟な膜４５を部分的にもつ可動
壁すなわちダイアフラム４３によつて適当な加圧
燃料源と連通するための継手４９を有する燃料を
吸入するための吸入室４７および補助室５３に分
割されている。

ダイアフラム４３は、燃料を吸入するための吸
入室４７と補助室５３間の流速を制限すると同時
に、吸入室４７と補助室５３における流体圧がほ
ぼ均等となるようにする役割をもつ制限オリフイ
ス５５を有している。

ダイアフラム４３はほぼ隔壁２３のポート２９
と一致する中央開口５７およびポペツト弁の１部
を形成する縁部５９をもつている。

また、オイル圧送兼燃料供給装置１１は吐出室
３３と吸入室４７とを選択的に連通させるための
弁装置を有し、この弁装置はポート２９と開口５
７を備えている。種々の構成が考えられるが図に
示す構造において、弁体すなわちポペツト６１は
開閉の位置間を動くことができ、一方の側では補
助室５３における流体圧を受け、方の側では吐出
室３３における流体圧を受ける。種々の構成が可
能であるが、図示の例ではダイアフラム４３の縁
部５９は弁体６１に固定されていて、弁体の開位
置と閉位置との間の運動時、ダイアフラム４３が
弁体６１と共に動くようになつている。

弁体６１を閉の位置に偏倚するための装置が設
けられている。他にも種々の構成があるが、図示
の例では、この装置は補助室５３内に設けられ、
一端は弁体６１に接し他端ではハウジングの壁の
部分６５を押圧するらせん状バネ６３から成る。

ダイアフラム３９を押圧して吐出室３３の容積
を小さくし、これによつて吐出室から燃料／オイ
ル混合物を押し出すための装置が設けられてい
る。種々の他の構成を用いることができるが、図
示の構成においては、この装置は一端が吐出室の
ダイアフラム３９の下側に当たり、他端がハウジ
ング２１の壁部６９に接している弱いらせん状バ
ネ６７を有する。

吐出室３３の容積が減少すると弁体６１を開く
ように作用する装置が設けられている。他の種々
の構成も可能であるが、図示の例では、この装置
は吐出室３３のダイアフラム３９に設けられた弁
開放構造体７１を備えている。弁開放構造体７１
は弁体６１に係合してこの弁体をバネ６３の作用
に抗してポート２９から離れる方向に変位させ、
これによつて燃料をポート２９を介して吸入室４
７から吐出室３３内へ流入せしめる。したがつ
て、容積の圧力により、バネ６７に抗して吐出室
３３の容積が増大させられる。

吐出室３３の容積が増大すると弁開放構造体７
１はポート２９から離れる方向に移動して弁体６
１より離れ、これによつて吸入室のダイアフラム
４３はポート２９が閉となる位置へ序々に復帰す
る。この復帰は制限オリフイス５５の流量制限性
により序々に起こる。

また本装置１１は、吐出室のダイアフラム３９
の往復運動に追従してオイル・タンク８１から吐
出室３３へオイルを圧送する機能を有する装置も
備える。

他の構造も用いることができるが、図において
は、このような装置はハウジング２１の中におい
て弁開放構造体７１と同軸上に伸びている圧送室
８３を形成する手段を有している。より詳しく
は、弁開放構造体７１は吐出室のダイアフラム３
９に固定されたオイル圧送ピストン／オイル吐出
弁組立体８５の一部を形成している。この吐出弁
組立体８５は吐出室３３の容積の減少増大に応じ
てダイアフラムと共に動く。

吐出弁組立体８５は、圧送室８３の中に伸びそ
の中で往復運動して圧送室の容積を変化させるピ
ストン部８７と、オイル圧送室８３から吐出室３
３につながる穴８９とを有している。該穴は、圧
送室８３の容積の減少に応じてこの圧送室から吐
出室３３へオイルの流れを許容するとともに吐出
室３３から圧送室への逆流は阻止する、チエツク
弁を有している。種々の構造のチエツク弁を用い
ることが可能であるが、図示の例では、スプリン
グ式ボール型チエツク弁９１から成つている。

吐出室のダイアフラムを押圧するバネ６７は、
ハウジングの壁部分６９と、吐出弁組立体８５の
隣接面との間で伸びている。

本装置１１は、更に、オイルを可変容積の圧送
室８３に供給するとともに適当なオイルの供給が
ない場合には吐出室のダイアフラム３９が動かな
いようにするオイル供給装置を含んでいる。種々
の構成が可能であるが、図示の例では、このよう
な装置は図に示す如く導管９３によつて圧送室８
３と連結しているオイル・タンク８１を含む。オ
イル・タンク８１の中にはフロート９５が設けら
れ、このフロートの先端９７は、オイル・タンク
８１の中のオイルが所定のレベルを下回ると、導
管９３の入口をふさぎオイルを止める。

フロートの導管の入口に対する相対的な動きを
案内する装置が設けられている。種々の装置を考
えることができるが、図においては、このような
装置はフロート９５の中の孔９８とオイルタンク
８１内に固定され孔９８を突き抜けるガイド・ロ
ツド９９で構成される。

オイル供給装置は、圧送室の容積の増大に伴つ
てオイルを圧送室８３へ供給するとともに、圧送
室からオイルを逆流させない逆止弁装置を備えて
いる。種々の逆止弁装置が可能であるが、図にお
いては、スプリング式ボール型逆止弁９６で構成
されている。

したがつて、大容積と小容積間での吐出室３３
の膨張および圧縮に伴つて吐出室のダイアフラム
３９の運動が、圧送室８３におけるピストン部８
７のオイルの圧送作用を引き起こす。オイルの保
有量が所定のレベル以下になつた場合、フロート
９５が導管９３の入口を密封し、これによつて、
吐出室３３の容積が減少する方向の動きに抵抗し
て吐出室のダイアフラム３９を水力学的に停止す
る。そのような作用は、オイルが十分に無い場合
に、装置からの燃料／オイル混合気の流れを停止
させる。

第２図には本発明の第２の実施例のオイル圧送
兼燃料供給装置１１１が示されている。この装置
１１１は第１図の装置１１の如く中空のハウジン
グ１２１を含むが、この第２の実施例の装置にお
いてはこのハウジング１２１は上部壁１２３、下
部壁１２５および外周壁１２７からなる垂直な円
筒の形態をなす。ハウジング１２１は上部室１３
３の一部を形成すると共に中間室１３５の一部も
形成する上側の隔壁１３１を有する。さらにハウ
ジング１２１は中間室１３５の一部を形成すると
共に下部室１４３の一部を形成する中間の隔壁１
４１も有する。

中間室１３５には、その周囲がハウジング１２
１の外周壁１２７に固定され、中間室を下側の容
積可変の吐出室１４９および上側の補助室１５１
に分割する柔軟な膜１４７を有する可動壁すなわ
ちダイアフラム１４５が設けられている。吐出室
１４９は、適当な導管１５５を通じてキヤブレー
タ１５７のフロート・ボウルや他の部分あるいは
燃料／オイル混合物を燃焼室あるいは２サイクル
エンジン室に供給する他の装置と連結するための
吐出用の継手１５３を備えている。補助室１５１
は適宜大気へ通気することが可能である。

下部室１４３には、その周囲がハウジング１２
１の外周壁に固定され、下部室１４３を燃料を吸
入するための吸入室１６５とその下側の補助室１
６７に分割する柔軟な膜１６３で形成される可動
壁すなわちダイアフラム１６１が設けられてい
る。吸入室１６５は、適当な導管１７１を通じて
適当な加圧燃料源１７３と連結できるような継手
１６９を備えている。補助室１６７は適宜大気へ
通気できるようになつている。ダイアフラム１４
５が吐出室１４９の容積を最小にする位置と最大
にするような位置の間を移動する際の案内装置が
備えられている。種々の構成が考えられるが、図
示の例では吐出室のダイアフラム１４５は上側の
隔壁１３１から中間室１３５内に延びている案内
筒１７７内に往復運動可能に支持された案内棒１
７５を有している。

ダイアフラム１４５を吐出室１４９の容積が最
小となる方向へ変位させる装置が設けられてい
る。種々の装置が考えられるが、図示の例では、
このような装置は一端がダイアフラム１４５の上
面に接触し他端が上側の隔壁１３１に接触してい
るらせん形のバネ１７９を含む。吸入室１６５の
容積を最小あるいは最大にする位置の間でダイア
フラム１６１が移動する際の案内装置も設けられ
ている。種々の装置が考えられるが、図示の例で
は、このような装置はダイアフラム１６１が、ハ
ウジングの下部壁１２５から上方に補助室内へ延
びる案内筒１８７に往復運動可能に支持された案
内棒１８５を有している。

吸入室のダイアフラム１６１を吸入室１６５の
容積が最小となる位置に付勢する装置が設けられ
ている。種々の装置が考えられるが、図示の例で
は、このような装置は一端がダイアフラム１６１
の下面と接触し他端がハウジング１２１の下部壁
で支持されているらせん状のバネ１８９で構成さ
れている。

吸入室１６５から吐出室１４９へ燃料を流すた
めに、吸入室１６５と吐出室１４９とを選択的に
連通させる装置が設けられている。種々の装置が
考えられるが、図示の例では、このような装置は
下側の隔壁１４１の中央のポート１９１とその円
周を囲む弁座１９３と、その弁座１９３に対して
全開位置と全閉位置との間で動く弁体１９５と、
を含む。図示の例においては弁座１９３および弁
体１９５は吸入室１６５に設けられているが、こ
れらは吐出室１４９に設けることもできる。

弁体１９５が開および閉の位置間を動くための
案内装置が設けられている。種々の装置を考える
ことができるが、図示の例では開放型のかご部１
９７が下側の隔壁１４１に連結されて吸入室１６
５内に張り出しており、弁体１９５が開および閉
位置間を動けるようになつている。

吐出室１４９の容積を最小にする位置へダイア
フラムが移動するのに応じて弁体１９５を開ける
容積が設けられている。種々の装置が考えられる
が、図示の例では、ダイアフラム１４５から下方
に伸び、吐出室１４９の容積が最小になつた時に
弁体１９５を弁座１９３から確実に離す役割を行
う弁開放構造体１９９が設けられている。他の構
成も考えられるが、図示の例では、弁開放構造体
１９９は一端をらせんバネ２０１で支持され、こ
のバネの他端はダイアフラム１４５に固定されて
いる。バネ２０１は吐出室が最小容積の状態から
膨張をはじめる初期にはポート１９１を開の状態
に保つ働きをする。

ダイアフラム１６１が吸入室１６５の容積を最
小にする状態へ移動するのに従つて弁体１９５を
弁座１９３の方向へ閉じる装置が設けられてい
る。種々の装置が考えられるが、図示の例では、
弁体１９５はダイアフラム１６１が吸入室の容積
を最小にする位置になつたときに、弁座１９３に
対して弁体１９５を着座させるために、ダイアフ
ラム１６１と確実に接触するようにかご部１９７
から吸入室１６５内部へ突き出したステム２０３
を備えている。

吐出室１４９の容積を最小および最大にする位
置の間でのダイアフラム１４５の移動に応じて、
吐出室１４９から出る燃料にオイルを供給するた
め、および、オイル・タンク中に適当量のオイル
が無い場合にダイアフラム１４５の動きを止める
ための装置が設けられている。

種々の装置が考えられるが、図示の例では、上
側の隔壁１３１はポート２９５を有し、そのポー
ト２９５は適当なオイル供給路２９７を通じて上
部室すなわちオイル・タンク１３３と連結し、ま
たガイド・リング１７７と案内棒１７５との間に
画成される可変容量のオイル圧送室２９９と連通
している。吐出室１４９の容積を最小および最大
にする位置の間でのダイアフラム１４５の動きに
付随して起こる案内棒１７５の移動は圧送室２９
９の容積の変化を引き起こす。

圧送室２９９の容積の増加に応じてオイルをオ
イル・タンク１３３から圧送室２９９へ流入させ
るとともに、オイルが圧送室２９９からオイル・
タンク１３３へ逆流させない装置が設けられてい
る。種々の装置が考えられるが、図示の例ではそ
の装置はオイル供給路２９７の中に設けられた逆
止弁から成り、この逆止弁は弁室３０３の中に設
けられたバネ押圧型のボール弁部材３０１と、こ
れと共に作用する弁座３０５とかな構成されてい
る。

圧送室２９９の容積の減少に応じて、オイルを
圧送室２９９から吐出室１４９へ送り出すと共
に、吐出室１４９から圧送室２９９へのオイルの
逆流を防止するための装置が設けられている。
種々の構成が考えられるが、図示の例では、その
装置は、案内棒１７５の中にくり抜き穴３０７が
ありそのくり抜き穴３０７は圧送室２９９および
吐出室１４９と連通し、弁室３１１の中にバネ式
ボール弁３０９型の逆止弁をもちその逆止弁が座
３１３に作用する構成になつている。

前述の如く、オイル・タンク１３３へ適当なオ
イルの供給がない場合には、吐出室１４９の容積
を最小にするような方向へダイアフラム１４５が
動くことを防止する装置が設けられている。種々
の構成が考えられるが、図示の例では、その装置
はオイル・タンク１３３の中に枢着されたレバー
３１５と、レバー３１５に取り付けられたフロー
ト３１７と、レバー３１５に取り付けたボール３
１９型の弁体から構成されており、このボール型
の弁体３１９はオイルレベルが所定のレベル以下
になると供給路２９７を閉じるように供給路２９
７の上側すなわち入口端へ移動する。

実際の操作としては、キヤブレータ１５７ある
いは他の燃料を使用する装置により燃料／オイル
混合物が排出されると、吐出室のバネ１７９の作
用との協働作用により、ダイアフラム１４５は、
弁開放構造体１９９が弁体１９５を開くまで、吐
出室１４９の容積を最小にする方向へ移動する。
ダイアフラム１４５がそのような動きをしている
間に、加圧された燃料が吸入室１６５に流れ込
み、ダイアフラム１６１をバネ１８９の作用に抗
して吸入室１６５の容積を最大にする位置へ移動
させる。弁体１９５が開くことによつて吸入室１
６５から吐出室１４９へ燃料が流れ、吐出室１４
９の容積が最大となる位置までダイアフラム１４
５が移動する。と同時に、バネ１８９は吸入室１
６５の容積を最小とする位置まで伸びを回復す
る。

そのような運動により、ダイアフラム１６１が
弁体１９５のステム２０３と接触して弁体１９５
を閉じ、再び次のサイクルを開始させる。

ダイアフラム１４５が吐出室１４９の容積を最
小にする位置まで移動する間に、圧送室２９９が
膨張しオイルタンク１３３からその内部へオイル
を吸い込む。ダイアフラム１４５が吐出室１４９
の容積を最大とする位置まで移動する間に、圧送
室２９９の容積が減少し、それによつてオイルを
吐出室に送り込む。

球状の弁体３１９がオイル供給路２９７への入
り口の上に着座した時には、オイル・タンク１３
３におけるオイルの不足によつてオイル圧送室２
９９へのオイルの供給が妨げられ、ダイアフラム
１４５が吐出室の容積を最小にする方向への移動
が妨げられ、それによつてこの装置１１１の作動
が続行できなくなり究極的には燃料の不足による
エンジンの停止を引き起こす。

必要に応じて、吐出室の動きを利用して吐出室
から導管１５５へあるいはキヤブレータ１５７へ
あるいはエンジンに燃料を供給する他の部分へオ
イルを送ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例であるオイル圧
送兼燃料供給装置の概略断面図、及び第２図は本
発明の第２の実施例であるオイル圧送兼燃料供給
装置の概略断面図である。 （主要符号の説明）、１１，１１１……オイル
圧送兼燃料供給装置、１３，１５７……キヤブレ
ータ、２１，１２１……ハウジング、２３，１３
１，１４１……隔壁、３３，１４９……吐出室、
４７，１６５……吸入室、６１，１９５……弁
体、８１，１３３……オイルタンク、３９，４３
……可動壁であるダイアフラム、１４５，１６１
……可動壁であるダイアフラム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 使用のための位置と流体的に連通するととも
   に大容積と小容積の間で容積可変な吐出室を画成
   する装置、及び加圧された燃料源と連通するとと
   もに大容積と小容積の間で容積可変な吸入室を画
   成する装置を有するハウジングと； 前記吐出室と前記吸入室を連通するとともに開
   位置および閉位置の間で作動可能な弁装置と； 前記吐出室が前記小容積の方向へ収縮するのに
   応じて前記弁装置を開位置へ変位させる装置と； 前記吸入室が前記小容積の方向へ収縮するのに
   応じて前記弁装置を閉位置へ変位させる装置と； 前記吐出室あるいは前記吸入室のいずれか一方
   の容積変化に応じてオイルを前記使用のための位
   置へ供給する装置と； を備えて成るオイル圧送兼燃料供給装置。 ２ 前記オイルを供給する装置にオイルの供給が
   なされない場合に前記吐出室あるいは前記吸入室
   のいずれか一方の容積変化を防止する装置を備え
   た特許請求の範囲第１項に記載のオイル圧送兼燃
   料供給装置。 ３ 前記吐出室及び吸入室の一方の容積変化を防
   止する装置は、オイル・タンクと、該オイル・タ
   ンク及び前記オイルを供給する装置を連通する導
   管と、オイル・タンク内のオイルレベルが所定の
   レベル以下になるに応じて前記導管を閉じる弁装
   置とを含む特許請求の範囲第２項に記載のオイル
   圧送兼燃料供給装置。 ４ 前記吐出室を前記小容積の状態に向け付勢す
   る装置を有する特許請求の範囲第１項に記載のオ
   イル圧送兼燃料供給装置。 ５ 前記吸入室を前記小容積に向け付勢する装置
   を備えた特許請求の範囲第１項に記載のオイル圧
   送兼燃料供給装置。 ６ 前記オイルを供給する装置が、前記吸入室あ
   るいは吐出室のいずれか一方の容積変化に応じて
   容積が変化し、またオイルを送れるように該吸入
   室あるいは該吐出室と選択的に連通する圧送室を
   含む特許請求の範囲第１項に記載のオイル圧送兼
   燃料供給装置。 ７ 前記吐出室の一部が可動壁により形成されて
   いる特許請求の範囲第１項に記載のオイル圧送兼
   燃料供給装置。 ８ 前記吸入室の一部が可動壁により形成されて
   いる特許請求の範囲第１項に記載のオイル圧送兼
   燃料供給装置。 ９ 前記ハウジングが前記吸入室と前記吐出室と
   を分割する隔壁を有し、前記弁装置が前記隔壁に
   あるポート及び該ポートに相対的に開および閉状
   態の間で移動する弁体を有し、前記吸入室は一部
   をオリフイスをもちかつ前記弁体を有した可動な
   壁によつて形成され、また前記ハウジングは前記
   可動壁と共に補助室を形成し、該補助室の中に前
   記弁体が閉状態になるように前記可動壁を押圧す
   る装置を備えた特許請求の範囲第１項に記載のオ
   イル圧送兼燃料供給装置。 １０ 前記ハウジングは前記吐出室と前記吸入室
   とを分割する隔壁を有し、前記弁装置は隔壁にあ
   るポートおよび該ポートに関して開と閉の状態の
   間を移動する弁体を含み、前記吸入室が一部を可
   動壁によつて形成され、該可動壁は小容積あるい
   は大容積となるような位置の一方へ移動するのに
   応じて前記弁体と係合する装置を有していて該弁
   体を前記開あるいは閉状態の一方へ移動するよう
   になつており、また前記吐出室も一部を可動壁に
   よつて形成され、該可動壁は該吐出室が小容積あ
   るいは大容積となる位置の一方へ移動するに応じ
   て前記弁体が開あるいは閉の他方の状態になるよ
   うに前記弁体と係合する装置を備えている特許請
   求の範囲第１項に記載のオイル圧送兼燃料供給装
   置。