JPH0144796Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は冷凍装置の改良に関する。

(ロ) 従来技術 従来例を第１図乃至第３図に基づいて説明する
と、１は内部高圧の回転圧縮機、２は凝縮器、３
は膨張弁、４は蒸発器であり、これらは順次配管
接続されて冷凍装置５が構成される。６は回転圧
縮機１と並列になるように冷凍装置５に接続した
電磁弁７を有するバイパス管である。８は回転圧
縮機１の吐出側の冷凍装置５とバイパス管６との
接続部９と、凝縮器２との間に接続した逆止弁
で、この逆止弁は冷凍装置５の配管に接続される
筒状の本体１０と、この本体内に固定される弁座
部１１と、この弁座部を開閉する弁体１２と、こ
の弁体のストツパー部１３とより構成される。１
４は蒸発器４の出口側の配管に設けた回転圧縮機
１をオン、オフさせる低圧開閉器１５の圧力感知
部である。

この構造では回転圧縮機１を停止させると同時
にこの回転圧縮機の吐出側と吸込側との圧力を平
衡させるようにバイパス管６の途中に設けた電磁
弁７を開放し、この電磁弁の開放によつて生じる
吐出側の圧力と吸込側の圧力との圧力差で閉塞さ
れる逆止弁８はバイパス管６を介して凝縮器２内
の液冷媒が蒸発器４へ多量に流れ込んで、この蒸
発器の温度を上昇させ再冷却運転時のエネルギー
ロスが生じるのを防止しているが、回転圧縮機１
と逆止弁８との間に存在する高圧ガス冷媒がバイ
パス管６を介して蒸発器４側に流れ、この蒸発器
が高圧ガス冷媒により若干温度上昇したり、蒸発
器４の出口側の配管内の圧力が上昇して低圧開閉
器１５により高低圧力が平衡する前に回転圧縮機
１が頻繁にオン、オフを繰返したりする問題があ
つた。

(ハ) 考案の目的 本考案は上記の点に鑑み、回転圧縮機の停止時
に高圧冷媒が蒸発器内逆流するのを防止し、か
つ、回転圧縮機の吐出側と吸込側との圧力を平衡
にして起動性を向上させることを目的とする。

(ニ) 考案の構成 本考案の基本的な構成は内部高圧の回転圧縮
機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器を順次配管接続
し、かつ、前記回転圧縮機をオン・オフ制御する
低圧開閉器を設け、回転圧縮機と蒸発器との間の
配管にこの蒸発器から回転圧縮機への一方向の流
れを許容する逆止弁を設け、かつ、この逆止弁と
蒸発器との間の配管にこの配管内の圧力を感知す
る前記低圧開閉器の圧力感知部を設けたことを特
徴とするものである。

この構成により逆止弁は回転圧縮機の停止時、
スプリングにより閉塞され、時間の経過とともに
回転圧縮機の摺動部を介してリークしてくる高圧
冷媒によりこの回転圧縮機と逆止弁との間の配管
内の圧力が運転中の高圧圧力と略同等の圧力とな
り、逆止弁と蒸発器との配管内の圧力が低圧圧力
と略同等の圧力となるように維持されるので、蒸
発器の温度上昇が防止され、かつ、回転圧縮機の
吐出側と吸込側との圧力がすみやかに平衡され
る。また、低圧開閉器の圧力感知部は圧力上昇し
ない逆止弁と蒸発器との間の配管に設けられてい
るので、回転圧縮機が停止直後に起動してオン、
オフを頻繁に繰返すのを防止させられるものであ
る。

(ホ) 実施例 以下本考案を第４図乃至第６図に示す実施例に
基づいて説明すると、２０は内部高圧の回転圧縮
機、２１は凝縮器、２２は膨張弁、２３は蒸発器
であり、これらは順次配管接続されて冷凍装置２
４が構成される。２５は回転圧縮機２０と蒸発器
２３との間の配管の途中に設けたこの回転圧縮機
の停止時に閉塞する逆止弁で、この逆止弁は冷凍
装置２４の配管に接続される筒状の本体２６と、
この本体内に固定される弁座部２７と、この弁座
部を開閉する弁体２８と、この弁体を回転圧縮機
２０の停止時に弁座部２７に押圧するコイルスプ
リング２９と、このコイルスプリングのストツパ
ー部３０とから構成される。３１は逆止弁２５と
蒸発器２３との間の配管に設けた回転圧縮機２０
をオン、オフさせる低圧開閉器３２の圧力感知部
である。

このように構成された冷凍装置において、冷凍
装置２４内を冷媒が循環して冷却運転を行なう蒸
発器２３で冷却される庫内の温度が低下して来て
低圧圧力が低くなり、低圧開閉器３２により回転
圧縮機２０が停止すると、冷凍装置２４に冷媒が
流れなくなり同時に逆止弁２５はコイルスプリン
グ２９により弁体２８を弁座部２７を押圧して閉
塞される。回転圧縮機２０と逆止弁２５との間の
低圧配管内の圧力はこの回転圧縮機の摺動部を介
してリークして来る高圧ガス冷媒により圧力上昇
し、急速に回転圧縮機２０の吐出側圧力と吸込側
圧力とが運転中の高圧圧力と略同等の圧力状態で
平衡される。回転圧縮機２０の摺動部をリークし
て来る高圧ガス冷媒は回転圧縮機２０の停止と同
時に逆止弁２５によつて回転圧縮機２０から蒸発
器２３へ流れるのを遮断される。これによつて、
回転圧縮機２０をオン、オフさせる低圧開閉器３
２の圧力感知部３１を設けた逆止弁２５と蒸発器
２３との間の低圧配管内は高圧ガス冷媒が流れ込
まず、停止直後の圧力状態に保持される。

(ヘ) 考案の効果 以上の如く本考案は内部高圧の回転圧縮機、凝
縮器、膨張弁及び蒸発器を配管接続し、かつ、前
記回転圧縮機をオン・オフ制御する低圧開閉器を
設け、回転圧縮機と蒸発器との間の配管にこの蒸
発器から回転圧縮機への一方向の流れを許容する
逆止弁が設け、かつ、前記逆止弁と蒸発器との間
の配管にこの配管内の圧力を感知する前記低圧開
閉器の圧力感知部を設けたのであるから、回転圧
縮機から蒸発器への冷媒の流れが逆止弁で阻止さ
れ、この回転圧縮機からリークしてくる高圧ガス
冷媒が蒸発器に流れるのを防止し、この蒸発器が
高圧ガス冷媒で温度上昇するのを防止できるよう
にするとともに、回転圧縮機の吐出側と吸込側と
の圧力をすみやかに平衡にしてこの回転圧縮機の
起動性を向上できるようにしたものである。ま
た、圧力感知部は停止時に回転圧縮機からリーク
してくる高圧ガス冷媒を遮断する逆止弁と蒸発器
との間の配管に設けているため、高圧ガス冷媒の
影響を受けにくくでき、回転圧縮機が頻繁にオ
ン・オフを繰返すのを防止できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は従来例を示し、第１図は冷
凍回路図、第２図は逆止弁の断面図、第３図は弁
体の側面図、第４図乃至第６図は本考案を示し、
第４図は冷凍回路図、第５図は逆止弁の断面図、
第６図は弁体の側面図である。 ２０……回転圧縮機、２１……凝縮器、２２…
…膨張弁、２３……蒸発器、２５……逆止弁、２
９……コイルスプリング、３１……圧力感知部、
３２……低圧開閉器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部高圧の回転圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸
   発器を配管接続し、かつ、前記回転圧縮機をオ
   ン・オフ制御する低圧開閉器を設けた冷凍装置に
   おいて、回転圧縮機と蒸発器との間の配管にはこ
   の蒸発器から回転圧縮機への一方向の流れを許容
   する逆止弁が設けられ、かつ、この逆止弁と蒸発
   器との間の配管にはこの配管内の圧力を感知する
   前記低圧開閉器の圧力感知部が設けられているこ
   とを特徴とする冷凍装置。