JPH0144433Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、例えば小物入れ等のような容器の把
手構造に関するものである。

［従来の技術］ 従来からこの種の容器の把手構造においては、
把手を取り付けるために取付用金具を容器本体に
板金加工するとか、或いは取り付け用治具を必要
とするなど相当な手数とコストを要している。

［考案の目的］ 本考案の目的は、一対の凸型部材と凹型部材と
を嵌合するだけで、簡単に容器本体に把手を丈夫
に取り付け得るようにした容器の把手構造を提供
することにある。

［考案の概要］ 上述の目的を達成するための本考案の要旨は、
容器本体に穿けた取付用孔を内側から外側に貫通
する凸部と前記容器本体の内側に位置するフラン
ジとを有する凸型部材と、前記容器本体の外側か
ら前記凸型部材の凸部に嵌合する凹型部材と、該
凹型部材と前記凸型部材にそれぞれ設けた軸線が
一致する挿入孔に両端部の水平軸部を挿し込む把
手とから成り、前記凸型部材の凸部の外周面と前
記凹型部材の内周面とは互いに錠止する手段を有
し、前記把手の水平軸部の先端には前記凸型部材
の挿入孔に係止するための抜け止め用係止部を設
けたことを特徴とする容器の把手構造である。

［考案の実施例］ 本考案を図示の実施例に基づいて詳細に説明す
る。

第１図は本考案に係る容器の正面図であり、１
は容器本体、２は蓋体、３は把手であり、把手３
の取付部の拡大断面図を第２図に、また各取付用
部材を第３図に示している。容器本体１と蓋体２
は合成樹脂等の成型品であつてもよいが、実施例
においては薄い金属板から成るものが用いられて
いる。把手３は針金等の金属製でもよいが、実施
例のように合成樹脂材料から成る成型品であつて
もよい。

この把手３の両端部の相互に内方へ向う水平軸
部３ａの先端には、若干膨らんだ段部から成る抜
け止め用係止部３ｂが設けられている。容器本体
１の把手３を取り付ける部分には円形の取付用孔
４が穿けられているだけで、この取付用孔４には
容器本体１の内側から外側に向けて把手取付用の
凸型部材５の凸部５ａが貫通されている。この凸
型部材５は合成樹脂材料から形成されているが、
金属製品であつてもよい。凸型部材５は円筒状の
凸部５ａと容器本体１の内面に当接されるフラン
ジ部５ｂから成り、凸部５ａの周面には環状の錠
止用凹溝５ｃが設けられ、かつ凸部５ａの端面か
ら水平方向に把手３の水平軸部３ａを挿通するた
めの挿入孔５ｄが穿孔されている。そして、この
挿入孔５ｄはフランジ部５ｂから凸部５ａの一部
にかけて形成された稍々大径の中空部５ｅに通じ
ている。挿入孔５ｄの直径はこの中空部５ｅの径
よりも小さいので、両者の境界即ち挿入孔５ｄの
終端には係止段５ｆが形成されることになる。そ
して、前述の把手３の抜け止め用係止部３ｂの直
径は、挿入孔５ｄの直径よりも幾らか大きい程度
とされている。

容器本体１の取付用孔４を貫通した凸型部材５
の凸部５ａには、容器本体１の外側から合成樹脂
材料から成る略円筒状の凹型部材６が強制的に嵌
合されている。この凹型部材６は開口部を凸型部
材５に向けた中空部６ａが形成されており、この
中空部６ａの内面には凸型部材５の錠止用凹溝５
ｃに嵌合される環状の錠止用凸条６ｂを有し、か
つ中心部には把手３の水平軸部３ａを挿通するた
めの挿入孔６ｃを有している。この挿入孔６ｃの
直径は把手３の抜け止め用係止部３ｂが通過する
に足る大きさとされ、凹型部材６を凸型部材５に
嵌合した状態で挿入孔５ｄと軸線が一致すること
が必要であり、これらの挿入孔６ｃ、挿入孔５ｄ
に把手３の水平軸部３ａを強制的に押し込めば、
把手３の抜け止め用係止部３ｂが係止段５ｆに係
止され把手３が取り付けられることになる。

把手３を取り付けた状態で、把手３は水平軸部
３ａを中心に回転自在であり、かつ両側に強く引
張らない限り不時に各取付用部材が解体すること
はない。また容器本体１の内側には、フランジ部
５ｂが存在するだけなので、容器本体１の内部が
有効に利用でき物品の出し入れの邪魔になること
はない。

上述の実施例では、錠止用凹溝５ｃを凸型部材
５に設け、これに嵌合する錠止用凸条６ｂを凹型
部材６に設けているが、逆に凸型部材５に凸条を
設け、凹型部材６にこの凸条と係合する凹溝を設
けるようにしてもよい。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案に係る容器の把手構
造は、一対の凸型部材と凹型部材とを容器本体の
内外から嵌め込んで容器本体に取り付けた後に、
把手の両端部を挿し込むだけで把手を簡便にかつ
確実容器本体にに取り付けることができる。しか
も、容器本体には単に孔をあけるだけで済むか
ら、把手取付用の面倒な加工が不要でありコスト
的にも安価となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る容器の把手構造の一実施例
を示すものであり、第１図は正面図、第２図は把
手取付部の拡大断面図、第３図は各取付用部材の
分解図である。 符号１は容器本体、２は蓋体、３は把手、３ａ
は水平軸部、３ｂは抜け止め用係止部、４は取付
用孔、５は凸型部材、５ａは凸部、５ｂはフラン
ジ部、５ｃは錠止用凹溝、５ｄは挿入孔、５ｅは
中空部、５ｆは係止段、６は凹型部材、６ａは中
空部、６ｂは錠止用凸条、６ｃは挿入孔である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 容器本体に穿けた取付用孔を内側から外側に
   貫通する凸部と前記容器本体の内側に位置する
   フランジとを有する凸型部材と、前記容器本体
   の外側から前記凸型部材の凸部に嵌合する凹型
   部材と、該凹型部材と前記凸型部材にそれぞれ
   設けた軸線が一致する挿入孔に両端部の水平軸
   部を挿し込む把手とから成り、前記凸型部材の
   凸部の外周面と前記凹型部材の内周面とは互い
   に錠止する手段を有し、前記把手の水平軸部の
   先端には前記凸型部材の挿入孔に係止するため
   の抜け止め用係止部を設けたことを特徴とする
   容器の把手構造。 ２ 前記凸型部材と凹型部材の錠止手段は互いに
   嵌合する凹溝と凸条とから構成した実用新案登
   録請求の範囲第１項に記載の容器の把手構造。 ３ 前記把手の抜け止め用係止部は水平軸部の先
   端を前記挿入孔の直径よりも稍々大きな段部と
   した実用新案登録請求の範囲第１項に記載の容
   器の把手構造。